6月29日〜7月5日のオーストリアのニュース



6月29日(月)

     国外ニュース

アテネでデモ 数千人が路上で反対を唱える

債権者の代表は月曜日に、間近に迫った国民投票で、ギリシア人の
賛成をえるべく、世論を作り出したが、ギリシア政府は、オイロ使
用各国の支出削減の義務を、拒否するために動員をかけている。数
千人が首都アテネで路上に出て、首相アレクシス ツィプラスと彼
の政党急進左派連合の党員が望んでいることを訴えた。つまり夕方
にツィプラスが述べたように、「資金提供者との交渉では、より多
くのものを手もとに残すために」拒否する、ということである。支
出削減の義務に賛成の声があれば、彼はそれも受け入れるつもりで
ある、「我々はそれを実行する者になるつもりはないからだ」とも
語った。

     国内ニュース

支出削減 労働局に厳しい時代

労働市場の情勢は悪く、今後2年間、改善する見通しはない。失業
者の数は増加し、労働局AMSの予算は増額されない。結果として、
支出削減の方向に進み、特に就業のための継続訓練や再訓練が、犠
牲になる。オーストリア国営放送は、支出削減をしなければならな
い時期の、労働局の今後に関して、3人の有力な経済学者に質問し
た。結論は、同局は原則的には、よい仕事をしているが、いくつか
の分野では改善の必要がある、というものであった。




6月30日(火)

     国外ニュース

ギリシア支援策は延長されず

オイロ使用国の財務大臣は、火曜日夕刻に、深夜に期限が切れる支
援計画の延長に関して、「遅すぎた」ギリシアの要請を拒絶した。
オイロ使用国連合議長ユルーン ダイセルブルームは、水曜日には
改めてオイロ使用国連合の協議会を開くが、現時点では支援絵計画
は今後は存在しないだろう、と予告した。これより前に、ヨーロッ
パ中央銀行からも新たな交渉が発表され、こちらでは、現在閉鎖さ
れているギリシアの各銀行に対して、支援画家のかどうかが話し合
われる。支援が再開されるかどうか、あるいはいつ再開されるのか
は、現在は不明である。この問題でも中心的な役割を果たすのは、
深夜までに国際通貨基金に今回分の返済ができるかどうかである。
日曜日にギリシアでは、実際に国民投票が行なわれるかどうかも、
今のところ不明である。

     国内ニュース

ミクル・ライトナー「ハンガリーとセルビアで国境巡視で協力」

現在進行中の難民危機にかんして、内務大臣ヨハナ ミクル・ライ
トナー(国民党)は、ハンガリーとセルビアの内務大臣に、火曜日
にブダペストで、国境防衛に関する覚え書きに署名した。セルビア
とハンガリーの国境を巡視を、オーストリアの警官と共に行なうの
が拡大され、協力強化は、セルビアとマケドニアの国境でも実施さ
れる。オーストリアは、既に警官40人を投入して、ハンガリーにあ
るEUと外部の境界の安全を確保している。この数は、今回2倍に増
員される。




7月1日(水)

     国外ニュース

ファロファキスは国民投票後に合意が成立すると見る

ギリシア財務大臣ギアニス ファロファキスは、財政面で困難な状
態に陥った同国は、月曜日、つまり国民投票の翌日に、資金提供者
と合意が成立すると見ている、と水曜日夕刻に述べた。国民投票で
(譲歩に)反対となれば、EU、ヨーロッパ中央銀行、国際通貨基金
からなる資金提供者に対するギリシア政府立場が強くなる、と彼は
述べた。これより前に、ギリシア首相アレクシス ツィプラスは、
改めて反対するように呼びかけた。その直後、オイロ使用各国の財
務大臣は、国民投票後にギリシアとの話し合いを再開することで合
意した。

     国内ニュース

学校改革は揺れる プレルとニースルが手を引く

連邦の提案は、各州の抵抗で失敗に終わる恐れがある。2人の州首
相エルウィン プレル(国民党)とハンス ニースル(社会民主
党)は、学校改革に関する作業班から、激しい批判を受けて、手を
引いた、と「クリール」紙は報じている。プレルによれば、改革を
実現するための深刻な努力をしている兆しはない、と述べた。彼
は、本来であれば合意されていることとは正反対のことを述べた。
ニースルは辞任の理由として、自分は「内容的に」これ以上ついて
いくことはできない、と述べた。これに対して教育大臣ガブリエレ
 ハイニシュ・ホーセク(社会民主党)は、この仮定を肯定的に評
価している。




7月2日(木)

     国外ニュース

サヌア 歴史的な遺産が破壊される

イラクとシリアに続いて、イエメンは、内戦の混乱に沈む近東の
第3の国である。国連は「人道上の緊急状態」を宣言した。これほ
ど厳しい状況にあるのは、世界中で他に3つの国だけである。フー
シー派、アル カーイダ、政府軍、サウジ・アラビアが中心の連合
軍の間の戦闘は、絵はがきによく取られ、UNESCOの世界文化遺産で
あるサヌアの歴史的市街も、犠牲となった。映像は、その破壊の規
模を示している。

