1月5日〜13日のドイツのニュース

1月5日(土)

印パ対話 実現せず

(カトマンズ)インドとパキスタンの対話が、ネパールで開かれている南アジア首
脳会議で行なわれる望みはほとんどなくなった。パキスタン軍部の実力者ペルヴェ
ズ ムシャラフは会議開始前、インド首相アタル ビハリ ヴァジパイに儀礼的に
手を差し伸べたが、ヴァジパイはパキスタンに対し、この儀礼のあとに実質的な行
動を行ない、カシミールの反乱勢力に断固ととした措置を取るよう求めた。インド
外相ジャスワント シンとパキスタン外相アブドゥル サッターは首脳会談の期間
中に会談を持った。ただしインド側は2人の会談が行なわれたことを否定している。
緊張が高まっているカシミールでは、再び戦闘が行なわれた。

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タリバン指導者オマル 逃走

(カブール)イスラム急進派ビン ラディンに引き続き、タリバン
の指導者オマルもアフガニスタンから姿を消した。アフガニスタン
諜報部は彼の所在を把握していない模様。最近かれはヘルマンド州
に潜伏していた。タリバンの元イスラマバード大使ザイフはパキス
タンからアフガニスタンに退去させられ、同地で米国に引き渡され
た。この報道は米国政府も確認している。ザイフは在パキスタン・
タリバン代表部で定期的に記者会見を行なっていた。米国は、テロ
組織との戦いの目標を達成するまで、アフガニスタン空爆を続行す
ると発表した。

パラシュート部隊 アフガニスタン出発間近

(ベルリン)独国防相シャルピングは今週末、ドイツ兵のアフガニ
スタン派遣の正確な日程を決定する。日曜日には100名の先遣部隊
がオルデンブルクの31空挺部隊が、カブール出発に向けてケルン・
ヴァーン軍事基地へ移動することになっていることを国防省は確認
した。この先遣部隊には独国防軍の200人の他オランダ、デンマー
ク、オーストリア兵約70名が参加することになっている。

独軍 追加派兵は避けられない情勢か

(フランクフルト アム マイン)ドイツは軍事面での参加強化が
避けられない、との見通しを外務次官フォルマー(緑の党)は明ら
かにした。彼は新聞で、自分と同じ意見を持つ人は多くはないが、
ドイツ人が歴史の教訓を忘れ、他者に負担を求めるつもりではない
か、との疑念を引き起こしてはならない、との記事を掲載した。


1月6日(日)

首相候補選挙戦 メルケルとシュトイバーで

(ベルリン)キリスト教民主同盟党首アンゲラ メルケルとキリスト教社会同盟党
首エドムント シュトイバーのあいだで、首相候補選挙戦に火がついた。2人とも
が新聞のインタヴューに答えて、9月22日の連邦議会選挙で、現職のゲアハルト 
シュレーダーに挑戦する準備を進めている、と語った。メルケルは、キリスト教民
主同盟の歴史の中では、同党党首が首相候補に選ばれることがあたり前のこととし
て認められてきた、と語った。一方シュトイバーは、遅くとも来週中にはメルケル
と合意に至りたい、もしうまく合意に至らなかった場合、同会派の連邦議会議員団
がどちらを推すかを決定しなければならない、と語った。議員団の過半数はシュト
イバーを推している。
またノルトライン・ヴェストファーレン州キリスト教民主同盟党首ユルゲン リュ
トガースはメルケルを支持している。ザールラント州首相ペーター ミュラーはシ
ュトイバーを支持している。

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自民党 連立協議を断念

(シュトゥットガルト)自由民主党は具体的な連立協議を行なわな
いまま、連邦議会選挙に望む方針である。同党党首ヴェスターヴェ
レは顕現日(1月6日)の会議で、同党は社民党ともキリスト教民主、
社会同盟とも協力できる、と語った。市民と企業の税制面での負担
が軽くなる場合には、連邦政府への参加が検討されることになる、
また同党から教育相を出したい、とも語った。同党は、高い失業率
が明らかにしているように、連邦政府は主要な目標を明らかに達成
しておらず、退陣すべきである、などと激しい批判を行なった。

