６月２９日〜７月５日のドイツのニュース
６月２９日（月）
メルケルはギリシアとのさらなる交渉に応ずる用意
ギリシアとの今後の交渉に向けた扉は、開かれている、とドイツ首
相アンゲラ メルケルは考えている。彼女は、キリスト教民主、社
会同盟、社会民主党、左翼党、緑の党の党首および会派長と、ベル
リンで会談し、日曜日に設定された国民投票の後に、ギリシア政府
が要請するのであれば、「私たちはもちろんそのような交渉を排除
するつもりはない」と述べた。また彼女は、国民投票を行なうの
は、ギリシアの正当な権利であり、その結果も受け入れるつもりで
ある、とも語った。
ギリシアは、週末にオイロ使用国財務大臣が、支援計画を期限の火
曜日を越えて延長するのを否定しなかったので、ギリシアは国家と
して倒産の瀬戸際にある。情勢が緊迫しているため、ギリシアの銀
行とアテネの株式市場は閉鎖されている。資本取引は大きく制限さ
れ、現金支払機での現金引き出しは、1日あたり60オイロに制限さ
れている。ヨーロッパとアジアの金融市場では、大きく値下がりし
た。
その他のニュース
ユンケルは債権者の計画に賛成するようギリシア人に求める
EU委員会議長ユンケルは、ギリシア国民に対して、日曜日の国民投
票では、同国救済のために、諸外国の債権者の提案に賛成するよう
呼びかけた。それに対して、「反対」すれば、「ギリシアはヨーロ
ッパに反対したことになる」とユンケルはブリュッセルでの記者会
見で述べた。その際彼は、今後の支援金の支払いに関する交渉が決
裂した責任は、ギリシア政府にある、と述べた。首相ツィプラス
は、金曜日夜に突然、債権者の提案に関する国民投票を、7月5日に
行なうことを決めた。オイロ使用各国の財務大臣は、もはや交渉の
基盤が失われた、と判断し、6月30日以降の支援計画の延長を拒否
した。
内相はテロ攻撃後に連帯を示すためチュニジアを訪問
チュニジアでテロ攻撃があり、38人が死亡してから3日、ドイツ内
相デ メズィエールは、北アフリカの同国へ連帯を示すための訪問
に旅立った。彼は英国、ベルギー、フランスの政府代表と一緒に、
襲撃現場であるスースの海岸にあるインペリアル マルハバ ホテ
ルを訪れた。犠牲者の中には、ドイツ人が1人は含まれている。死
者の多くは、英国人である。週末には、首相メルケルは、大統領エ
セブシに、テロとの戦いでさらに支援をする、と約束していた。ド
イツはすでに、警官の再訓練で、チュニジア支援を行なっている。
エジプト検事総長は襲撃を受けて死亡
エジプト検事総長バラカトは、爆弾攻撃を受け、重傷を負ったため
死亡した。エジプト政府の閣僚2人は、襲撃後数時間の時点で、AFP
通信に対してバラカトはびょいんで死亡した、と述べた。カイロ郊
外の士官学校前で、爆弾が破裂し、バラカトの乗っていた車列がこ
れに巻き込まれた。
６月３０日（火）
ギリシアは救済基金ESMからの資金と負債の借り換えを要求
ギリシア政府は、債務危機解決に向けて、新たに提案を行なった。
首相アレクシス ツィプラスの事務所は、アテネで、2年以上にわ
たって履行されていた合意は、常設のオイロ救済基金ヨーロッパ安
定機構ESMで打撃を受けることになる、と述べた。発表の中では、
日曜日には今までの債権者の提案に関して、国民投票が行なわれる
計画であるにもか変わらず、政府は交渉の姿勢を変えていない、と
されている。月曜日に呈示された提案では、ギリシアの「すべての
財政面での要求」、つまり負債の「改造」が取り扱われている。オ
イロ使用国の財務大臣は、土曜日に、国家としての破産に瀕してい
るギリシアに対して、今までの支援計画の延長を拒否していた。彼
らは、左派のギリシア政権が、債権者の提案を拒絶し、そのために
