2月1日〜7日のドイツのニュース



2月1日(月)

デ メズィエールのカブール訪問には攻撃が暗い影を落とす

ドイツ内務大臣トーマス デ メズィエールのカブール訪問期間中
に、アフガニスタンの首都では自殺攻撃が発生した。公式発表によ
れば、この事件で少なくとも10人が死亡、20人が負傷した。警察発
表によれば、犯人は交番前にできた人の列の中に入り込み、爆弾に
点火した。急進派イスラーム教徒タリバーンが、この攻撃を行なっ
たことを認めた。デ メズィエールは犯行の時点で、数キロ離れた
ドイツ大使館に滞在していた。彼はアフガニスタン政府を、ドイツ
に来るアフガニスタン難民が多きことで、どのようにすればその数
を減らせるか、話し合いを行なうつもりである。

     その他のニュース

「ドイツのためのもう一つの選択肢」は銃器の使用を撤回

「ドイツのためのもう一つの選択肢AfD」党首ペトリは、難民に対
して武器を使用するよう発言し、抗議の波が発生したことを受け、
右派大衆迎合政党である同党の連邦幹部は、損害を押さえ込むよう
努力している。党首ペトリと共同党首モイテンが連邦幹部会の名前
で、同党は、ドイツ領土に平和的に入ることを求める人々が発砲さ
れるような事態は、断固拒否しており、現在の法的状況や実施状況
を厳格化するために努力はしていない、と説明した。ペトリは新聞
インタヴューで、警官は違法な国境通過を阻止しなければならず、
その際緊急の場合には、銃器も使用しなければならない、と述べて
いた。「ドイツのためのもう一つの選択肢」党党首代理シュトルヒ
は、難民の女性および子供たちに対しても武器を使用するように、
とすら述べていた。この発言は他の政党に、大きな怒りを招いてい
た。

ケルンはカーニヴァルに向けて安全計画を提出

女性たちが大晦日に襲撃されたことを受け、ケルン市は路上での
カーニヴァルに動員する治安部隊の数を、大幅に増やす。警察長官
マティースは、女性のカーニヴァルには、2千人以上の警官が動員
されるが、これは前年と比べるとおよそ倍の人数であり、市中心部
の扱いの難しい地域は、特に暗視を強め、中央駅には連邦警察が映
像を使って一帯を監視する、と発表した。市議会事務長カーレン
は、市公安局はこの活動に、3百人以上を追加投入する、と述べ
た。暴走族、暴力犯、北アフリカ出身で大晦日の夜の泥棒など、知
られている犯罪者には、予防的意滞在禁止が出されている、とも
語った。マティースは祭りの参加者に、本物と見まがう武器を衣装
につけないように、と要請した。

国連人権委員は戦争犯罪者には恩赦を与えないよう警告

国連高等人権委員フサインは、シリア紛争の戦争犯罪者が、罰を免
れることがないように、と警告した。マダヤなどの都市が、内戦の
各勢力によって包囲されているのは、人間性に反する犯罪であり、
犯罪者と見られる者に対する恩赦を、和平協定の一部としてはなら
ない、と彼はジュネーヴで述べた。マダヤは秋から、政府軍によっ
て包囲されている。支援組織「国境なき医師団」の発表によれば、
現在既に46人が餓死している。スイスのジュネーヴでは、数日遅れ
で次の月曜に、和平交渉の新たな話し合いが始まることになってい
る。その際国連の代表は、反乱勢力と政府の代表と別々に話し合い
を持つ方針である。交渉開始前に、両者はお互いを厳しく非難し
あっている。




2月2日(火)

EUは外国人向けの社会保障給付を制限すると英国に約束

EU執行部は、英国と数週間前から交渉していたが、英国がEUに残留
できるように、妥協案を提案した。首相デイヴィッド キャメロン
はEUにいる外国人に対する社会福祉給付を、4年に制限するよう求
めていたが、この妥協案は、これに応ずるものである、とEU評議会
議長ドナルド トゥスクはブリュッセルで発表した。この他に、英
国政府に対しては、オイロを使用していない国々の権利を守り、各
国の国会の役割と競争力を強化する、と約束している。キャメロン
は、同国がEUに残留するかどうかについて、遅くとも2017年まで
に、しかし実際にはおそらく今年中に、国民に投票させる方針であ
る。国民投票を前に彼は、EU改革を進める意向である。

