4月10日〜16日のオーストリアのニュース



4月10日(月)

     国外ニュース

パナマ文書を暴露した人がピューリッツァー賞を受ける

パナマ文書の暴露と報道が、ピューリッツァー賞を受ける。ワシン
トンに拠点がある「国際調査報道記者連合ICIJ」と、カリフォルニ
アが拠点の報道会社マクラッチーおよび「マイアミ ヘラルド」紙
が、「事態を明らかにする報道」賞を受賞した。この文書は、「南
ドイツ新聞」は渡され、ICIJとその協力者が鑑定した。オーストリ
アでは、オーストリア国営放送とそのインターネットサイト、週刊
誌「ファルター」が、国際的な調査網に参加していた。

     国内ニュース

突然の解雇 若い緑の人々の幹部は断念

若い緑の人々が、母体である緑の党から切り離されたことを受け、
この青年組織の幹部は断念した。党首フローラ ペトリクと幹部
6人は、今後は幹部に立候補しない。これにより、新たな出発をする
道が開かれた。連邦緑の党党首エーファ グラウィシュニヒは、若
い緑の人々が新しい幹部の下での協力を申し入れたが、ペトリク
は、もちろんそれを受け入れる、と述べた。




4月11日(火)

     国外ニュース

マティスはシリアに警告「毒ガス使用には『高い代償』」

米国とロシアの間では、外務大臣レックス ティラーソンとセルゲ
イ ラヴロフの会談を前に、先週起きたシリアでの毒ガス使用とさ
れる事件に関して、対立が起きている。米国政府は、ロシア政府が
共犯者である可能性を探っているが、ロシア大統領ウラジーミル 
プーチンは、この攻撃は演出されたものだ、と述べており、米国は
繰り返しこれを否定している。米国国防大臣ジム マティスは、政
府にこれ以上毒ガスを使わないように警告した、使用すればシリア
は「極めて高価な代償」を支払わなければならなくなる、と明言し
た。

     国内ニュース

連邦環境局はクロスターンノイブルクへ移転か?

農村が過疎化しないために、田舎の地域に官庁を移すことが検討さ
れている。「プレッセ」紙が先行して報じているところでは、連邦
環境局をウィーン郊外から、クロスターンノイブルクへ移転させる
ことについて、現在検討中である、とされている。環境省は昨日、
そのような計画はない、とした。環境大臣アンドレ ルプレヒター
(国民党)は、カナダで質問されて、「我々は地方分権化を進める
つもりではあるが、連邦環境局を移転させることは、現在のところ
議題にはなっていない」と述べた。彼は現在、カナダを職有情訪問
中である。ウィーンの連邦環境局は、環境監視法に基づいて設置さ
れている。




4月12日(水)

     国外ニュース

ドルトムントのバス襲撃事件 「すべての可能性」念頭に捜査

ボルシア ドルトムントの選手が乗ったバスが爆弾で攻撃された事
件で、捜査陣は、この犯行の背景にはテロリストがいるようだ、と
見ており、「イスラーム教運動に関わる」容疑者2人を標的にして
おり、犯行は右翼急進派、および左翼急進派の背景がある可能性も
ある。犯人が「暴力的なサッカーファン」である可能性も排除する
ことはできない、とのことである。

     国内ニュース

高等研究所の調査 労働市場はコンピューター化に抵抗

オーストリアの職場の9%は、中期的にはコンピューター化により、
危険にさらされている。高等研究所の調査は、このような結論に達
した。この調査の執筆者によれば、教育、創造性、柔軟性が、コン
ピューター化との競争で防御用の盾としては最善のものである。臨
時雇用の労働者は、労働市場に厳しい時代が来るのに備えなければ
ならない。彼らは、来たるべき大変動から、最も大きな影響を受け
る。この調査によれば、彼らの仕事がなくなる危険がある一方、コ
ンピューター分野では新たな職が生まれ、その結果雇用全体は変
わっていない。




4月13日(木)

     国外ニュース

アフガニスタン 米国は「すべての爆弾の母」を投下

米軍はアフガニスタンに、通常兵器としては最強の爆弾を投下し
た。木曜日に米国国防省は、「すべての爆弾の母」とも呼ばれるこ
の爆弾は、ジハード主義民兵「イスラーム教国IS」が、アフガニス
タンに持つトンネルを目標とした、と発表した。この爆弾が戦闘状
況で使われたのは、これが初めてである。米軍は現在、被害を検証
している。この爆弾は、モスクワでのアフガニスタン国際会議の前
日に投下された米国はこの会議には出席しない。