7月5日に公民投票を設定したことを受け、もはや交渉する基盤がな
い、と判断した。ギリシア政府は既に、火曜日分の負債15億オイロ
を、国際通貨基金に返済しない、と発表していた。
その他のニュース
インドネシアの住宅地に軍用機が墜落
インドネシアでは、軍用機が離陸直後に、住宅地に墜落した。犠牲
者の精確な数はまだ不明である。軍の発表によれば、今までに50人
分の遺体が収容された。ただし、同期の機内には、1百人を超える
人がの貞他。目撃者によれば、炎上した同機は、メダン市上空で数
回にわたって低空飛行をし、その後にホテルに墜落した。ヘラクレ
スC-130型の同機は、50年以上にわたって使用されている。操縦士
は技術上の問題が発生したため、空港に帰るよう離陸直後に求めて
いたが、と報じられている。軍の発表によれば、同機は、スマトラ
のメダン基地から、ナトゥナに向かっていた。
UNICEF「子供の1割が戦争の中で成長」
世界各地で、10人に1人の子供が、戦闘地域で成長している。国連
児童支援組織UNICEFが、「前線に挿まれた子供たち」という題名の
新たな報告書の中で、このような結論に達した。この報告によれ
ば、2億3千万人の子供たちが、成長期に危険、憎悪、暴力を経験し
ている。シリア、イラク、南スーダン、中央アフリカ共和国で、最
も激しい虐待が、現在子供たちを脅かしている、とベルリンで
UNICEFはこれを発表した。テロ民兵「イスラーム教国IS」のテロ民
兵やボコ ハラムなどの組織は、意図的に人道的な国際法の原則を
無視しており、それによって衆目を集めようとしている、と同基金
は批判した。
活動家「ISのテロリストが『魔術使用容疑』で女性2人を斬首」
シリアの活動家の発表によれば、ジハード主義民兵「イスラーム教
国IS」は、女性2人を初めて斬首した。シリア人権監視団は、犠牲
者には「魔術を使った」容疑が持たれており、その後女性たちと、
その夫はデイル エゾル州で殺害された、と同監視団は発表した。
それによれば、同監視団がIS戦闘員が、女性を斬首した、との情報
を得るのは初めてである。ISは昨年夏に、イラク北部およびシリア
の広い地域を蹂躙した。現地では、人々が繰り返し斬首されてい
る。英国に本部を持つ同監視団、シリアに情報提供者にある網状組
織に支えられており、彼らの情報は中立の機関によって、確認され
ることはほとんどできない。
７月１日（水）
ツィプラスはEUに書簡を送る
ギリシア首相アレクシス ツィプラスは、債務を巡る対立で、新た
な提案を行なった。書簡の中で彼は、謝意犬舎の提案の多くを受け
入れるつもりである、と書いた。ただし彼は、「重要な修正」を行
なうように求めた。EU筋の情報によれば、水曜日の昼に、オイロ使
用国の財務大臣が、電話で会談し、この書簡について話し合う、と
のことである。ドイツ財務大臣ヴォルフガング ショイブレは、こ
の書簡も「状況をより明らかにしたわけではない」し、現在は真剣
な交渉を行なうための「基盤」がない、と述べた。また彼は、ギリ
シア政府は、まず何をしたいのか、「明らかに」しなければならな
い、とも語った。
オイロ救済基金EFSFの支援計画が、工業国としては初めて、（ギリ
シアでは）火曜日夕刻に、期限が切れていた。
その他のニュース
鉄道の労働契約をめぐる対立が解決
ドイツ鉄道と機関士労働組合GDLの間で、労働契約をめぐって1年に
わたり対立が生じていたが、解決に至った。2人の調停者のうち1人
であるブランデンブルク州元首相プラツェクは、「理性と判断力を
用いて結論に達した」、と述べた。合意された賃上げは、鉄道およ
び交通労働組合EVGが、5月末に取りまとめた交渉結果に沿うもので