先遣部隊火曜日にアフガニスタンへ

(ボン)トルコが悪天候のため、ドイツ兵第1陣のアフガニスタン
への出発は遅れている。国防相シャルピングは、国連平和部隊の先
遣部隊に参加する国防軍パラシュート部隊70人は、火曜日にようや
く出発する予定である、と発表した。本来は月曜日にケルン・ボン
空港からカブールに向けて出発する予定であった。

米国 アル カイダの反撃を懸念

(カブール)米国はアフガニスタン攻撃を開始して3ヶ月、テロ組
織アル カイダの反撃があるのではないかとの懸念を持っている。
一般市民に被害がおよぶ可能性があるにもかかわらず、アル カイ
ダから危険性がなくなるまで、爆撃を続行する、と大統領ブッシュ
の特使カリザードは語った。ビン ラディン捜索では、空軍は彼の
兵士が撤退したと見られている同国東部を爆撃した、と報じられた。


1月7日(月)

社民党と民社党 ベルリンでの連立で合意

(ベルリン)ベルリン市選挙から2ヶ月半経ち、社会民主党と民主社会党の連立協
定が成立した。この協定に従い、今後市長クラオス ヴォーヴェライト(社会民主
党)と8人の大臣がベルリン市政を取ることになる。社会民主党からは内務、大蔵
を含め4人の大臣がでる。そのほか法務大臣を推薦することで民主社会党との合意
を取りつけた。民主社会党は産業および労働を含む3閣僚を出す。10月終わりの選
挙で、社会民主党は約30%の票を得、筆頭候補グレゴール ギージー率いる民主社
会党は22%を越える票を集めていた。

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キリスト教社会同盟党首 首相候補問題で協調路線

(ヴィルトバート クロイト)キリスト教社会同盟党首シュトイバ
ーは、首相候補選びで、キリスト教民主同盟党首のメルケルとの対
立を避ける方針である。彼は同党の秘密会議で、自分は友好的にメ
ルケルとこの問題について話し合う、と語った。一方両党の連邦議
会議員団長のメルツは、もし迅速に決着がつかなければ、所属議員
による決選投票で決定することもありうる、と指摘した。先週末に
メルケルは、秋の連邦議会選挙で社会民主党のシュレーダーと、党
を代表して闘う準備がある、と初めて公式に表明していた。

伊首相 強い欧州を支持

(ローマ)外相ルジェロ辞任後、イタリア首相ベルルスコーニは善
後策を講じている。その他に彼は、イタリアは一つのヨーロッパを
作り出す意志を持っている、と強調した。彼は外務省を長期的に指
揮し、全面的な改革を計画している。フランス蔵相ファビウスはイ
タリアの情勢を明確にするように求めていた。一方ローマでは数千
人の左派の支持者が政府批判のデモを行なった。流通業界の情報で
は、オイロ支持者のルジェロが辞任したため、オイロの交換レート
は下がっている。ルジェロは土曜日に政府の欧州政策に関する意見
の違いから辞任していた。

パキスタン大統領 反テロ計画を検討中

(イスラマバード)パキスタン軍部の権力者ムシャラフは、武装組
織と闘う計画を発表した。彼は、同国の民兵の動きを封じる措置を
講じる、と演説した。英国首相ブレアは、ムシャラフとの会談後、
パキスタンとインドに対し、紛争を話し合いで解決するよう求めた。
先日インドは、対話は一切行なわない、と発表していた。外相シン
は、パキスタンはまずカシミールの国境地域のテロ組織と対決しな
ければならない、と語った。インド側の情報では、この地域では激
しい戦闘が行なわれ、イスラム急進派8人とパキスタン兵6人が死亡
した、とのことである。イスラム反乱勢力はカシミールのインド側
の地域で、ヒンズー教徒の家族6人を殺害した。


1月8日(火)

CSU シュトイバーを首相候補に推す

(ヴィルトバート クロイト)キリスト教社会同盟は、より大きな姉妹政党キリス
ト教民主同盟に対し、両党の首相候補争いで攻勢に出た。同党は同党主エドムント
 シュトイバーを現首相ゲアハルト シュレーダーの対抗馬として指名するよう、
キリスト教民主同盟に呼びかけた。キリスト教民主同盟党首アンゲラ メルケルは、
この攻勢にもかかわらず、首相候補の決定に関しては合意した通りに行動するよう
求めて行く。合意では、二人の個人的な話し合いで決定が行なわれることになって
いる。両党が協力し合った場合にのみ、選挙で成果を挙げることができる、とメル
ケルは語った。両党の連邦議会議員団長フリードリヒ メルツは、バイエルン州の
政党であるキリスト教社会同盟の攻勢に関して、今度はキリスト教民主同盟が動く
番である、と語った。