     国内ニュース

祝日増に意見はまとまらず

社会民主党は、(復活祭直前の)聖金曜日を、祝日に追加すること
に関する議論で、支持をしている。連邦執行部長ゲオルク ニー
ダーミュールビヒラーは、「クローネ新聞(金曜版)」に、「オー
ストリア人は、極めて勤勉な国民である」ので、祝日を増やすこと
は、これを手に入れられたら被雇用者の感覚に即したものである、
と述べた。宗教上の祝日に関するこの議論を引き起こしたのは、プ
ロテスタントとは異なり聖金曜日にも働かなければならないある男
性であった。現在続いている裁判手続きで彼は、自分がこの日に働
くことに対し、祝日手当が支払われるように要求している。この件
で彼は、差別があると指摘しており、これは宗教的な理由から雇用
と職業に関する平等な取り扱いに関して、EUが定めた原則から外れ
ている、としている。




4月14日(金)

     国外ニュース

左派の巻き返し フランス大統領選の行方は全く不明

今までは、無所属の政界の人気者エマヌエル マクロンと、国民戦
線党首マリー ル ペンの一騎打ちを予想していた。しかしフラン
ス大統領選挙の第1回投票まで1週間となり、突如結果が全く見えな
くなっている。不祥事に揺れる保守派のフランソワ フィヨンも、
まだ争いに加わっているが、特に左派のジャン・リュック メラン
ションが、印象的な追い上げをしている。テレヴィでの討論できび
きびした言葉で、彼は社会党の候補者ベノア アモンの凋落を利し
ている。ル ペン支持者からも彼は支持を取り付けることができる
かもしれない。彼女の政策と全く類似したものがあるためである。

     国内ニュース

ドスコツィルの提案「軍は航空救援を支援すべき」

国防大臣ハンス ペーター ドスコツィル(社会民主党)は、国防
軍の管轄範囲の拡大に関連して、新たな提案をした。国防軍のヘリ
コプターは、今後航空救援の際に出動できるようにする、と「ザル
ツブルク通信」紙で提案した。大災害への対処で新たな組織作り
で、政府は昨年秋にすでに提案を行っていたが、これはその後上手
くいっていない。




4月15日(土)

     国外ニュース

ドルトムントのバス襲撃事件 1百人の捜査陣は証拠をつかめず

ボルシア ドルトムントの選手を乗せたバスが襲撃を受けてから
4日、新聞報道によれば、事件解明に百人の捜査陣が活動してい
る。しかし解決につながるような決定的な証拠を、捜査陣は探して
いる模様である。また当局は、木曜日に発送された、アドルフ ヒ
トラーを信奉する3通目の声明文は、疑問の目で見ている。ただし
爆弾の分析が、新たな証拠の発見につながるかもしれない。

     国内ニュース

地方列車がレイルジェットと衝突

(復活祭前の)聖土曜日午後に、ウィーン・マイトリング駅で、
2編成の列車が衝突した。9人が軽傷を負った。消防、救助隊、警察
が大規模に出動した。事故原因はまだ不明である。この事故は、同
駅の5番線で16時30分頃に起きた。機動隊の発表によれば、地方列
車が駅からちょうど出ようとしたところ、およそ30人が乗ったフィ
ラッハ行きレイルジェット(国際特急)が無人の列車に衝突した。
オーストリア国営鉄道広報ローマン ハースリンガーによれば、特
急はその際一部が脱線し、上部が破損した。




4月16日(日)

     国外ニュース

「歴史的決定」エルドアンの勝利に多数の疑問がつく

「歴史的決定」と「現代で最重要の改革」トルコ大統領レジェップ 
タイップ エルドアンは、大統領制度に関する国民投票で、自分が
勝利したことをこのように表現した。しかしこうした言葉は、これ
が勝利とは全く異なっていることを、忘れさせることはできない。
結果はぎりぎりの51.4%の賛成で、野党はこの数字を疑問視してい
る。野党は操作があった、と述べており、結果に異議を唱える方針
である。エルドアンは、国が分断されていることに直面し、それに
もかかわらず、死刑に関する国民投票を、次の策として、実施する
方針である。

     国内ニュース

元警察長官がニーダーエスターライヒ州社民党の筆頭候補に名乗り

ニーダーエスターライヒ州社会民主党は、来年の州議会選挙の筆頭
光を探していたが、それが具体化してきている。教育大臣ソーニャ 
ハマーシュミットの他に、元警察長官フランツ シュナブルの名前
も挙がっている。




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