10月26日〜11月1日のオーストリアのニュース



10月26日(月)

     国外ニュース

難民問題 スロヴェニア情勢はあいかわらず困難

国境なき医師団によれば、スロヴェニアに到着した難民の情勢は、
相変わらず「扱いが困難」である。同団オーストリアの会長マルガ
レータ マーレーは、月曜日にAPA通信との電話で、このように述
べた。難民たちは相変わらず、屋外で夜を過ごしているが、これは
病気にかかる危険性を高めている。月曜日には、改めて数千人が、
クロアチア・スロヴェニア国境を越えた。シュタイアーマルク州の
国境通過地点シュピールフェルトでも、派遣部隊が全員やらなけれ
ばならないことで手一杯であった。

     国内ニュース

フィッシャーは建国60周年記念日に難民問題で理解を求める

連邦大統領ハインツ フィッシャー(社会民主党)は、今年の建国
記念日の演説の中心に、現在進行中の難民危機を据えた。彼は国民
に、支援を求める人に対する理解を持つよう訴えた。さらに彼は、
オーストリアの保護を求める人には、国内の法秩序を遵守し、尊重
するように求めた。フィッシャーはさらに、オーストリアの中立を
めぐる議論で、今一度立場を表明した。




10月27日(火)

     国外ニュース

シリア会議が再び金曜にウィーンで開かれる

ロシアが反政府勢力を空から攻撃して、シリアに介入を開始してか
ら、シリア紛争解決に向けた外交的努力が、ますます大きく動き出
している。先週に引き続き、米国とロシアのほか数カ国が、金曜日
にウィーンに集まり、交渉を行なう。今回は、前回より多くの国
が、この会議に招かれている。米国は、外務大臣ジョン ケリーが
参加することを確認した。米国は今までの態度を転換し、おそらく
イランも参加させる方針である。

     国内ニュース

シュピールフェルトで内相は「建設的な措置」を計画

到着した難民に、「規律に基づく国境越えの可能性」を与えるため
に、内務大臣ヨハナ ミクル・ライトナー(国民党)は、シュタイ
アーマルク州とスロヴェニアの国境通過地点シュピールフェルト
に、「特別な建設上の措置」を講ずるつもりである、と火曜日に午
後に現場を訪れた際に述べた。彼女は、柵については言及しようと
しなかった。この計画立案はすぐにも始められたが、まだ日程は決
まっていない、とも述べた。




10月28日(水)

     国外ニュース

VW社は危機克服のために「5項目計画」

フォルクスヴァーゲン社社長マティアス ミュラーは、排気ガス事
件の善後策として、5項目計画を新たに優先することにしている。
今後は同社のために新たな戦略に磨きをかける意向で、量的ではな
く質的な成長を問題にするつもりである、と述べた。彼はさらに、
多くのもの、とくに売れ行きの上昇率が「より高く、より早く、よ
り広範囲に」よりも軽視される、とも語った。トヨタとの自動車の
世界市場での首位争いは、これで終了である。第3四半期の35億オ
イロの損失で、ここ15年で初めての赤字となる。

     国内ニュース

ファイマン「国境には柵は作らない」

国境通過地点シュピールフェルトでの「特別な建設上の対策」に関
する議論が続いている。連邦首相ウェルナー ファイマン(社会民
主党)は、水曜日のテレヴィ番組で、スロヴェニアとの国境には柵
を作るつもりはない、と明言した。これは、しばしば柵について言
及していた内務大臣ヨハナ ミクル・ライトナー(国民党)の発言
に反するものである。ファイマンは、ミクル・ライトナーは、提案
をすることになる、柵では問題を解決できない、ドイツとの協定を
結び、管理を改善することが重要だ、と述べた。




10月29日(木)

     国外ニュース

バルカン経路の難民2万人分の受け入れの余地が整う

バルカン経路沿いに、10万人の難民受け入れ建設しようとする計画
に、動きがあった。すべての関係国の交渉役が、木曜日午後にテレ
ヴィ会議を開き、まず2万人分ほどの受け入れを約束した。そのう
ち5千人分がオーストリアに建設される、と連邦首相府は発表し
た。一方、スロヴェニア、オーストリア、ドイツの国境の情勢は、
緊迫したままである。

