11月26日〜12月2日のオーストリアのニュース

11月26日(月)

     国際ニュース

ブッシュ イランに国連の調査官受け入れを要求

米国大統領ジョージ W. ブッシュは、イラン大統領サッダーム フ
セインに、同国に武器管理官の再受け入れを要求した。サッダーム
は、「大量殺戮兵器を開発していないこと」を証明しなければなら
ない、とブッシュは昨日ワシントンの記者会見で語り、サッダーム
がこれを拒否した場合に何が起るかという質問に、彼が答えを見つ
けるだろう、と語った。アフガニスタンでの作戦終了後に、米国が
イラクに対する攻撃を行なうかどうかについて、米国政府内ではい
ろいろな推測が行なわれている

     国内ニュース

労働組合連合 労使関係の今後についてシンポジウム開催

オーストリアの内政に関して労使の相対的な位置関係を決めるため、
オーストリア労働組合連合のシンポジウムでは月曜、重要な話し合
いの席を設けた。野党の代表は、労使協調を後退させるべきだとの
立場をとっているが、国民党国会議員団長アンドレアス クホール
は、新たな労使関係を作り出すよう働きかけた。利益代表の制度を
強化することに賛成する、という点でだけ参加者の意見は一致した。


11月27日(火)

     国際ニュース

マザリシャリフでのタリバンの蜂起続く

捕虜となったタリバン兵がマザリシャリフ近郊で起こしている蜂起
は、まだ続いていると米国では報じられている。数名の捕虜が蜂起
を続けている、と米国防相ドナルド ラムズフェルドはタンパへの
飛行機の中で発表した。アフガニスタンの米軍司令官トミー フラ
ンクスは30から40名の執拗なタリバン兵が、カレエジャンギ砦で、
北部同盟との戦闘を続けている、と語った。国防省報道官は、米軍
は特殊部隊と空軍を投入し、北部同盟を掩護射撃している、と発表
した。

     国内ニュース

自由党 健康保険の連帯拠出金を考慮

自由党の社会福祉問題の担当者ラインハルト ガオグは、健康保険
の赤字の一部を返済するために、高所得者に連帯拠出金の支払を求
めることを考慮する、と語った。健康保険の安定化と経営改善のた
めにはタブーはない、と彼は雑誌のインタヴューで意見を述べた。
一方国民党の社会福祉問題担当のゴットフリート フォイアシュタ
インは、保険料の値上げには絶対反対の方針であり、今はこの問題
議論をする時期ではない、と語った。


11月28日(水)

     国際ニュース

米国突入部隊 マザリシャリフ駐留

米国軍の小さな部隊が、北アフガニスタンのマザリシャリフの郊外
に、一種の突撃部隊として駐留する、と昨日米国防省は発表した。
信頼できる筋によれば、これは25名を越えない程度の部隊であるが、
今後増強の可能性があり、また山岳部隊の兵約千人も、数週間前か
らアフガニスタンの隣国ウズベキスタンの国境地域にある飛行場に
駐留している、とのことである。

     国内ニュース

交通網整備計画

連邦はブルゲンラント州に、いわゆる総合交通計画で合わせて60億
シリング(4億3600万ユーロ)を交通網整備のために、2006年ま
でに投入すると約束した。同州首相ハンス ニースル(社会民主党)
と連邦基盤整備大臣モニカ フォルスティンガー(自由党)が水曜
日に話し合いを行なった。また、山岳保護のためバイパスを作る資
金を出すよう求めたが、これに関してはいろよい解答が得られなか
った、とニースルは語った。


11月29日(木)

