３月５日〜１１日のオーストリアのニュース
３月５日（月）
国外ニュース
毒を盛った容疑 ロシアの元スパイが「物質」にさらされる
英国では、謎の症例が警報を打ち鳴らしている。南イングランドの
ソールズベリーにある大規模商業施設で、男女1人ずつが、意識を
失っているところが見つかった。彼らの状況は危険である。警察に
よれば、彼らは「不明の物質」にさらされたとみられるため、病院
で手当を受けている。BBCによれば、しばらく後にこの男は元ロシ
アのスパイでセルゲイ スキパルで、ロシアと米国政府の間でスパ
イ交換されたあと、イングランドに避難していた。
国内ニュース
ケルンテン州選挙は特殊な例
日曜日のケルンテン州の選挙結果は、州政府は連邦政府と同じと見
なすことはできない、と言うことを改めて示した。政治学者によれ
ば、社会民主党が同州でよい結果を出したことは、連邦社会民主党
の復活をもたらすことはなく、国民党が不人気になったわけではな
い。政治学者の推定によれば自由党の政権参加の影響がうかがわれ
る。ただし次のザルツブルク州議会選挙に向け、変化を見ている。
そして連邦政治への議題設定に関する教訓も見ている。
３月６日（火）
国外ニュース
「心からの歓迎」北朝鮮と韓国は首脳会談を計画
北朝鮮の権力者キム ジョン ウンは、さらに和解の態度を示して
いる。韓国の高等代表団と火曜日に会談した後、北朝鮮と韓国の歴
史的な首脳会談を、4月末に開く、と韓国代表部は確認した。北朝
鮮によれば、キムは客を「心から歓迎」し、両国の関係を「積極的
に改善するにはどのようにすればよいか、率直な話し合い」をし
た。首脳会談を開くための措置として、まず両国首脳部を直接つな
ぐ電話回線を設置する、とのことである。
国内ニュース
家族支援問題で政府はEU法廷での裁判を甘受
EU条約を侵害する手続きになる危険性があるが、連邦政府は計画し
ている家族手当を「かならず」分類する、と家族大臣ユリアーネ
シュトラオス（国民党）が、ドイツのEU委員スヴェン シュルツェ
（キリスト教民主同盟）と合同でブリュッセルで開いた記者会談で
述べた。シュルツェは、オーストリアのこの計画を擁護し、ヨー
ロッパでの解決に尽力する、その場合には、オーストリアにとって
も「ずっと簡単になる」だろうと述べた。
３月７日（水）
国外ニュース
米国の徴税関税 EUは貿易対立に向けて準備
EU貿易委員セシリア マルムストロムは水曜日、米国の懲罰関税に
対抗して、2つの具体的な可能性を議論に持ち込んだ。米国大統領
ドナルド トランプの基本方針に対抗して、世界貿易機関を通じて
解決を図るか、EUが様々な米国製品に懲罰関税を課すかである。最
終的な決定はまだ下されていないが、EUは貿易対立が発生するずっ
と以前の時点で、その準備をしている。
国内ニュース
男が複数の人に切りつける
ウィーンのレオポルトシュタットで、水曜日版、地下鉄のネストロ
イ広場駅の階段の所で、3人家族に切りつけた。彼らは命に関わる
怪我をした。犯人は逃走中である。
３月８日（木）
国外ニュース
鉄とアルミニウム関税でトランプは輸入関税を実行
米国大統領ドナルド トランプは木曜日、威嚇していた通りに、鉄
とアルミニウムを米国に輸入する際に、全世界に関税をかけた。こ
の関税は、15日後に発効し、カナダとメキシコは当面適用を除外さ
れることになっている。EU加盟国は事前に、対抗策をとると威嚇し
ていた。中国も、輸入関税をただ甘受することはない、と予告し
た。トランプは生産者に、米国内で直接生産するように働きかける
方針で、国内での生産に関しては、税金は課されない。
国内ニュース
法務省は憲法擁護庁捜査の謎を調べる
連邦憲法擁護及びテロ対策局への手入れをめぐる状況は、ますます
謎になっている。「シュタンダルト」紙と「プロフィル」誌の調査
によれば、情報資料が押収されたが、これはそうさ理由である職権
