4月9日〜15日のドイツのニュース



4月9日(月)〜11日<(木)/P>

お休みです。



4月12日(木)

化学兵器禁止機関は元スパイ襲撃に関する英国の知見を支持

化学兵器禁止機関OPCWは、ロシアのスパイだったセルゲイ スクリ
パルに対する襲撃事件を受け、英国当局の得た知見を根拠づけた。
スクリパルとその娘ユーリアの血液検査では、「毒性化学物質の特
定に関連して、英国の調査結果が正しいことを確認」した、と同機
関は短い報告書の中で発表した。その報告書には、4箇所の研究所
の調査で明らかになった、検出された物質は、高い純度であった、
とされている。スクリパルとその娘は、3月4日に南イングランドの
ソールズベリーにある公演のベンチで、意識を失った状態で発見さ
れた。英国政府の情報によれば、彼らには元ソ連で製造された戦闘
用の物質ノヴィチョクが盛られた。英国政府は、ロシア政府が黒幕
である、と表明した。ロシア政府はこれを否定した。この事件は外
交危機を引き起こした。

     その他のニュース

メルケル「ドイツはシリアでの軍事行動には参加しない」

連邦首相メルケルは、シリアでの軍事的攻撃に、ドイツが参加する
のを明確に拒否した。彼女はベルリンで、「化学兵器の使用は容認
できないことを示す」ことには賛成した。米国大統領トランプはす
いようびに、シリアにミサイルを使用する、と予告した。ただしそ
の後彼はインターネット上に、シリア攻撃がいつ行なわれるかは、
全く述べたことがない、と書き込んだ。フランス大統領マクロン
は、先週シリアで、少なくとも塩素ガスが使用されたことを示す証
拠があり、得られた情報をすべて確証できれば、ただちに軍事行動
に関する決定を下す、と述べた。シリアとロシアは、反乱が支配し
ていたドゥマ市への毒ガス攻撃とされるものに参加したことを否定
した。

ロシア軍「シリア政府は東グータ全体を支配」

ロシアの発表によれば、数週間にわたる戦闘の末、シリア軍はドゥ
マ市の支配権を手に入れた、国旗がドゥマ市役所に掲げられてお
り、それで東グータ全域に国旗が掲げられたことになる、とロシア
少将イエツシェンコは述べた。さらにロシア国防省は、ドゥマでロ
シア軍警察は、安全を確保するための作業を開始した、と発表し
た。先日数千人が、以前反乱勢力の拠点だった同市を立ち去ってい
た。ドゥマ市からの退去は、ロシアが参加して話し合いで取りまと
めあれたことであった。

「シリア難民がドイツを立ち去る」との報道

ドイツに滞在する地位をも負って暮らしているシリア難民が、おそ
らくトルコに向けて、ドイツを立ち去る事例が増えている。これは
テレヴィ局の政治番組「パノラマ」と報道記者がインターネット上
に開いている「STR_G」が、合同の調査の結果明らかになった、と
報じている。多くのシリア人が、家族が集まることが困難であるこ
とを、理由として挙げた。それによれば、そこでは彼らはそこから
の出国のための入国査証を保持していないため、多くの難民が、違
法にトルコに向かっているが、彼らは密入国業者の支援を利用して
いる、とのことである。さらに、インターネット上では、「逆方向
の避難」について検討し合う集団が既に存在している、とも報じら
れている。




4月13日(金)

ガザ帯状地帯で新たな抗議活動 負傷者は100人を超える

3週間連続で金曜日に抗議活動が行なわれたガザ帯状地帯とイスラ
エルの境界では、110人を超えるパレスチナ人が負傷した。パレス
チナ厚生省によれば、銃撃による負傷者もいれば、催涙ガスを吸い
込んだものもいる。イスラエル軍広報は、この兵士たちは、出動の
規則に従って行動している一方、パレスチナ人数千人が、境界線に
沿って数時間前から、暴動に参加しており、発年剤を投げつけた、
と述べた。3月末から現地での抗議行動では、パレスチナ人34人が
死亡、数百人が銃弾により負傷している。イスラエル国防大臣ア
ヴィグドール リーベルマンは、ガザ帯状地帯の住民およびこの地
帯を支配する急進派イスラーム教徒ハマースに、方針転換を呼びか
けた。

     その他のニュース

外相「シリアの化学兵器使用の責任を追及する」

シリアのドゥマ市で、化学兵器によるとされる攻撃があったことに
対して、諸外国が協調して断固たる措置を取ることを、外相マース
は要請した。「現地で国際法違反の化学兵器を使用した人には、刑
法上の責任を取らせるとのフランスの提案を、極めて強く」支持す
る、とマースはブリュッセルで述べた。彼は、シリアに対する軍の
活動を念頭に置いて、米国、英国、フランスが現在修して意見を調
整しているのは、「極めて理性的である、と評した。さらに社会民
主党の政治家である彼は「シュピーゲル」誌で、ロシアに対し手よ
り厳しい路線を取るように、と訴えた。

ロシア政府「化学兵器による攻撃は外国からのもの」

シリアでの化学兵器使用とされる事件を、外国の秘密情報部の支援
を受けて行われたことを示す証拠を、ロシアは持っている、と外相
ラヴロフは述べた。「現在反ロシア宣伝の最前線に」立っている
「ある国」の秘密情報部が、これに関与している、と米国を念頭に
置いて彼は発言した。西側は、ロシアが軍事的な支援を受けている
シリアの権力者アサドが、これを引き起こしたとしている。東グー
タのドゥマ市攻撃では、40人以上が死亡し、多数が負傷した、と支
援組織は発表している。

