４月３０日〜５月６日のオーストリアのニュース
４月３０日（月）
国外ニュース
ネタニヤフ「イランは再び核兵器を計画」
イスラエルは、イランが核に関する野望を放棄していなかったこと
を示す「決定的な証拠」がある、と首相ベンヤミン ネタニヤフは
発表した。イスラーム教徒の共和国イランは、2015年に条約を結ん
だにもかかわらず、核兵器計画を遂行中で、核兵器製造の情報を秘
密裏に保管していた、とネタニヤフは月曜日の記者会見で述べ、テ
ヘランにある「核秘密文庫」から出たとされる文書、写真、動画を
提出した。米国には情報が伝えられ、現在待機中であるが、米国大
統領ドナルド トランプは、「正しいこと」をするだろう、とも彼
は述べた。イランはこの非難を「子供じみておりお笑い草」であ
る、とした。
国内ニュース
ニーダーエスターライヒ州で亡命希望者集合本部 金曜日に開設
ニーダーエスターライヒ州は、各州の先頭を切って、亡命希望者集
合本部を開設するが、ここでは亡命不認可が呈示される。金曜日ま
でにここには、405人が到着し、故郷への出国の準備を整える。
５月１日（火）
国外ニュース
EUに対する懲罰関税 トランプの引き延ばし工作に不満
米国が鉄とアルミニウムの輸入関税を導入するが、大統領ドナルド
トランプは月曜日の夜、最後の瞬間に、EU加盟各国をこれから除外
するか、留保した。しかし改めて6月1日までの猶予期間が発表され
たが、EU内部では不満が起きている。EU委員会側では、新たな期日
は「市場の不安定」が長引く、との声が出ている。フランスも、態
度を明確にし、懲罰関税を「無条件で中止」するように求めた。米
国は除外のさらなる延長はない、とした。
国内ニュース
社会民主党は政府を厳しく批判 5月1日は「戦いの日」
社会民主党は伝統に則り火曜日に、ウィーン市役所広場で、5月1日
を祝った。ただし今回は、連邦政治では野党としてである。社会民
主党の演説した幹部全員が、国民党と自由党との連立政権を厳しく
非難した。「沈黙の首相」「大衆迎合主義」「最も暗い過去への逆
行」という声が上がった。現ウィーン市長ミヒャエル ホイプル
は、「国中を冷たい風」が吹いている、と述べた。
５月２日（水）
国外ニュース
ロシア疑惑でトランプは重要な弁護士を失う
米国大統領ドナルド トランプの弁護士団長は、3月に仕事を放棄
したばかりである。今度はタイ コッブとともに、ロシア疑惑の重
要顧問が、退任した。これで顧問団は、扱いの難しい膨大な書類に
取り組まなければならない。現在特別捜査官ロバート モラーとと
もに、大統領の発言に関して話し合うことになる。トランプが、モ
ラーの質問を免れなければ、大統領にとっては不愉快な事態にな
る。「ニュー ヨーク タイムズ」紙は先日、質問の一覧は、「地
雷原」のようだ、と書いていた。
国内ニュース
消費による負債が大きく増加
オーストリア人が借金でものを買うことが、ますます増えている。
これはある銀行が、後半に行なった調査の結果である。既に5割が
借金をしていると回答し、22%は消費者信用を利用している。その
理由の一つは、魅力的な低金利がある。ただし限度額も、最近大幅
に増加している。借金の助言者は、これは危険な兆候である。
５月３日（木）
国外ニュース
排気ガス事件 フォルクスヴァーゲン社元社長が米国で訴訟
フォルクスヴァーゲン社元社長マルティン ヴィンターコルンは、
排気ガス事件で米国で訴訟を起こされた。ミシガン州でトロの裁判
所に、木曜日に訴状が出されたが、その中で、彼とその他の同社経
営陣は、米国の排気ガスの規則を回避するために、「知りながら意
図的に欺瞞を行な」った」とされている。米国法務大臣ジェフ
