9月21日〜27日のオーストリアのニュース



9月21日(月)

     国外ニュース

難民を受け入れない国向けに新たなEU提案

EUは、難民の分散受入に関する対立で、加盟各国に対する圧力を強
めている。月曜日に漏洩した文書の中には、難民の受入を拒否して
いる国々は、一時負担金を支払わなければならない、との内容が含
まれている。この提案に関して、火曜日には、EU加盟国内務大臣会
議が開かれ、意見調整が行なわれることになっている。ヴィシェグ
ラード4か国、ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリー
は、割当制度を拒否すると強調した。

     国内ニュース

70回以上の放火 2人が逮捕される

警察は、ウィーンで起きた大規模な連続火災を解明した。30歳の麻
薬中毒の男2人が、2012年以降、70回以上、古紙回収容器と地下室
に放火した、とのことである。警察は余罪がある、と見ている。本
来であれば、この容疑者は、住宅の中で、自転車を盗もうとしてい
た。彼らは、獲物を見つけられる、「怒りから」放火していた。連
続火災は2012年に始まった、と中佐ローベルト クルークは記者会
見で述べた。当初は、ウィーンのラント通りのモロッコ人居住区な
どで、時折古紙回収容疑が放火された。その後、この種の犯行が増
え、犯行現場は、レオポルト街、ウィーデン、アルサーグルントに
広がっていた。




9月22日(火)

     国外ニュース

フォルクスヴァーゲン社事件で270億オイロの損失

フォルクスヴァーゲン社が、米国で排気ガスの値を操作した事件
は、同社にとって、正真正銘の資金面の大打撃となる。暴落した同
社の株価によって、事件の発覚後だけでおよそ270億オイロが失わ
れた。65億オイロの準備金を作る、と同社は火曜日に発表した。米
国での罰金だけで、50万台の車に該当し、180億ドルかかる可能性
がある。さらに賠償訴訟や、販売できなくなった自動車の費用が、
加わる可能性がある。ただし背全世界では、1千1百万台の乗用車が
これに該当する。一方同社社長マルティン ヴィンターコルンは、
この件に平静に対処しようとしているが、彼の解任の可能性に関す
る噂が、早くも出回っている。

     国内ニュース

「期限付き亡命」 家族の呼び寄せが大きな問題

「期限付き亡命」が計画されているが、いくつかの細部が未決定の
ままである。政府はまだ、期限付き亡命では、家族の呼び寄せを中
止させるかどうか、合意していない。その他、財源の問題と、社会
福祉給付の問題も、「まだ共通の議論の土台」ができていない、と
副首相ラインホルト ミッターレーナー(国民党)は述べた。彼も
連邦首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)も、「期限付き亡
命」を、難民と住民に「政府の方針を示すもの」と見ている。




9月23日(水)

     国外ニュース

EU難民首脳会談 オルバンはオーストリアの守り手を自認

難民に批判的なために反対意見を持たれるハンガリー首相ヴィクト
ル オルバンは、水曜日に開かれるEU首脳会談に参加し、自分は
「オーストリアの守り手」である、と評価した。彼はオーストリア
副首相ラインホルト ミッターレーナー(国民党)と会談し、「私
たちが、監視された道路を通っている場合だけ、難民を通過させる
なら、私が取り組んでいるオーストリアの問題は解決される」と述
べた。さらにオルバンは、EUがギリシアの国境を、協力して防衛す
るのでなければ、クロアチアとの国境を閉鎖する、と予告した。

     国内ニュース

ケルンテン州不動産銀行債務履行義務をめぐる駆け引きが始まる

閣議は火曜日、公にはほとんど気づかれることがないまま、資金を
ケルンテン州に注入するための、法的な制約を取り去った。翌日に
は、以前の不動産銀行の借り入れを戻すことをめぐる駆け引きが、
全力で進んでいる。ケルンテン州と連邦は、それに向けて、数十億
オイロを保証する。有価証券の本来の価格を引き下げて買い戻すこ
とが、不動産銀行の債権者に呈示されることになっている。国庫
は、(この有価証券は)最後には、より少ないないしは全くなくな
るのでは、との投資家の怒りに備えなければならない。交渉の駆け
引きは、さらにどれだけの資金を投入すれば、不動産銀行倒産が有
効になるか、決めることになる。




9月24日(木)

