5月15日〜21日のドイツのニュース



5月15日(月)

保守派のエドュアール フィリップがフランス首相に

フランス新大統領エマヌエル マクロンは、保守派の政治家エドゥ
アール フィリップを、首相に指名した、とエリゼ旧事務長が発表
した。社会自由主義者の大統領マクロンは、この決定で、中道右派
陣営に対する自分の見解を示したことになる。フィリップは、市民
主義の共和党の穏健派代表と見られている。46歳の彼は、今まで国
会議員を務め、北フランスの港町ル アーヴル市長を務めていた。
マクロンは、6月の国会議員選挙前に、広範な政治的な結束を作り
上げ、彼の社会的自由主義に基づく改革計画に向けて、政府の多数
派を握る意向である。

     その他のニュース

首相「国会議員のインジルリク基地訪問禁止は好ましくない」

連邦議会議員がNATOの空軍基地インジルリク基地を訪問するのを、
トルコが禁止したが、ドイツ首相メルケルはこれを、「好ましくな
い」と批判した。彼女は記者会見で、様々な経路を通じてドイツ政
府の態度を、明確に伝えた、と述べた。トルコ政府との話し合いは
継続し、並行して、インジルリクの代わりになる基地も探す、とも
かたった。この問題では、ヨルダンが取りざたされている。国会議
員の訪問は、火曜日に計画されていた。これを拒否した理由とし
て、トルコ政府は、トルコ人将校のドイツへ亡命が許可されたこと
を挙げた、とされている。ドイツ人兵士260人が、トルネイド型偵
察機および給油機とともに、インジルリク基地から、シリアとイラ
クのテロ民兵IS空爆に参加している。

メルケル「選挙の年がこれから新たな局面に入る」

連邦首相メルケル(キリスト教民主同盟)は、ノルトライン・ヴェ
ストファーレン州で、自分の政党が勝利を収めたことを受け、連邦
議会の選挙戦問題に目標を定めた。彼女はベルリンで、特に未来の
雇用が問題であり、重要な問題として、コンピューター化、教育、
研究を挙げた。メルケルは、その他の重点項目として、国内外の安
全、世代間の攻勢、安定した国家予算政策を取りあげた。キリスト
教民主、社会同盟の首相候補である彼女は、社会の結束と、ドイツ
にやって来た多数の難民の社会への溶け込みも重要になるだろう、
と述べた。さらに、大きな議題のうち最後のものとして、ヨーロッ
パの動向を挙げ、「ドイツの未来はヨーロッパにある」と語った。
社会民主党は、ノルトライン・ヴェストファーレン州で敗北したた
め、党首で首相候補のシュルツは、連邦議会選挙戦は困難である、
と述べた。シュルツはベルリンでの記者会見で、「困難な道」であ
るが、政策に重点項目を置き、社会民主党を危機から救い出す、と
約束した。彼は特に、教育と確信的な技術への投資が重要だ、と
語った。

コートジボワール軍に暴動を鎮圧させる

コートジボワールでは、大統領ウワタラ政府に忠実な部隊が、兵士
の暴動を、実力を行使して鎮圧することになる。広報は、軍は公共
の秩序を取り戻すために、作戦を開始した、と発表した。目撃者に
よれば、輸送車団が同国第2の都市ブアケに向かっている。現地で
は兵士が金曜日から、勤務を拒否しているが、それは数ヶ月前から
給料を受け取っていないためである。日曜日には、兵士の蜂起に抗
議するデモ隊との間で、激しい衝突が起きた。少なくとも1人が死
亡した。ブアケとアビジャンでは、月曜日に再び銃撃音が聞かれ
た。同国の兵士たちは1月にも、暴動を起こしていた。蜂起勢力
は、1人当たり1万8千オイロの支払いを求めている。この時には、
7千5百オイロが支払われ、残りは5月に支払われることになってい
た。




5月16日(火)

トルコ首相がドイツを威嚇

ドイツとトルコの対立は、さらに激化する恐れがある。トルコ首相
ビナリ ユルドゥルムは、ドイツ政府に対して、トルコを明確に支
持するように求めた。彼は、アンカラで開かれたイスラーム教に基
づく保守派の与党発展公正党AKP会派の会議に出席し、ドイツは反
政府派を選ぶか、トルコを選ぶか、決めなければならない、と述べ
た。トルコ政府は、連邦議会の代表団が、トルコ南部のインジルリ
クに駐留する連邦軍兵士を訪問することを拒否したが、それは、ド
イツ政府が、トルコ兵の亡命を認めたためである。ユルドゥルム
は、これの兵士は、政権転覆未遂事件に関与していた、と述べた。
ドイツ政府は初めて、ISとの戦いでトルコを出発する偵察飛行に参
加しているドイツ兵を引き上げる、と初めてはっきりと威嚇した。