     国内ニュース

撤去ではなく増設 難民向けに新たなテント

5月中旬から、オーストリアでは難民が、テントにすむようになっ
た。これは「緊急的な解決」である、といわれており、長期的な解
決は、相変わらず議論が続いている。直接的な影響は、木曜日に、
ブルゲンラント州とケルンテン州の2カ所に、テント村が作られる
と発表された。シュタイアーマルク州では、いくつかの体育館が、
緊急宿泊所として使われ、合わせて480人分の新たな睡眠場所が確
保された。この宿泊所は金曜日には早くも設置されるが、週末に
は、難民のための新たな宿泊所探しの広告が出される。




7月3日(金)

     国外ニュース

世論調査ではギリシアの国民投票は緊迫した情勢

最新の世論調査では、日曜日の国民投票で、どのような投票を行な
うかについて、ギリシア人の考えは分かれている。それによれば、
賛成と反対が、接近しており、今なお1割ほどが決断していない。
両者にとって、金曜日には再び、数千人が路上に繰り出した。ギリ
シア首相アレクシス ツィプラスは、ギリシア人に対して、反対投
票をするよう、改めて呼びかけた。「日曜日には、ギリシアがヨー
ロッパに残留するかどうかを決めるだけではなく、私たちが威厳を
保って、ヨーロッパに残るかどうか、という問題でもある」と集会
で彼は述べた。

     国内ニュース

難民用のテントは怒りを招くばかりで解決にはならない

難民用に新たにテント村を設置するとの予告が出された日に、現在
の政治対立では新たな波が起きている。連邦と各州の代表は、テン
トを長期的な施設にすることは許されない、という点でだけ合意し
た。ただし長期的な解決が、金曜日に成立する見通しはない。ケル
ンテン州でもブルゲンラント州でも、州の政治家は内務相が命じた
緊急施設に関して、怒りを表明した。内務大臣ヨハナ ミクル・ラ
イトナー(国民党)は、テントをめぐる怒りには驚いている、と述
べた。




7月4日(土)

     国外ニュース

ギリシア人は政治の方針をめぐって決断

2百万人ほどのギリシア人は、日曜日に、オイロを使用する他の国
々が、今後巨額の支援を行なうための条件について、投票するよう
に呼びかけられている。この国民投票は、同国の国内政治の方向に
関するものでもあるが、それは首相アレクシス ツィプラスは、EU
が考えている支出削減および改革の方針を支持する、つまり自分に
反対するのが多数派であった場合には、辞任すると予告していたた
めである。投票の結果は予断を許さない。結果がどのようになって
も変わりはない。オイロ使用地域の未来は、いずれの場合でも、そ
の結果に左右されるからである。

     国内ニュース

ピューリンガーは自由党への支持増加にいらだつ

オーバーエスターライヒ州首相ヨーセフ ピューリンガー(国民
党)は、秋に選挙の洗礼を受けなければならないが、現在自由党が
経験している支持増加に、かなりいらだっている。彼は土曜日にテ
レヴィで放送された州首相会議の議長を務め、自由党は「亡命希望
者をめぐる議論で、居心地のよい場所におり、試合の成り行きを見
ているだけで、解決には何ら貢献せず、意見を出すこともない」の
で、自分は怒っている、と述べた。彼は亡命問題で、亡命希望者の
テントを批判し、「テントは撤去される」との確信を述べた。オー
バーエスターライヒ州;は、亡命希望者の受け入れ割合の実施で
は、今なお切迫していない、と彼は平静さを保っているが、誰もが
これを「早期に」守ることになる、とも述べた。




7月5日(日)

     国外ニュース

ギリシアは国民投票で改革の方針を明確に拒否

ギリシア国民は、資金提供者の支出削減政策および改革の方針に反
対する、との決定を下した。日曜日の国民投票の結果は、反対が
61%を越えて、明確な結果となった。この投票結果を受けて、ギリ
シア政府からは、できるだけ早く解決を見いだしたい、との声が上
がっている。資金提供者側では、まだ冷静な反応が出ており、週初
めに危機対策会議がようやく開かれる。月曜日には、EUの各機関の
要人が協議する。オイロ使用国首脳会談が、火曜日に召集された。
アテネの首相アレクシス ツィプラスの支持者の間では、夜早くか
ら喜びの声が上がった。

     国内ニュース

ピューリンガーは市町村に固定的に難民を割り当てるのには反対

オーバーエスターライヒ州首相ヨーセフ ピューリンガー(国民
党)は、難民の受け入れを市町村に固定的に割り振るのには反対し
ている。「私たちが反対しているのは、固定的な割り当てであ
る」、と彼は日曜日のテレヴィ番組で述べた。彼は7月から、州首
相会議の議長を務めている。州議会選挙を前に自由党は、この問題
で有利になっていることが、彼を怒らせいる、と土曜日のテレヴィ
番組では述べていた。自由党が批判をしているにもかかわらず、ピ
ューリンガーは、州議会選挙後に、自由党と連立する可能性を、完
全には否定していない。まず有権者が決定し、その後政党は、その
なかから最善のことを行なうのである、と述べた。




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