     その他のニュース

クリントンはアイオワで勝利したと発表

米国元外相クリントンは、アイオワ州の民主党の予備選挙で、勝利
したと発表した。彼女は現在の状態では、左派の上院議員サンダー
スを破った。両者は民主党の大統領候補を目指し、接戦を繰り広げ
ている。最終結果はまだ発表されていない。共和党では、超保守派
の上院議員クルーズが、勝利を確信する大富豪トランプを、2位に
追いやった。上院議員ルビオは、予想を遙かに上回る結果で、トラ
ンプに肉薄した。アイオワでの予備選挙は、米国人が現大統領オバ
マの後継者をめぐって投票を行なう11月8日に向けて、重要な投票
の試金石と目されている。オバマは 2期大統領を務めたため、も
はや立候補できない。

国連シリア特使は世界の強国に訴える

国連シリア特使ミストゥラは、世界の強国に対して、内戦の国シリ
アで停戦に向けて努力するように求めた。彼はジュネーヴで、シリ
ア野党の代表と、2時間に渡って話し合った後に、大国はただち
に、どのようにすれば全土で停戦を実施できるか、話し合いを始め
なければならない、と述べた。この会合では、シリアに関する和平
交渉が公式に始まっていた。国連の発表によれば、シリア政府は原
則的に、マダヤなどの包囲されている都市に、さらに支援物資を運
び込むことを許可する方針である。4万人が住む同市は、秋以降政
府軍の兵士によって交通が遮断されている。住民は飢餓に苦しんで
おり、50人ほどが既に餓死した。この町の運命は、話し合いでの扱
いの難しい項目である。

首相はプーチンにウクライナ分離独立派に影響を与えるよう要求

ウクライナ大統領ポロシェンコと会談して1日、ドイツ首相メルケ
ル(キリスト教民主同盟)は、ロシア大統領プーチンとも、東ウク
ライナ紛争について話し合った。この電話会談は、プーチンの要望
を受けて行なわれた、と政府広報ザイベルトは発表した。この話し
合いでは、「特にミンスク合意の実施状況」が話し合われた。白ロ
シア(ベラルーシ)のミンスクでは、対立する両者が1年前に、和
平計画を受け入れた。これはまず停戦、その後に武器の撤去、最終
的に政治的な手段を講じ、親ロシアの反乱勢力の地域の一部自治
と、地方議会選挙までを含むものである。メルケルはこの問題を既
に月曜日、ベルリンを訪問中のポロシェンコと協議していた。声明
によれば、メルケルはプーチンに、東ウクライナの分離独立派に対
し、ロシアが影響力を行使するように要請した。




2月3日(水)

フランス内閣は非常事態を延長すると決定

フランス政府は、非常事態を3ヶ月延長することにした。内閣はこ
れに関する法案を可決し、国会がこの後、この案に賛成しなければ
ならない。この安全確保をはかる機関のための特別立法には、ます
ます疑問視する人が増えているが、5月末まで延長される。死者
130人を出した11月13日のパリテロ攻撃事件後、当局は非常事態を
科していた。さらに政府は、法律の文言を呈示しする。この法律
は、テロとの戦いで、捜査当局にさらに権限を認めるためのもので
ある。

     その他のニュース

シュタインマイアーはロウハニをドイツに招待

ドイツ外相シュタインマイアーは、イラン大統領ロウハニを、ベル
リンに招待した。シュタインマイアーはテヘランでの会談後に、大
統領に、次回のヨーロッパ訪問では、ドイツも訪問先として検討す
るように伝えた、と述べた。シュタインマイアーはテヘランで、核
を巡る対立が解決したことを受け、ロウハニおよび外相サリフと、
シリア紛争およびドイツとイランの関係を協議した。ジュネーヴで
のシリア平和交渉の成果を挙げるのは、シリア政府を軍事的に支え
ているシーア派のイランと、スンニ派の野党を支援しているサウ
ジ・アラビアの影響力がなければ、実質的には不可能だ、と見られ
ている。その後シュタインマイアーは、サウジ・アラビアへ向かっ
ている。

