11月23日〜29日のドイツのニュース



11月23日(月)

ヘルムート シュミットの国葬がハンブルクで

厳しい安全措置が取られる中、国家と社会の要人が国葬に参加し、
元連邦首相ヘルムート シュミットと別れを告げる。ハンブルクの
中心的なザンクト ミヒャエリス教会での葬儀には、1千8百人ほど
の賓客が参加したが、その中には連邦首相ヨアヒム ガオク、連邦
首相アンゲラ メルケル、連邦議会議長ノルバート ラメルト、
シュミットとともに歩んだ人たち、たとえばフランス元大統領ヴァ
レリー ジスカール デスタンや元米国外務大臣ヘンリー キッシ
ンジャーも含まれていた。元連邦大統領ローマン ヘルツォーク、
ホルスト ケーラー、クリスティアン ヴルフも、シュミットの葬
儀に出席した。社会民主党の政治家で記者であったシュミットは、
11月10日に96歳で亡くなった。彼は1974年から82年まで連邦首相を
務めた。国葬の後、ハンブルク市民が彼に最後の別れを告げること
ができるように、長い追悼の列が町を通り抜けることになってい
た。その後市役所で、追悼式典が開かれる予定が立てられている。

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ルフトハンザ社の客室乗務員は再びストライキ

飛行機の客室乗務員労組UFOは、木曜日と金曜日に、ルフトハンザ
社で新たにストライキを行なう、と予告した。同労組は、ドイツ最
大の航空会社である同社が「不適切な反応」しか取れなければ、来
週月曜日にモストを行なう可能性がある、と発表した。ストの原因
は、客室乗務員の老齢年金および一時年金を巡る対立である。同労
組は現在続いている労働契約交渉で、11月初旬に最初のストを行
なった。11月6日から13日の間に、客室乗務員はストに入ってい
た。

政府は難民を制限するのではなく割合を決める方針

連邦政府は、難民の流入に上限を押さえ込むために、ヨーロッパの
受け入れ割合を設定して解決するのに力を注いでいる。政府広報代理
シュトライターがベルリンでこれを発表し、その柱は計画中のEUと
トルコの合意である。上限の設定と受け入れ人数の違いに関して、
上限設定は一方的であるのに対し、受け入れ人数の設定は、全ヨー
ロッパに適用される規則である点である、とも彼は述べた。また彼
は、政府には亡命権を制限するとの意図はない、とも語った。特に
キリスト教社会同盟からは、移住のための一般的な上限を確定して
欲しい、との要請が強まっている。ドイツユダヤ人評議会議長シュ
スターも、移住に関してより監視を強化するための制限を求めた。

テロ捜査 容疑者がさらに5人逮捕される

テロリストと見られるものの捜査では、ベルギー警察はさらに5人
を逮捕した。ブリュッセル検察の発表では、この5人は昨日逮捕さ
れた16人同様に警察の事情聴取を受けており、ブリュッセルおよび
リュティッヒ(リエージュ)地域では、複数の家宅が捜査を受け
た。ベルギー警察は、パリのテロ攻撃の黒幕と見られるアブデスラ
ムの行方も追っている。その他ブリュッセルでは、最高度のテロ警
戒態勢が取られており、これは地下鉄が運行されず、学校と大学は
閉鎖されたままである。午後には国内安全評議会が、テロの危険を
新たに評価し直すことになっている。現在EUはブリュッセルで、そ
の使節の安全対策を強化している。EU評議会は、会議の大部分を中
止した。NATOも本部での作業を変更している。




11月24日(火)

プーチンは深刻な結果になると威嚇

ロシア大統領ウラジミール プーチンは、ロシア軍用ジェット機
が、トルコ空軍によって撃墜されたことに対して、深刻な結果にな
るとトルコを威嚇した。ヨルダン国王アブドゥッラーとソチで会談
した後、プーチンはこの事件を「テロリストと同盟する者たち」に
よって起こされた「卑劣な裏切り行為」である、と呼んだ。トルコ
軍は、シリアとの国境地帯で、ロシアの戦闘用ジェット機SU24型機
を撃墜していた。トルコによれば、同機は数回の警告にもかかわら
ず、トルコの空域を侵害した。一方ロシア政府は、同機はシリアの
空域だけに留まっていた、と説明している。NATO加盟国の特別会議
が開かれ、トルコ政府はこの事件について情報を伝えるつもりだ、
とNATO広報は述べた。操縦士2人のその後については、今のところ
確実な情報はない。反乱軍の代表とシリア反政府勢力の代表は、
AFP通信に対して、操縦士の1人は死亡し、もう1人は行方不明であ
る、と述べた。