セッションズは、「米国をだまそうとするものは誰であれ、高い代
償を支払うことになる」との表明した。
国内ニュース
借金地獄はとても素早く迫ってくる
口座の与信限度額と消費者信用は麻薬である。債務者相談所連合会
会長は木曜日、「借金がますますやりやすくなる」と警告した。借
りすぎの原因は、失業から金の扱いの失敗まで様々である。借金か
ら逃れる道は、前年の民事破産の改革で、広げられたとはいえ、申
請の数は相変わらず増えている。「無償破産」は「法律上の命令
で、長年にわたって貧困状態で暮らすことになる」というものでは
ない、とされている。
５月４日（金）
国外ニュース
エルドアンの反対派が支持者を動員
トルコの選挙戦は、全速力で進み始めた。金曜日には、最大野党共
和人民党CHPは、人気のある国会議員ムハレム インジェを、大統
領レジェップ タイップ エルドアンに対抗させることを決めた。
大統領及び国会議員選挙は、当初の予定を大幅には止めて、6月24日
に行われる。インジェの他に、民族主義保守派の善良党党首メラ
ル アクセナーと、拘留中の親クルド政党国民民主主義党HDPのセ
ラハティン デミルタスが、決選投票に進む最も大きな可能性があ
る。合同で候補者を立てる試みは、失敗に終わった。
国内ニュース
ケールマイアーと自由党の対立 ナチ犠牲者追悼式に暗い影
ウィーン王宮で開かれたナチの犠牲者を追悼する反暴力、反人種差
別の集会には、金曜日に文筆家ミヒャエル ケールマイアーと自由
党の間の対立で、暗い影がおちた。国会が式典で演説するように招
待したケールマイアーは、特に自由党の会派長ヨーハン グーデヌ
スが、米国の大富豪ジョージ ソロスに対して行なった発言を厳し
く批判した。政権に参加する同党の代表は、怒りの反応をした。
５月５日（土）
国外ニュース
フランス政府はトランプのテロ発言に驚き
フランス政府は、米国大統領ドナルド トランプの、2015年11月の
連続攻撃に関する発言を、厳しく非難した。外務省は土曜日、フラ
ンス政府はトランプの発言に全く賛成せず、「犠牲者を思い起こす
にあたって尊敬の念」をもつように求める、と表明した。トランプ
は金曜日に、米国の武器院外活動家NRAで演説し、パリ襲撃事件の
犠牲者の数は、もし誰かが撃ち返していたら、これほど多くなかっ
ただろう、と述べていた。この演説の中でロンドンに関する発言
も、英国で大騒ぎとなっている。
国内ニュース
ナチ犠牲者追悼集会でのケールマイアーの演説に国民党が批判
文筆家ミヒャエル ケールマイアーは、国会のナチ犠牲者追悼式で
演説したが、これに関する議論は途切れ目がない。ケールマイアー
はその中で、ユダヤ人の扱いに関して、自由党を偽善的であると非
難しているが、自由党はがこれに興奮したのに続き、土曜日には国
民党も発言をした。具体的には与党である同党は、避難経路閉鎖を
取りあげた部分を批判し、ケールマイアーは、ユダヤ人迫害になぞ
らえている、とした。
５月６日（日）
国外ニュース
イラン協定に関してEUは板挟みに
米国大統領は、1週間経たないうちに、米国がイランとの核協定か
ら離脱するかどうか、決定しなければならない。あらゆる情勢から
見て、離脱する模様である。ヨーロッパはこれにより、板挟み状態
にある。一方で米国との同盟関係とイスラエルの安全への不安、他
方では、イランが平和的に核計画を放棄する期待である。
国内ニュース
ウィリがインスブルック新市長に
ゲオルク ウィリ（ティロール州緑の人々）が、インスブルック新
市長に就任する。彼は決選投票で、現職の市長クリスティーネ オ
ピッツ・プレーラーを52.9%対47.1%で破った。投票率は、43.7%で
あった。