3月13日〜19日のドイツのニュース



3月13日(月)

トルコを巡る対立 メルケルはオランダに支持を約束

オランダとトルコは、政治家の登壇禁止とナチとの比較に関して、
外交紛争の渦中にあるが、連邦首相アンゲラ メルケルは、ドイツ
の隣国オランダの側に立っており、オランダは自分から「全面的な
支持」を取り付けている、と述べた。メルケルは、トルコ大統領レ
ジェップ タイップ エルドアンの最近の発言を念頭に置いて、再
びナチ体制との比較を批判した。エルドアンは、オランダ閣僚を
「ナチの残党」と呼んでいた。NATOはトルコおよび他の加盟国に、
慎むように呼びかけた。NATO事務長イエンス ストルテンベルグ
は、緊張を緩和し、悪化した情勢を改善することを、目標としなけ
ればならない、とブリュッセルで述べた。EU特使フェデリカ モゲ
リーニと拡大委員ヨハネス ハーンも、共同声明の中で、同様の発
言をした。
オランダとトルコは、対立的な態度を取っており、お互いに謝罪す
るよう求めている。

     その他のニュース

EU離脱の法律に関する議論が英国下院で行なわれる

英国下院は、EU離脱関連法案を改めて議論している。この議論は長
引く可能性がある。国会議員は、すでに上院が可決した政府案を支
持するか、法律に修正を受け入れるべきか、決定しなければならな
い。上院は、英国のEU市民の滞在権と、英国政府とEUが合意する決
定を拒否する(国会の)権限を支持した。下院議員は、上院の修正
を取り消すだろう、と見られている。EU離脱法は、首相名にEUとの
離脱交渉開始の全権を与えるものである。これは遅くとも3月末ま
でに、完了することになっている。

スコットランド首相は再び独立に関する国民投票を行なう方針

スコットランド首相スタージョンは、英国がEU離脱をするため、英
国からの独立に関する住民投票を実施する努力をしている。彼女は
エディンバラで、スコットランド議会は来週、これに関する決定を
下すよう求める意向である。具体的な期日は、2018年秋から2019年
春になる可能性がある。スコットランドの英国からの離脱をめぐる
議論は、6月のEU離脱国民投票後に活気づいていた。英国の有権者
全体では、過半数が英国のEU離脱に賛成したが、スコットランドで
は、有権者の62%が残留に賛成した。独立支持派は、スコットラン
ドが独立すれば、EUに加盟できることを、その根拠としている。
2014年の第1回の独立に関する住民投票は、失敗に終わっていた。

メルケルは米国との貿易関係が良好である意義を強調

連邦首相メルケルは、ドイツと米国の貿易関係が良好であること
が、両国にとって重要である、と強調した。彼女はミュンヒェン
で、ドイツ産業界の主要連合と会談した後、米国はドイツだけでな
く、EUにとっても中心となる貿易相手国である、と述べた。彼女
は、大統領トランプと、この点について話ができるのを喜んでお
り、直接の話し合いの方が、お互いについて発言し合うよりも、は
るかによいことである、と述べた。メルケルは火曜日に、ワシント
ンで米国新大統領と初めて会談する。トランプは、メルケルの政策
を、過去数回にわたって厳しく批判していた。メルケルの今回の訪
問で大きな議題になるのは、ウクライナ紛争、NATO、経済など問題
であると見られる。トランプは、ドイツが、大幅な輸出超過で、米
国での雇用を危機にさらしている、と非難している。




3月14日(火)

フランス大統領候補フィヨンに対する捜査手続きが始まる

フランス大統領候補フランソワ フィヨンに対して、捜査手続きが
取られた。保守派の政治家であるある彼には、国の国金を横領した
疑いが持たれている、と彼の弁護士アントナン レヴィは述べた。
この背景にあるのは、フィヨンの妻が、国会の予算で架空雇用され
ていた容疑である。本来であれば、保守派であるフィヨンは、今週
の水曜日に、捜査判事の所に呼ばれる予定であった。しかし彼はす
でに、それにもかかわらず、立候補を取りやめるつもりはない、と
発表していた。彼は容疑をすべて否定している。