乱用とは無関係である。それによれば、中でも急進勢力の報告書の
情報が複写され、持ち去られたが、その中には、学生組合および右
派急進派を主張する者たちに関する憲法擁護局の譲歩も含まれてい
る。何故この捜査が、路上犯罪対策の部隊によって実施されたの
か、いぶかる声が強い。その後法務省が介入した。
３月９日（金）
国外ニュース
トランプ・キム会談 裏のある危険な策動
発表だけで、歴史的な出来事とみられている。北朝鮮の独裁者キム
ジョン ウンと米国大統領ドナルド トランプは、首脳会談に合意
した。これは5月に行なわれる可能性がある。両首脳は数週間に
渡って挑発し合い、核紛争の激化に突き進んだ後、今度は抜本的な
方針転換が、両者に起きている。現時点では、トランプもキムも自
分が勝者であると感じている。突然予告された会談が秘めている危
険は大きい。
国内ニュース
憲法擁護局捜査 捜査中の事件の情報を押収
連邦憲法擁護及びテロ対策局の職員に対する職権乱用容疑で、家宅
捜索が行なわれたが、これはおそらく現在調査中の事件の情報も押
収された模様である。テレヴィ番組、「シュタンダルト」紙、「プ
ロフィル」誌の調査によれば、「現在の事件の証拠物件」との表示
があるCD19枚が持ち去られた。法務省事務長クリスティアン ピル
ナツェクは、テレヴィのインタヴューで、精確に押収されたものの
一覧はないと述べた。彼は手入れの進行に関しても態度を表明し
た。
３月１０日（土）の
国外ニュース
トランプは自動車に対する関税引き上げるとEUを威嚇
米国大統領ドナルド トランプは、自動車輸入に対する関税を引き
上げる、とヨーロッパを改めて威嚇し、今回は彼が科した鉄とアル
ミニウムに関する懲罰関税への報復措置というだけではない。「EU
は米国を貿易で極めてひどく扱っている素晴らし国々は、鉄とアル
ミニウムに対する関税で苦情を申し入れている」と土曜日にイン
ターネット上に書き込んだ。現在は、米国製自動車をヨーロッパで
運転する際に、10%の関税が課されている。逆の場合は2.5%だけで
ある。
国内ニュース
二酸化炭素の策略 オーストリアは25億オイロの税収を失なう
緑の人々会派の委託を受けて、EU議会でまとめられた新たな調査に
よれば、自動車製造会社が排気ガスをごまかした件で、ヨーロッパ
全体で国庫に巨額の不足を生んでいる。2010年から16年にかけて、
EU加盟11カ国で、少なくとも460億オイロの課税を免れていたが、
それは自動車への課税が、偽りの二酸化炭素の値に基づいていたた
めである。オーストリアの財政は、この期間に25億オイロを失なっ
ていた。
３月１１日（日）
国外ニュース
ハンガリー選挙戦 勝者オルバンの印象に初めての傷
ハンガリー国会議員選挙まで1ヶ月を切った。右派大衆迎合主義者
ヴィクトル オルバンの明確な勝利以外の結果が出れば、大きな驚
きである。しかし長年にわたって反EUと反難民受け入れの主張をし
ているオルバンの、勝者としての印象に初めて傷か付いた。オルバ
ンと彼の政党FIDESZが、ほぼ制約を受けることのない権限を握って
いるにもかかわらずである。特に「ホードメゼーヴァーシャールヘ
方式」は、オルバンと彼の腹心にとって悩みの種である。
国内ニュース
ドイツへの併合80周年の国家行事
月曜日にオーストリアは、オーストリアのナチ時代のドイツ「併
合」80周年記念式を公式に執り行なう。連邦大統領アレクサンダー
ファン デア ベレンは、ウィーン王宮での記念式を挙行し、これ
にはオーストリアの政界要人が実質的に全員出席する。歓迎の演説
は、連邦首相セバスティアン クルツ（国民党）も行なう。芸術家
アンドレ ヘラーが、追悼演説を行なう。ウィーン放送交響楽団の
音楽家たちが、迫害を受け、ナチに殺されたオーストリア人作曲家
の作品を演奏する。ドイツ軍の侵入は、1938年3月12日に起き、第
一共和国の終焉となった。