内閣は第2次亡命対策を可決

連邦内閣は、亡命権を厳格化するための法案を可決した。数週間に
わたる対立のあと、大連立政権は先週、第2次亡命対策の妥協点に
合意していた。それには、亡命希望者のある集団が、迅速手続きを
受けられる特別な受入本部の設置が含まれている。これはいわゆる
安全な出身国からやって来た人々に使われる。また個人的に迫害を
受けているとは見なされない難民のためには、家族の呼び寄せは
2年間認められない。さらに政府は、北アフリカのモロッコ、アル
ジェリア、チュニジアを安全な出身国とする、との決定も下した。

ドイツは難民支援金を5億オイロ増額

シリアおよびその隣国での緊急事態に直面し、連邦政府は国連難民
高等弁務官事務所に対するドイツの負担金を、5億オイロ増額し、
今年は15億オイロにする、と「ライン新聞」は報じている。その報
道によれば、首相メルケルは、ロンドンでの支援国会議で、シリア
およびその周辺の地域に提供する資金の増額を発表する、とのこと
である。ドイツは、米国、英国、日本、EUと並んで、最大の資金提
供国の一つで、国連難民高等弁務官事務所の支援計画の6割以上の
資金を出している。国連の集計によれば、シリア難民の犠牲者の困
窮を和らげるために、世界は合計で70億オイロを集めなければなら
ない。




2月4日(木)

逮捕されたイスラーム教徒はベルリン襲撃を計画していた模様

数百人の警官が、ドイツの複数の州にあるイスラーム教徒テロ組織
に属する者の家屋に踏み入り、捜査を行なった、と検察と警察は発
表した。複数の逮捕者が出た。アルジェリア出身の4人の男が捜査
を受けたが、彼らはおそらくテロ民兵「イスラーム教国IS」とつな
がりを持っている。ベルリン検察によれば、攻撃目標はベルリンで
あった。検察広報は、ベルリンを狙った攻撃計画が具体的にある、
とのことである。「ビルト」紙の未確認報道によれば、ベルリンの
アレクサンダー広場が、攻撃目標である。
このイスラーム教徒の一人は、シリアで訓練を受けたとのことで、
35歳の主たる容疑者は、ノルトライン・ヴェストファーレン州のア
テンドルンにある難民受け入れ施設で逮捕された。彼はあるアル
ジェ当局によって、行方が追及されているとのことである。

     その他のニュース

ドイツはシリア内戦の犠牲者に23億オイロを提供

ドイツは今後3年で、シリア内戦で生まれた難民を支援する国際組
織に、23億オイロを支払う。連邦首相メルケルはロンドンで開かれ
ているシリア支援国会議で、そのうち12億オイロは年内にも支払わ
れる、と述べた。また彼女は、シリア和平交渉の中断を、人道支援
のために利用しなければならない、悲惨な状況を終わらせなければ
ならない、と強調した。英国とノルウェイはこれより前に、2020年
までに合わせて26オイロを支払う、と約束していた。支援国会議で
は、70億オイロが集められ、内戦の国シリア出身の難民に物資を供
給し、この地域を支援するために使われる。70カ国の代表がロンド
ンを訪問する、と約束していた。ドイツ、英国、クウェート、ノル
ウェイと国連が、この会議の主催者である。

ケリーとラヴロフはジュネーヴでのシリア交渉の継続に向けて活動

ジュネーヴでのシリア和英交渉が中断した翌日、米国外相ケリー
と、ロシア外相ラヴロフは、電話で協議の継続に関して話し合っ
た。この会談で合意されたのは、この中止期間をできるだけ短くす
るために、措置を講ずるという点である、とロシア外務省は発表し
た。米国側からは、ケリーはラヴロフに改めてロシアの空爆中止を
要請した、との発表があった。米国は、3週間の和平交渉中止の責
任の一端はロシアにあると、した。ケリーはワシントンで、ロシア
政府は北シリアのアレッポ市内およびその周辺を空爆して、和平の
努力を妨げている、と述べた。水曜日にはシリア紛争を政治的に解
決するための交渉が、2月25日まで延期されていた。この話し合い
は参加者の遅刻、非難、要求に彩られていた。