     その他のニュース

内相「トルコの政治家が移住者を煽動するのは許されない」

連邦政府は、トルコ政府がドイツにいる移民を煽動するのを、許容
するつもりはない。連邦内相デ メズィエールは、ベルリンでのド
イツイスラーム教徒会議の会合後に、「私たちは、過去数十年で挙
げた、移民の統合の成果を危険にさらすつもりはない」と警告し
た。さらに彼は、トルコ系ドイツ人が、他者に「裏切り者」「ナ
チ」との烙印を押す態度を取るようになることが起きてはならな
い、と述べた。キリスト教民主同盟の政治家である彼は、トルコ政
府を、「犠牲者の役割」のふりをしている、と非難し、これは見え
透いた陽動作戦である、と語った。さらにデ メズィエールは、ド
イツは、禁止されたクルド人労働者党PKK対策で、補習授業を必要
とはしていない、と語った。

エルドアンは今度はオランダを「国家テロ組織」と非難

トルコ大統領エルドアンは、言葉による攻撃のなかで、今一度出陣
の準備を整え、オランダを「国家テロ組織」であると非難した。彼
はアンカラの大統領府で演説し、トルコ閣僚が2回にわたりロッテ
ルダムでの選挙戦に登壇が拒否された件で、さらなる制裁を科すと
威嚇した。オランダの外交官は現在、トルコに入国が許可されてい
ない。そのほか、高官による話し合いも中止となっている。エルド
アンは、4月16日の大統領制度導入に関する国民投票で、賛成する
ように呼びかけたが、その理由として、「トルコの敵」に対する最
善の答えだからだ、と述べた。

判決「使用者側は職場でのスカーフ禁止が認められる」

世界観を示すもの全般を、会社内部で禁止している場合、そしてそ
れに十分な理由がある場合、使用者側は、スカーフの着用を禁止す
ることができる、との判決をルクセンブルクのヨーロッパ裁判所は
下した。顧客のなかに、それを求める声があるだけでは、十分では
ない。判決では、様々な世界観と宗教を平等に扱わないのが容認で
きるのは、そのことが営業手法から生じる場合だけであり、これは
衛生面あるいは安全面の理由などから、行なうことができる。具体
的には、ベルギーの受付係とフランスの先端技術顧問会社の技術者
女性にかんするものである。二人のイスラーム教徒女性は、接客の
際にスカーフを取らないことを望んだため、解雇された。ドイツで
は、職場でのスカーフ着用は、原則的に許可されているが、制約を
課すことは認められている。




3月15日(水)

ダマスカス襲撃 死者多数

シリアの首都ダマスカスに中心部で、自殺攻撃犯が爆死した。警察
の最新発表によれば、これは裁判所の建物を狙ったもので、少なく
とも31人が殺害された。そのには、同市西部のラブウェフ地区で、
食堂が襲撃された。この件では多数の負傷者が出た。
先週末ダマスカスでは、シーア派巡礼者が襲われ、少なくとも74人
が犠牲となった。アル カーイダに近い組織タフリル・アル・シャ
ム戦線が、この攻撃を起こした、と発表した。これまでには、政府
が支配する首都での襲撃事件は、比較的少数であった。

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10万人ほどのイラク人がモースルで戦闘から避難

イラクでは、モースル攻防戦で、いままでに10万人ほどが同市を追
われた。その中には1万6千家族以上が含まれている、と国際移住機
関IOMは発表した。難民たちは、イラクの治安部隊の監視所にたど
り着くまで、数時間歩かなければならなかった。政府軍は3週間前
に、モースル西部を、テロ民兵「イスラーム教国IS」から解放する
ために、攻撃を開始した。同市東部は、政府軍が1月末に選挙し
た。ジハード主義者のISは、2014年6月に、同市を占領していた。

