4月25日〜5月1日のオーストリアのニュース



4月25日(月)

     国外ニュース

ロシアの宇宙計画 新たな宇宙基地始動

ロシア大統領ウラジミール プーチンは、ロシア東部で、新たな宇
宙基地ヴォストチニを作り、ロシアの宇宙飛行の新たな時代の鐘を
打ち鳴らす意向である。中部ヨーロッパ時間の水曜日4時1分に、こ
こから人工衛星を積んだロケットの第1号が、出発することになっ
ている。有人飛行の第1回は,数年後に行なわれるとのことである。
この建設をめぐり汚職疑惑と手抜かりがあるにも関わらず、この宇
宙船発射基地は、威信をかけた計画と見なされている。今まではロ
シアの宇宙飛行は、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地だけを利
用していた。

     国内ニュース

大統領選挙をめぐるEUの見解 自己批判、歓声、「意見なし」

オーストリア連邦大統領選挙の第1回投票は、EUにも波を引き起こ
している。自由党の候補者ノルバート ホーファーが優勢であるこ
とには驚きはないが、ヨーロッパの動向である極右化が再び確認さ
れた。決選投票に臨む両候補は、EU政策でも、全く正反対の立ち位
置である。EUでの反応も,それに呼応して様々である。




4月26日(火)

     国外ニュース

スペインの選挙が最終的に確定

スペインでは最後まで、政府を成立させようと努力が払われた。火
曜日の発表では,それは無駄に終わった。国王フェリペ6世は夕方
に、新たに組閣を委ねる候補者はいない、と発表した。国会の解散
が行なわれた。これによりスペインは、選挙が行なわれる。おそら
く6月になる。

     国内ニュース

連邦大統領決選投票 推薦をめぐり慎重な振る舞い

大統領選挙の第1回投票で,与党の候補者が大敗北を喫したことを
うけ、決選投票の候補者ノルバート ホーファー(自由党)と緑の
党の指示を受けたアレクサンダー ファン デア ベレンのどちら
を推薦するか,本格的に慎重な振る舞いが始まった。おそらく、未
来のことを考え、将来連立を組む可能性を考えている模様である。
社会民主党も国民党も,ある候補者を拒否することになる推薦が、
将来連立を組む可能性がある党を追い払いたくはない。ただし社会
民主党では、「個人的に」は決選投票に向けて好みが表明されてい
る。




4月27日(水)

     国外ニュース

アタテュルクに別れ エルドアン、イスラーム教、憲法

トルコ国会議長イスマイル カフラマンは、宗教的な色彩の強い憲
法を支持する提案を行なったが、これが物議をかもした。首相アフ
メト ダーヴトオールも、大統領レジェップ タイップ エルドア
ンも、中期的にはそのような計画はないとし、世俗主義の原則は新
たな憲法にも根付いている、と語った。この否認は、偶然のもので
はない。建国者ムスタファ ケマル アタテュルクの世俗主義の遺
産をこのようにして廃棄しることに対する抵抗は、とても多いと考
えられるからである。エルドアンは現在のところ、同じような目標
を持っているとしても、別の計画を推し進めると見られる。

     国内ニュース

決選投票に向け衝突 選挙戦の第2段階は慎重な始まり

大統領選挙の第1回投票から3日、決選投票に向けて初めての対決が
行なわれた。水曜日のラジオ番組で、ノルバート ホーファー(自
由党)と、緑の党の支援を受けたアレクサンダー ファン デア 
ベレンは連続番組「わかりやすく」で発言した。「故郷」が問題
で、これに関して、ヨーロッパ、直接民主主義、TTIP、そしてもち
ろん最重要課題である難民危機などが議論の中心であった。対決で
は一つのことが明らかであった。それは陣営の選挙戦が既に告示さ
れているが,両者は選挙戦を喜んではいないように見えており、予
想に反して和解的な態度を取った。




4月28日(木)

     国外ニュース

EU委員会「ギリシア政府との合意は9割まですんでいる」

EU委員会の判断によれば、ギリシアとギリシアの債権者は、問題の
支出削減および改革措置の中心的な項目で、大きく意見が歩み寄っ
た。EU通貨委員ピエール モスコヴィチによれば、すでに「道のり
の99パーセントは通り過ぎた」。改革策は5月9日までに完成するこ
とになる。この日にはぎりぎりまで延期され,緊張感を持って見守
られているオイロ使用国財務大臣の特別会合が開かれる。