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米国は世界各地へ旅行に警告

テロの危険が高まっているため、米国政府は世界各地への旅行に警
告を発した。同国政府は、特定の地域への渡航を断念するように強
く勧めているわけではないが、基本的には危険があると警告してい
る。米国外務省によれば、いわゆる「イスラーム教国」、アル 
カーイダ、ボコ ハラムなどの急進派勢力が、今後も襲撃を計画し
ているとの情報がある、と発表した。同省は米国人に対して、公共
の場所、とくに交通機関の中では注意をし、多くの人が集まる場所
は避けるように、と勧告している。

パリ襲撃犯の支援者と見られるものが司法に引き渡される

パリ襲撃犯の支援者と見られるジャワド B. は、間もなく裁判官の
所に連れて行かれることになる。彼には、襲撃事件の黒幕と見られ
るアバウードに、パリ郊外サン・ドニの住居を調達した、との疑い
が持たれている。先週水曜日に彼は、特殊部隊がこの建物に突撃し
た際に、この住まい近くで逮捕された。彼は警察に拘留される前
に、記者たちに自分は友人の頼みに応えて、ベルギー出身の仲間
2人を自分の住まいに泊めたが、彼らがテロリストだったとは知ら
なかった、と述べていた。彼の住まいの中ではテロ対策活動で、黒
幕と見られるアバウードの他、彼の従姉妹と今まで身元が特定され
ていないが、おそらく上半身に爆弾を巻き付けて爆死した男が死ん
でいた。

急進派は選挙監視団が宿泊するシナイのホテルを襲撃

エジプトのシナイ半島の北にあるホテルが襲撃を受け、少なくとも
8人が死亡、14人が負傷した。治安部隊の発表によれば、死者の中
には、裁判官1人と警官2人が含まれている。自殺攻撃を行なった男
を含め、5人の武装した男たちが、アル・アリシュ市にあるこの建
物を襲撃したが、彼らも死亡した、とのことである。このホテルに
は、複数の裁判官が宿泊しており、エジプト国会議員選挙の第2回
投票を監視することになっていた。シナイ北部は、急進派が帰還す
る場所である。ここでは再三襲撃事件が起きている。




11月25日(水)

ロシアは戦闘機撃墜を「計画的挑発」と判断

ロシアは、トルコ軍による戦闘用飛行機の撃墜を、「計画された挑
発」と判断している。外務大臣セルゲイ ラヴロフはモスクワで、
「私たちは、これが故意に行なわれたものではないとの主張に、深
刻な疑いを抱いている」と述べた。彼はトルコ外務大臣メヴュリュ
ト チャブシュオールと電話で会談した後、ロシアには、トルコと
シリアの国境地域で前日に起きた撃墜は、計画されたものであった
ことを示す、十分な情報を握っている、と述べた。「これはおそら
く待ち伏せである。彼らは待機し、観察し、口実を探していた」と
の私見をラヴロフは述べた。核兵器を持つロシは今のところ、NATO
加盟国であるトルコと、戦争を行なうつもりはないが、この件に対
応しないで済ますことはできない、と彼は強調した。

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メルケルは自分の難民政策を弁護

連邦首相メルケルは、自らのキリスト教民主、社会同盟内部で反対
意見が出ている難民政策に関して、連邦議会で弁護の発言をした。
大切なのは、難民が押し寄せる時に、違法行為を合法的行為に置き
換え、密入国業者に悪行を止めさせることである、そのために難民
の「合法的な受け入れ人数」を取りまとめるために、「ヨーロッパ
全体で合意する」ように訴えている、とキリスト教民主同盟党首で
ある彼女は、連邦予算に関する一般討議の中で述べた。ただしヨー
ロッパは、難民危機の中で、よい印象を与えていない、とも語っ
た。さらにメルケルは、シリア紛争に関連して、情勢はトルコがロ
シア軍機を毛きついしたことで、さらに一段階緊迫の度を増した、
「私たちは、さらに激化するのを避けるため、新湯ることを行わな
ければならない」と訴えた。

