6月22日〜28日のオーストリアのニュース



6月22日(月)

     国外ニュース

ギリシア首脳会談 負債を巡る対立で意見の接近

オイロ使用地域の大統領と首相が、負債を巡る対立で番外の会合が
開かれ、月曜日夕方には、ギリシアと資金提供者の間で、意見の歩
み寄りが見られた。EU評議会議長で、オイロ使用地域の長ドナルド
 トゥスクは会議後に、最後の数時間にわかったのは、すべての関
係者が解決を求めているということだ、ギリシアの新たな提案は、
資金提供者から前向きに受け止められた、と述べた。ただし、厳し
い作業がたくさん残っている、とオイロ使用国連合議長ユルーン 
ダイセルブルームは述べた。EU委員会議長ジャン・クロード ユン
ケルは、今週中に解決が得られる、と自信を覗かせた。水曜日に
は、次回のオイロ使用国財務大臣の会合が近づいている。

     国内ニュース

政府と非政府組織 亡命者受け入れを郡に割り振るのに広い賛成

支援組織と政府の代表との首脳会談が月曜日に開かれ、亡命希望者
問題での、今後の対処法が協議された。首相ウェルナー ファイマ
ン(社会民主党)の提案は、今後は亡命希望者の宿泊所を、郡に割
りふける方法を作り出す、というものであるが、これは歓迎され
た。新たな制度が、どのように機能するかはまだ不明である。重大
な問題は、水曜日の次回首脳会談に持ち越された。




6月23日(火)

     国外ニュース

ギリシアでは警備会社が現金の警備

預金者が数十億オイロを引き出しているため、ギリシアでは現金供
給に関する不安が増大している。ギリシアの銀行は、ギリシアの発
券銀行を通じて、ほぼ毎日、新たな現金をヨーロッパ中央銀行に要
求している。預金者は、引き出した現金を自宅に貯め込んでおり、
そのため紙幣は経済の流通では不足している。英国の警備会社GS4
のギリシア支社は、現在起きている銀行危機が深刻化した場合に供
えており、警察の出動を含め、綿密に計画された現金供給の準備を
進めている。

     国内ニュース

グラーツの暴走車 容疑者が未決勾留に

土曜日にグラーツ市の中心部で、車を暴走させたとされている犯人
は、未決勾留を受けている。担当する判事は、火曜日午後に、精神
病院での拘留に反対する決定を下した。一方捜査陣は、犯罪の詳細
を再現しようとしている。映像は30を越えるカメラで撮られてお
り、分析を受けており、150人ほどの目撃者が質問を受けた。容疑
者自身からは、火曜日もほとんど新たな情報は得られなかった。




6月24日(水)

     国外ニュース

ギリシアをめぐる駆け引きが延長される

木曜日のEU首脳会談を直後に控え、破産の危機に瀕しているギリシ
アを救済するための努力が、集中して全速で続いている。オイロ使
用国の財務大臣は、水曜日夕方に、90分間経ったところで、協議を
突然中止し、当面成果はなかった。木曜日には、新たな出発が切ら
れる、とフィンランド財務大臣アレクサンデル ストゥッブはブリ
ュッセルで予告した。まず最初に、ギリシア政府は、事前に交渉を
行ない、改革と支出削減策に関して、債権者と合意に達しなければ
ならない。

     国内ニュース

亡命首脳会談 各州は郡の亡命者割り当ての成立を阻止

難民の受け入れに関して、団結が成立する希望は、水曜日午後に潰
えた。連邦首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)は、各州と
の亡命首脳会談で、難民の宿泊所を各軍に割り当てることを、突然
提案した。4時間にわたる協議の末、成立した唯一の結論は、7月末
までに各州の側に、6千5百人分の施設を使えるようにする方針であ
る、ということだけである。ファイマンは、「荒れ模様の議論」で
あった、と述べた。



6月25日(木)のオーストリアのニュース

     国外ニュース

譲歩要請 EU首脳会談でツィプラスを質問攻めに

余裕はもうない。EU首脳会談は、ギリシアにこれをはっきり通知し
た。2時間にわたって、各国の大統領と首相は、木曜日夕方に、ギ
リシア首相アレクシス ツィプラスの油をしぼった。オイロ使用国
連合会長ユルーン ダイセルブルームによれば、「扉はまだ開いて
いる」が、意見の隔たりは今なお大きい。間近に迫っている破綻が
回避できるかどうかは、週末にようやく明らかになる。オイロ使用
国連合との決定的な交渉は、土曜日のEU首脳会談開始直前に延期さ
れた。

     国内ニュース

亡命希望者問題 テントの代わりにコンテナを設置

責任の押し付け合い、連立内部での対立の強まり、相変わらずの未
解決の亡命問題。これらが政府と州首相との首脳会談で浮かび上が
ってきている。水曜日夕方には、この会議では長期的な解決が見い
だされた、とされていた。連邦大統領ハインツ フィッシャーは、
会議の参加者に、意見の違いはあるが、「同じ目標を追う」用に呼
びかけたが、木曜日には少なくとも、体制が整い始めたとは言え、
問題のテント村の代わりになるものが浮かび上がってきた。報道に
よれば、内務省は、テントを再び撤去する方向に進む、と約束し
た、とニーダーエスターライヒ州首相エルウィン プレル(国民
党)は述べている。この報道によれば、オーストリアの難民は、今
後はコンテナに収容される、とのことである。