ドイツ政府はマグレブ諸国への送還に数百万オイロを支払う意向

新聞報道によれば、連邦政府は、入国を拒否された亡命申請者の受
け入れに関して、マグレブ諸国アルジェリア、モロッコ、チュニジ
アと合意した。その見返りに、ドイツはこの3カ国への帰国計画を
立てることを約束した。「ビルト」紙が、政府筋の情報としてこれ
を報じ、さらに連邦開発相ミュラーはそれぞれの国と、労働市場お
よび職業訓練の計画実現に、数百万オイロの支援に関して話し合っ
ている、とも伝えている。連邦内閣は水曜日に、第二次亡命対策を
可決した。その項目の一つには、亡命希望者をドイツからより早く
故郷に送り返すために、アルジェリア、モロッコ、チュニジアを安
全な出身国とすることが含まれている。




2月5日(金)

アサンジは国連の法律家の意見を勝利と評価

ウィキリークス創設者ジュリアン アサンジは、自分の大使館への
避難を、3対2で自由の剥奪であると判断した国連の法律専門家の意
見を、勝利であると評価した。スウェーデンと英国は、この結論に
基づいて行動しなければならない、自分に対する起訴はない、とア
サンジは映像で見解を述べた。アサンジは2012年以降、強姦容疑で
のスウェーデンの逮捕命令を逃れるために、ロンドンのエクアドル
大使館で暮らしている。彼は、最終的に米国に引き渡されることを
懸念している。国連の法律の専門家は、これは恣意的な逮捕であ
る、と判断した。彼らは、オーストラリア人であるアサンジは、た
だちに妨げられることなく、大使館を立ち去ることができなければ
ならないと要請し、さらに彼には賠償を求める権利がある、として
いる。スウェーデンと英国は、国連のこの報告書に拘束されてはい
ないと感じている、と発表した。インターネット上のサイト「ウィ
キリークス」は、2010年から、アフガニスタンおよびイラクに関す
る米軍の秘密文書を公にしていた。

     その他のニュース

反乱勢力がマリにある国連平和作戦の陣営を襲撃

マリ北部の歴史あるとしトンブクトゥにある国連軍の陣地を、重装
備をした反乱勢力が攻撃し、国連軍兵士と政府軍が防衛した。イス
ラーム教急進派と見られる者たちを、陣地内部のホテルに潜伏して
いた者も含め、地上軍とヘリコプターの支援を受けて撃退した、と
国連の「マリ多次元統合安定化作戦Minusuma」の広報は説明した。
ドイツもこの作戦には参加しており、合わせて650人の兵士を、西
アフリカの同国北部に派遣する方針である。最初の40人のドイツ兵
は、既に反乱勢力の拠点であったガオにいる。さらに南部では、
2百人の連邦軍の兵士が、地元兵力の訓練を行なっている。

シャバーブ民兵はソマリアの港を占領

イスラーム教徒シャバーブ民兵の戦闘員は、ソマリアのメルカ港の
支配権を手に入れた、と当局は発表した。南部の低シャベレ地域の
知事アダムは、兵士たちは、アフリカ連合のソマリア軍事作戦
Amisomのと政府軍の兵士は、動詞から撤退した、と発表した。この
イスラーム教徒たちは戦うことなく同市を占領した。戦略的に重要
なメルカ港は、首都モガディシオの南約百キロほどのところにあ
る。この港は、2012年以降は政府軍とAmisomの支配下にあった。そ
れより前2008年にはシャバーブ民兵が占領していた。