ウクライナはロシアの飛行機に対して空域を完全に封鎖

ウクライナは領空を、ロシアの飛行機にたいして全面的に封鎖し
た。これはロシアの民間飛行機会社のも適用される、と首相ヤゼ
ニュクはキエフでの閣議で述べた。彼はこの措置を取る理由とし
て、国内の安全を挙げ、ロシア政府はこの空域を「挑発に利用」し
ている、と述べた。その他ウクライナは、エネルギー企業ナフトガ
ス社に、ロシアのガス販売を差し止める、と述べた。これにより、
両国の対立はさらに激しさを増した。その少し前に、ロシアのガス
プロム社は、ウクライナ政府が事前に合意した支払いしなかったと
して、ウクライナへのガス供給を停止した、と同社社長は述べた。
週末には何者かが、ウクライナで送電塔を破壊し、ロシアに併合さ
れたクリミア半島の電力供給を途絶させていた。

連邦政府はマリに650人ほどの兵士を派遣する方針

連邦政府は、平和を確保するために、西アフリカのマリに兵士650
人を派遣する方針である。国防相フォン デア ライエンは、ベル
リンで開かれた連邦議会の国防委員会で、これでテロ組織「イス
ラーム教国」との戦いで、フランスの負担を軽減することになる、
と述べた。今までは、比較的安全なマリ南部で、2百人の連邦軍兵
士が、EUの訓練任務に参加していた。砂漠の国マリ北部で平和維持
のために、国連の極めて危険な任務には、現在ドイツ兵は10人だけ
が首都バマコ本部で参加しているだけである。その他フォン デア 
ライエンは、イラクにいるクルド人ペシュメルガ戦闘員育成のため
の活動を拡大する方針である。これには将来、現在の100人を150人
に増やして参加できることになる。この2つの活動に参加するに
は、連邦議会の賛成が必要である。




11月26日(木)

ドイツはシリア紛争で軍に活動させる計画

パリ襲撃事件を受けて、ドイツは「トルネイド」型哨戒機を投入し
て、テロ組織「イスラーム教国IS」に対する軍事活動に参加する方
針である。その他に海軍の部隊を活動させることにしている。現
在、連邦首相アンゲラ メルケルが、担当閣僚とベルリンで協議中
である。その後、連立政権のキリスト教民主、社会同盟および社会
民主党の各会派が、これについて協議する方針である。この活動に
関しては、国連の委託は受けていない。おそらく連邦軍は、米国、
フランス、英国、ロシアおよびアラブ諸国が指揮する対ISの空から
の戦闘に、別の形でも攻撃を行なうことになると見られる。話し合
いの中では、反IS連合の戦闘用ジェット機に給油するために、飛行
機を派遣することも取り上げられている。水曜日にパリを訪問した
際、メルケルはテロ組織との戦いでは、フランスに迅速に支援をす
る、と約束していた。

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ロシア政府はトルコに制裁を科す計画

ロシア軍のジェット機がトルコによって撃墜されたことを受け、ロ
シア政府は経済的制裁を準備している。首相メドヴェージェフは閣
議で、同国政府は「対応の道筋」を練り上げることになっており、
これは特に貿易、観光、飛行機交通などに関わるものになる可能性
が高い、と述べた。農相トカチェフは事前に、トルコからの農業製
品の監視を強化する、と発表していた。火予備にはトルコF16戦闘
機が、トルコとシリアの国境地帯で、ロシア軍爆撃機を撃墜してい
た。軍の発表によれば、同機はトルコ空域に侵入した。ロシア副外
相リャブコフは、テオ路組織との戦いを続ける国際的な連携に関し
て、他に選択肢はない、と述べていた。午後にはロシア大統領プー
チンは、フランス大統領オランドを迎え、テロ民兵「イスラーム教
国」に対して、足並みを備えた対処するように話し合いを行なっ
た。