6月26日(金)

     国外ニュース

ツィプラス「支出削減に関して国民投票を実施」

火曜日に期限が切れるのを直前に控え、ギリシアは債務を巡る対立
で、予想のつかない方針転換に出る。ギリシア人は国民投票で、ギ
リシア政府が、債権者の支出削減計画を受け入れるべきかどうか、
決定を下すことになる。首相アレクシス ツィプラスは、ギリシア
のテレヴィで演説し、このように予告した。ツィプラスは、既に大
統領プロコピス パヴロプロスおよび最大野党で保守派の新民主主
義党に、情報を伝えた、とも語った。国民投票は、早くも次の日曜
日に行なわれることになっている。

     国内ニュース

亡命をめぐる議論 各州の間にも意見の隔たり

ウィーンでの首脳会談が失敗に終わったことを受け、どのように、
そして誰が、難民の世話の組織を作るかという問題は、各州の間で
も意見が一致していないことがはっきりしてきた。連邦が難民の世
話を引き継ぐのであれば、シュタイアーマルク州とサルツブルク州
の両州首相は、宿泊所を自ら準備するので、オーバーエスターライ
ヒ州首相ヨーセフ ピューリンガー(国民党)には問題はない。一
方オーバーエスターライヒ州では、各郡の間で亡命を調整すること
で合意が成立した。ティロール州は、既に郡に対する難民割り当て
を決めている。同州首相ギュンター プラターは、何もかも「ウィ
ーンから」指図されっぱなしではない、と述べた。




6月27日(土)

     国外ニュース

ギリシア政府は破産へ 「差し迫った困難」が待ち受ける

ギリシア政府は、支払い不能に向けて舵を切った。これは土曜日の
出来事で、ますますはっきりした模様である。オイロ使用国連合
は、国民投票にはかるとの予告があった結果、支援策を中止すると
決定を下し、ギリシア政府は新たな資金をこれ以上手に入れられな
い。ただしオイロ使用国の財務大臣は、ギリシアに対して、オイロ
使用地域からの除名は阻止したい、との手をさしのべた。これが具
体的に、ギリシアにとって何を意味するのかは、今のところ不明で
ある。今後数日で「差し迫った困難」が迫っているのは確実であ
り、特に財政制度を、まず守らなければならない、とドイツ財務大
臣は述べた。首相アレクシス ツィプラスは、ほとんど意に介して
おらず、国民投票を支持する世論を盛り上げている。

     国内ニュース

連立離脱の威嚇はファイマンにとっては「馬鹿げている」

亡命問題で、連立相手国民党に怒り、ブルゲンラント州での自由党
との連立が成立して以来、党内で怒りが発生している。連邦首相ウ
ェルナー ファイマン(社会民主党)は、現在、いくつかの前線を
抱えている。連立維持のために、差し迫った危険があると喧伝され
ているが、彼はそれはない、政府はよい仕事をぶりである、と見て
いる。彼は昨日のテレヴィ番組で、党内で彼を首相から追い落とそ
うする動きがある、との報道に関しても、「馬鹿げて」おり、その
気があれば、社会民主党内に、党首に反対しているひとを、いつで
も「5人」見つけられる、と述べた。「それは(1970年代に長期政
権を築いた)クライスキーの時代でも同じだった」とも語った。




6月28日(日)

     国外ニュース

ツィプラスは銀行を月曜日に開かないことを確認

ギリシア政府は、債権者との交渉が決裂したことを受け、劇的な対
策を取る。首相アレクシス ツィプラスは、日曜日夕刻、ギリシア
の各銀行は、月曜日から当面閉鎖されることを確認した。ギリシア
の発券銀行には、資本取引の監視を開始するように指示された。ま
たツィプラスは、市民の貯金、給与、年金は「保証」されている、
と断言した。さらにツィプラスは、火曜日に期限が終了するギリシ
ア支援計画を、延長するように、と債務者に改めて訴えた。

     国内ニュース

数千人が暴走車両の犠牲者を追悼する行進に参加

日曜日には1万2千人ほどの人が、市、州、共和国の要人が先導する
中、暴走車の犠牲者を追悼する行進と、その後のグラーツ中央広場
での追悼式に参加した。連邦大統領ハインツ フィッシャーによれ
ば、グラーツは「この痛みから立ち直ることが可能で」あり、「こ
の悲劇の後も、美しく、世界に開かれ、暮らして行くに値する町で
あるのは変わらないだろう」と述べた。グラーツ市長シィークフリ
ート ナクル(国民党)は、多くの支援者に謝意を伝え、「私たち
が周りで耳にするもの、目にするものに」もっと注意をするように
求めた。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system