2月22日〜28日のオーストリアのニュース



2月22日(月)

     国外ニュース

シリアでの停戦に向け新たな出発

内戦の国シリアでの停戦をめぐる議論で、米国とロシアは基本的な
合意に達した。月曜日に公表された声明によれば、土曜日から、戦
闘に参加する紛争当事者、具体的にはシリアで長期にわたる権力者
バシャール アル・アサドの政権と、野党勢力の武器は停止する。
イスラーム教国、ヌスラ前線および国連安全保障理事会がテロ組織
に分類した組織との戦いは継続される。一方月曜日に提案された国
連報告書の中で、ロシアと米国がシリアで取っている措置に対して
も批判が強まっている。

     国内ニュース

TTIP宣伝にウィーンを訪れたマルムストロムに強い逆風

EU貿易委員セシリア マルムストロムは月曜日に、ウィーンで貿易
協定TTIP(環大西洋貿易投資協力機構)を宣伝した。彼女は、オー
ストリアでの議論は「極めて感情的」であると述べ、EUと米国の自
由防衛協定は、ヨーロッパやオーストリアの水準を引き下げること
はないだろう、と今一度約束した。ただし彼女は労働者会議での議
論では、多くの決定的な問題を自ら取り上げなければならなかっ
た。特に問題の仲裁裁判所に関する新たな提案で、人々を安心させ
ることはできない。




2月23日(火)

     国外ニュース

原材料危機 コンテナ船の価格が1ドルに

世界の原材料需要が減少していることで、船主が新たな打撃を受け
るのは、時間の問題に過ぎない。2008年の危機から後、彼らのコン
テナ船は、再び列をなして出港待ちの状態となったり、あるいは赤
字に陥っている。主な理由は、中国の鉄鉱石、石炭、石油需要の激
減である。輸送船の価格は歴史的な低価格に下がり、これに長く持
ちこたえられるのは、ごくわずかの企業だけである。この間に象徴
的な金額かくず鉄の価格で売られる船が発生した。

     国内ニュース

警官が駐車違反で3万6千オイロの罰金

「クリール」紙の報道によれば、ウィーンのある女性警官は、長年
にわたり駐車違反を無視し、最終的に3万6千オイロとなった。彼女
はだらしなさをその理由として挙げたが、彼女は離職することはな
い。さらにこの警官には、1千オイロが懲戒手続きが取られる。同
紙によれば、診断書は彼女が完全な勤務能力があり、彼女は武器を
携帯して職務を果たすことができる。




2月24日(水)

     国外ニュース

難民政策でツィプラスはEUを封鎖すると威嚇

ギリシア首相アレクシス ツィプラスは、難民政策に関連して論調
を強め、すべてのEUの決定を阻止する、と威嚇した。「負担と責任
が適切な割合で分割されない」のであれば、自分の政権はいかなる
条約にも今後は賛成しないつもりだ、と述べた。この決定はウィー
ンで開かれている西バルカン首脳会談の最中、水曜日に下される
が、ツィプラスはこれを「恥」と呼んだ。オーストリアと、難民が
利用している西バルカン経路にある他の国々は、ギリシアが出席し
ない今回の会議で、難民の数を減らすためにさらなる規則の厳格化
を可決していた。

     国内ニュース

ファイマンによればフィッシャーとの議論は「建設的」

政府要人は大統領府での会談で、連邦大統領ハインツ フィッ
シャーから、政府幹部の難民危機での行動に対して叱責を受けた
が、彼らは今日の午後、これを否定した。連邦首相ウェルナー 
ファイマン(社会民主党)は記者会見で、「極めて建設的な議論で
あった」と強調した。これ以前の報道によれば、一種の「叱責」が
あったが、副首相ラインホルト ミッターレーナー(国民党)は
「報道機関の誤報」である、と否定し、難民問題について、今まで
と同じように、集中的かつよい意見交換ができた、2時間弱の会談
後、大統領府を立ち去る際にミッターレーナーは述べた。




2月25日(木)

     国外ニュース

イランの選挙 改革派は好転の兆しを感じ取る

金曜日のイラン国会議員選挙は、比較的穏健な大統領ハッサン ロ
ウハニにとって、厳しい試練である。ロウハニは、2013年に大統領
に就任して以来、特に2015年7月の核を巡る協定を通じて、同国の
進路を大きく変更してきたが、それは西ヶwの制裁解除につながっ
た。彼が改革の方針をとるに当たって、国会の支持が必要である
が、国会は今日まで、保守側の反対派が主流であった。国会より上
の権限を持つ専門家評議会が選ばれる。改革派はいずれにせよ、強
力な支持を期待している。

