12月12日〜18日のオーストリアのニュース

11月12日(月)

     国際ニュース

米軍のカブール空爆後 大火災発生

米国空軍はアフガニスタンの首都カブールを再び爆撃し、大火災を
引き起こした。爆撃機は月曜夜、少なくとも2つの爆弾を投下した、
とフランスの通信社AFPの記者が伝えた。数分後には、町の南東で
火事が起り、遠くからも確認できた、と報じている。それ以前に反
政府勢力北部同盟軍はカブールまであと数キロまで迫っているが、
国防省は北部同盟を管理下においているわけではない、と米国防省
は月曜日発表した。アフガニスタン亡命政府の外相アブドゥラ ア
ブドゥラによれば、北部同盟は、カブールを「外国の手からもテロ
リスト手からも」解放すると決意しており、同軍はカブールの北6
キロにいる、と語った。

     国内ニュース

クホール テメリン問題で合意は可能と発言

原子力発電所テメリン問題で、国会議員がいる4つの政党は意見を
擦り合わせた。月曜午後4党の党首による協議の後、国民党代表の
アンドレアス クホールは、合意は可能である、と発表した。環境
大臣ウィルヘルム モルテラー(国民党)との話し合いは、「良い
環境に関する一般的な話し合い」であったと語った。その際クホー
ルと自由党代表のペーター ウェステンターラーが練り上げた動議
について話し合い、4党合同の動議に出来ないかと提案した。


11月13日(火)

     国際ニュース

国連 カブールに強力な治安維持軍を派遣する予定

カブールをアフガニスタン北部同盟が制圧した後、国連は「強力な
治安維持部隊」の結成に賛成すると発表した。この軍隊は後にはア
フガニスタン出身者によるものになるが、当初は外国の軍隊が駐留
する可能性もある、と国連のアフガニスタン特使ラクハダル ブラ
ヒミは発表した。また彼は、公正で持続する安保体制がなければ、
「なにもできない、ましてや新政府を作ることは不可能だ」と強調
した。

     国内ニュース

エーベルガシング襲撃の容疑者、「政治の犠牲者」と発言

自分は「社民党の元内務大臣カスパー アイネムに対する政治的な
陰謀の犠牲者」である、と2週間前までエーベルガシング襲撃事件
で第3の男と見られてきたバサム アル・タヘルは語った。「私に
対する告発は精神薄弱者によるものだ」と彼は釈放後初めてのテレ
ヴィのインタヴュー番組で語った。


11月14日(水)

     国際ニュース

「現代の避難所」隊員 タリバンから解放される

アフガニスタンにいた開発援助組織「現代の避難所」の西側の隊員
8人は、解放された。「彼らは安全な状態にあり、アフガニスタン
へ向かう途上にある」と米国政府の代表が水曜日ワシントンで発表
した。タリバンは4人のドイツ人、2人の米国人、2人の豪州人を解
放した。女性6人、男性2人からなる隊員たちは8月初め、キリスト
教の布教を行った件で、タリバンに拘束された。月曜日には彼らは、
カブールから南のほうへとタリバンと共に移動していた。彼らには
死刑が言い渡される可能性があった。ドイツの新聞では、彼らは自
由になりカブールに向かっている、と報道されている。

     国内ニュース

小売り業界 デモの予定

ウィーン小売業界の従業員は、12月1日に、オーストリア最大の商
店街、マリアヒルファー通りで大規模なデモを行なうことを予定し
ている。彼らは賃上げを求めてデモを行なう、「理性的な」額の賃
上げを要求している、とハンス サルムターは語った。使用者側は
今のところ1%の賃上げを回答している。


11月15日(木)

     国際ニュース

火曜日から第1回アフガニスタン会議

火曜日からワシントンで、米国と日本が議長を務め、アフガニスタ
ン再建のための第1回国際会議が開かれる。米国外務省の報道官は
水曜日、この会談には、アフガニスタン再建の長期的な計画の中で
重要な役割を果たすと思われる、各国の代表と国際組織が招かれる、
と発表した。ただしこの会議は第一歩にすぎず、今後極めて貧しい
国が、より良くより幸福な将来を築けるように、全世界が力を合わ
せることになる、とも発表した。

