３月２０日〜２６日のオーストリアのニュース
３月２０日（月）
国外ニュース
2016年米国選挙戦 FBIはロシア政府とトランプのつながりを捜査
米国下院の秘密情報部委員会では、公聴会が開かれ、緊迫感を持っ
て見守られていたが、FBI長官ジェイムズ コーミーは月曜日、ロ
シアが大統領選挙に影響力を行使しているとされる件で、現在捜査
中であることを認めた。彼によれば、この捜査は、ロシア政府とド
ナルド トランプの選挙対策班の間につながりがあるとされる件も
含んでいる。コーミーは、トランプが、前大統領バラック オバマ
を告発している盗聴疑惑の証拠はまったくない、とも語った。
国内ニュース
電気自動車の日常的な利用での障害が取り除かれる
現在オーストリアには、およそ1万台の電気自動車がある。今年は
販売促進のため、さらに4千5百台が認められることになっている。
2020年の目標である20万台からは、今なおと大きくかけ離れてい
る。専門家は、技術で路上の運転でも成熟する、と請け合ってはい
るが、まだ多くの人が購入を尻込みしている。その原因は、値段の
高さと、日常に利用での障害、たとえば基盤が不足していることで
ある。政府はこれを取り去ろうとしており、例えば全国に「充電設
備網」を作ろうとしており、火曜日にはこれが予告された。
３月２１日（火）のオーストリアのニュース
国外ニュース
詐欺と捏造か？ フィヨンに新たな捜査
フランス大統領候補フランソワ フィヨンに対する捜査は拡大し
た。パリで火曜日には、「重大な詐欺と捏造」容疑が持ち上がっ
た。報道によれば、司法は、フィヨンの妻ペネロペの給与を正当化
するために、捏造文書が作られたかどうか、問うている。「勤務時
間の様々な計算」が書かれた給与伝票が取りざたされている。
国内ニュース
集会権 届け出期限の改正と遮蔽区域が確定
集会権の改正が、数週間前から、連立内部で激しい議論となってい
る。火曜日にはおそらく、最初の妥協点が得られた。内務大臣ウォ
ルフガング ソーボトカ（国民党）は、新たにデモの遮蔽区域と、
届け出期限延長、外国人政治家の選挙戦への登壇に関する制限が、
3月に国民議会を通過することになる、と述べた。首相府長官トー
マス ドロツダ（社会民主党）は、「ふざけたデモ」の禁止など、
問題点の一部で合意が成立したことを確認した。
３月２２日（水）
国外ニュース
ブリュッセル襲撃の記念日にロンドン襲撃 死者5人 負傷者40人
ロンドン中心部は、水曜日午後にテロ攻撃に揺れた。この日は
2016年のブリュッセル襲撃から1年の日であった。英国の首都では
5人が死亡、少なくとも40人が負傷した。犯人はトラックで人々を
ひき、その後国会議事堂前で、警官を刺した。犯人は射殺された。
ロンドンのシティには、今まではなかった警察による非常事態が課
されており、国会議員たちは国会内部にとどまっている。事件と犯
人関する噂と観測が、次々流れている。
国内ニュース
2011年以降新たな職はほぼ短時間労働のみ
雇用は増えているが、失業者も勤める人のない職場も増えている。
これは全店との比較で、2016年労働市場に関して、オーストリア統
計局がまとめた決算である。その間に422万人の就業者がいるのに
対し、失業者は27万人である。春の時点での比較では、この傾向が
より強く出ている。2012年との比較では、2016年に就業者は16万
7千8百人増加したが、この増加はほとんどが、短時間労働である。
３月２３日（木）
国外ニュース
ロンドン襲撃犯の身元判明 父親であった
ロンドンのテロ攻撃から1日、当局は犯人の身元を公にした。木曜
日午後の情報では、52歳のハリド M. で、英国ケント州生まれで英
国籍を持ち、様々な軽微な犯罪で警察に知られていた。英国での報
道では、彼は既婚者で、3人の子供がいる父親で、これは襲撃犯と
しては珍しいことであった、テロ民兵イスラーム教国ISは、彼らの