     国内ニュース

イスラーム教徒の幼稚園 官庁は調査を差し止める

ウィーンの幼稚園に通う子供たちは急進化するのか。その回答は、
宗教学者エトナン アスランの調査の中にある。オーストリア放送
協会ラジオは、数日にわたって照会しているが、この調査の全文を
まだ入手していない。2015年末に激しい批判を浴びた中間報告の
後、アスランは現在、この調査の全文を、統合省に伝えた。アスラ
ン自身は、この中間報告を予備調査であるが、傾向だけは示されて
いる、としている。そこで調査を受けた施設の運営者は、一部は急
進派組織が背後にいると推定され、教育は極めて宗教的なものであ
り、必ずしもドイツ語で行なわれていない、等のことが示されてい
る。イスラーム教の幼稚園では、それ以外のこともある。ウィーン
市は情報を集める方針である。




2月26日(金)

     国外ニュース

米国共和党 トランプに対する最後の抵抗

米国の実業家ドナルド トランプは、共和党の大統領候補となるた
めの「スーパーテューズデイ」で、よい結果を出す最大の可能性を
持っている。同党の穏健派支配層にとっては、恐怖の事態である。
彼らは、トランプの対立候補と同様に、捨て鉢になって全力を挙げ
てトランプをより激しく責め立てている。マルコ ルビオには、大
富豪トランプをまだ止める力があると見られている。そこで彼の背
後には、敗退した候補者の資金提供者が集まっている。共和党員の
中には、既にトランプ支持に回ったものもいるが、それはトランプ
がネヴァダの予備選挙で、彼を支持しないと見られていた人々の間
でも得点を挙げたためである。

     国内ニュース

「国境管理」イタリアはオーストリアを厳しく批判

オーストリアとイタリアの国境通過に関して予告された「国境管
理」は、イタリアでは大波を巻き起こしている。金曜日にはイタリ
ア代議員(下院)議長ラウラ ボルドリーニが、はっきりした言葉
で、オーストリアの対処法を批判した。彼女はEU委員会議長ジャ
ン・クロード ユンケルの訪問を受け、亡命権の制限は「受け入れ
られない」し、国際法にもヨーロッパ法にも合致しない、と述べ
た。ユンケルも、ヨーロッパの国境に関する最近の事態には、あま
り感心できない、健全な人間理解が、法にかなった地位に収まるの
であれば、素晴らしいことだ、と述べた。




2月27日(土)

     国外ニュース

スイスで国民投票 軽微な犯罪でも国外追放

スイス人は日曜日、極めて論争の的となっている法律改正に関し
て、投票が実施される。右派大衆迎合政党のスイス国民党の「貫徹
運動」は、刑を受けるべきとされた外国人は、自動で、つまりそれ
以上の検査裁判なしで、国外退去を命じられ、そしてこれはけんか
などの軽微な犯罪でも当てはまる。もしスイス人が賛成すれば、同
国はヨーロッパで最も厳しい外国人法を持つことになる。移住者の
子孫のうちスイスで生まれたものであっても、これが該当する。

     国内ニュース

ファイマン「ギリシアは旅行会社のように行動」

連邦首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)は、オーストリア
の難民政策を巡る対立で、譲歩するつもりはない。彼は「エスター
ライヒ」紙日曜版に、亡命申請者37,500人という「基準値」を断固
守る、と述べた。また彼は、難民危機の中でギリシアは、「旅行会
社」であるかのように行動している、と厳しく批判し、オーストリ
アの政策は「純粋に正当防衛」である、と語った。ギリシア政府か
らは、例外的に厳しい言葉が寄せられている。




2月28日(日)

     国外ニュース

イラン選挙 改革派がテヘランのすべての議席を獲得

イランの国会議員選挙では、当初の集計結果によれば、改革派勢力
がよい結果を出した。内務省が日曜日に国営テレヴィで、首都テヘ
ランの30議席はおそらくすべて、改革派のものとなり、保守派の要
人ゴラーム・アリ ハッダード・アーデルは、自分の議席を失うだ
ろう、と発表した。穏健派の大統領ハッサン ロウハニは、「国民
は再び自分たちの力を示した」と述べた。土曜にの情報によれば、
ロウハニと彼の同盟者で元大統領のアクバル ハシェミ ラフサン
ジャニは、専門家評議会の選挙でも優位に立っている。

     国内ニュース

ティロール州選挙 国民党が優位を確保

国民党は、日曜日に行なわれたティロール州の市町村議会および市
長選挙で、勝者となる。比較的大規模の市町村および郡の主要都市
の結果は、一部ははっきりしており、政党は州内でのそれぞれの地
位を守ることができた。ただしクーフシュタインでは、国民党は手
痛い拒絶を受け、リーンツでも大きく得票を減らした。他の政党も
満足している。




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