11月9日〜15日のオーストリアのニュース



11月9日(月)

     国外ニュース

EUはバルカンにも難民対策本部を建設する計画

EU内務大臣会議が、月曜日にブリュッセルで、難民問題を議題とし
て開かれたが、新たな決定には至らなかったが、EU加盟各国は、先
の決定を実施するのに取り組んでいる。それにもかかわらず、新た
な計画に関して、検討が行なわれている。ルクセンブルク外務大臣
でEU評議会議長を務めるジャン アセルボルンは、特別会議後に、
EUはバルカンに「作業本部」を設置する意向である、と述べた。こ
の本部では、ギリシアとイタリアの「集合場所」計画同様、難民の
命運をまず決めることになる。

     国内ニュース

森林火災で消防が大規模に出動

グロースグロッケン通り(ピンツガオ)にあるフッシュでは、月曜
日午後に森林火災が起きた。風が吹いていたため、急な斜面での消
火作業は困難になっている。




11月10日(火)

     国外ニュース

EUはキャメロンの要求に対して「問題が大きすぎる」

英国首相デイヴィッド キャメロンは火曜日に、英国がEUに残留す
るための要求を提示したが、EU委員会は、これを「問題をはらみす
ぎ」である、と判断した。広報は、特に問題なのは、居住の自由の
制約である、と述べた。ドイツ首相アンゲラ メルケルは、10月に
これは交渉不可能な論点である、と述べていたが、これに対して、
英国とEUの間で合意が成立するだろう、と自信を示した。来週には
早くも、交渉が始まる。

     国内ニュース

政府の「やっつけ仕事」に批判

現在進行中の難民危機に関して、火曜日にはニッケルスドルフ市長
ゲアハルト ツァプフル(社会民主党)とシュピールフェルト市長
ラインホルト ヘフレヒナー(国民党)が、対策を取るよう要請し
た。バイエルン州のゲレーツリート市長ミヒャエル ミュラーと共
に、両市長は連邦およびEUの政治を批判し、提案を行なった。




11月11日(水)

     国外ニュース

スペインではカタルニアの分離独立を裁判所が阻止

カタルニアのスペインからの分離独立派、当面停止された。カタル
ニア議会は独立決議を可決したが、スペイン政府はこれに憲法裁判
を起こし、マドリードの憲法裁判所は水曜日、これを全会一致で認
めた。カタルニア議会は月曜日、分離独立派の各政党の投票で、こ
の地域のスペインからの分離独立手続きを開始することを可決して
いた。スペイン政府は、カタルニア地方政府が予告通り、裁判所の
決定を無視し、分離独立を推し進めるのであれば、同地方政府を解
任する、と威嚇している。

     国内ニュース

不動産銀行の高額の取引 債権者は全額を取り返す方針

財務大臣ハンス イエルク シェリング(国民党)は水曜日に、
12億3千万オイロのバイエルン共和国との不動産銀行をめぐる和解
に署名したが、納税者に対する見通しは、銀行の崩壊のため暗くな
る。あの不動産銀行の借入金の債権者は、ケルンテン州が120億オ
イロの保証人となっており、最後の1ツェントまで取り返す方針で
ある。彼らは、法定外での合意を目指す駆け引きに参加すること
を、法的な支援を受けて、拒否している。シェリングには助言も与
えられている。それはケルンテン州に義務を課すか、巨額の負債を
持ち続けるだけ、とのものである。




11月12日(木)

     国外ニュース

難民問題でEUとトルコの合意がおそらく近づいている

難民問題では、EUとトルコの合意が近づいている模様である。これ
に関する行動計画は、11月末か12月上旬にはブリュッセルでの首脳
会談で可決される、と木曜日にはマルタの首都ヴァレッタでの難民
危機に関するEUの非公式首脳会談の終わりに発表された。トルコは
今後2年で、30億オイロを今後設立さえるEU基金から受け取ること
になる。どの国がいくら支払うかは、他の細部同様、まだ未決定で
ある。

     国内ニュース

難民問題 ホイプルとコンラートは支援者に感謝

木曜夕方、ウィーン市長ミヒャエル ホイプル(社会民主党)と難
民調整官クリスティアン コンラートは、時間を使ったり資金を提
供したりして、難民を支援したすべての人々に、「尊敬と感謝の
念」を口にした。具体的には、マルクス会館ウィーンでの「感謝の
祭り」に招待された2千人の支援者に対してである。ホイプルとコ
ンラートは、自らの意志で、あるいはウィーン市の職員として難民
支援に携わった人々に、「あなた方はオーストリアに人間の顔を与
えてくれました」と述べた。ホイプルとコンラートにとっては、
「今夜は締めくくりの祭り」ではなく、「短い休憩」にすぎないの
は明白であった。今夜、今後数週間、数ヶ月、さらに保護を求める
人が、オーストリアにやって来るからである。




