１１月１３日〜１９日のオーストリアのニュース
１１月１３日（月）
新社会基盤整備大臣モニカ フォルスティンガー（自由党）は今日
午前連邦大統領トーマス クレスティルから宣誓させられる。彼女
はオーバーエスターライヒ州出身での環境問題の責任者であったが、
10日前に辞任したミヒャエル シュミットの後継者となる。彼女は
これまでSCAグラフィック ラーキルヒェン株式会社で環境保護と
広報の分野で代理権所有者として活動してきた。その他1997年から
は自由党所属のオーバーエスターライヒ州議会議員もつとめていた。
自由党が政権に参加してこの9ヶ月間で3人目の大臣の交替である。
その他のニュース
・共同記者会見で、検察と裁判官は単独裁判官担当の刑事事件の命
令権を法務大臣から剥奪する要求に賛成した。自由党よりの法務大
臣ベームドルファーのもとで自由党員のスパイ疑惑に関して行なわ
れている調査が、これが問題であることをはっきりさせるきっかけ
になった、と検察官境界の会長マトウセクは強調した。ただし検察
は法務大臣の辞任は、問題解決につながらないので、要求しない、
とも語った。
１１月１４日（火）
ワシントンで月曜と火曜に旧ナチ時代の「アーリア化（ユダヤ人の
財産の没収）」の犠牲者の補償交渉が行なわれ、オーストリア側の
特別交渉団エルンスト スーハリパによれば、成果を収めた。彼は
「本質的な進歩」が「要求の具体化」に関してあった、と語った。
また要求の弁済のための交渉を進める努力もしており、それについ
ても前進した、とも語った。次回交渉は11月30日と12月1日にウ
ィーンで行なわれる。
その他のニュース
・スパイ疑惑を背景とし、「真実を明かす義務がある」という題を
掲げてケルンテン州自由党はヴィラッハで特別党大会を行なう。日
程表には党幹部で州議会議長フロインシュラーク、連邦党首で副首
相のリース・パサー、州首相ハイダーの演説があると記されている。
１１月１５日（水）
イスラエル空軍は木曜にかけての夜に西ヨルダンランドのパレスチ
ナ地区の目標に攻撃を加えた。軍の発表によれば、ヘリコプターに
よる攻撃目標地点はトゥルカレム、サルフィット、ヘブロン、エリ
コである。
その他のニュース
・EUは地中海に面する12ヶ国と行なっている共同作業が難航してい
るため、改めて53億5千万ユーロ（740億シリング）を使うことに
なった。マルセイユで行なわれているEU地中海会談を前にした水曜
に、EU諸国は100億ユーロをバルカン半島と地中海周辺国でどのよ
うに分配するかについて取り決めた。半分以上が2006年までに地
中海計画MEDA IIに支出され、46億5千万ユーロがバルカン半島の
再建計画のために使われることになった。
１１月１６日（木）のオーストリアのニュース
チェコ外務大臣ヤン カヴァンは年末までに南ボヘミアの原子力発
電所テメリンに関するオーストリアとの意見の違いを埋めたいと語
った。チェコの通信社CTKに対し、彼は木曜日にチェコとオースト
リアの間で協定を結び、それによってテメリンに関する問題をすべ
て解決したい、と語った。
オーストリアは金曜日に予定されているEUとチェコのエネルギー問
題に関する交渉をテメリン原発が抱える問題を理由に阻止した。チ
ェコとオーストリアの次回交渉は、担当者のレヴェルをあげて、12
月11日にオーストリアで行なわれる。
その他のニュース
・スロヴェニアの自由民主党党首ドゥロノフセクは木曜日国会から
スロヴェニア新連立政府の組閣を任せられた。90人の議員のうち61
人が彼に票を投じた。引き続き彼は1992年以来4度目の首相宣誓を
行なった。1990年の政変以来5つめの内閣ができることになる。
１１月１７日（金）
アメリカ民主党はアメリカ東部時間金曜夜に、法廷闘争で2度目の
勝利を収めた。アトランタの連邦控訴裁判所は、憲法に基づいて手
作業での集計を中止するようにという、ジョージア州での共和党の
訴えを却下した。共和党は、投票用紙の検査には統一の規則はない
ので、手作業集計を行なうと結果がゆがめられる、としていた。
それに先立ちフロリダ最高裁は、民主党の訴えをうけ、土曜日に予
定されていた州務長官キャサリン ハリスによるフロリダの選挙結
果発表を差し止めた。
その他のニュース
・IMSA研究所の政党支持率調査によれば、社会民主党が第1位、国
民党が自由党を4%上まわって第2位であった。国民党は1999年の
国会議員選挙や以前の世論調査と比べて、自由党との差を広げた。
1999年の選挙では国民党は自由党と数百票差まで迫られていた。
社会民主党は31%（総選挙の時には33%）国民党は29%（同27%）
自由党は25%（同27%）であった。緑の党は12%（同7.4%）とい
う大きな支持を得た。
１１月１８日（土）
パレスチナ大統領ヤセル アラファトが攻撃を中止するように訴え
ているにもかかわらず、土曜日夕方激しい戦闘がガザ地区とイスラ
エルの境界線のカルニで起った。その際に怪我人は発生していない
模様である。土曜朝にはイスラエル軍の1人が、ガザ地区にある駐
在地の近くで近距離から撃たれ死亡し、さらに2人が怪我をした。
発砲した男は射殺された。攻撃を受けたイスラエル軍はユダヤ人居
住区クファル ダロームを警備にあたっていた。
その他のニュース
・オーストリア労働総同盟議長フェアツェトニッチュは土曜日、ザ
ルツブルクで被雇用者に対し、政府の「反社会福祉的な負担」に反
対しよう、と呼びかけた。12月5日火曜日17時に国会を人間の輪で
囲う計画がたてられている。この日国民議会が開かれ、社会福祉予
算が審議されることになっている。
１１月１９日（日）
10年間にわたる独裁的な支配を行なってきたペルー大統領アルベル
ト フジモリは木曜までに辞任する。彼は東京滞在中の月曜日にペ
ルー首相フェデリコ サラスに辞任に関する書簡を送る。彼が日本
からペルーへ戻る意志があるかどうかは不明である。