キャメロンはシリアでのIS攻撃に関して国会議員に理解を求める

英国首相キャメロンは、英国がシリアに軍事介入することに賛成で
ある、と再び述べた。彼は文書で態度を表明し、そうしなければ、
他国に自国の安全を守るのを委ねることになる、と述べた。午後に
は彼は、英国下院議員に対して、テロ民兵「イスラーム教国IS」と
の戦いに参加する根拠を、正式に説明する方針である。英国は今ま
で、イラクのISに対する空爆にだけ、飛行機を飛ばしていた。活動
をシリアに拡大する計画に関しては、キャメロンは2013年の国会で
は失敗していた。ISが犯行声明を出したパリ襲撃事件を受け、彼は
新たな提案を試みる。12月中旬の冬安いが始まる前にも、彼はシリ
ア空爆に関して国会議員の裁決を求めるつもりである、と見られて
いる。

ドイッチェ・ヴェレの記者が刑務所から釈放

拘留されていた中国人女性記者高瑜は、執行を終え釈放された。中
国当局の新華社通信は、北京市の第3人民裁判所は、71歳の彼女の
健康状態のため、許可された病院に検査を受けさせたが、この病院
は高が実際に深刻な病気にかかっていることを確認した、と報じ
た。中華人民共和国の刑法によれば、彼女は残りの契機を収容所の
外で務めることになる可能性が高い、とのことである。これより前
に、同裁判所は彼女の拘留期間7年を5年に短縮していた。高は
2014年4月に逮捕され、1年後に判決を言い渡されていた。中国は、
彼女が「国家機密を漏洩した」と非難している。彼女は圧力にさら
され自白したが、その後それを撤回した。




11月27日(金)

フランスはパリのテロの犠牲者を悼む

フランスは、大規模な追悼式を行い、パリ襲撃の犠牲となった死者
130人を悼んだ。同国の歴史上最も多くの死者を出した襲撃事件か
ら2週間、各政党の政治家、死者と負傷者の家族が、パリの傷病兵
大聖堂(アンヴァリデン大聖堂)前の栄誉中庭で、追悼式典に集
まった。大統領フランソワ オランドが演説し、犠牲者にテロ民兵
「イスラーム教国IS」と断固戦うことを約束し、この「狂信者の軍
隊」を破壊するために、あらゆることを行なうつもりである、と述
べた。また彼は「私たちは不安も、憎しみにも屈するつもりはな
い」し、フランスは現在と変わらないだろう、と強調した。多くの
フランス人は、青・白・赤の国旗を家や窓に飾った。イスラーム教
徒の襲撃犯は、11月13日に連携を取った上でパリで襲撃を起こし、
130人を殺害し、350人を負傷させた。ISがこの攻撃を行なった、と
発表した。

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フランスはアサド軍と協力する可能性がある

フランスは、テロ民兵「イスラーム教国IS」に対抗する同盟に、シ
リア政府の軍隊に参加する可能性を、もはや否定しない。外相ファ
ビウスは、ラジオ局RTLに対して、ISとの戦闘では、一方では爆撃
が必要であり、他方では地上軍も必要である、地上軍をフランスか
ら出すことはできないが、反政府の自由シリア軍、スンニ派のアラ
ブ系の同盟、政府軍ならできるかもしれない、と述べた。フランス
は直前まで、大統領アサドとの協力を断固拒否していた。パリがテ
ロ攻撃を受けた後、フランス大統領オランドは、ISに対抗して広い
範囲の同盟を結ぼうとしている。テロ民兵ISは、死者130人を出し
た今回の襲撃事件を引き起こしていた。

