7月9日〜15日のドイツのニュース

7月9日(月)

厚生大臣ヘルバート ハオプト(自由党)は決定通知の形で、先端
企業にトウモロコシの種PR 39 D 81とMONALISAを使用している
農家から即時回収するよう求めた。この2種類のトウモロコシは遺
伝子技術法の方針に抵触している、というのがその理由である。そ
の他この種を既に植えてしまった農家には状況を伝える、と新聞で
報道された。農業省と農業研究センター、連邦食品研究所の調査に
よれば、この種には遺伝子操作で作られたトウモロコシBT 11が少
量含まれており、大量に出荷され畑に植えられたとのことである。

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・ケルンテン州首相ハイダー(自由党)は「ウェステンターラーの
辞任は議論されてもいない」と語った。同党代表のペーター ウェ
ステンターラーは「いかなる事態になっても留任する」とハイダー
は語った。彼の辞任が近いとの報道に対し、ハイダーは「無責任な
噂だ」と語った。「プロフィル」誌と「フォルマット」誌はウェス
テンターラーの辞任があるとの報道を行なっていた。


7月10日(火)

法務大臣ディーター ベームドルファーは火曜午後、クレームス・
シュタイン刑務所の囚人3人の自殺に関する批判をはねつけた。囚
人の監督をする人材があまりに少ないから事件が起ったのだ、とい
う意見を彼は邪推である、とテレヴィ番組で語った。その中で彼は
支出削減が行なわれているのは行政だけで、安全保障や囚人の監督
では支出は削減されていない、と強調し、十分な人材を確保され、
安全は保証されている、と語った。

     その他のニュース
・計画中の減税案に関する、連立与党両党の間の意見の違いは大き
い。自由党の財政問題の専門家ベーハッカーは一ヶ月あたりの手取
り収入が2万5千シリングまでの収入の人が2003年には300億から
350億シリングの減税を受けられるように求めた。ただし2003年
1月1日、7月1日、9月1日のうちいつ減税を行なうかはまだ決まっ
ていない、とも語った。


7月11日(水)

連邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は労働組合に対し、
政府の政策にこれ以上激しい抗議活動を行なわないように警告した。
「政治的対立は国会にふさわしく、市街での活動や職場にはふさわ
しくない」と国民党党首でもある彼は新聞のインタヴューに答えて
言った。シュッセルは、対話の後なら要求に応じたい、と強調し、
ただし職場を政治的対立の場にしてしまうことがないように、と警
告した。

     その他のニュース
・国民党労働者職員連合の定期大会が木曜日、予定を変えて内部状
況に関する意見交換を行なう。同連合によれば、チロル州の労働者
会議議長ディンクハオサーが演説を行なうことになっている。彼は
社会保険組合の主要連合の改革に関して、党を厳しく批判しており、
「見苦しい演技」を行なっていると評していた。


7月12日(木)

緊張が高まる中、木曜日北アイルランドではプロテスタントのオラ
ニエ団の団員約10万人が恒例のパレードを行なった。警察の発表で
は、午後ベルファーストでは深刻な衝突が発生した。アイルランド
派のカトリック教徒がオラニエ団の行進の順路を守るように作られ
たバリケードを撤去しようとし、その際警官数人が怪我をした。攻
撃を押しとどめるため警察は放水車を使用した。北アイルランドの
プロテスタントは7月12日を、プロテスタントの英国王オレンジ公
ウィリアム(3世)がカトリックのジェイムズ2世をボイン川で最終
的に破った戦闘の記念日として祝っている。

     その他のニュース
・新ユーゴスラヴィア連邦政府の組閣が必要なことから生じたセル
ビアとモンテネグロの間の危機に、解決の見通しが出てきた。セル
ビアの現連立政権を作っているセルビア民主野党の代表とユーゴス
ラヴィア大統領コシュトゥニツァは木曜午後ベオグラードで会談を
持ち、政府を作ることで合意した、とセルビア民主野党の幹部ミク
ノヴィチが語った。時期政府の課題は2つで、新憲法の公布とユー
ゴの国際経済への参加を進めていくことである、とセルビア首相ジ
ンジッチは語った。