     その他のニュース

トランプは秘密情報部情報の提供を弁護

米国大統領トランプは、秘密情報部の情報を他者に提供したとの報
道に対して、自らを弁護した。彼はインターネット上に、自分には
そのように行動する「権利が絶対」にある、と書き込んだ。これよ
り前に「ワシントン ポウスト」紙は、IS民兵に関する極秘情報
を、トランプがロシア外相ラヴロフに渡した、と報じた。その情報
は米国が、友好的な外国秘密情報部から得た情報であるが、この秘
密情報部は、情報をさらに他者に譲る渡すことを許可していない、
とのことである。ロシア側からは、「確認も否認もしない」との対
応がでている。ロシア広報は、この報道を「無意味」である、と述
べた。

欧州裁判所はEUが自由貿易協定を結ぶための障壁を高める

ヨーロッパ裁判所は、各国の国会が、EUの自由貿易協定に反対する
拒否権を認める道を開いた。ルクセンブルクで裁判官たちは、この
条約は、EUの期間が独断で認めるものではない、との決断を下し
た。この決定は、ユンケル率いるEU委員会にとって、深刻な打撃で
ある、と見られている。EUは、EU法によればヨーロッパ議会と加盟
各国の政府の賛成があれば、自由貿易協定を結ぶのには十分であ
る、との立場を取っていた。

シリアは殺された囚人の遺体を焼いたことを否定

米国は、シリア政府が処刑された囚人数千人を、火葬場で焼いたこ
とを非難したが、シリアはこれを否定した。シリア外務省の声明で
は、この「主張」は米国政府と諜報部員の「空想の産物」である、
とされている。一方フランスは、諸外国の捜査を、早急に受け入れ
るよう求めた。フランス外務省は、諸外国の捜査陣が、ダマスカス
の北にあるサイドナジャ収容所への立入を認められるように、シリ
ア政府の同盟国、特にロシアが、シリア政府に対する圧力を行使し
するよう求めた。米国外務省は月曜日に、シリアが数千人の囚人を
殺し、その後遺体を焼いたと避難し、証拠として、火葬場の写真を
公表する意志がある、と表明した。




5月17日(水)

プーチンにはトランプ・ラヴロフ対話を公表する用意がある

ロシア大統領ウラジーミル プーチンは、米国大統領ドナルド ト
ランプと、ロシア外務大臣セルゲイ ラヴロフの対話の録音を、酷
評する用意がある、と表明した。プーチンはソチで、米国政府が同
意するのであれば、この録音を下院と上院に渡すつもりである、と
述べた。米国の報道機関は、トランプは先週ワシントンで開かれた
この会談で、テロ民兵ISに関する秘密情報部の信頼できる情報を、
ラヴロフに提供した、と報じている。米国では、彼のこの行動が、
外国の秘密情報部の情報源を危険にさらさした、との非難が起きて
いる。トランプ自身は、失策は一切なかった、としている。彼はイ
ンターネット上に、大統領として、情報をロシアと共有する「全体
的な権限」を持っている、と書き込んだ。プーチンは米国内の混乱
に関して、「政治的な分裂症状態」が進んでいる、と述べた。

     その他のニュース

「トランプはFBI長官にフリン捜査中止を要求」との報道

「ニュー ヨーク タイムズ」紙および他の米国の報道機関によれ
ば、米国大統領トランプは、当時のFBI長官コーミーに、ロシアと
接触したとして行なわれている元安全問題顧問フリンに対する捜査
を、中止するように要請していた。同紙は、コーミーがフリンが
2月に退任した後、トランプと会談するにあたって残した覚書を引
用している。大統領府は、この報道を否定した。これが事実なら、
トランプは、連邦警察が現在進めている捜査と、法務省に影響力を
行使しようとしたことになり、大統領就任最大の不祥事になる。こ
の事件で、トランプが大統領職に留まるレルカどうかわからなくな
るかは、彼が属し、両院で過半数を握る共和党次第である。解任手
続きを取ることができるのは、下院だけである。共和党の要人は、
すべての文書の閲覧を求めている。