国防相はISとの戦闘に参加することを正当化

連邦国防相フォン デア ライエンは、「イスラーム教国IS」に対
する軍事活動に、ドイツが参加すると約束したことを、ジハード主
義者組織の行動から得た必要な教訓である、と正当化した。彼女
は、シリアとイラクでのテロ組織の拠点に対する諸外国の空爆を念
頭に置いて、この地域での恐ろしい殺人と虐待を終わらせるために
は、軍事的な手段が必要である、と述べた。ISは既に、ドイツも標
的にしていることを、はっきりと表明しており、そのためドイツ
は、幻想を抱くことなく、広範囲にそして徹底的にISを撲滅しなけ
ればならない、と彼女は述べた。連邦政府は、シリアのISとの戦闘
のために、偵察機と快速艇を使用する方針である。フランス大統領
オランドは、IS民兵との戦いで、ドイツに援助を要請していた。

「ドイツからパリへ自動小銃が運ばれた」との報道

新聞報道によれば、パリのテロ攻撃では、武器商人がドイツから提
供した武器も使用された。「ビルト」紙によれば、検察とドイツの
捜査当局の資料は、そのように予想させる内容である。その報道に
よれば、バーデン・ヴュルテンベルク州出身の34歳の男が、11月初
めにカラシニコフ4丁を、インターネットを通じて「パリのアラブ
人」に販売した。フランスの捜査陣は、130人の死者を出した11月
13日のパリ襲撃で、この武器が使用されたと見ている。容疑を持た
れたザーシャ W. は、シュトゥットガルトのシュタムハイム地区
で、未決拘留中であり、シュトゥットガルト検察は検事総長を介入
させる、とのことである。また同紙によれば、ザーシャ W. が、
8月から11月の間に8件の違法な武器取引をしたことを、捜査陣は
既に立証することができている。




11月28日(土)

マケドニアはギリシアとの境界に金属製の柵を設置

マケドニアは、隣国からの難民の波をよりうまく制御できるよう
に、という目標を掲げて、同国南部でのギリシアとの境界に、金属
製の柵の建設を開始した。政府広報は、この柵は、登録と物資の供
給を行なう管理施設に人々を誘導するためのものである、と述べ
た。今週数百人の移民が、有刺鉄線をはった封鎖を突破しようとし
た。うち何人かは、国境警察に投石し、「我々はドイツに行きた
い」と叫んだ。マケドニアは、いわゆるバルカン経路上にあり、現
在数十万人がここを通ってEU加盟国に入り込もうとしている。

既に数日前から、マケドニア警察は、シリア、アフガニスタン、イ
ラクからの難民だけを、国境を通過させている。「経済難民」と判
断された人々は、国外追放となっている。

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「ドイツのための選択肢」党首は亡命政策で首相に退任を要求

右派の「ドイツのための選択肢」党首ペトリは、連邦首相メルケル
に、彼女の亡命政策の方向性を理由として、退任するよう要求し
た。ペトリは、ドイツに何人の難民が来るのか把握していない、と
メルケルが発言したことを受けて、「政府の任務を明らかに果たし
ていない」とハノーファーで開かれた同党の連邦党大会で述べた。
同党はいわゆる「秋の攻勢」を欠けており、特に難民の入国停止、
既にドイツに到着した移民に対する48時間の迅速手続き、亡命法の
厳格化などを要求している。難民危機が起きたあとの世論調査で
は、同党ははっきり支持を拡大している。批判的な人は、同党は急
進右派とはっきり距離を取っていない、と非難している。

メルケルは機構首脳会談で拘束力を持つ約束をするよう呼びかける

間もなくパリで世界紀行首脳会談が開かれるが、連邦首相メルケル
は、この会議では、気候保護の努力を検証するための拘束力を持つ
機関を作ることで合意しなければならない、と述べた。彼女はイン
ターネット上で公表された最新の映像の中で、これが実現すれば、
少なくとも端緒を作れたことになる、多くの国が既に、機構に悪影
響を及ぼす排出ガス削減の目標を作り上げているが、これでは、気
温上昇を2度に押さえ込むという世界的な目標は達成されない、と
語った。またドイツも、気候保護の実施にあたっては、さらなる改
善の必要があることを認めた。