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ベルリン野党 社民党と民社党の連立を批判

(ベルリン)社会民主党と民主社会党がベルリン市で連立政権を組
むことで、キリスト教民主同盟、自由民主党、緑の党は激しい批判
を行なった。キリスト教民主同盟事務長マイアーは、両党がベルリ
ン産業大臣を出すというのは、産業界と労働市場にとって悪い知ら
せである、と語った。同党と緑の党の議員団は、全議員と全閣僚が
旧東ドイツ秘密警察に関与の有無を調査するよう求めた。民主社会
党のギージーは、産業大臣就任に意欲を示している。社会民主党は
5人、民主社会党は3人の閣僚を出すことで、両党は月曜日合意して
いる。

国防軍第1陣 アフガニスタンに出発

(ベルリン)国防軍兵士のカブールへの派遣が始まった。先発部隊
の70人が、オランダ兵30名とトルコで合流した。この部隊は水曜
日午前にはカブール近郊のバグラム空港に到着し、国際平和部隊に
参加することになっている。国防相は、1月中旬には国際テロ組織
との戦いで、核、生物、化学兵器の専門家をアラビア半島に派遣す
る、と発表した。ドイツのテレヴィ局の報道では、50人がクウェ
ートに駐留する予定である。

米国 アル カイダを大規模に空爆

(カブール)ドイツ兵がアフガニスタンに到着する直前、米国は同
国東部に大規模な空爆を行ない、テロ組織アル カイダとタリバン
の立て直しを阻止した。米国防省は、この地域には両組織の隊員が
潜伏しており、お互いに連絡を取ろうとしている、という情報を確
認した。公式発表によれば、タリバン政府の閣僚3人を含むタリバ
ンの幹部数人がアフガニスタン当局に投降した。オマル、ビン ラ
ディンの両指導者がどこにいるのかはまだ判明していない。


1月9日(水)

首相 失業対策を発表

(ベルリン)失業者数が再び増加しているため、連邦首相ゲアハルト シュレーダ
ーは所得の少ないパート労働を増やすためのの緊急措置を取る、と発表した。彼は、
今週末か来週初めに複合賃金の形態に関する決定を下す、と発表した。この発表の
中で、特にいわゆるマインツ型に言及した。これは、賃金の一部を助成することで、
長期にわたって失業している人を雇用しやすくするものである。与党社会民主党の
被雇用者陣営はこれに反対する方針を示している。同党の被雇用者のための研究部
会代表オットマール シュライナーは、複合賃金を全国に広げて行くことに疑問を
呈し、今までこの種の計画は十分な成果をあげていないと語り、危機的な現状を調
査するように求めた。

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失業者数400万人に迫る

(ニュルンベルク)12月のドイツの失業者数はかろうじて400万に
達しなかった。心理的には壁である400万の大台を1月には越える
と連邦労働施設は予想している。同施設によれば、12月の失業者数
は396万3500人で、前月比17万4600人の増加である。増加数は
1998年12月以来最高である。失業率は昨年比で0.3%上昇し、9.6%
となった。

野党の首相候補選びで権力争い

(ベルリン)キリスト教民主同盟とキリスト教社会同盟の首相候補
選びで、権力闘争が激化している。キリスト教社会同盟が党首のシ
ュトイバーを推すのに対抗して、キリスト教民主同盟で最も多くの
党員を抱えるノルトライン・ヴェストファーレン州の幹部は、同党
主メルケル支持を水曜日に決定した。同州同党主で連邦同党副党首
のリュトガースは、同党の過半数がメルケルを支持であると確信し
ている、と述べた。一方ザールラント州同党は非公開会議を行ない、
シュトイバー支持を決めた。この他、ヘッセン州、シュレスヴィヒ
・ホルシュタイン州、ザクセン・アンハルト州同党がシュトイバー
に投票する模様である。元同党主ショイブレはキリスト教社会同盟
が離反しないように、と警告した。