EU委員会は排気ガス事件でイタリアに対する手続きを開始

EU委員会は、排気ガスの数陽が操作された事件で、イタリアに対す
る条約違反での手続きを開始した。同委員会はブリュッセルで、自
動車製造会社フィアット クライスラー社の車種の認可に関して、
イタリア当局は、EUの規則を守っていなかった、と発表した。同委
員会は、2016年12月には、ドイツおよびその他のEU加盟6カ国に対
する同様の手続きを、すでに取っていた。その中で同委員会は、
フォルクスヴァーゲン社が違法な捜査をしていたにもかかわらず、
国は同社に対する罰則を科さなかった、と非難している。同委員会
は、この陰謀は、フィアット社でも行なわれている、と推定してい
る。連邦交通相ドブリントは、イタリアの自動車各会社が、スイッ
チを切るための無許可装置をつけていた、と非難した。フィアット
社とイタリア政府は、ずっとこれを否定していた。

フォルクスヴァーゲン社社長が市場操作容疑捜査を受ける

シュトゥットガルト検察は、ディーゼル自動車事件での市場操作容
疑で、フォルクスヴァーゲン社社長ミュラーに対する捜査手続きを
開始した。ミュラーの行為は、ポルシェ社の親会社と、フォルクス
ヴァーゲン社の主要株主であるポルシェSEに対してオーケーな割れ
ている。同社ではミュラーは、2010年から役員を務めている。フォ
ルクスヴァーゲン社監査役会会長ペチュと、ミュラーのフォルクス
ヴァーゲン社での前任者ヴィンターコルンにたいしても、シュ
トゥットガルト検察は捜査を開始した。連邦財務監視局が2016年夏
に起こした告発が、今回の出来事のきっかけとなった。この告発で
は、彼らが出資者に、フォルクスヴァーゲン社のディーゼル車事件
で被った財政的な打撃を、ポルシェSEのために、「意図的に遅く」
はっぴょおうした、との「初期の容疑」が生じている。2015年に米
国当局は、フォルクスヴァーゲン社のディーゼル車が出す窒化窒素
の値を操作していることを暴いていた。ヨーロッパの大自動車会社
は、深刻な危機に陥っている。フォルクスヴァーゲン社の株価は、
暴落した。




5月18日(木)

チャヴシュオール「トルコはドイツ兵残留を乞わない」

空軍基地インジルリク訪問禁止と、ドイツ兵撤兵の可能性を巡る対
立で、トルコが力と平静を誇示した。外務大臣メヴリュト チャヴ
シュオールは、テレヴィ局NTVに、ドイツには、部隊を引き上げる
自由があり、トルコは、ドイツ軍が駐留し続けることを「嘆願する
つもり」はない、と述べた。トルコ政府は今週、トルコの兵士が、
ドイツへの亡命を認められたことをうけ、(ドイツの)国防委員会
の委員たちが、インジルリクを訪問することを拒否していた。チャ
ヴシュオールは、訪問禁止を擁護し、ドイツで憲法に関する国民投
票を前に、トルコ人閣僚が選挙戦に登場することをめぐり、対立が
起きていたことを思い起こさせた。
「イスラーム教国IS」に対抗する反テロ同盟の一員であるドイツ連
邦軍の兵士を、例えばヨルダンに移すことを、連邦軍は検討してい
る。

     その他のニュース

EU委員会はフェイスブック社の1億1千万オイロの罰金を要求

EU委員会は、フェイスブック社に対して、1億1千万オイロの罰金を
科した。その理由は、米国の企業である同社が、ホワッツアップ社
合併の際に、誤解を招くような届け出をした、とされることであ
る。EU競争委員ヴェスタエアーは、高額の罰金を科す根拠を、合併
管理手続きでの不実な届け出を防止するための、見せしめの効果で
ある、とした。同委員会によれば、フェイスブック社は2014年にホ
ワッツアップ社合併の届け出で、両社の利用者の口座官で、自動で
情報を調整するような態勢を作ることには自信が持てない、と説明
していた。しかしフェイスブック社は2016年8月に、ホワッツアッ
プの利用者の電話番号を、フェイスブックの個人情報と連結する、
と予告した。EU当局はそのため、だまされた、と見ている。