トウィッター社はは利用者の権利が悪用されたことを認める

短信装置を提供するトウィッター社は、利用者の情報が盗み出され
たことを確認した。これらの情報は、ドイツとオランダがナチであ
るとの避難を拡散するために、悪用された。盗み出された情報は、
鉤十字の記号がつけられ、トルコ語で情報が掲載されている。被害
を受けたの中には、国際アムネスティ、ボリス ベッカー、サッ
カーのボルシア ドルトムントが含まれている。トウィッター社
は、調査を開始した、これ以上の悪用を阻止するために対策を取っ
た、と発表した。このインターネット上の攻撃の背景には、トルコ
人政治家が、ドイツとオランダでの選挙戦に登壇することを巡る対
立がある。これに関連して、トルコ大統領エルドアンは、両国が
「ナチの手法」を使っている、と非難していた。

EU幹部はトルコがナチになぞらえる発言したのを退ける

EU評議会議長トゥスクは、トルコがオランダを言葉で攻撃している
のを、厳しく非難した。ポーランド人である彼は、ストラスブール
のヨーロッパ議会で、「オランダはヨーロッパである」と述べた。
EU委員会議長ユンケルも、トルコ政府のこの告発を退け、EU加盟国
の政府が、ナチと比較されるのを受け入れる人はいない、と述べ
た。トルコ大統領エルドアンは先週、トルコの政治家が選挙戦に登
壇するのを禁止されたのを受け、オランダは「ナチの残党」であ
る、と罵倒していた。オランダ大使は、この対立のため、トルコに
再入国することができなくなっている。




3月16日(木)

フランスの学校で銃撃 負傷者発生

南フランスのグラースにある学校で銃撃があり、少なくとも8人が
負傷した。警察の発表によれば、複数の武器を持った製と1人が逮
捕されたが、すべての武器が使用可能かどうかは不明である。第2
の容疑者は、逃走中である。この銃撃があったため、南フランスの
同市の学校すべてで、生徒と教師は建物の中に留まらなければなら
ない、と当局は発表した。

     その他のニュース

パリで手紙爆弾による攻撃

国際通貨基金のパリ事務所が、手紙爆弾で攻撃を受け、1人が軽傷
を負った。警察の情報では、誰がこの攻撃の背後にいるのかは、今
のところ不明である。警戒措置として、複数の人がこの建物から退
去した。水曜日には、ベルリンにある連邦財務省の郵便局で、爆発
力のある混合物と起爆装置のついた危険な包みが見つかっていた。
ギリシアの左翼過激派テロ組織が、この郵便を送ったことを認め
た。フランスでは、イスラーム教徒によるテロ攻撃があって以来、
非常事態が課されている。

トランプは最初の予算案で軍事関係を重視

米国大統領トランプは、初めての予算案を提示した。これは軍に有
利になる大規模な変化を含んでいる。トランプはその代わりに、外
交および環境保護の部門で、大幅な支出削減を行なう方針である。
米国の軍事予算は、それでなくても世界最大であるが、540億ドル
を上積みされることになっている。環境保護局EPAの予算は、31%引
き下げられる。外務省の予算は、28%削減される。またトランプ
は、国連の気候保護計画に対する米国の支払いを、完全に中止する
方針である。トランプの予算は、提出されている形では、ワシント
ンの議会による承認を得られる可能性はない。予算の最終的な承認
を得なければならない議会は、普通であれば修正をすることにな
る。彼の選挙公約、メキシコとの国境に壁を建設するなどは、予算
案では40億ドルが予定されている。ただし建設費用は、およそ
150億ドルと見積もられている。

