７月２７日〜８月２日のオーストリアのニュース
７月２７日（月）
国外ニュース
国境をめぐる戦い クロアチアは仲裁手続きを中止
クロアチア首相ゾラン ミラノヴィチは月曜日に、「仲裁協定は重
大な侵害を受けた」と述べて、クロアチアは、諸外国による仲裁手
続きから離脱することを認めた。この手続きでは、今年10年にわた
るスロヴェニアと国境をめぐる対立に、終止符が打たれるのではな
いか、との期待が持たれていた。これより前には、デン ハーグで
開かれていた仲裁裁判の秘密情報が、スロヴェニア側に漏洩されて
いたことが、発表されていた。報道によれば、クロアチアは隣国ス
ロヴェニアに、問題のピラン湾の3分の2を譲渡することになってい
た。
国内ニュース
「夏の対話」シュトロルツは亡命政策の不全を嘆く
新オーストリア党党首マティアス シュトロルツは、月曜日にテレ
ヴィ番組「夏の対話」で、各党の党首の先頭を切って、ハンス ビ
ュルガーに質問を受けた。その際、亡命問題が重要な話題であっ
た。シュトロルツは、政界の「管理の不全」を嘆き、各州首相に
「全く好ましくない役割」を果たしている、と述べた。ただし別の
問題も取り上げられた。さらに、彼の政党と彼の個人的な役割が、
変わりやすいあり方、さらにジョン F. ケネディ像の特別な意味に
関しても、言及された。
７月２８日（火）
国外ニュース
東アフリカのオバマ 大統領の長期政権を厳しく批判
米国大統領バラック オバマは、アフリカ連合AUの会議を訪れ、ア
フリカ大陸が目を覚ますのを速めた。ただし、「永遠に貧困と紛争
にとらわれている」アフリカ、という偏見を捨てなければならな
い、とオバマは火曜日に、エチオピアの首都アジス アベバで述べ
た。また彼は、権力乱用と汚職を非難した。彼は、アフリカの大統
領を特に厳しく批判し、誰も「終身大統領に留まる」べきではな
い、と述べた。
国内ニュース
不動産銀行法は破棄 債権者は喜びより多くの支払いを求める
このニュースは、オーストリアにただちに喜びを生んだわけではな
いが、憲法裁判所が火曜日に不動産銀行に関して下した最新の判決
には、ドイツの各銀行は勝ちどきを上げた。不動産銀行の負債の減
免に関する特別法は、2014年に成立したが、これが破棄されたこと
で、投資した資金の返済をめぐる、ドイツの各銀行の立場が強めら
れた。10億オイロ規模の債権者は、火曜日に発表された憲法裁判所
の判決は、オーストリア財務省によって5月に科された支払い猶予
に関して、今後の方向を示すものでもある。いずれにせよ、訴訟の
連鎖が続く可能性が高い。
７月２９日（水）
国外ニュース
連続逮捕 トルコはクルド人に対する攻撃を拡大
トルコは、全力を挙げて、テロ容疑で、軍と警察の両方を用いて、
国内のクルド人に対して厳しい措置をとり続けている。既に1千3百
人以上が逮捕されたが、ジハード主義民兵「イスラーム教国IS」と
何らかの関係を持っている、と疑われるのは、そのうちのごく少数
だけである。穏健なクルド人野党「国民民主主義党HDP」は、水曜
日夕方に、トルコ国会に、特別会議を開くよう求め、トルコの強硬
路線は、新たな選挙前に、自分たちの口を封じることにつながりか
ねない、との懸念を述べた。
国内ニュース
難民問題の議論「期限付き亡命」を求める声が強まる
難民政策では、新しい問題が、既に生じている国内政治の対立に加
わっている。ある意見が、政党の枠組みを超えて、ますます多くの
支持を集めている。その意見とは、近東の戦闘地域からの難民に、
一時的に限定された難民の地位を与える、それによって、外聞の悪
い生活状態で、各州で受入本部ができるのを待っている亡命希望者
の数が、増加するのを押さえ込む、というものである。このような
「期限付き亡命」案はうまくいく可能性がある、というのは証明さ
れている。オーストリアは、既に経験した過去を思い出すだけでよ
い。
７月３０日（木）
国外ニュース
計算間違い 大石油会社は大規模な計画を中止
ロイヤル ダッチ シェルと並んで、もう一つの石油業界の大会社
は、予算を削減する。同社は、6千5百人を買い越し、投資は大幅に
削減される。支出削減を取るのは、「大石油会社」の中ではシェル
だけではない。石油業界の大会社は、会わせると、1千8百億ドル分
の計画を凍結している。その理由は、石油価格の大幅な値下がりで
ある。イランが石油売買に復帰することで、さらにそれが加速され
る。同業種は元々は、全く別の計算をしていた。
国内ニュース
内務省 トライスキルヒェン問題では恩赦を検討
恩赦を認める方針。非政府組織は、収容能力を超える亡命者受け入