元FBI長官ミュラーがトランプのロシア疑獄捜査の陣頭に

共和党内部からも、大統領トランプがロシアとのつながりがあるが
どうか、独立の調査をするよう求める声が出ているが、米国政府は
これに屈した。法務省は、元FBI長官ミュラーを、特別捜査官に指
名した。彼は、トランプの選挙戦対策班と、ロシア政府の間で、秘
密の協定亜合ったかどうか、ロシアが11月の大統領選挙に影響力を
行使したかどうか、検討することになっている。大統領はみずか
ら、自分は「米国の歴史の中で、最も激しい弾圧に遭った政治家」
である、と述べた。彼は、外国と秘密の約束をしたことはない、と
断言した。しかしロイター通信の調査によれば、トランプの信任厚
い者たちの結びつきは、今まで想像されていたより遙かに密接で
あ、先日解任された安全顧問フリンと、他の選挙顧問は、少なくと
も18回にわたりロシアの将校と接触を持っていた。

フランス国会議員選挙を前にマクロン支持は強まる

フランス国会議員選挙の第1回投票まで3週間ほどである。世論調査
によれば、新大統領マクロン支持が増加している。彼のまだ新しい
政党「共和国前進」は、ハリス調査によれば、その同盟者と合わせ
ると、32%の支持である。これは5月11日の世論調査と比べて、3%の
増加である。マクロンが大統領選挙で勝利した5月7日の調査と比べ
ると、この陣営は6%の増加である。失業対策と景気刺激のために、
改革を実行するために、マクロンは、国民集会で最大の議席を持つ
ことを望んでいる。




5月19日(金)

スウェーデンは強姦容疑でのアサンジの裁判を断念

スウェーデン検察は、7年にわたる捜査能末、ウィキリークス創設
者ジュリアン アサンジに対する強姦容疑での手続きを中止する、
と検察官マリアネ ニーがストックホルムで発表した。アサンジ
は、2012年以降、ロンドンのエクアドル大使館で亡命生活を送って
いる。この亡命で、45歳のオーストラリア人アサンジは、スウェー
デン司法への引き渡しを逃れようとしている。彼は、強姦容疑を否
認し、政治的な動機に基づく裁判手続きだ、と述べた。彼は、ス
ウェーデンが自分を米国にヒキわあし、そこでは死刑に処される危
険がある、と懸念していた。ロンドン警察は、彼が大使館を出れ
ば、逮捕する、彼は今なお、「いくらか軽微な」犯罪で捜査されて
いる、と説明していた。インターネットサイトのウィキリークス
は、2010年に米皇太子の信頼できる書類25万件以上を公表し、イラ
クおよびアフガニスタンでの米軍の活動の詳細も暴露していた。

     その他のニュース

シュタインマイアーはポーランドで法治主義維持を促す

ドイツ大統領シュタインマイアーは、大統領就任後初めてポーラン
ドを訪問し、法治主義、民主主義、啓蒙の価値を喧伝した。彼はワ
ルシャワの書籍見本市を訪問し、法治国家は「自由と民主主義を保
証する」ものである、と述べた。シュタインマイアーは、右派保守
派のポーランド政府を直接に名指すことは避けながらも、政治が芸
術や文学に影響力を行使することがないように、と警告し、「批判
は啓蒙の一手段である」と強調した。彼はポーランド大統領ドゥダ
ととオーエムに、書籍見本市のドイツの一画を訪問した。今年ドイ
ツは、主賓国であり、88の展示を送っている。右派保守派の「法と
正義PiS」党が政権を握ってから、両国関係は、難民政策などで緊
迫している。さらにポーランドの憲法裁判所の権限縮小は、ヨー
ロッパ各地で批判を呼んだ。

ロシアは米国によるシリア新政府軍民兵攻撃を非難

米国が主導する反IS連合が、シリアの政府に忠実な民兵を空爆した
ことを、ロシアは「受け入れられない」と批判した。副外相ガティ
ロフはジュネーヴで、この攻撃はシリアの主権を侵害し、この紛争
の政治的か帰結の努力を妨害した、と述べた。今回の軍事行動で
は、民間人も攻撃を受けた、とも述べた。シリア政府も、「恥知ら
ずな攻撃」と非難した。米国政府筋からは、民兵の巨大な輸送車団
が、威嚇射撃をしたにもかかわらず、ヨルダン故郷近くのタンフ軍
事基地に接近した、と述べている。ここには米国の精鋭兵も駐留し
ている。米国政府によれば、ロシアも、おそらく戦闘員の撤退を検
討していた模様であり、今回の空爆で少なくとも戦車1台と、ブル
ドーザーも1台も破壊された。国防相マティスは、今回の作戦は、
純粋に防衛目的で、米国軍のシリアでの活動拡大を意味しない、と
述べた。米国軍は今まで、テロ民兵「イスラーム教国」との戦闘に
集中している。

