5月27日〜6月2日のドイツのニュース

5月27日(月)

イスラエルで新たなテロ

(エルサレム)テル アヴィヴの南東のある人通りの多いペタ ティクヴァのショ
ッピング・センターで新たな自殺攻撃事件が起こり、第一報によれば、3人が死亡
した。パレスチナ人と見られる犯人は、子供1人を含む2人を道ずれに死亡した。
また少なくとも28人の買い物客が負傷した。アル アクサ旅団が犯行声明を出し
た。これはパレスチナ大統領ヤセル アラファトのファタハと近い立場の組織であ
る。
イスラエル軍は再びベツレヘムに侵攻し、聖誕教会への進路を封鎖した。難民収容
所デイシェでは、ファタハの活動家数人が逮捕された、との情報もある。

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イスラエル ドイツ国内の反ユダヤ勢力拡張を警告

(テル アヴィヴ)自由民主党党首ヴェスターヴェレの訪問のイス
ラエルでは、ドイツおよび欧州の反ユダヤ主義が勢力を伸ばしてい
ることに対し、同国政府首脳が警告を発した。首相シャローンは彼
との会談を前に、この展開に大きな懸念を抱いている、と語った。
イスラエル大統領カツアフも同様の発言を行なった。左派で自由主
義的な野党の指導者サリドは、ヴェスターヴェレが自由民主党内で
の反ユダヤ主義的発言を止めなかったため、彼との会談を拒否した。
一方同党首代理メレマンは党内からも激しい批判にさらされている。
右派支持者からの票を集めようとする彼の努力は、惨憺たる事態に
なりかねない、とバーデン・ヴュルテンベルク州同党主デーリング
は語った。バイエルン州同党主ロイトイサー・シュナレンベルガー
は、メレマンは右派大衆迎合と同党の相違を分かりにくくしている、
と語った。

ドイツ労働組合連合会長 連立政権支持を訴える

(ベルリン)シュルテはドイツ労働組合連合会長の職を退くが、彼
は連邦議会選挙では現連立与党の社会民主党と緑の党を支持するよ
うに訴えた。社会民主党が主導する政府は、今後も働く側の権利を
守り、また改善することができる、と同連合の連邦会議で彼は語っ
た。これに先立ち連邦大統領ラオは、400人の出席者を前に演説し、
連邦政府が社会的な役割を失なわないように警告し、市場だけでは
安定性を維持したり、公平性を実現したりすることはできない、と
語った。彼は産業界に対し、ドイツは悪い状況にある、と言わない
ように呼びかけた。シュルテの後継候補は、第3次産業の労働組合
verdi.会長代理ゾマー(50歳)である。彼が選出されるのは確実と
見られている。

イタリア地方選挙 ベルルスコーニ政権の評価

(ローマ)イタリア各地では地方選挙が行われ、首相ベルルスコー
ニの中道右派連合が、予想より悪い結果を出した。投票終了後発表
された投票の調査によれば、いくつかの都市で中道左派連合の候補
者がはっきりと票を伸ばしている。10の地域の首長、967の市長、
いくつかの市議会の選挙が行われた。全有権者の4分の1にあたる
約1200万人が投票権をもっていた。今回の選挙は1年前に就任し
たベルルスコーニに対する有権者の初めての意志表明と見られてい
る。


5月28日(火)

購買者保護大臣 動物飼料問題の対策を発表

(ベルリン)購買者保護大臣レナーテ キューナストは有機飼料に植物性の毒が含
まれていた件で、事件の全面的な解明を行なう、と語った。この問題に関して各州
の担当大臣との協議を行なう、と有機農業連盟との緊急会談後ベルリンで発表した。
この問題の対策として、国立の監督研究機関は独自に委託を受けた場合でも、その
結果を報告しなければならなくなる。
ニトロフェン汚染の範囲は、かなり広範囲に広がっている。当初105トンと発表さ
れていたブランデンブルク州産の有機農法による小麦に加えて、450トンの飼料が
有毒な除草剤で汚染されていた、とニーダーザクセン州農業省は発表した。この汚
染の原因については相変わらずはっきりしていない。

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メレマン 反ユダヤ発言での誤りを認める

(ベルリン)ドイツユダヤ人中央評議会との反ユダヤ主義での対立
で、自由民主党副党首のメレマンは、初めて誤りを認めた。ラジオ
番組で彼は、中央評議会会長代理のフリードマンを非難すべきでな
かった、自分の態度で反ユダヤの偏見をあおってしまった、と語っ
た。また彼は、フリードマンがイスラエルに批判的な発言があるた
びに、自分を反ユダヤ主義者と非難することに腹を立てていたのだ、
と語った。彼はフリードマンに2人だけでの会談を行なうよう提案
した。フリードマンは、自由民主党党首のヴェスターヴェレの、こ
の対立でイスラエル側の仲介者をたてて和解しようという提案を拒
否した。改めて彼は、同党がメレマンとは明確な一線を画すよう要
求した。一方メレマンは相変わらず党内からの圧力を受けており、
選挙で右派の支持を集めようとしているとの批判は強まっている。

イスラエル ハマスの指導者ジェニンで逮捕

(エルサレム)テル アヴィヴでの自殺攻撃に対抗して、イスラエ
ル軍はパレスチナ人居住地数ヶ所へ侵入した。難民収容所ジェニン
への侵攻では、パレスチナ人1人が殺害された。同所ではイスラエ
ル兵がハマスの現地指導者を逮捕した。その他西ヨルダンランドで
は急進派と目される8人が逮捕された。イスラエル人1人が武装パレ
スチナ人によってラマラ近郊のユダヤ人居住区で射殺された。米国
政府筋の情報では、米国はイスラエルとパレスチナに交渉を再開さ
せるための計画を策定中である。

