11月2日〜8日のオーストリアのニュース



11月2日(月)

     国外ニュース

ポルシェ社も標的に フォルクスヴァーゲン社に新たな疑惑

米国環境保護局EPAの捜査陣によれば、フォルクスヴァーゲン社が
排気ガスを操作していた事件に関して、今までわかっていたより
も、大きなディーゼルエンジンも、この事件の対象である。当局は
月曜日、型式年2014年から16人の3リットルエンジンでも、操作を
行なっており、ポルシェ「カイエン」、フォルクスヴァーゲン
「トゥアレク」、子会社のアウディ社の高級リムジン車およびA8な
どが、これに該当する。

     国内ニュース

反ユダヤ発言 ウィンターは自由党から除名

スサネ ウィンターは、反ユダヤ主義の発言をインターネット上で
行なったため、自由党から除名された。まず彼女には、自認するよ
うにとの最終通牒が突きつけられた。合意された夕方までに辞任が
なかったため、彼女は「即時」党を去らなければならない、と党幹
部会は発表した。これより前にキクルは、ウィンターは「一線を越
えた」、自由党には「反ユダヤ主義の居場所はない」と述べた。た
だしウィンターは、「野蛮な国会議員」として国会議員に留まる可
能性が高い。




11月3日(火)

     国外ニュース

難民問題でアフガニスタン人は困難な状況に

アフガニスタンからヨーロッパにやって来る難民の数は、過去数ヶ
月爆発的に増加した。ヒンドゥクシの安全の情勢は、NATOの戦闘部
隊が活動を中止してほぼ1年たって、ますます困難になっており、
米国は先日「不安定な」状況のために、部隊の撤退を当面凍結す
る、と発表している。それにもかかわらず、同国は全般的には、不
安定な難民出身国と目されており、亡命者の地位を得られるかどう
かの決定は、いずれにせよ個々の事例で判断される。特にドイツで
は、アフガニスタン人にとって亡命の地位を手に入れるのは、ます
ます困難となっている。オーストリアでも、彼らに対しては、亡命
の規則が厳格化されている。

     国内ニュース

ウィンターは国民評議会議員に留まることを自己弁護

自由党から除名された国民評議会議員スサネ ウィンターは、テレ
ヴィ番組で、自由党からの訴えがあるにも関わらず、国会議員に留
まるとの決断を擁護した。司会者アルミン ウォルフが、月額8千
オイロを越える国会議員としての報酬に言及したとき、彼女は「金
の問題ではない」と答えた。彼女は、「他の国会議員が何をしない
か」を話題にすることはできるが、自分は国会の議席は、住民に対
する責任であると捕らえており、支持する「数百のメイル」を受け
取っている、と語った。




11月4日(水)

     国外ニュース

シナイでの墜落 爆弾が使用されたとの観測が強まる

ロシアの旅客機がエジプトで墜落したことを受け、激しい爆発が原
因である、との観測が強まっている。英国およびアイルランド政府
は、水曜日午後に、警戒措置として、今後当面はシャルム アル・
シェイク着発の飛行機を許可しない、と発表した。CNNの報道によ
れば、米国秘密情報部は、爆薬が動機の墜落を引き起こした可能性
を否定していない。エジプトおよびロシア当局は、今まではテロ行
為の可能性を否定し続けているが、ジハード主義者民兵「イスラー
ム教国IS」は既に数回にわたり、攻撃をしたと発表していた。

     国内ニュース

収入格差が様々な場所で拡大

経済研究所WIFOと経済協力開発機構OECDの代表は、オーストリアの
第9回「社会福祉調査」で、収入の格差の問題では悪い結果を発表
した。問題は、貧困層と富裕層の間の格差だけではなく、男性と女
性、若者と老人の収入の差が拡大している。解決策として、両機関
はとくに教育をあげている。就学前の年齢で、教育が始まるのが最
善である、とのことである。




11月5日(木)

     国外ニュース

「フォルクスヴァーゲン社は完全な組織変更」との報道

その規模がますます拡大する排気ガス事件が発覚してから、フォル
クスヴァーゲン社の幹部は、おそらく全面的な同社の組織替えを計
画している。来年初めまでに、中枢部を子会社からますますはっき
りと切り離し、縮小するつもりである、とドイツ「経済新聞」は伝
えている。さらに経費面の理由から、大規模な自動車見本市のたび
に開かれる「豪華なパーティ」は中止する。一方ある財政資金団体
は、同社の最重要な株主200社に、同社に対する集団訴訟を起こす
ように働きかける方針である。

