4月15日〜21日のオーストリアのニュース

4月15日(月)

     国外ニュース

ゼネストでイタリア麻痺

火曜日イタリアではゼネストが行われ、麻痺する。20年ぶりにすべ
ての被雇用者が仕事を放棄し、政府が計画している解雇の通知を受
ける権利の緩和に反対の意志を示す。特に9時から17時までは多く
の飛行機、列車、船、公共交通機関が停止する。病院は急患にのみ
対処する。学校、銀行、郵便局、ほとんどのスーパーマーケットは
開かれない。映画館と劇場さえこれに参加する。労働組合は、首相
シルヴィオ ベルルスコーニの中道右派政府に、この権利をそのま
まにしておくように要求する。

     国内ニュース

女性の夜間労働 労使協議で認められず

産業大臣マルティン バルテンシュタイン(国民党)と労使双方が、
女性の夜間労働について月曜日に首脳会談を行ったが、成果を挙げ
ることは出来なかった。今回の交渉は、バルテンシュタインによる
意見を一致させるための最後の試みである、と同省は発表した。こ
の機会には全く妥協に達することが出来ず、この欠陥のある法的規
定は、労働市場における女性差別以外の何者でもないということに
関して、バルテンシュタインは残念に思っている、とも語った。こ
の次には、女性の夜間労働禁止を廃止する提案を同省が作成する。
これは数日中に準備され、5週間かけて検討されることになってい
る。


4月16日(火)

     国外ニュース

近東問題 パウエル成果を挙げられず

パレスチナ側は、米国外相コリン パウエルが近東での任務で今の
ところ成果を挙げていない、と評した。イスラエル軍の大規模な撤
退が行なわれないということは、パウエルは結果を出せなかったと
いうことである、と火曜午後、パレスチナ解放機構議長代理マーム
ド アバスは語った。イスラエル首相アリエル シャローンが、こ
の問題に関して、パウエルに対して「すべての扉を閉ざした」、と
彼は語った。また、イスラエル軍が「防御壁作戦」開始以前の地点
まで撤退するのでなければ、これ以上の進展はあり得ない、などと
も語った。

     国内ニュース

国民議会 公務員、大学、交通安全を審議

国民議会は、今回の任期中の100回目の議会を開き、公務員、大学、
交通安全問題について話し合う。公務員に関しては今までは無制限
に可能であった特別休暇中の給与の全額支給の特権を、一年12週間
までに制限する問題が取り上げられる。交通安全法案は、暴走運転
との戦いが中心となり、罰則強化だけでなく、自動速度計をトンネ
ルなどの場所にも設置できるようにする。一方、大学改革には野党
が反対して降り、対決が行なわれる。緑の党は水曜9時から議論を
行ない、社会民主党は木曜日に緊急提案を行う方針である。


4月17日(水)

     国外ニュース

アル カイダ 犯行声明

テロ組織アル カイダの公報スレイマン アブ グハイトは水曜日、
新たなヴィデオの中で、9月11日の米国での攻撃の責任は同組織に
ある、と認めた。彼は「私たちは、イスラムを敵として日夜戦う異
教の本拠に打撃を与えることが出来た」と中東放送が放送した、日
付の入っていないテープの中で語った。「私たちは扉口のところま
で来ており、異教徒に直接打撃を与えることができた」とも語った。
彼は、米国によるアフガニスタン空爆開始後、アル カイダの報道
官として登場していた人物である。彼の発言は、テロリストの黒幕
と目されるウサマ ビン ラディンが出した、米国攻撃を賞賛し、
経済に悪い影響を与えることに満足しているとの声明に続くもので
ある。ただしビン ラディンはテロ攻撃の責任があることは認めて
いなかった。

     国内ニュース

国民議会 交通安全法案承認

国民議会は水曜日、与党の賛成で交通安全法案を可決した。これは
安全ベルトを備えていない場合の罰金を7オイロから21オイロに上
げることを含んでいる。また横断歩道の前で停止しないという違反
を犯した場合には、72オイロを支払うことになる。運転免許証に関
しても新たな規定ができ、今後は自由に発行地を選ぶことが出来る
ようになる。ただし、新たに運転免許をとった人のためにいくつか
の訓練の段階を設定する計画は、野党の反対で盛り込まれなかった。


4月18日(木)

     国外ニュース

コロンビア軍 百人を超える反乱勢力を殺害

コロンビア軍は同国南部で反撃を行ない、左派反乱勢力FARC100
名以上を殺害した、と木曜日同国の第3旅団の将軍ホルヘ ピネダ
が、ナリエオ州の小都市ラ クルスの住民の言葉として、発表した。
コロンビア マルクス主義革命軍FARCの約800人が、同州都パス
ト近郊の山落の警察署を火曜日に攻撃した。この際4人の警官が死
亡し、8人が負傷した。軍は水曜日に反撃し、監禁されていた警官
55人を救出しようとした。住民の犠牲者についてはまだ何も発表さ
れていない。