ある。鉄道の職員は、2段階で、合わせて5.1%の賃上げを受ける。
職員の負担を減らすために、鉄道は、2017年末までに、1百万時間
の残業を減らす義務を負う。そのために、機関士3百人と列車乗務
員1百人が、追加で雇用されることになる。
ISがシナイ半島で襲撃 死者多数
エジプト領のシナイ半島が、連続して襲撃を受け、少なくとも兵士
15人が死亡、攻撃側も多数が死亡した。別の報道によれば、治安部
隊の側に少なくとも36人、テロリスト側には38人死者がでた、とさ
れている。シャイク スウェイド市近郊では、軍の監視所と派出所
が数回にわたって攻撃を受け、その他に自動車爆弾も破裂した、と
国営の報道機関が伝えている。テロ組織網「イスラーム教国」の支
所が、この犯行を行なうことを認めた。シナイ半島では、様々なイ
スラーム教徒組織が活動しており、治安部隊に対して繰り返し行動
していた。イスラーム教徒の大統領ムルシが、2013年に軍に追い落
とされてから、暴力が大幅に増加した。シナイ半島は、観光客の行
き先としても人気がある。
香港で民主化を求めるデモに数万人が参加
香港では、より多くの民主主義を求めて、数満員が路上に繰り出し
た。多くのデモ隊は、民主化運動の象徴である黄色い傘を持ってい
る。政府の拠点へ行進して、自由主義の法制を制限することに抗議
がなされた。中国政府は、好ましくない候補者を拒否できるよう
に、選挙法を改正する計画を進めているが、この民主化運動は、こ
の計画を拒否している。2週間前には、これに関する法案は、香港
議会で成立しなかった。7月1日は、香港が植民地から中国に返還さ
れた記念日である。そのため、この日には、毎年デモが行なわれ
る。
７月２日（木）
ギリシア政府は辞任する可能性を否定せず
ギリシア財務大臣ギアニス ファロファキスは、日曜日の国民投票
で、債権者の計画を支持する人が多かった場合、内閣が辞任する可
能性を否定しなかった。最新の世論調査では、反対派は現在46%、
賛成派は37%で、質問を受けたうち17%はまだ決定を下していない。
首相アレクシス ツィプラスは、債権者の提案に反対するよう、積
極的に宣伝を行なっている。
一方、国際通貨基金総裁クリスティーネ ラガルドは、ギリシア政
府の行動は、未熟であると述べている。不安定、混乱、および長期
的な運動の規模に鑑みると、もう少し成長することが必要だ、と彼
女は米国のテレヴィ局CNNに述べた。
その他のニュース
プロコン社は組合に組織替え
支払い能力を失った風力発電のプロコン社は、組合的な組織とし
て、今後も活動を続ける見通しである。支払い不能に陥った同社の
債権者は、ハンブルクで会議を開き、このように決定し、電力会社
EnBWの、5億5千万オイロでの買収提案を拒否した。シュレースヴィ
ヒ・ホルシュタイン州のイツェホーの同社に、約14億オイロ以上の
資金を立て替えている経営に参加する権利を持つ7万5千人の他、銀
行、納入業者、電力購入者、その他の組織は、意志表示を行なうこ
とができた。プロコン社に対しては、2014年に、債務超過と支払い
能力のため、破産手続きが取られていた。同社は、高利の受益証券
で、財源を確保していたが、その証券をもはや買い戻しできなくな
っていた。風力発電施設の運営者である同社は、不正に雪だるま式
に事業の資金を得ていたとの容疑が、数回にわたって浮上してい
た。
連立政府は気候保護の目標にさらに年11億6千万オイロを支払う
大連立政権は、11億6千万オイロ追加して、温室効果ガスの排出
を、2020年までに減少させる方針である。キリスト教民主同盟、キ
リスト教社会同盟、社会民主党の幹部が、昨夜これに合意した。こ