     国内ニュース

ブレナー峠の計画 オーストリアとイタリアの危機は当面回避

オーストリアがブレナー峠で計画している国境警備は、イタリアと
の大きなこじれを運だ。内務大臣ウォルフガング ソーボトカ(国
民党)と,イタリア内務大臣アンジェリーノ アルファーノは、
ローマで会談し、意見の歩み寄りがあったようである。「私たちは
今までに、危機とブレナー峠の閉鎖を回避した」とアルファーノは
この会談後に述べた。彼によれば、ブレナー峠には「目で見える監
視」を置くが、「現在の視点からすれば、国境管理を実施する必要
性はない。」




4月29日(金)

     国外ニュース

スイスは亡命希望者をEUに国外追放させる

支出を削減するために、スイスはEU国境警備局フロンテクスに、入
国を拒否された亡命希望者を国外退去させている。「私たちは可能
であるならいつでも,フロンテクスの飛行機を利用しようとしてい
る。その方が経費がかからないからである」とスイス移民省次官レ
ア ウェートハイマーはスイス放送局に述べた。

     国内ニュース

労働時間短縮をめぐる議論が再燃

労働の日である5月1日を前に、金曜日には再び、労働時間短縮をめ
ぐる議論が再燃した。社会福祉大臣アロイス シュテーガー(社会
民主党)は、労働界の「分布の不公正」について言及し、労働時間
短縮の新たな計画を作るように求めた。経済界代表声をそろえて、
労働時間の短縮に反対した。



4月30日(土)

     国外ニュース

オーストリアを含むEU加盟国は国境管理延長に賛成

オーストリアを含む複数のEU加盟国は、少なくともさらに6ヶ月
間、シェンゲン協定の領域での国境管理延長を求める方針である。
内務省は土曜日、これに関して、EU委員会と他のEU加盟国と話し
合ったことを認めた。日刊紙「ヴェルト」の報道によれば、国境に
関するシェンゲン基準の危機態勢の延長に向けて,活動が延長され
る。EU加盟諸国は、その根拠として、EUと外部の国境では「長期的
に義務の不履行が存在している」ことをあげた。

     国内ニュース

5月1日 社会民主党幹部にとっては厳しい試練

毎年、社会民主党幹部が,戦闘的な演説を聞くのは習慣になってい
る。5月1日に社会民主党党首ウェルナー ファイマンは、ウィーン
市役所広場での五月祭で精一杯の努力をしなければならない。大統
領選挙で壊滅的な結果がでてから、社会民主党内部には、党首に対
するあからさまな批判が出ている。ファイマンにとっては5月1日
は、厳しい試練となり、ウィーンの一般党員の一部は抗議にこのお
祭りを利用するが、これは初めてというわけではない。




5月1日(日)

     国外ニュース

秘密文書「米国はTTIPでヨーロッパに圧力を強めている」

米国とヨーロッパの間の自由貿易協定TTIPをめぐる交渉は数年前か
ら続いているが、新たな文書がこの交渉に深い洞察をもたらす。米
国の圧力がはっきり強まっている、とドイツの報道機関が環境保護
団体グリーンピースが持つ秘密文書を典拠として伝えている。その
報道によれば、米国は同国産の農業製品の販売を伸ばすために大き
な制限緩和を求め、その見返りにヨーロッパの自動車産業の輸出簡
素化を妨害する、と威嚇している。EUの購買者保護も、掘り崩そう
としている。

     国内ニュース

社会民主党内部で議論が続く

日曜日のテレヴィ番組「中心には」で、一部は激しい議論が繰り広
げられ、社会民主党には大きな議論の必要がある、との趣旨であっ
た。ブルゲンラント州首相ハンス ニースル(社会民主党)は、
「すべての立場」で議論しなければならない、と述べた。シュタイ
アーマルク州首相代理ミヒャエル シックホーファー(社会民主
党)は、禁句は設けず、開かれ議論をしなければならならい、との
意見で、5月9日の連邦同党幹部会が、同党首ウェルナー ファイマ
ンの運命の日と見ている。同党会派長代理ヨーセフ カープは、同
党はいずれにせよ任期中は仕事を続けるべきであり、さもなければ
人々が「すぐにうんざり」してしまう、と述べた。




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