ロシア政府「トルコは爆撃機撃墜の証拠を捏造」

トルコがロシア軍用機を撃墜した件で、両国の関係が悪化したのを
回復させるのは困難である。ロシア政府広報ペスコフは、大統領
プーチンが、この事件に極めて大きく注目していると述べた。彼は
さらに、トルコが証拠を捏造していると非難し、トルコ政府が主張
するように、ロシアの爆撃機がトルコ領空に侵入したことはない、
と強調した。トルコが呈示した証拠の一つは、捏造されたものであ
る、とも語った。一方トルコは、国民に対し、緊急性のないロシア
訪問は延期するように勧告し、その理由として、トルコ人はロシア
では現在問題に巻き込まれることを挙げた。金曜日にロシアは、ト
ルコ人に対する入国査証なしでの入国を、1月に破棄する、と予告
した。さらなる制裁が続く、とのことである。




11月29日(日)

EUとトルコが難民に関する首脳会談

EU加盟各国の大統領と首相は、日曜日にブリュッセルに集まり、ト
ルコ首相アフメト ダーヴトオールと会談した。この会議では、
ヨーロッパに押し寄せる移民を抑え込むための活動計画を採択する
ことになっている。そのために、トルコは亡命権を持たない移民
が、EUに入国するのを阻止することになっている。その見返りにEU
は、トルコ市民が入国査証なしでの入国を約束する案である。その
他トルコとのEU加盟交渉が行き詰まっているが、これを再び活性化
することになっている。さらにトルコ政府は、っくないの難民に対
する物資提供を改善するために、30億オイロを受け取る。今回のブ
リュッセルでの首脳会談が、午後に始まるため、最終声明は修正さ
れる可能性がある。

     その他のニュース

活動家「シリア空爆で死者多数」

活動家の発表によれば、シリア北西部空爆で、少なくとも18人の民
間人が死亡し、40人以上が負傷した。シリア人権監視団は、活動家
および医師から得た情報として、これはおそらくロシア空軍の攻撃
によるものである、と発表した。それによればこの攻撃は、イドリ
ブ州のアリハ市が攻撃を受けた。同州は様々なイスラーム教徒反乱
勢力が支配しているところで、その中にはアル カーイダと連携す
るアル・ヌスラ前線が含まれている。ロシアは9月末から、シリア
空爆に飛行機を飛ばしている。西側は、この空爆では権力を握るア
サドを権力の座に留めようとしている、と非難している。ジハード
主義民兵「イスラーム教国IS」の他、反乱勢力が何度もロシアの空
爆の目標になっている。

トルコはロシア人操縦士の遺体をロシアに運ぶ方針

ロシアの戦闘用ジェット機が、トルコとシリアの国境地帯で迎撃さ
れたことを受け、トルコは死亡したそう樹脂の遺体を、シリアから
受け取った。トルコ首相ダーヴトオールは、死者はロシアに渡され
ることになる、ロシア政府がそう求めた、と述べた。2人の操縦士
のうち1人は、火曜日に撃墜された際に死亡した。もう1人は救助さ
れている。今回の突発事件のため、NATO加盟国であるトルコと、ロ
シアの緊張は大きく高まった。ロシア政府は、いくつかの物資のト
ルコからの輸入禁止、観光の制約を含め制裁を科した。大統領プー
チンは、撃墜の謝罪を求め、トルコ政府がテロ民兵「イスラーム教
国」と結託している、と非難した。

国防相はISと対抗するために目的に応じ同盟を求める

テロ民兵「イスラーム教国IS」との戦闘に参加する各国は、考え方
の違いを一時的に取り下げて、「現在は目的に応じて政治的に同盟
する」必要がある、と国防相フォン デア ライエンは述べた。こ
れはフランスだけでなく、米国、中国、ロシア、トルコ、イラン、
アラブ諸国、ドイツに当てはまる、と彼女は「ビルト」紙に寄稿し
た。国防軍司令部の意向では、ドイツ兵1千2百人が、計画中のシリ
ア派遣に参加することになっている。この数は、飛行機と船を動か
すために必要である、と統合幕僚長ヴィーカーは「ビルト紙日曜
版」に述べた。ドイツ政府は木曜日に、トルネイド型偵察機と高速
艇を、IS民兵と諸外国の戦いのために調達する、と発表していた。




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