の資金で、建物、地方自治体、産業、および鉄道交通の分野で、電
力の効率を高めることになる。経済相ガブリエルは、もともと石炭
発電に対する罰則的な税金を計画していたが、これは取りやめとな
った。環境保護活動の連合体は、政府はこの策で、「環境保護政策
の信頼性」を失った、と見ている。
副首相はNSAの盗聴事件で解明が必要と判断
米国の秘密情報部NSAが、ドイツで盗聴をしていたとの新たな報道
が出たことを受け、連邦経済相ガブリエルは、事態を解明する必要
がある、と見ている。彼はテレヴィ番組で、「経済分野でも、本当
に盗聴は終わったのか」という疑問が新たに出てくるのは危険であ
る、と述べた。暴露サイト「ウィキリークス」の情報によれば、経
済省が、盗聴対象の一つであった。NSA調査委員会議長ゼンスブル
クは、NSAの他にも、他の国々の秘密情報機関が、ドイツ政府を盗
聴していた、と見ている。キリスト教民主同盟の政治家である彼
は、テレヴィ番組で、アメリカのこの機関は、「説明が必要な状態
にある」と述べた。
７月３日（金）
ユンケルはギリシア人に「拒絶」しないように警告
EU委員会議長ジャン・クロード ユンケルは、ギリシアに対して、
支出削減策を拒否しないように、と警告した。「ギリシア人が『拒
否』の投票をするのであれば、ギリシアの立場は大幅に悪化する」
とユンケルは述べた「『賛成』投票をしても、厳しい交渉が待って
おり」、支援計画の期限は切れており、現在は交渉は行なわれてい
ない、とも語った。ギリシア政府は、日曜日に有権者に、諸外国の
資金提供者が求めている改革および支出削減策に関して、投票を求
める方針である。現在世論調査では、賛成派がかろうじて多数と予
想されている。
その他のニュース
連邦議会は憲法擁護庁の改革を可決
連邦および各州の憲法擁護庁は、今後はより調整をうまく図らなけ
ればならない。連邦議会は、連邦憲法擁護庁を、中央機関として強
化する、との内容の法律を可決した。その他に、この法律は、秘密
連絡員の活動に対して、明確な規則を定めている。それによれば、
連絡員は、「それぞれの組織独特の行動」をすることが、たとえ
ば、ヒトラー式の敬礼をしたり、覆面をすることは認められてい
る。身体に対する傷害や、物件を毀損することは禁止されている。
彼らは、処罰の対象になる結社を設立したり、運営することも認め
られていない。殺人あるいは故殺を犯した者は、秘密連絡員として
は動員されることは認められない。内相デ メズィエールは、危険
な活動を暴露するためには、秘密情報部のかわりに、秘密連絡員が
活動することは避けられない、と述べた。野党は、この案に反対し
た。左翼党と緑の党は、国内秘密情報部の抜本的な改革を要求して
いる。
シュタインマイアーは東ウクライナでの反乱勢力の計画を批判
ウクライナ東部で親ロシア反乱勢力は、独自の地方自治体選挙を実
施する計画を立てているが、ドイツ外相シュタインマイアーは、こ
れを批判した。「現在地方議会選挙の準備をすることは、ミンスク
協定に基づいて予定された選挙ではない」と彼は述べた。蜂起勢力
は木曜日に、ドネツクでの投票を10月18日に行なうと設定したが、
これはウクライナの他の地域の地方議会選挙の1週間前に当たる。
ウクライナ大統領ポロシェンコは、「無責任な計画」であり、2月
に結ばれたミンスク和平協定を、「ロシアが攻撃する」のと同様で
ある、と述べた。過去数週間、親ロシア反乱勢力と、ウクライナ軍
は、この協定が結ばれているにもかかわらず、東ウクライナでさら
に激しい戦闘を繰り広げている。
フランスではウーバーが一時的ながら停止
米国の企業ウーバーは、同社の自動車同乗業ウバーポップが、フラ