イラン大統領選が始まる

イランでは、大統領選挙が始まった。穏健派の現職ロウハニが、解
放と緊張緩和路線を継続できるように、2度目の4年の任期を目指し
ている。一方保守派の対立候補で僧侶のライースィーは、貧困層と
失業者の擁護者を自認し、「抵抗経済」と「力の外交」を主張して
いる。ロウハニが有力と目されているが、ライースィーは、僧侶と
国営報道機関の支持を受けている。その他の2人の候補者には、当
選の可能性はないと見られている。午前中に早くも、複数の都市の
投票所前には、長い待ち人の列ができた。第1回投票で、候補者の
誰も5割以上の支持を得られなければ、おそらく5月26日に決選投票
が実施される。5千6百万人の有権者が、このほかに市町村議会議員
選挙に投票を呼びかけられている。




5月20日(土)

改革派ロウハニがイラン大統領選挙で再選

イランでは、現職のハッサン ロウハニが、大統領選挙で勝利し
た。ほぼすべての票の集計が終わった時点で、ロウハニはほぼ58%
の票を獲得し、対立候補で超保守派のエブラヒム ライースィーを
破った、とイラン内務省は発表した。5千6百万人以上のイラン人
が、票を投ずるように呼びかけられ、投票率は7割を超えた。多く
の人が押しよせたため、内務省は投票時間を数位肝炎調子、投票所
は夜になってようやく閉じられた。金曜日の投票では、神の国イラ
ンの今後の方向性が問われた。68歳の改革派ロウハニは、さらなる
解放を支持しているが、僧侶の筆頭候補ライースィーは、イランの
鎖国を支持している。

     その他のニュース

ドイツ経済はロウハニの勝利を歓迎

イラン大統領選挙で現職のロウハニが勝利したことで、ドイツ経済
界は安堵している。ドイツ工業連邦連盟BDI会長ケンプフは、今回
の選挙結果は、イランとより多くの貿易、同国での投資の拡大の
きっかけとなる、と述べた。彼は、選挙結果を、同国の政治的およ
び経済的解放の方針に対する、明確な賛意である、と評価した。決
定的なのは、ロウハニが失業との戦いで、現在12%前進したことで
あった、そのためには、イランが外国からの投資が必要である、と
もケンプフは述べた。緑の党の外交問題の専門家ヌリプルも、ロウ
ハニの再選は、諸外国との対話と、同国の開放を支持する方針の表
明である、と見ている。あらにヌルプリはベルリンで、有権者が
「前回の投票で多くの失望を味わったにもかかわらず、期待を持つ
力を奮い立たせたので、ロウハニは内政面でも、改革を何とか前進
させなければならない、と述べた。

米国大統領トランプがサウジ・アラビア入り

米国大統領トランプは、初めての外国訪問の中で、サウジ・アラビ
アの首都リアド入りした。個々で彼は、国王サルマンと王子ナジフ
らと会談する予定である。報道によれば、トランプの訪問では、
1千億オイロほどと見られる米国の武器輸出に、合意が結ばれるこ
とになっている。そのほか、安全分野でのさらに密接な協力と、サ
ウジ・アラビアの宿敵イランとの共同歩調が発表される予定であ
る。さらにトランプやリアドで、湾岸協力評議会の会議とイスラー
ム教国50カ国の首脳会談にも出席する。この首脳会議は、トランプ
に対し、イスラーム教に基づく急進派運動に対する態度を表明する
ように要請する意向である。トランプは引き続き、イスラエルとパ
レスチナ人居住地区に向かう。その後は、ヴァティカン、ブリュッ
セルでのNATO首脳会談、主要工業7カ国G7のシチリアでの会議を訪
れる。

ロシア疑惑でトランプに新たな疑い

米国では、大統領トランプに対する新たな疑いが報じられた。
「ニュー ヨーク タイムズ」の報道によれば、ロシア外相ラヴロ
フとの先週の会談で、トランプが、FBI長官コーミー解任は、選挙
対策班とロシアとの関わりに関する捜査陣からの圧力で起きた、と
述べていた。同紙は、会談の内部の記録文書を引用している。トラ
ンプとその周辺は先週来、コーミー解任の理由を変えたり、一部は
矛盾する発言を行なっていた。コーミーはその後、米国上院の秘密
情報部委員会の公開の会議で発言する用意がある、と発表してい
た。「ワシントン ポウスト」紙の報道によれば、トランプの腹心
の1人も、大統領府から、ロシアとの違法な接触した疑いで、調査
の焦点となっている。