     国外ニュース

難民問題 クロアチアとセルビアの摩擦

難民が大量に到着したことで、クロアチアとセルビアの間では、雰
囲気が極めて悪化している。ハンガリーとセルビアの国境が閉鎖さ
れ、先週から5万1千人の難民が、セルビアを経由してクロアチアに
やってきた。クロアチア政府は、セルビア西部に対して、人々を他
の隣国に導くように、と要請した。木曜日には、この対立は、最終
的に激化した。クロアチアは、セルビアで登録した車に対して、国
境を閉鎖し、セルビアは北の隣国クロアチアからの物資の輸入を禁
止した。

     国内ニュース

連邦大統領選挙 ファン デア ベレンの立候補は未定

アレクサンダー ファン デア ベレンは、2016年の連邦大統領選
挙に立候補宇するかどうか、相変わらず明言していない。彼は木曜
夕方に、「自由の技術」を出版記念式で、ずっと以前に立候補する
かどうか、決断していなかったのか、と質問されて、「答えること
はない」と述べた。




9月25日(金)

     国外ニュース

排気ガス事件を受けVW社は全面的に組織替え

排気ガス実験を捜査した事件を受け、フォルクスヴァーゲン社は、
完全に新しい態勢を取る。同社監査役会は金曜日、12の商標を持つ
同社を、4つの部門に分割する。その際には、ここの市場が、同社
の幹部によって、かなり協力に調整されることになり、地域ごとに
より大きな責任を引き受けることになる。いずれにせよ、ポルシェ
社社長マティアス ミュラーが、フォルクスヴァーゲン社社長に変
わることが、管理委員会によって承認された。一方この事件は、相
変わらず煮えたぎっている。スイスは、該当する同社の製品の通行
許可を差し止めるか、検討している。

     国内ニュース

フィッシャーとクルツが国連総会に出席

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、国連総会に出席するため
に、ニュー ヨークに旅立つ。彼は現地時間の夕方、国連事務総長
パン ギ ムンと会談する予定である。外務大臣セバスティアン 
クルツ(国民党)は、既に木曜日から、米国にいる。月曜日からの
一般討議と、複数の2国間会議では、特にジハード主義者、テロ組
織、難民について話し合われる予定である。




9月26日(土)

     国外ニュース

プーチンからロウハニまでが国連本部に集結

国連は、今年誕生70周年であるが、今これを祝う理由はない。多く
の危機が、今回の国連総会に、暗い影を落としている。各国首脳が
日曜日から、恒例の一般議論を、難民危機、ウクライナの暴力的な
紛争および、シリアの内戦に関して意見を表明するのが、ますます
緊迫感を持って待たれている。総会は今年、特に重要人物が出席し
ている。10年ぶりにロシア大統領ウラジミール プーチンが演説を
行なう。イラン大統領ハッサン ロウハニとキューバ大統領ラウル
 カストロも、発言を行なう。

     国内ニュース

ザルツブルクは警告する 国境情勢の「責任は取れない」

ザルツブルク市長ハインツ シャーデン(社会民主党)は、土曜日
夕方、それまでも緊迫していた難民の状況が、悪化する直前、警告
を発していた。シャーデンはドイツ入国を、国境で待つ難民数百人
を目の当たりにして、ドイツとの国境の情勢は既に今、「責任を取
れない」と、述べた。「確実」なのは、月曜日からは、ドイツ行き
特別列車はもはや走らず、そのためザルツブルク駅の状況は、悪化
する恐れがある、とも語った。




9月27日(日)

     国外ニュース

カタルーニャ分離独立派が絶対多数を獲得

スペインのカタルーニャ地方では、地方選挙が行なわれ、独立支持
派が絶対多数を獲得した。ほぼすべての票の集計が終了したあと、
日曜日夕刻には、地方議会135議席のうち、「賛成派連合」が62議
席、左翼急進派独立運動CUPが10議席を獲得した。スペインの分断
を支持するこの地域の大統領アルトゥル マスは、選挙戦の時点
で、カタルーニャ独立に向けて投票するよう訴え、有権者は賛成投
票を行なった、と述べた。

     国内ニュース

オーバーエスターライヒ州選挙 国民党敗北 自由党は3割越え

日曜日にはオーバーエスターライヒ州で、州議会選挙が行なわれた
が、大きな投票活動の変化が起きた。州首相ヨーセフ ピューリン
ガー率いる国民党は、およそ36%の支持で、第一党になったが、同
州では歴史的に低い得票であった。自由党は得票を15%から倍増さ
せ、30%を越え、社会民主党を前回の25%から18%に追い落とし、第
二党となった。緑の党は2009年より若干伸ばして、10%となり、国
民党と連立しても、もはや多数には届かない。州議会の他、日曜日
には市町村議会と市長選挙も行なわれた。




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