れたトライスキルヒェンの施設を再検討することを認めるようにと
の動議を内務省に提出した。担当部局は、現場検証を許可した。こ
の現場検証は来週行なわれることになっている。また来週には、木
曜日に実施された厚生当局の調査の結果が、発表されることになっ
ている。ニーダーエスターライヒ州首相エルウィン プレル（国民
党）は、伝染病の棄権があるため、改善が必要な情勢があり、これ
を指示していた。しかし金曜日は、緊迫することになる。新たな難
民数千人を受入るための、各州の提案の提出期限が金曜日だからで
ある。
７月３１日（金）
国外ニュース
インドとバングラデシュの無国籍者数千人が新たな故郷を持つ
インドとバングラデシュの間で、70年近くにわたって国境をめぐり
対立が続いてきたが、数千人の国籍を持たない南アジア人は、土曜
日に、国籍を持つが、それは自分が選んだ国のものになる。両国
は、6月上旬に協定を結び、160を越える飛び領土に関する領土問題
を調停した。この飛び領土は、今回交換されたり、彼らがいる場所
の国に編入される。インドはこの取引で、およそ40平方キロの領土
を失うが、その代わりに新たな国民を得る。
国内ニュース
亡命希望者は州を無視して直接非政府組織に訴える
連邦政府は、5項目の計画を立てて、増加し続ける亡命希望者に対
応する方針である。対策計画の一部は、短期的には、トライスキル
ヒェンにある緊急受け入れ施設の負担を、軽減するためのもであ
る。水曜日からは、ニーダーエスターライヒ州政府は、これ以上の
難民を受け入れない予定である。現在事態がどのように推移してい
るか、内務省ははっきりさせなかったが、大臣ヨハナ ミクル・ラ
イトナー（国民党）は金曜日、当初の計画を発表した。その中に
は、亡命希望者は、暫定収容後には、直接支援組織に引き渡す、と
の措置が含まれている。
８月１日（土）
国外ニュース
インターネット上の活動をめぐりドイツの政界が対立
ドイツでは数日前から、インターネット上で活動するnetzpolitik.
orgの批判的な記者に関する捜査が、進んでいる。このサイトは、
連邦憲法擁護局によるインターネット監視の拡大に関して、報道し
ており、信頼できる文書をネット上に公開している。批判の中心
は、連邦検事総長ハーラルト ランゲで、彼は国家機密漏洩扇で捜
査をしている。議論はついには、両与党キリスト教民主、社会同盟
と社会民主党の間で、言葉による対立に拡大した。批判的な人々
は、報道の自由という繊細な問題が、危険にさらされている、と見
ている。ベルリンでは土曜日に、1千人以上の人々が、このネット
活動を支持して、デモを行なった。
国内ニュース
シュトローナハ班離党者 ナーハバウルも国民党に鞍替え
シュトローナハ班は、落ち着く暇がない。元会派長カトリン ナー
ハバウルと元広報部長ロウフェン エルトルシュワイガーは、国民
党の国会会派に移った。ただし彼らは、無所属のままである。国民
党会派長ラインホルト ローパトカは土曜日に、国民党は2人の国
会議員に申し入れを行なった、と述べた。国民党は、これに対し
て、各方面から上げ強い批判を受けた。国民党はこの加入で、国民
評議会で51人の国会議員を持つことになる。社会民主党よりわずか
1議席少ないだけである。シュトローナハ班は、今なお7人の国会議
員を数えている。
８月２日（日）
国外ニュース
イタリアではレンツィの改革の熱意を削ぐものが出現
過去数年の選挙は、ヨーロッパ各国のの社会民主党が置かれている
状況を、改善していない。逆である。イタリアでは、成果を上げる
試みを取るよう、指示が出されている。イタリアでは、社会民主党
のマテオ レンツィが、1年半前から首相を務めている。イタリア
の歴史上最年少の首相は、イタリアを変革し、憲法と行政を改革
し、危機的な潮流に抵抗している。しかしレンツィの改革計画は、
むしろ抵抗にあっている。5月の地方議会選挙が示すものは、彼の
民主党があげたそこそこの成果だけではない。
国内ニュース
シュトローナハ班離党者の件で国民党に対する批判は続く
今までシュトローナハ班の国会議員だったカトリン ナーハバウル
とロウフェン エルトルシュワイガーが、先日、国民党会派に鞍替
えしたことで、厳しい批判が出ている。野党の政治家数人は、国民
党が連立相手を変えるよう求める土台を手に入れるのではないか、
との懸念を表明した。ただし現在の所、それは可能ではない。緑の
党党首エーファ グラウィシュニヒは、既に連邦大統領ハインツ
フィッシャーに、今後も国民党の側からの「購入」がさらに続くの
であれば、彼は国民党と自由党に、組閣を任せることは許されな
い、との義務を課した。