     国内ニュース

不動産銀行調査委員会は340時間の会議後に中間報告を発表

不動産調査委員会では、「監視」を主題とする第1章が終了し、来
週からは、新たな主題「公的支援と国有化」へと質問が転回する。
ここ7ヵ月間で、合わせて340時間のの会議が開かれ、情報提供者
70人以上が呼ばれ、経済調査官から同銀の幹部側の顧問、政界の要
人多数に至るまで、何人かはいくつかの情報をもたらしたが、記憶
が大幅に欠落する者がいた。調査委員会は今まで何を明らかにした
か、が今なお問題である。




10月30日(金)

     国外ニュース

シリア会議ではアサドの今後が焦点

ウィーンでは、シリアの未来に関する会議が開かれているが、参加
者によれば、若干の進展はあったものの、多くの点が議論中であ
る。それによれば、主たる対立点は、シリア大統領バシャール ア
ル・アサドの未来である。米国は彼の自認が、紛争を簡単に解決す
る道である、と見なしているのに対し、ロシアははシリア住民に、
アサドの今後を決定させる方針である。ウィーンでの会議で意見が
一致しているのは、停戦を実現した後、シリアに新憲法を作り、選
挙を実施する、という点である。

     国内ニュース

経済会議議長ライトルは遅くとも2017年に退任

経済会議胃腸クリストフ ライトルは、任期末までこの職に留まる
ことはなく、遅くとも2017年初頭には退任する、と「プレッセ」紙
は報じている。オーバーエスターライヒ州出身の彼は、この要職を
15年間務めている。「私はちょっと修復をすることに賛成である」
と彼は述べた。彼は退任の具体的な期日については、言及するつも
りはない。「私は現在、自ら退任時期までの時間をやり過ごすつも
りはないが、後継者に、立場を固める力を適切に与えるつもりであ
る」と述べた。




10月31日(土)

     国外ニュース

トルコ選挙 エルドアンのAKPは不確実な情勢

トルコでは、日曜日に国会議員が選ばれる。最近の世論調査によれ
ば、イスラーム教に基づく保守派の公正発展党AKPが、6月の投票の
時と同様、絶対多数には届かない可能性が高い。そのため、投票を
前に、実現可能な連立の組み合わせに関して、観測が行なわれてい
る。大統領レジェップ タイップ エルドアンはアメリカの例に
倣って、トルコを大統領制に変えるよう計画しているが、他の政党
との連携すれば、これは当面は打ち砕かれることになる。しかし機
能不全に陥る連立は、長期的には、AKPに権力を集めることになる
かもしれない、と専門家は見ている。

     国内ニュース

FPS設立党大会 シュネルは高い目標を掲げる

昨日ザルツブルク州サールフェルデンで、ザルツブルク自由党・
カール シュネル博士の候補者名簿FPSの設立党大会が、執り行わ
れた。党の設立者カール シュネルによれば、同党はザルツブルク
州で第2勢力になる可能性を秘めている。




11月1日(日)

     国外ニュース

難民問題でメルケルも今度は通過地域に賛成

続く難民機に解決を模索する中で、ドイツ首相アンゲラ メルケル
(キリスト教民主同盟)は日曜日に、バイエルン州首相ホルスト 
ゼーホーファー(キリスト教社会同盟)と、立場をめぐる文書で合
意した。これには、キリスト教社会同盟だけでなく、キリスト教民
主同盟の政治家も求めている国境地帯での通過地域設置が含まれて
いる。両党と連立する社会民主党は、相変わらずこのような対処を
断固拒否している。オーストリア首相府長官ヨーセフ オスターマ
イアー(社会民主党)と、内務大臣ヨハナ ミクル・ライトナー
(国民党)は、ドイツとオーストリアの合同警察本部と、柵などの
ない国境で合同管理帯状地帯の設置を含む提案を歓迎している。

     国内ニュース

自由党は反ユダヤ主義だとしてウィンターを党から除名すると威嚇

自由党の国民評議会議員スサネ ウィンターが、インターネット上
で、あからさまな反ユダヤ主義の非難をしたことに関して、怒りが
ますます拡大していることをうけ、党幹部は初めて、この事件に対
応し、ウィンターに党から除名すると威嚇した。党事務長ヘルバー
ト キクルは、何らかの「結論」を出す前に、「この発言が行なわ
れた状況を包括的に解明」するつもりである、と述べた。彼はその
直後、この発言に関する怒りは「根拠がなく不誠実」であるとし
て、無視した。ウィンターはこの間にインターネット上で、非難に
対して態度を発表し、自分の発言は誤解されたと感じている、と述
べた。




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