EUとNATOはリビアで作戦活動をするのに備えて用意

EUとNATOは、リビアを一つにまとめ上げる政権が成立したらすぐ、
同国を軍事的に支援するのに備えて用意をしている。EU国防相会議
に参加している事務長ストルテンベルグはアムステルダムで、NATO
には準備ができている、と明言した。米国の発表によれば、「イス
ラーム教国IS」の戦闘員5千人が、北アフリカの同国にいる。ドイ
ツ防衛相フォン デア ライエンは、リビアはジハード主義者民兵
である彼らが帰還しあるいは作戦を繰り広げる地域に早くも立ち入
り始めている、と警告し、ISのテロリストたちは特にシルテ市に人
を構えた、と述べた。また彼女はさらに、連邦軍はいずれにせよ、
地中海におけるヨーロッパの密入国対策活動拡大に参加する、とも
明言した。




2月6日(土)

難民数万人がシリアとトルコの国境で待ち続ける

シリアでは数万人の難民が、国境を越えてトルコへの入国が許可さ
れるのを待ち続けている。この人々は大部分が、アレッポ地域の出
身で、同国北部に政府に忠実な部隊が進軍した際に、激しい戦闘が
起きたため避難してきた。トルコ側からは、国境通過地点の開放に
関して、矛盾する発表がなされている。外務大臣メヴリュト チャ
ヴシュオールは、アムステルダムでEU加盟各国の外務大臣と会談
し、引き続きシリア難民の入国を許可している、と述べた。一方シ
リアとの国境にあるキリス州の知事は、国境は閉鎖されてはいない
が、現時点では人々の入国を許可する必要性はない、と述べた。彼
は合わせて3万5千人が、ここ48時間で国境に到着した、と述べてい
るトルコ政府は、併せてアレッポ地域からの難民は7万人ほどい
る、と集計している。

     その他のニュース

バルカンの国境防衛強化に関してEU内部で対立

難民危機の中、EU内部では、いわゆるバルカン経路にそって国境防
衛を強化することをめぐり、対立が生じている。オーストリア外相
クルツは、トルコとギリシアの国境の安全を確保するべく力を注ぐ
のではなく、マケドニアあるいはセルビアに国境管理を強化するよ
う要請していた。ハンガリーはこの提案を支持している。EU加盟国
の外相は、アムステルダムで非公式会談を開き、ハンガリー外相
シーヤールトーは、ギリシアがEUと外部の国境を防衛できないので
あれば、「もう一つ防衛戦」を作る必要がある、と述べた。一方EU
外務委員モゲリーニは、国境の閉鎖は解決にはならないと思う、と
説明した。EU拡大委員ハーンは、将棋倒しに拡大しないように、と
警告した。ドイツ首相メルケルは、毎週恒例の映像による所管の中
で、トルコと協力して、外部との境界をよりうまく防衛することに
理解を求めた。

Pegidaはヨーロッパ全体でイスラーム教反対派を動員

「ヨーロッパのイスラーム教化に反対する愛国的ヨーロッパ人
Pegida運動」と、ヨーロッパの他国のイスラーム教を敵視する連合
は、この土曜日に合同で行動を起こすよう呼びかけた。10以上の
ヨーロッパの都市で、「ヨーロッパ要塞」を標語に掲げたデモが計
画されている。ドイツでのこの運動の集会は、ドレースデンで開か
れる。ここでは約1万人が、抗議活動に参加すると見られている。
警察は、数百人の暴力をいとわぬデモ隊が集まる、と予想してい
る。ザクセン州の州都である同市では、これに反対するデモも予定
されている。同州首相ティリッヒは、この運動に対する断固たる法
的措置を取るよう求めた。キリスト教民主同盟の政治家である彼
は、エッセンのフンケ報道機関に属する新聞に、Pegidaの発言者
は、この間に外国人および政治家に対して暴力を行なう用意をする
よう呼びかけたので、この件では現在、検察に問い合わせを行なっ
ている、と述べた。

大連立内部で第二次亡命対策をめぐり対立

内閣が第二次亡命対策を決定して数日しか経たないが、大連立内部
では対立が生まれている。テレヴィでの報道によれば、制限付きの
保護を受けている難民の場合、家族の呼び寄せを2年間認めない規
則が、同行していない未成年に対しても適用されるが、社会民主党
会派の内部では、この規則に対して反対意見が出ている。同党首ガ
ブリエルは、連邦首相メルケルとキリスト教社会同盟党首ゼーホー
ファーとの首脳会談では、取り決められていない、連邦内務省が会
談後に、この法案をさらに修正したのではないか、と述べた。この
報道によれば、社会民主党会派内部では、ガブリエルは、社会民主
党とこれを取り決めず、譲歩した疑いがある。キリスト教民主、社
会同盟の会派長代理シュトロプルは、社会民主党の行動に不審の念
を抱いており、家族の呼び寄せに関しては数週間かけて広範な議論
をした、と述べた。