     国際ニュース

米国 カンダハル24時間爆撃

CNNの報道によれば、米国戦闘爆撃機は昨日まで24時間以上続けて
カンダハルに攻撃を加えた。アフガニスタン南西のタリバンの拠点
カンダハルの住民によれば、休みなくこうげにの波は続いた、との
ことである。「この町の情勢は極めて緊迫している」とCNNに住民
は話している。爆撃の犠牲者や被害は今のところ不明である。また
米国はカンダハル近くの拠点の兵士を増強している。現在800名の
海兵隊員がいる、とのことである。彼らの目標は、テロリストの指
導者ウサマ ビン ラディンとアル カイダの兵士の捜索である。

     国内ニュース

経済会議 改革に賛成

経済会議の最高機関である会議集会は、木曜日組織改革を全会一致
で受け入れ、また2002年予算を了承した。経済会議議長クリスト
フ ライトルは、「経営者会議への報告書」の中で、政府が給与付
随費用の削減を約束したことに言及し、さらに景気てこ入れの措置
をとるように求めた。


11月30日(金)

     国際ニュース

アフガニスタン会議 ラバニと国連が対立

ボンで開かれているアフガニスタン会議とカブールの権力者は、暫
定移行政府の力関係をめぐって対立をしているが、金曜午後この対
立が頂点に達した。国連は土曜までに移行政府の委員の名簿に載せ
る人物に関して意見の一致を見るように、との期限を設定した、と
国連筋は伝えている。さもなければ、ボン近郊のペータースベルク
での会談は土曜にも決裂する可能性がある。

     国内ニュース

社民党の基盤 紛糾

シュタイアーマルク社会民主党内では不穏な空気が高まっている。
同党党首ペーター シャハナーが同州厚生大臣ギュンター デルフ
リンガーを同党の新党首に推薦しない、との決定に激しい批判が起
こっている。フォイツベルク市市長エルンスト マイクスナーは歯
に衣を着せず、デルフリンガーを後継者に指名しないというシャハ
ナーの決定を破局である、と評した。


12月1日(土)

     国際ニュース

台湾で歴史的政権交代

台湾では土曜日、歴史的な政権交代につながる選挙が行なわれた。
総統陳率いる民主進歩党が初めて最大勢力となり、暫定集計によれ
ば、立法院225議席のうち85議席を獲得した、と台湾では報じられ
ている。今までの最大政党で元国家政党の国民党は改選前の123議
席から、今のところ75議席に減らしている。これにより国民党は大
統領の座を1年半前に譲り渡したのに続き、国会での過半数も初め
て失ったことになる。

     国内ニュース

オーストリア持株会社社長 テメリン原発はチェコの問題と発言

国の産業持株会社であるオーストリア持株会社監査役会会長アルフ
レート ハインツェルは、テメリン原発に関連して、エネルギー政
策はチェコの問題であり、「私は原子力発電所がきらいであるが、
私たちはそれに介入しない」と土曜日のテレヴィ番組で語った。ま
た、EU拡大はオーストリアにとって好機であり、「自由化をすすめ
る経済政策を私は全面的に支持する」とも語った。


12月2日(日)

     国際ニュース

パレスチナ警察 急進派75名を逮捕

イスラエルで連続して起きた自爆テロ事件を受け、パレスチナ警察
は日曜午後、急進派組織のハマスとイスラム聖戦に属するパレスチ
ナ人少なくとも75人を逮捕した。両組織に属する約50人は西ヨルダ
ンランドで、イスラム聖戦の25人はガザ地区で逮捕された、とパレ
スチナ治安維持軍の兵士の言葉として、AFP通信は伝えている。

     国内ニュース

安全保障の原則 社民党抜きで

社会民主党は、安全保障の新しい原則を話し合う交渉は決裂した、
と宣言した。同党の国会議員カスパー アイネムによれば、3つの
点で合意に至らなかった。自由党は、欧州共同防衛という選択肢に
賛成せず、国民党はNATOという選択肢に固執し、社会民主党は中
立を断念していない、と彼は語った。国民党の外交問題の専門家ミ
ヒャエル シュピンデレガーは連立与党の提案で意見の一致を求め
る、と発言していた。


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