トルコ外務省はヨーロッパでの宗教戦争に警告

オランダでの国会議員選挙を受け、トルコ外相チャヴシュオール
は、ヨーロッパで侵攻をめぐる戦争が起きないように、と警告し
た。ヨーロッパ諸国は、ヨーロッパを底知れぬ深みに連れて行っ
た、と彼は述べた、と国営アナドル通信社は報じた。その報道によ
れば、ヨーロッパではすぐにも宗教戦争が始まる可能性があり、ま
たそうなるだろう、ともチャヴシュオールは述べた。彼は、オラン
ダでの国会議員選挙と首相ルッテの勝利に関して、社会民主主義者
とウィルダースのファシストの間には、そもそも違いはなく、皆考
え方は同じである、とも語った。ただし勝利した首相ルッテは、社
会民主主義者ではなく、右派自由主義政党に属している。オランダ
の社会民主主義政党は、スペックマンの労働党PvdAである。




3月17日(金)

メルケルはトランプと米国で会談

ドイツ首相アンゲラ メルケルは金曜日に、米国新大統領ドナルド 
 トランプと、初めて会談する。ワシントンで両政治家は、大西洋
をまたぐ協力関係と、国際機帰還して話し合う方針である。その後
は、経済政策が議論の中心になる。メルケルの訪問には、複数の企
業の幹部が同行している。連邦経済大臣ブリギッテ ツュプリース
は、米国政府に、ドイツ政府が保護主義的な貿易政策を告訴するか
もしれない、と警告し、トランプが彼の脅迫を実際に行動に移し、
外国製品に高い輸入関税を課すのであれば、米国を世界貿易機関
WTOに訴える可能性が生じる、とドイツラジオで述べた。本来であ
れば、メルケルとトランプは、火曜日に会談する予定であったが、
その時は雪のため暴風雨警報が出て、延期されていた。

     その他のニュース

英国秘密情報部はトランプ盗聴を否定

英国秘密情報部GCHQは、異例のことながら、米国大統領トランプの
盗聴を否定した。広報は木曜日夜に、英国は一切関与していないと
し、これに関するトランプ周辺の避難を、無意味で滑稽だ、と評価
した。トランプは2週間ほど前に、インターネット上で、前大統領
オバマが、2016年の選挙戦で、自分を盗聴させた、と書き込んでい
た。今まで彼は、この告発の証拠を呈示していないが、主張は変え
ていない。その際には、英国の秘密情報部が、一定の役割を果たし
ていた、とも述べている。米国上院の秘密情報委員会も、同じよう
にこの非難を根拠がない、として退けていた。

米国外相ティラーソンは北朝鮮を軍事攻撃すると威嚇

米国外相ティラーソンは、軍事攻撃をすると北朝鮮を威嚇した。彼
は韓国外相ユンと、韓国と北朝鮮の間の非武装地帯を訪問したあ
と、武装紛争を望んでいる者はいないが、北朝鮮が核計画を遂行す
るのであれば、軍事作戦も、現在議論されている選択肢である、と
述べた。さらに彼は、米国が核保有国北朝鮮に対して、「戦略的忍
耐」をするのも終わる、と補足した。米国大統領トランプは、これ
に関連して、中国を批判し、中国政府は、北朝鮮の軍事的な努力を
なだめることを、ほとんどなしていない、と述べた。

G20財務大臣会議がバーデン・バーデンで開催

この金曜日と土曜日に、最重要工業国および中進国G20の財相およ
び中央銀行総裁が、バーデン・バーデンに集まる。トランプが米国
大統領に就任してからほぼ2ヶ月、自由貿易をめぐる議論が議題の
中心である。トランプの計画に関する詳細な情報が、米国財相マ
ヌーチンからえら得るものと期待されている。マヌーチンが就任し
てから海外を訪問するのは、G20首脳会談が初めてである。トラン
プは、保護主義的経済政策の支持者である。諸外国は、トランプが
貿易障壁の時代が始まる鐘を鳴らすのではないか、と懸念してい
る。バーデン・バーデンでの蔵相会議のその他の議題は、国際的な
金融市場の規則である。アフリカの複数の国の財務大臣も、賓客と
してこの協議に参加している。アフリカとの協力は、G20の議長を
務めるドイツが重視している点である。




