2月15日〜21日のオーストリアのニュース



2月15日(月)

     国外ニュース

数十人の死者 シリアの病院と学校が攻撃を受ける

停戦を目指して努力が続く中、月曜日にはシリアで、5つのマケド
ニアの施設を狙った複数の攻撃があり、死者が発生した。うち2つ
は病院、2つは学校を狙ったものであった。国連の発表によれば、
この事件で少なくとも50人が死亡したが、死者には子供も含まれて
いる。国連事務総長パン ギムンは、深刻な懸念を表明し、この攻
撃を「国際法に明確に違反」している、と非難した。トルコなどは
ロシアに、この爆撃の責任がある、と非難した。両国間の緊張は、
大幅に高まっている。

     国内ニュース

政府は南部国境の計画を提示する方針

内務大臣ヨハナ ミクル・ライトナー(国民党)と国防大臣ハンス 
ペーター ドスコツィル(社会民主党)は、シュタイアーマルク州
のシュピールフェルトに新たな「国境管理」の計画を作る方針であ
る。その際には、南部の国境の安全を確保するために、さらなる計
画も呈示することになっている、とAPA通信には伝えられている。
「段階的に制御していく」とミクル・ライトナーは述べた。彼女は
「バルカン経路上の将棋倒し現象は、計画通りに進んでいる」と今
までの措置が有効であったことに自信を覗かせ、亡命権の中心部分
を守らなければならないとも述べた。




2月16日(火)

     国外ニュース

シリア北部での戦闘 クルド人は紛争の中心地に迫る

ミュンヒェンでの安全会議の合意には、本来であれば数日中に、シ
リアの内戦では停戦が発効することが含まれている。しかし武器が
近々実際に姿を消すことは、ますますありそうにないようだ。同国
北部では、戦闘は激しさを増し得いる。反乱勢力と政権の間の戦闘
に加えて、クルド人が対立の中心に入り込んでいるように見える。
内戦が激化する中、諸外国の衝突が生じる危険が高まっている。

     国内ニュース

新たな国境管理 「大幅な」強化に向けて人材増員

内務大臣ヨハナ ミクル・ライトナー(国民党)と国防大臣ハンス 
ペーター ドスコツィル(社会民主党)は火曜日に、政府要人が予
告したオーストリア南部の国境監視の「大幅」強化にむけ、計画の
第一弾を発表した。それによれば、シュピールフェルトに倣って、
「国境管理」を強化することでさらに12カ所の地点で一時的に「状
況にふさわしく」準備を整える。そのために、(徴兵された)基礎
兵役従事者と、おそらく無人機の支援を受けて、国境の所の人材を
大幅に増強することになりそうである。




2月17日(水)

     国外ニュース

トルコ軍が襲撃を受ける 28人が死亡

トルコでは連続襲撃事件が起こって血が流れる事態が続いている。
水曜日には首都アンカラで、軍用車の近くで自動車爆弾が破裂し
た。軍に属する28人が死亡し、62人が負傷した。当初の報道では、
5人が死亡とされ、その後死者は18人とされていた。この攻撃は政
府の建物が集まるチャンカヤの中心で起きた。法務省はこれは「テ
ロ攻撃」である、と発表した。

     国内ニュース

内相「難民3,200人を「一日あたりの上限」にする」

オーストリアは1年あたりの受入数に続いて、亡命申請者の入国の
一日あたりの上限を導入する。金曜日からは、1日あたり最大限で
80人の亡命希望者を受け入れる、と内務大臣ミクル・ライトナー
(国民党)は、水曜日に発表した。隣国で国際的な保護を求める人
は、1日あたり最大で合わせて3千2百人が国境を越えうることが認
められる。




2月18日(木)

     国外ニュース

英国がEU離脱の危険 EU首脳会談では厳しい議論

英国のEU離脱(ブレクスィット)劇で激しい議論が起きる。英国首
相デイヴィッド キャメロンは、2日間のEU首脳会談の冒頭で木曜
日、自分の提案に合わないような「取引」をするつもりはない、と
述べた。EU評議会議長ドナルド トゥスクは、「すべてカムか」の
問題である、と述べた。夜のうちに議論の対決は、特に問題の詳細
を中心に、激しさをました、と外交官は述べている。いずれにせ
よ、早期に合意が成立ス路は期待されていない。それは英国に対す
る望ましくない意志表示をすることになるからでもある。

