1月1日〜7日のオーストリアのニュース



1月1日(月)

     国外ニュース

トランプは2018年初めての発言でパキスタンを厳しく批判

米国大統領ドナルド トランプは、今年初めてのインターネット上
への書き込みで、米国の同盟国パキスタンを、はっきりした言葉で
批判した。彼は月曜日に、パキスタンは「テロリスト」に避難場所
を与えている、と非難し、米国のパキスタン支援を中止する、と威
嚇した。米国は、パキスタンに過去15年で、330億ドル以上の支援
を与え、「嘘と欺瞞」以外の何ものも、代償として手に入れること
はなかった、と書き込んだ。パキスタンでは、大使が厳しい反応を
招き、パキスタン外務省は、トランプの発言の背景は不満が生んだ
もの、と見ている。

     国内ニュース

大統領の新年の演説は記憶の掘り起こしを中心としたもの

連邦大統領アレクサンダー ファン デア ベレンは、月曜日に初
めての新年演説を行なった・この演説は、オーストリア共和国が
1918年に建国されてから百周年と、1938年にナチ体制下のドイツに
「併合」されたことを記憶に留めるものであった。この「偉大で光
りあふれる瞬間」を祝うことになるが、「オーストリアの歴史の最
も暗い側面も決して忘れ」てはならない、とも述べた。




1月2日(火)

     国外ニュース

イランの反乱は予想外のもの

数日前からイラン全土で、数千人が路上で抗議している。これは
2009年に、当時の大統領マハムード アフマディネジャドの再選に
抗議して行なわれ、弾圧されて流血の事態となった抗議運動の後、
同国で起きた最大のデモである。ただし当時とは異なり、無から突
然起きたように見られる今回の抗議活動は、経済状態に対するもの
である。ただし中期的には、国の中枢部にいる宗教的な強硬派が、
同国周辺の危機の震源地帯での費用のかさむ外交政策が、批判の対
象になっている。穏健な大統領ハッサン ロウハニは、この扱いの
難しい問題が混じった情勢の中で、板挟み状態になっている。

     国内ニュース

失業者の動向は2017年に転換

2017年の経済状況は良好で、失業者数の問題では、オーストリアの
流れは変わった。労働市場局AMSの職業訓練参加者を含めると、
2017年全体の失業者の数は2.9%に減少した。年末には、443,481人
が休職中で、前年比5.9%の減少であった。同局局長ヨハネス コプ
フによれば、この傾向は2018年も続き、失業者数は「予想より大幅
に改善」する。




1月3日(水)

     国外ニュース

宝飾品窃盗 ヴェネツィア総督邸で映画のような策略

イタリアでの報道で「映画のような」と描写される策略が、ヴェネ
ツィア総督邸から、複数の宝飾品が「ムガールとマハラジャの財
宝」展から盗み出された。盗まれたものの価格は、当初の報道より
は、はるかに高額の可能性がある。その後、捜査陣はいずれにせ
よ、「数百万オイロ」である、と発表した。

     国内ニュース

深刻な被害 嵐は機動隊に休む閑を与えない

今年初めての激しい嵐が、全ヨーロッパを混乱に陥れている。ドイ
ツでは水曜日に、消防隊が連続して出動し、道路は封鎖され、鉄道
交通は乱れている。他のヨーロッパ各国でも、深刻な障害が発生し
ている。スペインとフランスでは、死傷者が出ている。オーストリ
アでは、特にティロール州とフォアアルルベルク州が、嵐の被害を
受けた。突風は、時速150キロを越えた。キッツビュールでは、お
よそ20人の冬季スポーツ選手が、空中ケーブルカーから綱を使って
救出された。




1月4日(木)

     国外ニュース

バノンとの対立 トランプに批判的な本が禁止される

かつて起こったことはないことであり、米国大統領ドナルド トラ
ンプの弁護士によれば、それは起こるべきことではない。彼らは、
米国の記者マイケル ウルフの『炎とと怒り』という本の発売を、
禁止する意向である。同書からの抜粋も、出版されることは許され
ない、とのことである。この本からの最初の抜粋の最初のものは、
あまり好意的ではない光を、トランプに当てるもので、特に彼を鋭
く攻撃しているのは、トランプの元顧問スティーヴ バノンであ
る。トランプはまず、バノンと縁を切り、法的措置を取る、と威嚇
していた。