ロシアの裁判所は通信ソフト「テレグラム」を遮断

モスクワの裁判所は、国際的な通信用アップ「テレグラム」を、ロ
シアでは遮断するように命令した。求められた情報を、秘密情報部
FSBに渡すまでは、「テレグラム」の利用をできなくする、と裁判
官スモリナは判決を述べた。この裁判所はこの判決で、ロシア当局
の動議に従ったことになる。当局はその理由を、テロリストがこの
アップを襲撃準備に利用していることを挙げている。このアップを
使えば、お互いに発言を暗号化してやりとりすることができるよう
になり、第三者はこの通信を読むことができない。




4月14日(土)

米国、フランス、英国がシリアを攻撃

米国、フランス、英国は、金曜日の夜、シリア空爆に飛行機を飛ば
した。米国大統領ドナルド トランプは事前に、シリアの権力者バ
シャール アル・アサドの化学兵器に関係する目標地点に「精密な
攻撃」を加えるよう命じた、と発表していた。彼はさらに、この攻
撃はシリア政府が、自国民に対して化学兵器を使用したことに対す
る報復である、とも述べた。ダマスカスからは、爆発音が伝えられ
た、との報道がなされた。米国国防大臣ジム マティスは、当面こ
れ以上の軍事攻撃は計画されていない、と述べた。ロシアは西側の
大国3カ国に、責任を取らせる、とただちに威嚇した。

     その他のニュース

グテーレスはシリア紛争が激化しないようにと警告

シリアを連合軍が攻撃したことを受け、国連事務総長グテーレス
は、加盟国に対して冷静な行動を呼びかけた。彼はニュー ヨーク
で、危険な状況に直面して、事態を激化させるような行動はすべて
回避するように、と述べた。グテーレスは、安全保障理事会で、化
学兵器を使用した場合に責任を取らせるため、効果的な解決を見い
ださなければならない、と促した。

メルケルは今回の軍事行動を必要かつ適切と評価

連邦首相メルケルは、シリア攻撃を支持している。化学兵器の使用
の国際的禁止の有効性を守り、シリア政府にこれ以上の違反を犯さ
ないように警告するためには、今回の軍事行動は、必要かつ適切で
あった、と彼女は説明した。フランス大統領マクロンは、赤い(越
えてはいけない)一線が踏み越えられた、と述べた。英国首相メイ
は、この行動以外に選択肢はない、と表明した。米国国防相マティ
スは、これは限定された一度限りの作戦である、と述べた。イラン
の宗教上の長ハメネイは、米国、英国、フランスの元首は「犯罪
者」である、と述べた。

プーチンはシリア問題を扱う国連安全保障理事会の会議開催を要請

ロシア大統領プーチンは、西側大国がシリアの施設を軍事攻撃した
ことを受け、国連安全保障理事会の特別会議会議開催を要請した。
その席上、「米国及びその同盟国の好戦的な行動」について議論す
ることになる、とプーチンは述べた。ロシア政府は、シリア攻撃を
強く糾弾したが、シリアでは、ロシア軍がテロ組織との戦いで、正
統な政府を支援している、としている。




4月15日(日)

シュタインマイアーはロシア関係を懸念

連邦大統領フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、ロシア
と西側の「危険な関係冷却」に関して懸念を表明し、両者に対話を
求めた。彼は「ビルト紙日曜版」に、現在の緊張の影響は、英国で
毒を盛られたロシアの元スパイセルゲイ スクリパリの事件を、は
るかに逸脱しており、もはや「実際に信頼の基盤はない」と述べ
た。さらに社会民主党の政治家である彼は、大統領ウラジーミル 
プーチンとは無関係に、ロシア全体を敵と表明することは許されな
い、むしろ政治は、現在の「関係冷却」を阻止しなければならな
い、とも要請した。

     その他のニュース

ラヴロフ「化学兵器禁止機関がスクリパリ事件報告書を操作」

ロシアは、毒を盛られた元スパイスクリパリの事件で、化学兵器禁
止機関OPCWに属する化学兵器の諸国の専門家に対して、操作を加え
た疑いを持ち出している。外相ラヴロフはモスクワで、政府はスイ
スの研究所の文書を持っているが、これはこの事件で神経毒の試薬
を調査したものである。これによれば、この研究所は血液検査で
は、戦闘用化学物質BZの痕跡が発見されたが、このような物質はソ
連でもロシアでも開発されておらず、米国、英国及びその他のNATO
加盟国によって利用されたものである、とも語った。ラヴロフによ
れば、この研究所はこの結果を、化学兵器禁止機関の専門家に手渡
したが、その報告書には、この情報は載せられていない。

西側はシリアに対して新たな国連決議を採択する方針

米国、フランス、英国が協力して、シリアの目標地点をミサイルで
攻撃した後、外交的な提案を開始した。この3箇国は、国連安全保
障理事会に、毒ガス容疑に関する新たな決議を提出した。フランス
が起草した文書の中では、特に「独立の機構」を創設し、4月7日に
ドゥマで使用されたとされる化学兵器による攻撃の捜査を担当する
よう、提案されている。これによって、攻撃の責任が解明されるこ
とになる、とのことである。安全保障理事会出の話し合いは、月曜
日に始まることになっている。

カタルーニャ人は分離独立派の指導者釈放を求めてデモ

バルセロナでは、カタルーニャ地方独立の支持者数十万人が、逮捕
された分離独立派の釈放を求めて、抗議活動を行なった。分離独立
運動の政治的な指導者は、刑務所にいるか、外国に避難した。警察
は、バルセロナでの集会の参加者数を、30万人以上と推定してい
る。群衆は、この地域の元長であるプチダモンが、ドイツからカタ
ルーニャに罰を受けることなく帰還できるようデモを行なった。




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