ンスで激し講義を受けたため、当面この製品から取り除く方針であ
る。「ル モンド」紙がウーバー社社長シンプァルの言葉として伝
えているところでは、金曜日夕方からは利用できない、これは運転
者の安全を守るのを最も重視したために行なわれる、と述べた。過
去数週間、タクシー運転手は、不公平な競争であるとして、同社に
対して激しい行動を続けている。空港への道路は封鎖され、自動車
がひっくり返され、タイヤが燃やされた。警察の発表によれば、自
動車70台が破壊された。ドイツでは、フランクフルト州裁判所が、
今年初めに、ウーバーポップを停止させていた。米国の同社に投資
している中には、グーグルとゴールドマン サックスが含まれてい
る。
７月４日（土）
ファロファキス「債権者は我々をおびえさせている」
ギリシアで改革をめぐる国民投票が行なわれるのを翌日に控え、財
務大臣ヤニス ファロファキスは、諸外国の資金提供者は、「テロ
組織」である、と非難した。彼はスペインの新聞「ムンド」に、EU
と三極はギリシアを「さらにおとしめよう」としている、と述べ
た。
ヨーロッパ議会での保守派のヨーロッパ国民党EVPの会派長マンフ
レート ヴェーバーは、「人道面での大災害」が起こらないよう
に、と警告した。彼は、ギリシアが支出削減策を拒否すれば、同国
の経済活動は停滞し、首相アレクシス ツィプラスは、火をもて遊
ぶ、と述べた。
最新の世論調査によれば、日曜日に行なわれる国民投票では、改革
の支持派と反対派の間で、接戦が予想されている。
その他のニュース
ルッケは「ドイツのための選択肢」に団結を促す
オイロに批判的な「ドイツのための選択肢AfD」党の創設者ルッケ
は、エッセンでの党大会で、党内の派閥争いを止めるように呼びか
けた。彼は、さまざまな公の場で、「ぼろぼろになるまで」議論を
尽くした、これはドイツのための選択肢にとっては、大きな損失で
あった、と述べた。副党首で、国家主義・保守陣営の代表と目され
るペトリは、同党が「右傾化」していることはないと思う、と述べ
た。同党は、右翼大衆迎合主義の潮流と、十分に距離を取れていな
い、との非難が上がっているが、彼女はそれを否定した。党大会
は、連邦新幹部を選出することになっている。ルッケは、経済的な
自由主義へと舵を切ることを支持しており、一人だけで党首なるの
を目指している。彼と対立するペトリは、対立候補になると予告し
た。
国防相は地中海の高速艇を視察
地中海での密入国業者に対抗して、EUは数日後に軍事活動を開始す
るが、ドイツ国防相フォン デア ライエンは、これに参加するド
イツの兵士を訪問した。シチリアのカターニアで、彼女は高速艇
「シュレースヴィヒ・ホルシュタイン」上で、この任務に関して情
報を集めた。ドイツは、参加する兵士1千人の3分の1近くを出す。
初期の出動態勢では、参加する艦船と飛行機は、密入国業者が利用
する航路を、探り出すことになっている。その後、密入国業者が難
民をヨーロッパに運ぶ船舶を、移民希望者を救助した後に破壊する
計画である。これが実際に行なえるかどうかは不明であるが、それ
は実力行使をするためには、国連の委託ないしはリビアの賛成が必
要だからである。
メルケル「西側のバルカン諸国はよい方向へ歩んでいる」
ドイツ首相メルケルは、西側のバルカン諸国すべてが、EU加盟でき
る見通しだ、と強調した。彼女は毎週恒例の映像による演説の中
で、これは原則的には、ボスニア・ヘルツェゴヴィナにも当てはま
るが、同国は今までに必要な申請をしていない、と述べた。セルビ
アに関しては、コソヴォとの関係を改善するように促したが。セル
ビアは、コソヴォの独立をまだ承認していない。メルケルは、EUへ