「兵士」だと主張していた。それによって彼の動機は、さらに謎が
深まった。
国内ニュース
雇用か環境か？ 第3滑走路が古くからの溝を掘り返す
ウィーン・シュウェヒャト空港の3番目の離着陸路に関する長年の
対立は、連邦憲法裁判所が2月上旬に建設禁止を言い渡したが、ま
だ終わっていない。逆に同空港とニーダーエスターライヒ州は、木
曜日に異議を申し立てた。経済大臣ラインホルト ミッターレー
ナー（国民党）は、憲法修正すら持ち出した。問題の滑走路は、以
前からの対立を蒸し返している。雇用と環境、いずれが重要か、と
いう問題である。
３月２４日（金）
国外ニュース
「トランプケア」は再び中止 過半数を得られず
米国大統領ドナルド トランプは、前大統領バラック オバマが導
入し、「オバマケア」として知られている健康保険制度を廃止しよ
うと努力していたが、厳しい敗北を喫した。トランプは金曜日に、
自分の対案に関する直前まで決まったとされていた投票を中止し
た。極めて多くの共和党員が、すでに「トランプケア」と呼ばれて
いた彼の法律計画に従うのを拒絶した。トランプが主張していた最
終期限を前に、多数の賛成が得られそうにはなかった。
国内ニュース
難民政策 政府はEUに圧力
社会民主党と国民党の連立は、難民政策で、EUに対する圧力を強め
ている。具体的には国防大臣ハンス ペーター ドスコツィル（社
会民主党）は、難民の公平な分割引き受けに関するEUの計画に、例
外を設けるよう求めている。内務大臣ウォルフガング ソーボトカ
（国民党）は、同じことが考えている模様で、連邦首相に要請す
る、と見ている。外務大臣セバスティアン クルツ（国民党）は、
EUの引き受け計画は、原則的には正しい方向ではない、とし、難民
を会場で救助する非政府組織を批判した。
３月２５日（土）
国外ニュース
「私はヨーロッパを愛する」数万人がEUを支持するデモ
普通は、何かに賛成して人を動員するよりも、反対するために動員
する方が容易である。EUが生まれて60年の誕生日に、政界の幹部が
ローマでそれを祝ったが、ヨーロッパの各都市では、数万人がEUを
支持して路上に繰り出した。EUを支持するデモは、ローマからロン
ドンを経てワルシャワまで広がった。ポーランド首都のワルシャワ
では、「私はヨーロッパを愛する」との標語を掲げて、集会が開か
れた。
国内ニュース
「不快」と「不名誉」 緑の党内部の対立が激化
社会民主党を中心に、他の既成政党でも、若者組織から自党の執行
部に関する批判が々出ている。数週間前から、緑の党も似た状態で
ある。学生組織「若い緑の人々」は、党首エーファ グラウィシュ
ニヒを批判し、強い圧力をかけていている。オーストリア大学生組
合選挙が近々行なわれるが、同党ははっきりした態度を示し、「若
い緑の人々」を除名する、と威嚇した。「若い緑の人々」は、一般
党員の民主主義が見捨てられた、と見ている。
３月２６日（日）
国外ニュース
辞任後ボリソフがまたブルガリア首相に
得票予想と初期の集計結果によれば、ブルガリア国会議員選挙で、
親西側陣営が勝利をさらった。保守派で、11月に辞任した元首相ボ
イコ ボリソフ率いる「ヨーロッパ発展のためのブルガリア市民
GERB」党が、日曜日の投票で、最大のおよそ33%を獲得し、続いて
コルネリア ニノワの社会党が続いて、28%の得票だった。ボリソ
フはすでに2度にわたってブルガリア首相を務め、間もなく3回目の
首相に就任する。58歳の彼は、速やかな組閣を約束した。ただし専
門家は、交渉は困難だ、と見ている。
国内ニュース
ウィーン社会民主党 ホイプルは職の分割に反対
ウィーン市長で、同市社会民主党党首ミヒャエル ホイプルは、
2つの職を分担するのを拒絶した。「議論の必要はない。私は圧力
を受けてはいない」と彼は日刊紙「エスターライヒ」に述べた。ホ
イプルは、4月29日の党大会で、ウィーン試写会民主党党首に再び
立候補する、との予定を再び強調した。