ドイツ イランと経済協力

(テヘラン)連邦蔵相アイヒェルは、ドイツとイランの間の産業面
での協力関係を強化すると語った。彼は、ドイツ政府はドイツ企業
がイランに投資するよう努力し、ヘルメス保証を拡大して輸出入を
促進する、とイラン産業・大蔵大臣マサヘリとの会談後発表した。
マサヘリは、外国企業に対する法人税を現在の54%から引き下げる、
と発表したが、詳細は公表しなかった。ドイツはイランにとって最
大の取引き国である。


1月10日(木)

連立与党  労働市場政策をめぐって議論

(ベルリン)高い失業率解消のため、今後どのような対策を取るかをめぐって連立
政権内部で議論が行なわれている。緑の党は毎年15億オイロを投入して、大量失
業に対処する方針である。この金額の3分の2はパート労働を広めるために支出され
るべきだ、と同党連邦議会団がヴェーアリッツの非公開会議で提案した8項目の計
画には記されている。社会民主党はいわゆる複合賃金の導入を計画しており、連立
相手の緑の党のこの計画に怒りをあらわにしており、この提案の金額は高すぎる、
としている。社会民主党は長期に渡って失業している人に対してのみ、追加支援を
する方針である。

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大統領 教育改革を要求

(ベルリン)連邦大統領ラオは連邦と各州に対し、教育改革に協力
して努力するよう訴えた。いわゆるPISA研究で、ドイツ人の生徒の
成績が悪かったことを受け、幼稚園と学校の抜本的な改革が必要で
ある、と述べた。また連邦教育相ブルマーン同様、ラオも全日制学
校をより多く設置することに賛成だ、これは生徒だけでなく、家庭
生活と仕事をよりうまく両立できるようになるため、両親にとって
もよいことだ、とも語った。

国際緑の週間 ベルリンで開会

(ベルリン)EUは動物性飼料使用禁止の緩和を計画しているが、第
67回国際緑の週間の開会式で、連邦政府と農家はこれに反対の方針
を示した。購買者保護大臣キューナストは、農業および食料の展示
会の開会式で、連邦政府はブリュッセル計画に反対する、と語った。
彼女は自らの農業政策を評価し、1年間で購買者の食料および農業
に対する信頼感は回復した、と語った。一方農業団体の会長ゾンラ
イトナーは、キューナストがとっている家畜飼育に対する措置は行
きすぎであり、値上げをせざるをえないような改革を行なっても、
購買者が価値の高い商品により高い金額を支出するようになるわけ
ではない、と語った。

女性兵士が誕生して1年

(ベルリン)国防相シャルピングは50人の女性兵士との話し合いで、
女性が国防軍で武器を使用する仕事に配属されて1年、期待以上の
成果を挙げた、と語った。配属された1,760人の女性兵士のうち個
人的な理由で職を離れたのは20名に過ぎなかった、と述べた。同時
に彼は、家族の世話をする機会が不足していることを認め、女性が
子供の面倒を見る環境を改善したい、と語った。


1月11日(金)

シュトイバー 首相候補に

(マグデブルク)キリスト教社会同盟党首エドムント シュトイバーは、キリスト
教民主同盟党首アンゲラメルケルとの権力闘争に勝利を収め、両党の首相候補とな
った。メルケルは立候補を断念し、シュトイバーを支援する、とマグデブルクで発
表した。彼女のこの態度表明を党首脳部は全員一致で受け入れ、彼女がこのように
決断した最大の理由は、現首相ゲアハルト シュレーダー(社会民主党)に勝利す
る可能性が高いのはシュトイバーだからだ、とも語った。シュトイバーは、ドイツ
は雇用機会、福祉、経済成長に関する政策を必要としており、連立相手としては自
由民主党しか考えられない、と語った。社会民主党と緑の党同様、自由民主党側は、
今後の方針を決する選挙戦が行なわれることになる、との期待感が出てきている。
与党の社会民主党、緑の党だけでなく、民主社会党も、立候補を断念したためメル
ケルは政治的には大きな痛手をこうむった、と発表した。キリスト教民主同盟はこ
れを否定している。

