1月18日〜24日のオーストリアのニュース



1月18日(月)

     国外ニュース

英国国会「間抜け」トランプには入国禁止措置を取らない

英国は、問題の大統領候補ドナルド トランプに対して、入国禁止
を出さない。英国の国会議員の多くは、月曜日に感情的な議論をし
た後、これに関する提案に反対した。議論に続いて投票は行われ
ず、米国の富豪である彼は、イスラーム教徒に対して言葉で攻撃を
繰り返したため、「間抜け」で「いたずら者」として辱められる
が、彼を締め出すつもりはない、との声が大きい。一方野党労働党
首ジェレミー コービンは、トランプを自分が住む来たロンドンの
選挙区にあるモスクを訪れるように、と招待した。

     国内ニュース

難民危機 政府は方針転換

EU全体としては、相変わらず難民危機への共通の対策がまとまる兆
しはない。そのため各国が将棋倒し的に独断的な手段に出る可能性
がある。オーストリア政府はこの問題で現在、指導的な役割を果た
しており、過去数日あるいは数週間の閣僚の発言や論調の一部は、
方針転換を予告している。水曜日には、各州と市町村との首脳会談
が開かれ、何人の数をどのように減らすかについて、合意がはから
れる。




1月19日(火)

     国外ニュース

「白い」オスカーに抵抗

オスカー制度は白人と男性中心である。これはずっと以前から変
わっていない。しかし2回続けて、黒人俳優が一人も大きな部門に
は候補にならず、女性監督は1人もいないので、初めて映画界の要
人が不参加を発表した。アカデミーは、おそらく、いくつかの部門
では審査員にほとんど女性と黒人がいない、との問題を制御できな
くなっている。審査員が、映画業界の要人を反映していることも含
まれる。

     国内ニュース

立地の分析 大規模商業施設の建設での敗者

郊外の大規模商業施設は、都市中心部を空洞化させる。この傾向は
数年前から見られている。しかし、最近のオーストリアの調査は、
すべての事例が同じようであるわけではないことを示している。目
に見えて周辺部への移住が起きるのは、小都市および中規模の都市
が中心である。ウェルスとウィーナー ノイシュタットなどでは、
1割ほどの商店が空き室になっている。ウィーン、インスブルッ
ク、リンツなどの都市の商業施設は、空き室率が低い。




1月20日(水)

     国外ニュース

安い石油 企業は価格下落に対抗

石油価格はますます下落している。自動車を運転する人は喜び、燃
料費の請求書は軽くなるが、石油業界にとってはだんだん問題とな
る。石油大手の先頭を切って、シェル社は水曜日に利益が150億ド
ルから20億ドルに減少する、と発表した。生産の縮小、大規模な人
員削減、投資の減額を行ない、価格下落に対応しようとしているの
はシェル社だけではない。銀行も、ますます低い予想をしている。
1バレル(159リットル)の石油が、10ドルまで値下がりする可能性
も否定できない。

     国内ニュース

難民対策の計画に批判 矛盾と未解決の問題

国民党および社会民主党ならびに各州首相が、水曜日にウィーン
で、亡命問題首脳会談を開き、難民の受入に上限を設定することで
合意したが、野党および非政府組織から批判が出ている。特に現在
不明瞭な点と、実施に移す上での未解決な問題、法律上の国外追放
の問題点が非難を浴びている。政府は、2019年半ばまでに、最高で
127,500人の亡命希望者を受け入れることを認める、という事で合
意している。今年の受入数は、37,500人となっている。




1月21日(木)

     国外ニュース

リトヴィネンコ報告 英露間に新たな氷河期

ロシアのスパイであったアレクサンダー リトヴィネンコ暗殺に関
する英国の調査報告は、英国とロシアの間で新たな外交的な氷河期
を生んだ。この報告書によれば、ロシア大統領ウラジミール プー
チンは、「おそらく」暗殺に賛成していた。ロシア政府は、この避
難を「冗談」であるとして退け、両国関係の環境を毒するだけであ
るとした。英国政府は、ロシア大使を呼び出した。首相キャメロン
は、「この殺人は国の支援を受けた行為であった、と確信してい
る」と述べて、さらに火に油を注いだ。