     国内ニュース

最初の決定 政府の非公開会議は協調を強調

国民党と自由党の連立政権は、木曜日に南シュタイアーマルク州の
城セガオで、初めての非公開会議を開いた。首相セバスティアン 
クルツ(国民党)と副首相ハインツ・クリスティアン シュトラー
ヘ(自由党)が、作業会議が始まる前に、2つの議題を強調した。
失業手当とEU加盟の他国にいる子供たちに対する家族支援金の削減
がそれである。金曜日には閣議で、この2つの議題を、審議に回す
ことになっている。両党首は、新閣僚の中では、この問題にかんし
て調整が取れていることを強調した。ただし、少なくとも一つの問
題では、完全に上手く行っていたわけではない模様である。




1月5日(金)

     国外ニュース

暴露本でバノンは支援者に見捨てられる

元米国大統領府の主席戦略官スティーヴン バノンは、情け容赦な
い打撃に耐えなければならない。バノンの最重要資金提供者で、彼
の極右的な報道サイト「ブライトバート ニューズ」の出資者で、
影響力の大きなマーサー家は、彼との関係を断った。これより前に
バノンは、米国大統領ドナルド トランプに、公の場でやり合って
いた。このきっかけになったのは、金曜日に公表された、米国の記
者マイケル ウルフの暴露本『炎と怒り トランプの大統領府の内
幕』であった。米国では一部の書店前には、長蛇の列ができてい
る。

     国内ニュース

失業給付金 ハルティンガーは前言を撤回

国民党と自由党の連立政権が予告し、特に異論の大きい計画で、社
会福祉大臣ベアーテ ハルティンガー・クライン(自由党)は、自
分の立場を変えた。彼女はテレヴィ番組で、政権綱領には予定され
ている画、長期失業者が最低保険に転落する可能性はない、とし
た。首相セバスティアン(国民党)の叱責を受け、彼女は「クリー
ル」紙に、「連邦首相がもちろん正しい」と述べた。




1月6日(土)

     国外ニュース

「安定した天才」トランプは自己弁護

米国大統領トランプが批判を受けたときの反応は、1つしかないよ
うである。自らを傷つけるという代償を支払っても行なう反撃であ
る。記者マイケル ウルフは、トランプに批判的な本を出版し、ト
ランプの側近たちは、与えられた職にふさわしくないと主張した
が、トランプはこれに反撃した。彼は自己弁護をし、「自分の経歴
は、自分が『精神的に安定した天才』であることを示すものであ
る、と思うと述べた。

     国内ニュース

ウィーンではイランデモに数百人が参加

土曜日にウィーンでは数百人が、イランの政府に反対し、より大き
な基本的な権利を求める運動に、支持を表明した。政治的及び宗教
的な象徴の利用は断念された。




1月7日(日)

     国外ニュース

EU社会民主党 分裂回避を巡る議論

左派を目指すのか、それとも中道を目指すのか、と言う重要な問題
が現在持ち上がっているのは、オーストリアの社会民主党だけでは
ない。EU加盟国の多くで、社会民主党は支持を失っており、新たな
方向を目指さなければならない。選挙を専門にする非政府組織「投
票監視団」は、オーストリア放送協会に対して、このことはEU議会
での投票行動にも表れている、と述べている、社会民主主義者進歩
同盟S&DのEU議会の界はは、現在分裂を回避する道を目指して議論
をしており、共通の動きにたずさわるのが困難な状況をあらわして
いる。

     国内ニュース

ニーダーエスターライヒ州緑の人々は選挙戦を開始

党の色にふさわしい緑の列車に乗って、ニーダーエスターライヒ州
緑のの人々は、日曜日に正式に、州議会選挙戦を開始した。筆頭広
報のヘルガ クリスマーは、同党を「監視役」につけるつもりであ
る、と述べた。一方同州首相ヨハナ ミクル・ライトナーは、国民
党の議会選挙戦を開始するにあたって、初めて選挙目標に関して態
度を明らかにした。彼女によれば、「絶対多数は現在、もはや達成
不可能」である。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system