5月21日(日)

トランプはアラブ人に急進派と協力して戦うよう呼びかける

米国大統領ドナルド トランプは、イスラーム教諸国に対して、イ
スラーム教徒テロ組織との戦いを強めるよう、呼びかけた。サウ
ジ・アラビアでの首脳会談の際に、米国大統領府が事前に配布した
基本方針演説の概要の中では、「急進派組織を取り除くという同じ
目標を共有する各国が連合する」のが目標である、と述べた。それ
によればトランプは、イスラーム教諸国に対して、協力を申し入
れ、各国のより積極的な参加を求め、さらに近東諸国は、「敵を叩
きのめすために、米国を待つことはできない」共述べた。リアドで
は、米国と湾岸諸国が、テロ組織の資金源を監視するための協定に
署名した。そのために両者は、急進派組織の資金とその資金源を、
できるだけ干上がらせる監視本部を設立する方針である。トランプ
は、湾岸協力評議会に属する各国首脳とも会談した。その際には、
湾岸諸国とシーア派の隣国イランとの対立関係が重要である。さら
にトランプは、エジプト大統領アブデル ファタハ アル・シシの
招待を受けて、エジプトを訪問した。

     その他のニュース

外務省「ドイツ人がカブールで殺害される」

ドイツ外務省は、カブールで殺された外国人女性は、ドイツ国籍保
有者であることを確認した。広報は、これ以上の発表をすることは
できない、と述べた。武装した者たちが、夜間にカブールで、ス
ウェーデンの支援組織の宿泊所を襲撃し、警備員1人も殺害した。
フィンランド人女性1人が誘拐されたことを、ヘルシンキの外務省
が確認した。アフガニスタンでは、外国人の誘拐が繰り返されてお
り、身代金を取るか、出身国の政府に圧力をかけることが、その目
的である。急進派イスラーム教徒タリバーンが、同じ頃に同国南部
の交番を襲い、公式発表によれば、少なくとも20人の警官が殺され
た。数十人の急進派が殺されるか負傷した、とザブル州当局は発表
した。アフガニスタンの情勢は現在、タリバーンの春の攻勢で、緊
迫感を増している。

トルコ警察はIS襲撃犯と見られる2人を射殺

トルコ警察は、テロ民兵「イスラーム教国IS」のために、アンカラ
で襲撃事件を準備していたとされる男2人を、射殺した。この地域
の知事トパカは、この男たちは、警官との銃撃戦で死亡した、襲撃
計画を立てている証拠は、イスタンブルで逮捕された容疑者が提供
したものであった。問題のトルコ憲法に関する住民投票から5週
間、アンカラでは与党発展公正党AKPの特別党大会が、アンカラで
始まっていた。大統領エルドアンを、同党の党首に選ぶために、
1,470人の代議員が集まった。エルドアンは、唯一の候補者であ
る。党幹部は、エルドアンに対して、さらに大きな政治的な影響力
を与える。エルドアンは、2001年に結党された発展公正党の共同設
立者の1人で、2014年8月に大統領に選ばれるまで、同党を率いてい
た。同党は党大会では、10万人の訪問者がトルコの81州すべてから
やって来る、と期待している。

アムリ文書をめぐる不祥事が拡大する模様

テロリストのアムリを巡る文書の不祥事では、さらに操作が行なわ
れた証拠がある模様である。「ベルリン朝刊」紙の情報では、アム
リに関する情報が修正されただけでなく、麻薬売買に関する彼の周
辺の人物の名前が消されていた。ベルリン市内相ガイゼルは、今ま
で知られていた操作は偶然ではなかったとの印象が、これで強まっ
た、市刑事局の職員を告発するのは、正しいことである、と述べ
た。刑事警察は、アムリを2016年の覚書の中で、職業として麻薬の
売人に分類されていた。ベルリンのクリスマス市襲撃の4週間後
に、新たな文書が作成され、それによればチュニジア人である彼
が、麻薬を小規模で売買していた、とされていた。アムリは最初の
判断では、襲撃事件の前に逮捕されていた可能性があった、とのこ
とである。彼は12月19日に、ポーランドのトラックを盗み、それで
ベルリンのブライトシャイト公園にあるクリスマス市に突っ込ん
だ。12人が死亡、67人が負傷した。ドイツで起きたイスラーム教徒
によるテロ襲撃事件の中で、今のところ最も影響の大きい事件で
あった。




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