     国内ニュース

難民危機 警察労組はより多くの人員を要求

警察労働組合は、難民への対処の活動で、耐えうる負担の上限に達
し、「残念ならがそれを越えた」と見ている。政府と公勤務労働組
合宛ての書簡の中で、同労組は、12月初めまでに特記すべきことが
起きなければ、より多くの人員を求めるなどの要求を貫徹するため
に、労働組合が行動を起こすと威嚇している、と「プレッセ」紙は
報じている。




11月6日(金)

     国外ニュース

ドイツでは難民向けに旧東独のようなプレハブ住宅が再登場か

難民をめぐる議論で、ドイツの建設業界は、旧東ドイツで設置され
ていた鉄筋コンクリート建てのプレハブ住宅など、「工業住宅建
設」を、現在の住宅不足対策として要求した。テントやコンテナは
やめて、長期的かつ価格面での解決策を、「社会への溶け込みの観
点からも」とらなければならない、と述べた。ドイツの各都市は、
長年にわたって住宅不足と戦っており、今後それが激しさを増す模
様である。予想によれば、難民によるものだけで、今後数年で50万
戸の住宅が必要になる。

     国内ニュース

シュピールフェルト現場検証 EU委員はオーストリア支援を約束

シュタイアーマルク州とスロヴェニアの国境通過地点シュピール
フェルトにある難民集合地点を、EU移民委員ディミトリス アヴラ
モプロスが現場検証し、EUがオーストリアを財政支援する、と予告
した。彼はその金額については言及しなかったが、支払いは「ごく
近々」行なう、と述べた。内務大臣ヨハナ ミクル・ライトナー
(国民党)は現場で、建設計画について新たな詳細は述べようとし
なかったが、国境の情勢に鑑みて、亡命制度を変えなければならな
い、との個人的な意見を述べた。




11月7日(土)

     国外ニュース

ロシアのジェット機 「最後の瞬間に大きな騒音」

ロシアの旅客機がエジプトで墜落し、爆弾による攻撃であることを
示す兆しが増えている。捜査陣は土曜日、以前に噂として流れてい
たこと、つまり飛行記録装置が、墜落の直前に、大きな疑わし騒音
を記録していたことを確認した。これは「飛行記録装置が最後に録
音した瞬間に」聞かれた音である、と国際捜査団団長アイマン ア
ル・モカデムが土曜日にカイロで発表した。しかしまだ判断を確定
するつもりはなく、捜査陣は記録を現在調査中で、どのような可能
性も排除するつもりはない、とのことである。

     国内ニュース

国境での任務に関して警察内部の不満が増す

国境の情勢のため、執行部内では不満の声が強まっている。その原
因は、終わりなき勤務時間、多すぎる残業、少なすぎる人員、これ
らが様々な結果を生んでいる。全従業員の代表が、政府に書簡で発
破をかけた後、「声は沸点」まで強まっており、「欠勤」を含めて
職場集会を開くとの予告を、労働組合議長ヘルマン グライリン
ガーはテレヴィ番組で述べた。彼は、国境での任務を、警察が過大
な要求にさらされているとか、警察には力がない、との批判から擁
護した。




11月8日(日)

     国外ニュース

保守派が優位に クロアチアは政権交代を迎える

クロアチアの国会議員選挙では、当初の投票後調査に反して保守派
の野党が勝利する見通しである。一部の結果が公表されたところで
は、クロアチア民主同盟HDZ党首トミスラフ カラマルコ率いる愛
国者連合が、60人の国会議員を有するさいだいせいりょくとなって
いる。首相ゾラン ミラノヴィチ率いる中道右派連合は、151議席
のうち55議席を獲得する。同国の第3勢力は、全国で初めて候補者
を出した「モスト党」が獲得した。経済危機が続くほか、選挙戦は
難民危機が中心の争点となった。

     国内ニュース

フォイツベルク発電所は666キロの爆薬に耐える

本来であれば、何があっても10秒後には、フォイツベルク発電所は
過去のものになるところであった。日曜日午後に666キロの爆薬で
爆破される予定であったが、計画通りには行かなかった。階段室と
中層階は激しい砂埃と共に、倒壊したが、発電所の建物のボイラー
室はそのままであった。この爆破計画の立案者の最初の調査は、爆
薬すべてが爆発したが、そのさいにすべての鉄の枠を切断されな
かった、と発表した。




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