11月13日(金)

     国外ニュース

フランスに戒厳令

金曜日夕刻に、フランスの首都パリのサッカー競技場近くで、複数
の銃撃戦、人質事件、爆発が起こり、多くの人が死亡した。少なく
とも60人が死亡した、と報じられている。捜査筋の情報では、当初
40人ほどが死亡し、負傷者のうちおよそ50人が、生命の危機にあ
る。フランス全土に、非常事態が宣言されている。
当初は、これが連携を取ったテロ行為であるかどうかは不明であっ
た。ただし捜査陣によれば、証拠はテロであることを予期させる。
目撃者の話では、銃撃犯の1人は「アッラーフ アクバル(アッ
ラーは最も偉大である)」と叫んだ、と伝えている。

     国内ニュース

ウィーン市新政権 土曜日には両党委員会を開催

社会民主党と緑の党が、ウィーン市で連立するが、この新しい基盤
が確定した。社会民主党幹部ゲオルク ニーダーミュールビヒラー
と、緑の党の幹部ゲオルク プラクが、金曜日にこれを発表した。
次期市政府の閣僚の人事と連立協定は、土曜日に呈示される。ただ
し最初の詳細は既に明らかになってきている。




11月14日(土)

     国外ニュース

パリのテロ 国外とつながる証拠が増加

129人の死者を出したパリ襲撃事件の背景に関して、ゆっくりなが
ら詳細が明らかになっている。国外とつながることを示す証拠が増
えている。焦点となっているのは、ベルギーで、ブリュッセルの
モーレンベーク街区で、複数の逮捕者が出た。襲撃地点の近く似
合った車の中で、ブリュッセル地区の駐車券が見付かったため、こ
のことが明らかになった。逮捕者のうち1人が、金曜日夕方にパリ
に滞在していた可能性がある、との容疑があるが、他の国々ともつ
ながる証拠もある。

     国内ニュース

ウィーン市で社会民主党と緑の党の連立が確定

社会民主党と緑の党は、土曜日に連立協定を承認した。社会民主党
会派長にはクリスティアン オクソニチュが就任し、セノル アキ
リッチは社会民主党の議席は得られなかった。市学校評議会議長ス
サネ ブランツタイトルは解任された。党首で市長のミヒャエル 
ホイプルは、社会民主党が第一党の同市の会議後に、合意は多数の
賛成で可決された、と発表した。150人以上の委員がいる広範な
ウィーンの委員会で、これに反対したのは8人だけであった、との
ことである。




11月15日(日)

     国外ニュース

秘密情報部の記録「IS指導者がパリ襲撃を命令した」

イラク秘密情報部によれば、パリの襲撃事件は、ジハード主義者民
兵イスラーム教国の指導者アブ バクル アル・バグダーディ自身
から命じられたもので、ISの拠点ラッカで計画され、調整が図られ
た。これに関するかなり漠然とした警告を、襲撃事件の前日にも、
フランス当局に伝えたイラク秘密情報部の代表は日曜日に発表し
た。受け取った情報によれば、少なくとも24人と攻撃犯19人が、こ
の攻撃に参加していた。フランスはこの言葉が正しいとは断定せ
ず、日曜日夕方にはラッカを大規模に攻撃するため飛行機を飛ばし
た。

     国内ニュース

オーストリアとハンガリー 国境の柵をめぐる対立

ハンガリーは過去数ヶ月、難民と国境の柵の建設のため、諸外国か
ら厳しく批判されていた。スロヴェニアとオーストリアも柵を建設
する事で、ハンガリーのフィデス同盟の国会議員ジェルジー シェ
プフリンを喜ばせた。これは「ハンガリーが正しいことを行なって
いることを、沈黙で承認」したものである、と考えているためであ
る。彼は国民党に、フィデス同盟の方針を採用するように助言して
いる。もちろん彼の会派オーストリア国民党の代議員代表オトマー
ル カラスの考えとは反対である。どんな国であれ、自分のために
柵を作るなら、問題は解決しない、と述べている。彼はこの問題で
は、EU全体で統一的な亡命政策をとるよう求め、行動せず、その代
わりに責任をお互いに押しつけるのは、「国粋主義者」を利するだ
けである、とも語った。




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