     国内ニュース

EU集会議長ジスカール デスタン ウィーン到着

EU改革集会議長ヴァレリー ジスカール デスタンは連邦首相ウォ
ルフガング シュッセル(国民党)、連邦大統領トーマス クレス
ティル、EU集会のオーストリア代表との会談を行なう。改革集会と
EUの将来像をめぐる「開かれた話し合い」が計画されている、と連
邦首相府は訪問を前に発表した。ジスカールは木曜日ウィーン入り
し、最初の会談を外務大臣ベニータ フェレーロ・ワルトナー(国
民党)と副首相スサネ リース・パサーと行なった。改革集会はEU
の新憲法を作ることになっており、2月28日にブリュッセルで開会
式典を行なった。この集会には加盟各国政府、議会、欧州議会、欧
州委員会の代表が参加している。


4月19日(金)

     国外ニュース

EU ジェニン難民収容所に支援を要請

EUはパレスチナ人難民収容所ジェニンに対し、「国際的で中立の」
支援をするよう要請した。EU議長団は、同収容所で起きている出来
事を解明するためには、このような支援が不可欠である、との見解
を昨日マドリードで公表された声明の中で示した。その中では、西
ヨルダンランドの収容所の状況に関する情報、とくに死者の数の多
さと「大規模な破壊」に関する情報が極めて悲惨なものであること
にEUは愕然としている、人道団体と救援部隊は、妨害や禁止事項な
しで難民収容所で活動できるよう保証されねばならない、と述べら
れている。

     国内ニュース

ウェステンターラー 外国人法案を予告

自由党議員団長ペーター ウェステンターラーは新聞のインタヴュ
ーに答えて、遅くとも秋には第2次外国人法案を作ると予告した。
その中で彼は、内務大臣エルンスト シュトラサー(国民党)がこ
れに関する提案を行なったが、「亡命手続きの迅速化につながるこ
の提案を我々としては歓迎して」おり、自由党は独自に原則的には
同じような内容の提案を行なった、などと語った。


4月20日(土)

     国外ニュース

イスラエル ラマラからの部分撤退開始

西ヨルダンランドのラマラ占領から3週間経ち、イスラエル軍は同
市から部分的に撤退した。撤退した戦車は町の外れに留まっている、
と軍報道官は発表した。目撃者によれば、パレスチナ大統領ヤセル
 アラファトの本部は、まだ包囲されたままである。軍は3月29日
に「防衛壁作戦」と名付けた攻撃を行ない、西ヨルダンランドでま
ずラマラを占領した。攻撃開始後、アラファトは本部にいて、外部
とは完全に遮断された。国防大臣ベンヤミン エリエザーは金曜日、
ナブルスとラマラの大部から軍を撤退させることを検討している、
と発表していた。

     国内ニュース

自由党 EU委員の発言に攻撃

自由党事務長カール シュヴァイツァーは、月曜日に発行される新
聞に掲載されるEU委員ギュンター フェアホイゲンの発言を攻撃し
た。その中でフェアホイゲンは、自由党は「許しがたい人間狩り」
を行なっている、と語っている。彼は民主主義から見て正当ではな
いEU委員であるばかりでなく、自分の職務を全うできないような委
員でもある、とシュヴァイツァーは述べた。フェアホイゲンは「数
カ月前から、チェコをEUに加盟させるための障害を取り除こうとし
ているが、その際EUの規則をいろいろ無視して」おり、EU拡大の仕
事を行なっている人は皆、ベネシュ命令の一部は「人権を踏みにじ
るもので、同国がEU加盟するときには乗り越えられない障害となる
だろう」とシュヴァイツァーは語った。


4月21日(日)

     国外ニュース

ザクセン・アンハルト州で社会民主党敗北

5ヶ月後に連邦議会選挙を控えたドイツでは日曜日、ザクセンアン
ハルト州議会選挙が行われ、社会民主党は大敗を喫した。日曜夜の
暫定集計によれば、州首相ラインハルト ヘプナーの社会民主党は、
前回の35.9%から20%程度にまで票を減らした。勝利したのはキリ
スト教民主同盟で約37.5%を獲得した。自由民主党も13%を獲得し、
3倍以上位に得票を増やした。民主社会党は、社会民主党とつばぜ
り合いを繰り広げたが、2議席上回った。緑の党は2%程で、州議会
入りの機会をまた失った。

     国内ニュース

野党 国民党は右傾化しているとの見方

社会民主党と緑の党の党首、アルフレート グーセンバオアーとア
レクサンダー ファン デア ベレンは、両党が英雄広場周辺での
デモの事件があっても、ますます協力関係を強めていくのではない
か、との見方を否定した。彼らはそれより、連立与党がますます立
場を接近させており、国民党が右寄りになってきている、と見てい
る。「国民党は中道から外れて、右派となった」とグーセンバオア
ーは語った。ただし彼は、次回選挙後、緑の党ではなく社会民主党
が連立政権に復帰する可能性がある、と考えている。「問題は国民
党内部の自由主義勢力がいつ立ち上がり、現在の方針を転換するか
である。選挙で敗北した後にはこの流れがはっきりするだろう」と
語った。


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