の加盟は、この進展具合次第である、と述べた。またアルバニアに
関しては、「まだ多くのことをしなければならない」とも述べた。
水曜日にはバルカン半島を訪問する。彼女は、現地では、かなりの
差別に苦しんでいるロマ（いわゆるジプシー）の状況についても発
言するつもりである、と予告した。
７月５日（日）
ギリシアの国民投票 今までのところ妨害なく進行
ギリシアの国民投票は、今までのところ妨害されることなく進行し
ている。現地時間7時から、高額の負債を抱え、オイロを使用する
同国のほぼ1千万人の有権者が、EU委員会、ヨーロッパ中央銀行、
国際通貨基金の支出削減および改革の義務を受け入れるかどうかを
決めるために、票を投ずることができる。多くのギリシア人が、こ
の改革を、オイロ使用地域への残留を決めるための投票、と見なし
ている。首相アレクシス ツィプラス率いる左派政権は、資金提供
者との交渉に戻るに当たって、力を得るために、「反対」投票を行
なうように呼びかけた。世論調査は、接戦であることを示唆してい
る。国民投票が法律上有効になるためには、投票所が現地時間の
19時に閉められる前に、有権者の4割が投票することが必要であ
る。
その他のニュース
UNESCOはハンブルクの倉庫街と商社街を世界文化遺産に指定
UNESCOは、ハンブルクの倉庫街と、それに隣接する商社街を、世界
文化遺産に指定した。世界遺産委員会は、ボンでの会議で、この指
定を決定した。倉庫街は、世界最大の連結し、一体となっていると
の印象を与える倉庫街である、と見られている。国連の文化組織で
ある同機関によれば、今日に似たる魔で、歴史的な形が火あること
なく維持されている。15の煉瓦作りのネオゴシック様式の建築は、
1885年から1927年まで、エルベ川の島々の上に建設された。これは
1920年から40年の間に建設された商社街（港湾事務所と海運会社を
含む）は、ヨーロッパで最初の会社街と見なされている。ハンブル
クにとっては、これが初めての世界遺産である。ドイツは現在、合
わせてUNESCOの世界遺産40をもっている。ナオムブルク大聖堂は、
世界遺産には加えられなかった。同委員会の決定に基づいて、ナオ
ムブルク市民は、申請書に手を入れて、活動をやり直す可能性が高
い。
東ウクライナでは地雷で兵士5人が死亡
東ウクライナでは、地雷によって少なくとも5人の兵士が死亡し
た。軍広報の発表によれば、反乱勢力の拠点ルハンスク近くで、こ
の地雷が爆発した。他に兵士3人が負傷している、とのことであ
る。ヨーロッパ安全協力機構OSZEの集計によれば、この地域の情勢
は、2月にミンスク停戦協定に署名が行なわれたにもかかわらず、
極めて緊迫しており、親ロシア蜂起勢力とウクライナ軍の間で、激
しい戦闘が繰り返し起きている。両者は、相手が停戦を侵害してい
る、と非難し合っている。
ナイジェリアで教会が自殺攻撃を受ける 死傷者発生
ナイジェリア北東部で、再び自殺攻撃があり、少なくとも5人が死
亡、多数が負傷した。赤十字の職員によれば、ある女性が、ポティ
スクム村の聖霊降臨教会で爆死した。それによれば、攻撃がおこな
われたのは、礼拝が始まる前であった。もしそうでなければ、犠牲
者の数は、はるかに多かっただろう、とこの赤十字の職員は見てい
る。この犯行は、この地域で起きている一連の攻撃のうち最新のも
のである。この攻撃では過去数日のうちで、2百人以上が死亡して
いる。ナイジェリア北東部では、イスラーム教徒テロ民兵ボコ ハ
ラムが、いわゆる「カリフ国」建国を宣言した。この戦闘員たち
は、西洋的あるいは自由なイスラーム教徒的な生活様式すべてを、
神への冒涜と見なしており、これらに対して、極めて激しい暴力を
ふるっている。