     その他のニュース

国防軍 アフガニスタン到着

(カブール)アフガニスタンへの国防軍派遣が実際に開始された。
予定より2日遅れでドイツ兵第1陣30名が、国際平和部隊に参加す
るため、カブールの北にあるバグラム飛行場に到着した。第2陣の
40名も近いうちに到着する。一方、アフガニスタン北部同盟の兵
士約6千人が首都カブールからひきあげた。キューバの米軍基地グ
アンタナモには4機の輸送機が、タリバンおよびアル カイダの捕
虜を乗せて到着した。米国はアフガニスタン空爆を引き続き行な
った。

カシミールで再び戦闘

(ジャム)インド軍の情報によれば、カシミール地方で戦闘が起こ
り、少なくとも10名のパキスタン兵が死亡した。この地方の冬の首
都ジャムの北西の国境地域で、パキスタンの部隊がインド軍の拠点
を攻撃したとのことである。インド側の損害に関する情報はない。
両国は先週この地域に数千人の兵士を配備した。インドはパキスタ
ンに対し今までにない激しい調子で、通常兵器あるいは核兵器を用
いた戦争を行なわないように、と警告し、同国軍は総動員して、核
兵器による報復攻撃の準備をしている、と発表した。

イスラエル軍 ガザ空港を破壊

(ガザ市)イスラエル軍はガザ空港の大部分を破壊した。パレスチ
ナ側によれば、戦車とブルドーザーで滑走路を使用不可能にした、
とのことである。ガザ空港に対するイスラエル軍の攻撃は、4人の
死者を出したパレスチナ人によるイスラエル軍施設への攻撃への報
復と見られる。ドイツは1998年に開港したこの空港の建設に500万
オイロを支援していた。


1月12日(土)

お休みです


1月13日(日)

社民党 雇用創出計画を決定

(ベルリン)社会民主党は、低賃金死後のに財政的支援をすることで、長期間失業
している人と社会福祉を受けている人が再就職できるようにする方針である。ベル
リンで開かれた幹部会議で同党は、いわゆる「マインツ複合賃金形態」をドイツ全
体でも実施することを決めた。この決定によれば、独身者の場合、325オイロ以上
897オイロ以下の月収、結婚している場合には1707オイロ以下の月収ならば、社
会保険の払込金分の助成を受けることになる。この他、地域労働局が「雇用活性化
法案」の枠組みの内部で、人材を追加雇用することが計画されている。

     その他のニュース

ヤーゴダ 西独企業に参加を呼びかける

(ニュルンベルク)連邦労働施設所長ヤーゴダはドイツ西部の企業
に対し、東部各州での活動をより活発にするよう求めた。彼は、東
西の労働市場の格差は、国の努力がなければ埋められない、という
のは完全に間違った思いこみである、と語った。西側ではいくつか
の業種で人材がいつも不足しているのであれば、人材を他の会社か
ら引き抜くのではなく、注文や生産拠点を東に移すべきだ、とも語
った。

首相 選挙公約でシュトイバーを批判

(ベルリン)連邦首相シュレーダーは、キリスト教民主同盟とキリ
スト教社会同盟の首相候補シュトイバーが、現時点ですでに実行不
可能な選挙公約を立てていると非難した。彼はその例として、ドイ
ツ東部の社会基盤を整備する計画、企業に対する減税、国防軍の拡
充を挙げた。首相は、自分にとっては選挙戦が始まるのは夏休みの
後である、と明言し、それまでは職務を遂行する、と語った。

CDUとCSU 外面的には緊張なし

(ベルリン)キリスト教民主同盟とキリスト教社会同盟の議員団長
メルツは、両党の間で対立が強まっているとの報道を否定し、バイ
エルン州首相シュトイバーを首相候補とした決定は全員一致で行な
われた、と語った。中でもキリスト教民主同盟は、団結を示さなけ
ればならない、とも語った。彼は、選挙戦は(キリスト教社会同盟
の地盤バイエルンではなく)ベルリン主導で、それも他からの指示
を受けずに行なわれる、と明言した。一部では、キリスト教民主同
盟議長団内部では、シュトイバーが首相候補に決定したため、キリ
スト教社会同盟がキリスト教民主同盟に対して優位に立つことを恐
れる向きがある、との報道がなされていた。


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