     国内ニュース

各州は最低保障削減で議論を進める

難民政策が激しさを増す中、最低保障の削減をめぐる議論が進んで
いる。連邦政治では、今までの最低保障に関して目標としていた改
革の枠組みの中で、難民に対する制約を行なうかどうかは、まだ未
決定である。ただし州の中には既に先を急ぐものもあり、木曜日に
ニーダーエスターライヒ州で可決されたように、一部は大幅な削減
を主張している。支援組織は、この対処法を厳しく批判している。
警告が出されているのは、多くの難民が困難な状況にあるのを、目
の当たりにしているためばかりではない。議題は社会福祉国家のあ
りかたに対する攻撃も含んでいるが、社会福祉国家はすべての人に
影響を与えるためだ。




2月19日(金)のオーストリアのニュース

     国外ニュース

英国EU離脱は長い駆け引きの末取引が終わる

EUの英国に対する譲歩をめぐり、ブリュッセルでは長い駆け引きが
あり、幸福な決着を迎えた。金曜日夕方、EU加盟各国の大統領と首
相は、英国首相デイヴィッド キャメロンと、英国のEU離脱(ブレ
クスィット)を阻止する取引に合意した。EU加盟国の外国人に対す
る社会福祉給付の削減が実施されるが、期限付きとなった。この合
意で、深刻な危機は当面回避される。この案が英国で賛成を受けら
れるかどうか、待たなければならない。

     国内ニュース

EU首脳会談は難民の「通過」を叱責 オーストリアを間接的に批判

ヨーロッパの難民政策に関する対立が、英国のEU離脱の取引を危う
くしかねないような情勢に一時陥っていた。英国のEU離脱が起きな
かったので、EU加盟各国の大統領と首相は、難民問題に時間を割い
ている。3月上旬に開かれるトルコとの特別首脳会談に期待を寄せ
ている。ただしEU首脳は、難民の「一方的な対策」と「他国へ通過
するようにとの指示」を批判している。これは間接的ではあるが、
オーストリアに対する明確な批判である。




2月20日(土)

     国外ニュース

新たな現実 若いサウジ人は働かざるを得ない

サウジ・アラビア人は、今なお大量の石油産出と、そこから得られ
る富によって、地位が決まっている。ただし石油価格がずっと値下
がりしているため、メッキに傷が付いている。直接の影響を受ける
のは、同国の若者で、失業率はほぼ30%である。両親の世代は、公
勤務について、のんびりすることができたが、より若い世代は、新
たな現実に直面している、と感じている。彼らは以前の富に別れを
告げなければならず、実際に働き始めている。

     国内ニュース

ノイマルクト 亡命希望者を通学先導者に

ノイマルクト アム ワラーセー(フラッハガオ)では、市は亡命
希望者を通学の先導者に登用する。これでノイマルクトは、ザルツ
ブルク州の市町村のうち、難民が公共の仕事をこなす15の町の一つ
となる。現地ではこれはうまく機能している。通学の先導者の仕事
を引き受けた難民は、授業がある日は毎日、7時15分に準備を整え
る。子供たちが安全に交通量の多い主要道路を渡れるように、4カ
所で配慮している、とチベット難民ロゴ ニィマ ウォーサーは述
べている。




2月21日(日)

     国外ニュース

ロンドン市長ジョンソンは英国のEU離脱に賛成

EUからの脱退に関する英国の議論には不意打ちの出来事があった。
影響力の大きなロンドン市長ボリス ジョンソンは日曜日、「英国
のEU離脱ブレクスィット」を指示するつもりだ、と予告した。彼の
決定は、党友で首相のデイヴィッド キャメロンの顔面攻撃である
だけでなく、挑発でもある。ジョンソンが首相の座に対して野心を
燃やしているのは知られており、「EUからの脱退」で彼は、首相職
に上り詰めるつもりである。EU反対派の陣営は、ジョンソンを迎え
ることで追い風を受ける。

     国内ニュース

ジハード主義者と見られる者に対する裁判がグラーツで始まる

グラーツ州刑事裁判所でゃ、月曜日にジハード主義者と見られるミ
ルサド O.に対する裁判が始まる。彼は主としてウィーンの信徒組
織で、説教師として活動していた。彼は複数の男たちを戦闘員とし
て、テロ組織「イスラーム教国IS」に紹介していたとされる他、殺
人とひどい脅迫を行なったとされる第二の容疑者を扇動した、と見
られている。この裁判は、特に厳重な警戒態勢の下で行なわれる
が、それはO.通称エブ タイマは、オーストリアのジハード主義者
運動の鍵を握る人物と見られているためである。同時に訴えられた
ロシア国籍者には、シリアでの極めて残虐な殺人の容疑が持たれて
いる。この裁判は、6日間の日程であった。ウィーンでは現在、ジ
ハード主義者と見られる8人が、未決拘留中で、裁判を舞ってい
る。刑務所のイスラーム教導師は、急進化は刑務所の中でも起こり
うる、と警告している。




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