     国内ニュース

国境通過問題で拒否権発動はあるか

緑の党のヨーロッパ担当の広報官ヨハネス フォッゲンフーバーは、
この職を辞任すると語って圧力をかけた。きっかけとなったのは、
ティロール州議会で4党が提案している国境通過政策を緑の党も支
持していることである。具体的には、連邦政府が要請している、EU
加盟希望国の自動車がアルプスを横断して運ぶために「長期ヨーロ
ッパ合意」が適用されるようになるまで、運輸規則を廃止しないこ
とを求めていることが問題である。フォッゲンフーバーは、この拒
否権発動要求を拒否し、規則の改正を求めている。


11月16日(金)

     国際ニュース

アフガニスタン元国王 間もなく帰国

元アフガニスタン国王モハメド ザヒル シャーは間もなくアフガ
ニスタンに帰国する意向である。元国王の報道官は金曜日ローマで
、ザヒル シャーはカブールの治安状態が安定し次第、首都カブー
ルに移る、と発表した。それまでにはさほど時間はかからない、と
も語ったが、具体的な日程は挙げなかった。目下ザヒル シャーは、
北部同盟が「アフガニスタン国民統一評議会」を作るのを待ってい
る。今まで反政府勢力であった北部同盟は、この87歳の元国王をカ
ブールに招くことを約束した。彼は1973年にアフガニスタンを逃
れて以来、ローマで生活していた。

     国内ニュース

ケルンテン州国民党党大会

ケルンテン州国民党はクラーゲンフルトで第28回党大会を土曜日
に行う。昨年95.15%の賛成で党首に選ばれた州の閣僚ゲオルグ 
ウルミッツアーが再選される。彼の他には立候補者はいない。
2004年州議会選挙の筆頭候補を誰にするかの議論は、まだ行なわ
れない。党大会での主席演説者は連邦同党の党首で連邦首相のウォ
ルフガング シュッセルである。


11月17日(土)のオーストリアのニュース

     国際ニュース

イスラエル兵 トゥルカレムから撤退

イスラエル軍は土曜日、西ヨルダンランドのトゥルカレム市から全
面的に撤退した、との情報がある。「我々は町から外へ出た」と軍
の報道官が発表した。一方パレスチナ治安軍筋からは、もともとパ
レスチナの監督下である地域にはまだイスラエル兵士がいる、と伝
えている。イスラエルは、大臣が殺害された後、西ヨルダンランド
の6つの都市を占領していたが、そのうちの5つからは既に撤退して
いる。西ヨルダンランドの北部にあるジェニン近郊にはまだイスラ
エル軍が駐留している。

     国内ニュース

ケルンテン州国民党党大会

土曜日に開かれたケルンテン州国民党の党大会で、州立病院の再建
に関し、政治的対立が持ち上がった。国民党は、連立相手の自由党
が文書で行なった連立合意を破っている、と非難したが、自由党側
はそのような合意は存在していない、と主張している。党大会で党
首に再選されたゲオルグ ウルミッツアーは、協定を守らず、この
問題を引き起こしたのは自由党である、と語った。その例として、
クラーゲンフルト州立病院の再建に関する協定を持ちだした。自由
党の政治家はこれに賛成する署名を行なったが、現在ではその署名
は反故になっている、と語った。この病院再建の決定の際には、自
由党と社会民主党は大規模な再建計画に賛成していたが、国民党は
小規模な代案を提案していた。


11月18日(日)

     国際ニュース

EU各国国防相 介入軍に関して審議

EU加盟各国の国防大臣は月曜ブリュッセルで、緊急介入部隊を結
成するかどうかを話し合う。2003年までに結成予定の、6万人規
模の兵からなるこの部隊に加盟諸国が参加する計画である。この計
画については、EU各国外相をまじえた午後の国防相会議でも、議
題として取りあげられる。国防大臣ヘルバート シャイプナー(自
由党)と外務大臣ベニータ フェレーロ・ワルトナー(国民党)が
オーストリア代表として出席する。

     国内ニュース

ニーダーエスターライヒ州緑の党党大会開催

ニーダーエスターライヒ州緑の党はコルノイブルクで党大会を開い
たが、その議題の中心はアフガニスタン問題であった。同党は、こ
れ以上の爆撃と戦争行為をやめ、文民による全面的な支援を行うよ
うに求めた。アフガニスタンとその隣国は、問題解決に向かわなけ
ればならない、さらに国連のもとで国際社会が参加することが求め
られる、その際中立国オーストリアの和平政策が役立つのだ、と言
った内容の宣言が出された。


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