2月7日(日)

「北朝鮮は再び核実験の準備を進めている」との報道

1月に核実験をしたばかりの北朝鮮は、おそらく核爆弾の次回実験
の準備を進めている、と韓国秘密情報部は発表した。韓国の通信社
がこれに関する情報を秘密情報部から得ていた国会議員の言葉を引
用して伝えているところでは、北朝鮮5回目の核実験が準備されて
いる証拠がある。1月6日の実験で、北朝鮮は世界に怒りを引き起こ
した。北朝鮮は日曜日に、宇宙ロケットを打ち上げ、諸外国から厳
しく批判されていた。共産主義北朝鮮政府によれば、このロケット
は地球を回る周回軌道上に衛星を運んだ。しかし韓国と米国は、こ
れは核武装をした大陸間弾道ミサイルの実験を隠蔽したものだ、と
見ている。韓国は、ミサイル迎撃施設を設置することを検討してい
る、と国防省は発表した。

     その他のニュース

トルコは緊急事態に向けて国境のシリア難民を受け入れる方針

トルコは、攻防戦が続くアレッポ州から逃れて、国境で立ち往生し
ているシリア難民を、緊急の場合には受け入れる方針である、と大
統領レジェップ タイップ エルドアンは述べた。彼は記者会見
で、シリア政府はアレッポの一部を封鎖しており、そのため追放さ
れた市民が、扉の所に立ちつくし、それ以外に選択肢がない場合に
は、必要であれば立入を認めざるを得ないし、そのようにするつも
りである、とも語った。ただしエルドアンは、国境を開放する時期
については言及しなかった。過去数日、数万人が政府軍の攻勢を逃
れて、避難していた。トルコの故郷の州キリス知事は、避難民は
7万人ほどである、と集計している。記者の情報によれば、週末に
は5万人以上が、トルコ国境からほど近いシリアの都市アサスに滞
在していた。

チュニジアはリビア人イスラーム教徒流入防止柵の建設を完了

チュニジアは内戦の国リビアとの国境に、2百キロ以上にわたって
封鎖する施設を設置した。この壁はイスラーム教徒が入り込むのを
阻止するためのものである。国防相ハシャーニは、米国とドイツか
ら専門家が、チュニジア兵の訓練を開始し、電子監視機器を利用で
きるようにしている、と説明した。海岸の保養地スースでテロ攻撃
があり、6月には38人が死亡したことを受け、政府はこの柵の建設
を決定していた。イスラーム教徒襲撃犯は、リビアで訓練を受けて
いる、との噂である。内戦の国リビアでは、多くのチュニジア人急
進派が、ジハード主義者民兵に加わって戦闘をしている。5百キロ
以上の国境は、今までに武器密輸と民兵の通り道であった。

ドイツとフランスは合同テロ研究を拡大

11月にパリで起きた襲撃事件を受け、ドイツとフランスは合同での
テロ研究を深める方針である。「ビルト紙日曜版」によれば、公共
の広場、大型商業施設、宗教上の場所、学校などの安全を改善する
ために、共同で計画を立案するのが目標である。またどのようにす
れば、送電施設などを含む、いわゆる危険な社会基盤が攻撃を受け
ないですむかも研究される。連邦研究大臣ヴァンカ(キリスト教民
主同盟)は同紙に、市民の安全が生活する上で決定的に重要な土台
であり、これを守り続けなければならない、と述べた。パリではイ
スラーム教徒襲撃犯が、11月中旬に、コンサート会場と複数の飲食
店を攻撃し、130人が死亡、350人以上が負傷していた。その後数ヶ
月、ドイツでも間近に攻撃が迫っている、との警告が数回出されて
いる。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system