3月18日(土)

パリのオルリー空港での銃撃戦 テロの捜査開始

パリでは、対テロ検察が、オルリー空港での暴力的突発事件に関す
る捜査を開始した。同空港では土曜日午前に、1人の男が兵士から
武器を盗み取ろうとした後、治安部隊によって射殺された。それ以
外の負傷者は出なかった。空港は立入禁止となり、航空運輸が中止
された。1時間半ほど前には、同じ犯人がパリ近郊のガルジュ・
レ・ゴネスで、尋問を受けた際に、警官に発砲し、警官1人を負傷
させた、と内務省は確認した。内務大臣ブルーノ ル ルーは、こ
の男は警察と秘密情報部には知られていた、と述べた。オルリー空
港には、爆発物の専門家が出動し、犯人が爆発物を身につけていた
かどうか、調査した。
大統領府の発表によれば、大統領フランソワ オランドは、治安部
隊の「勇気と能力」を賞賛した。彼は攻撃犯を「極めて危険な人
物」と読んだ。

     その他のニュース

メルケルとトランプの会談の成果に批判

首相メルケルが米国大統領トランプと初めて会談したが、ドイツ産
業連邦連合BDIは批判的な意見を述べた。同連合会長ケンプフは、
米国政府が、緊密な経済協力をすると明確な形で表明しなかったの
は残念だ、と述べた。また彼はdpa通信社に、大西洋をまたぐ価値
共同体だけでなく、世界経済全体がそれに期待していた、と述べ
た。メルケルとトランプは、金曜日に大統領府で、共通の利益だけ
でなく、貿易問題に関する意見の相違に関しても見極めさせてい
た。トランプはメルケルに対して、NATO内部で支援すると約束した
が、改めてNATO内部で、今以上の負担の分担をするよう主張した。
メルケルの約束は、左翼党党首リークシンガーの批判を浴びた。彼
は、トランプの発言と、彼の外交的な気まぐれを、ヨーロッパが軍
備増強するきっかけにしてはならない、と述べた。

米国でトランプ タワーの設計図の入ったコンピューターが盗難

米国では、大統領トランプ周辺の、安全確保で新たな失策が、混乱
を生んでいる。大統領の安全を担当するシークレット サーヴィス
から、ノートパソコンが盗まれた。同機関は、職員が「犯罪行為」
の標的となった、と説明した。報道によれば、このコンピューター
には、トランプがニュー ヨークに持つ会社の本部「トランプ タ
ワー」の設計図と、この高層ビルの避難行動に関する情報が記録さ
れている。放送局ABCは、敗北した民主党大統領候補クリントンの
電子メイル事件に関する情報も、このコンピューターに保存されて
いた、と伝えた。

外相ガブリエルはトルコ問題でメルケルと一線を画す

ドイツ外相ガブリエルは、トルコが近い未来にEUに加入するのは、
非現実的である、との見方を取っている。彼は報道雑誌「シュピー
ゲル」に、トルコ政府は今では、以前よりEUから遠い場所にいる、
と述べた。さらに彼は、ずっと疑問を持っており、連邦首相メルケ
ルのトルコに特権的協力国の立場を与える計画は、間違いであると
見なしていたが、自分は社会民主党内部では、むしろ少数派であっ
た、と述べた。一方トルコ政府は、説教師ギュレンが、7月15日の
政権転覆未遂事件の背後にいる、と見なしているが、連邦情報局局
長カールは、これに反論した。その兆候は見つからないし、トルコ
政府が連邦情報局に納得させることもできていない、と述べた。大
統領エルドアンはイスタンブルで、4月半ばの憲法修正に関する国
民投票後に、トルコに死刑を導入する計画だ、と表明した。