     国内ニュース

亡命の上限 国民党の計画を実施に移すことに賛成

難民の受入数の上限が決まったが、これを法的に議論し、実施に移
すにはどのようにすればよいか、国民党はほのめかした。会派長ラ
インホルト ローパトカと大統領候補アンドレアス クホールは、
ダブリン命令の厳しい解釈で、上限を37,500人とすることを確定す
る方針である。オーストリアは安全な第三国に取り囲まれており、
難民の受入を拒否することができる、とも語った。ローパトカはさ
らに、ジュネーヴ難民協定の序文を引用した。政府が予定している
法的鑑定は、この措置の実施可能性に対して疑問がある、と主張し
ている。




1月22日(金)

     国外ニュース

スペイン フェリペが権力者の役割に

これは新しく異例の役割である。国王フェリペは、政治的な真価を
証明する試練を初めて受けており、よりによって王を作る人、精確
には首相を作る人の役割を引き受ける。選挙後数週間たっても、手
詰まり状況を打開するスペイン新政権の組閣をめぐる争いで、相変
わらず駆け引きが続いている。保守派の現首相マリアーノ ラホイ
は、自分の政党が最大の票を獲得したにもかかわらず、予想に反し
て、組閣の優先権を行使するのを断念した。これはもちろん、戦略
的な駆け引きでしかない。

     国内ニュース

メドリング市 難民の入浴は付き添いがいる場合にのみ

メドリング市営浴場は、ビーサムベルク(コルネブルク郡)同様
に、今後は難民の建物への立入は、付き添いがいる場合のみ許可す
る。インターネット上では、この規則は「移民の経験がある人」に
適用されるとの規定が、騒ぎを生んだ。




1月23日(土)

     国外ニュース

ドイツ右翼政党は体制側を責め立てる

右翼大衆迎合政党「ドイツのためのもう一つの選択肢AfD」は、新
たな有権者を獲得するために、大して多くのことをする必要はな
い。間近に迫った3州の州議会選挙に向けた世論調査は、その原因
を示している。人心を揺り動かすような政治的な理念は必要なく、
同党が「連邦政府の亡命をめぐる混乱」を攻撃すれば十分である。
同党がしなければならないのは、挑発しすぎないという点だけであ
り、それには今のところ成功している。既成政党は現在、右派の勢
力拡大に対抗する処方箋を探しており、不安定な戦略に賭けてい
る。

     国内ニュース

ギリシアの脅迫発言でミクル・ライトナーは厳しい批判を受ける

内務大臣ヨハナ ミクル・ライトナー(国民党)が土曜日にギリシ
アに向けた威嚇を、ドイツ人はほとんど喜んでいない。あるインタ
ヴューで彼女は、ギリシア政府がこれ以上、外部との強化を守るた
めに対策を取らないのであれば、シェンゲン協定の領域から除外す
ると述べた。ドイツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマ
イアー(社会民主党)は、そのような「見かけ上の解決」では、
ヨーロッパを分断するばかりで、今後やっていけない、と彼女に述
べた。




1月24日(日)

     国外ニュース

オーストリアの模範になるか オランドは雇用の奇蹟を導入

総額20億オイロの支援計画で、フランス大統領フランソワ オラン
ドは、数年前から上昇している同国の失業者に対処するつもりであ
る。この資金多くは、今年だけで50万人の失業者が、職業訓練ある
いは再訓練に使われる。この講座の受講者は、統計上は失業者数か
ら除外される、と野党は批判している。一方この計算上の策略は、
オーストリアの政治家も過去に繰り返し批判していた策略である
が、当面オランドが政治的に生き残るのに貢献する。

     国内ニュース

連立は亡命問題に関して小言を言う

政府内部では、今週の亡命首脳会談で合意が成立したにもかかわら
ず、現在のない正常の議題では相変わらず不一致が生じている。こ
の決定の解釈は、相変わらず極めてばらばらで、亡命者の受入上限
の問題などで、首脳会談以前と変わらず、未解決のままである。連
邦首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)とウィーン市長ミ
ヒャエル ホイプル(社会民主党)は、改めて「上限」と意考え方
を拒否しており、「基準数」を主張している。一方内務大臣ヨハナ 
ミクル・ライトナー(国民党)は、申請が37,500件で中止となる、
と明言している。おそらく亡命申請が、長期間放置されることでど
うなるかは相変わらず不明である。




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