7月13日(金)

社会民主党は今後、政権構想に関して提案を行ない、「新たな計画」
を進めていく方針である。同党の暫定議員団長ヨーセフ カップは
金曜日のテレヴィ番組で方針の転換を行なうと予告した。金曜日ア
イセンシュタットで開かれた同党幹部の秘密会議で、それに合わせ
て行なう秋からの活動の準備について話し合った。国会議員のカス
パール アイネムはこの会議の合間に、事態を改善し、欠点を埋め
ることが重要だ、と語った。同党党首アルフレート グーセンバオ
アーは、同党は「未来の政党」である、と強調し、「首狩り」を行
ない、「社会福祉政策を壊滅」させ、「機会を見逃す」与党と対決
していく、と語った。

     その他のニュース
・ウィーン市長で同市社会民主党党首ホイプルは同党に、国民議会
選挙の後の日程で2つの選択肢を視野に入れておくよう助言した。
2003年以降緑の党と協力をするか、「大幅に人事を見直した」国
民党との協力体制をとるかを考えておくべきだ、と彼は主張した。
国民党の内部には、「政権の選択肢を2つ以上持つのはよいことだ」
ということを理解している人は少なく、「国民党は(両党の間に)
橋をかけるのではなく、(両党を結ぶ)渡し舟に火を放つと思う」
と語った。


7月14日(土)

公式発表によれば、スペインのバスク地方では土曜日午後、私服警
官1人が射殺された。犯行はトロサ市でおこり、バスクの地下組織
ETAが犯行声明を出した。朝にはバスク独立派が設置したものと思
われる自動車爆弾が爆発し、北スペインの地方政治か一人が殺害さ
れた。ETAは昨年数、公安を標的とした多くの爆弾事件を起こした。
ETAは30年以上にわたって、バスク人の国家を求めて闘争を繰り広
げ、800人以上の氏に責任があるとされている。

     その他のニュース
・英国マンチェスターの南にあるストーク・オン・トレントでは昨
晩また人種紛争がおこった。約百名のアジア系の若者が警官に石や
ビンを投げた。群集は極右団体英国国民党が計画していた示威行進
を中止させるために集まっていたが、それは実際には行なわれなか
った。警官は23人を逮捕した。先月イングランドではパキスタン系
とインド系の移住者の子供たちと、白人ないしは警官との間で衝突
が繰り返しおこった。ブラッドフォードでは先日2百人を越える怪
我人が警官側に発生した。


7月15日(日)

バングラデシュ首相シェイク ハシナは5年間の任期を終え、予想
通り辞任し、政権を暫定政府に委ねた。暫定政府の首相元最高裁長
官ラティフル ラーマンに委ねられた主要な課題は、10月に予定さ
れている選挙の実施になる。バングラデシュ憲法によれば、選挙は
暫定政府の元で行なわれなければならないことになっている。ハシ
ナ政権は同国の30年の歴史の中で初めて任期をまっとうした。最大
の対立候補はバングラデシュ国民党党首カーレダ ジアになると見
られている。

     その他のニュース
・イスラエル外相ペレスとパレスチナ大統領アラファトは日曜日、
エジプトの仲介で、近東に戦争が起こる危険性を取り除く努力を行
なった。イスラエルはパレスチナ側と会談をつづける意志がある、
とペレスはカイロでの会談後語った。しかしアラファトは、これ以
上和平を進めるためには、7日間の完全な停戦が必要だ、と語った。
エジプト外相マヘールはこの態度をとり続けると、和平交渉のさま
たげになる、と評した。またペレスはより柔軟な態度を取っている、
とも語った。


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