3月19日(日)

シュルツが100%の支持で社会民主党党首に選ばれる

マルティン シュルツは、社会民主党の新党首と首相候補になっ
た。特別党大会に参加した代議員たちは、投ぜられた票の100%の賛
成で、元EU議会議長を支持した。彼は支持を訴える演説の中で、
9月の連邦議会選挙を見据えて、自信をのぞかせていた。シュルツ
は、社会民主党は帰ってきた、これはドイツの人々にとってよい知
らせである、と述べた。これより前に党首を退任するズィークマー
ル ガブリエルとノルトライン・ヴェストファーレン州首相ハネロ
ーレ クラフトが、シュルツ支持を訴えていた。シュルツが1月
末に、社会民主党党首の候補に挙がって以来、同党の世論調査の数
字は、大幅に改善していた。社会民主党はその後、30%の支持者の
いるキリスト教民主、社会同盟と同じ水準の支持となった。過去数
週間に新たに加入した党員1万3千人以上にシュルツは、「皆さんの
熱意が、私たち全員にも乗り移る」と述べた。

     その他のニュース

ドイツとトルコ両政府間には改めて大きな怒り

ドイツとトルコの対立は、新たな段階まで高まった。トルコ大統領
エルドアンは、ドイツ首相メルケルが「ナチの手法」を用いてい
る、とじかに避難した。彼は演説の中でメルケルに対して、「あな
たは、ドイツのわが同胞」およびドイツでトルコに大統領制度を導
入するべく訴え用としている「閣僚に対して、ナチの手法を用いて
いる」と述べた。またギュレン運動が2016年にトルコで起きた政権
転覆未遂事件を煽動したとの主張を、ドイツの連邦情報局長カール
が否定したため、トルコ政府はドイツ政府を攻撃した。エルドアン
の広報は、ドイツが、イスラーム教の説教師ギュレンの「嫌疑を晴
らす」つもりである、と非難した。国防相イシクは、カールの発言
は、ドイツ政府が政権転覆未遂事件に関与していなかったかどう
か、との疑問を抱かせる、とすら発言した。トルコ政府は、土曜日
にフランクフルト アム マインで、クルド人がデモを行なったこ
とに関しても、怒りを表明していた。

国防相はトランプに反論

米国大統領トランプは、ドイツはNATOに巨額の負債がある、と述べ
たが、国防相フォン デア ライエンは、これに反論した。彼女
は、NATOには借金の勘定はない、ドイツの国防支出を増加させよう
として、それをNATOにだけ結びつけるのは誤りである、と述べた。
トランプは、ワシントンで首相メルケルと会談した後、ドイツは国
防支出を、大幅に引き上げるよう主張した。彼はインターネット上
に、「ドイツはNATOと米国に巨額の借りがあるが、この両者がドイ
ツに提供している強大で金のかかる防衛に対して、より十分支払わ
れなければならない」と書き込んだ。

広報「トランプはメルケルの握手要請を聞き損ねたようだ」

米国大統領トランプは、首相メルケルに握手をするか、と尋ねられ
て、わざと拒絶した、と推測されているが、米国大統領府は、これ
を否定した。トランプの広報スパイサーは、報道雑誌「シュピーゲ
ル」に、トランプがこの質問を聞かなかったと思う、と述べた。メ
ルケルが初めてトランプを訪問した際に、大統領執務室で、撮影者
が要求したにもかかわらず、両政治家は撮影のために、もう一度握
手しなかった。メルケルもトランプに、握手をするか尋ねたが、ト
ランプはメルケルがはっきりいぶかったのに反応せず、まっすぐ見
返しただけであった。この光景は、トランプに多くの批判を招い
た。米国のある記者は、インターネット上に、この光景は極めて心
苦しく、彼女は死んだような表情だった、と書き込んだ。




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