ヴェスターヴェレ 近東和平は望めないと語る

(ラマラ)パレスチナ人がテロを終わらせないかぎり、近東には平
和は訪れない、と自由民主党党首ヴェスターヴェレは語った。イス
ラエルが存在する権利を確保し、パレスチナ人が独自の国家を手に
入れることが重要だ、とパレスチナ大統領アラファトとの火曜の会
談後、彼はラマラで語った。月曜日のペタ ティクヴァの攻撃に関
して、アラファトはこの攻撃をはっきり非難し、イスラエルに対す
るテロはパレスチナ人の利益に反する、と語った、と彼は伝えてい
る。アラファトはサウジ・アラビアの和平提案に基づいて、近東和
平を進めていくことに賛成だと語った。


5月29日(水)

家畜飼料問題拡大

(ベルリン)農薬に汚染された有機飼料をめぐる問題で、購買者保護大臣レナーテ
 キューナストは、今後段階的に食肉製品に対する検査を強めていく、と語った。
彼女は、一貫した検査体制が必要である、とも語った。連邦議会の農業委員会が木
曜日午前中に、特別会議を開いて、今回の問題を話し合う。ニーダーザクセン州の
農業省の情報によれば、汚染された有機飼料は、有機農場が鶏の飼育に使っただけ
でなく、乳牛および豚の飼育にも使われた、とのことである。どのようにして禁止
された除草剤が飼料に入ったのか、まだ判明していない。

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自民党 反ユダヤ問題での対立に関し協議

(ベルリン)自由民主党副党首メレマンとドイツユダヤ人中央評議
会はまだ続いている。同評議会会長シュピーゲルは、メレマンの最
新の発言は謝罪としては不十分である、と述べた。メレマンはシュ
ピーゲルに当てた書簡の中で、誤りを認めたものの、中央評議会が
自分を反ユダヤ主義だとした非難を撤回するように主張していた。
同党党首ヴェスターヴェレは金曜日に、議長団と連邦首脳部の緊急
会議を招集した。

フィッシャーとペレス アラファトによる改革を求める

(エルサレム)独外相フィッシャーとイスラエル外相ペレスはパレ
スチナ大統領アラファトに対し、自治政府の抜本的な民主化を求め
た。フィッシャーはペレスとの会談後、近東和平実現のため、7月
の国際会議開催を強く主張した。ペレスは、自治政府の現在の体制
がテロが起きる原因の一つであり、パレスチナ人は安全を保障し、
政治的な国生を行なう能力がある当事者であることを示さなければ
ならない、とも語った。これに先立ちフィッシャーはハイファ大学
で、ドイツ人の外相として初めて名誉博士号を授与された。

ファタハ イスラエルでの自殺攻撃中止を求める

(ラマラ)パレスチナ大統領アラファトのファタハの組織は、イス
ラエルで自殺攻撃を行なわないようにと要請した。武装蜂起は占領
地域に限定しなければならない、自殺攻撃はパレスチナ国家建国の
ための戦いを妨害している、との声明をファタハ革命評議会は出し
た。アラファトは、パレスチナ人団体の権限を規定する自治区基本
法に署名した。パレスチナ議会は、1997年にすでにこの文書を採
択していた。イスラエル安保閣議は、最近のパレスチナ人の犯行へ
の対処法を決定する会議を開いた。火曜日には、西ヨルダンランド
で2件の攻撃があり、4人のイスラエル人が死亡した。カイロでは
副外相バーンズがエジプト首脳との会談を行なった。


5月30日(木)

外相フィッシャー近東和平仲介に乗り出す

(エルサレム、ラマラ)近東訪問中の外務大臣ヨシュカ フィッシャーは、和平へ
の再出発に向けいくつかの重要な点で前進をはかった。イスラエル首相アリエル 
シャローンとのエルサレムでの会談後、彼は、シャローンが国際近東会議に強い同
意を示した、と語った。パレスチナ大統領ヤセル アラファトはラマラでフィッシ
ャーに、改革の準備をする、と約束した。フィッシャーはパレスチナの司法制度と
財政制度の透明化と、権力の分割を行なうよう求めた。
エルサレムのユダヤ人虐殺の記念施設ジャド ヴァシェムを訪問したフィッシャー
は、ドイツ人の意識からホロコーストを消してしまうことがないように、と警告し
た。

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イスラエル軍 ベツレヘムから撤退

(エルサレム)目撃者によれば、イスラエル軍は4日間にわたる占
領を終えて、ベツレヘムから撤退した。戦車と装甲車が撤退し、近
くにの難民収容所ジェイシェからも撤退した、とのことである。そ
の前に軍は、西ヨルダンランドで手入れを行ない、急進派と目され
る10人の容疑者を逮捕した、との発表があった。通信社の報道によ
れば、イスラエル兵士がヘブロンとトゥルカレム近郊の村に一時迫
った。医者の話によれば、数人が負傷した、とのことである。

カシミールで激しい戦闘

(ニュー デリー、イスラマバード)急進派モスレムの襲撃と、激
しい砲撃戦により合わせて30人を越える死者を出し、インドとパキ
スタンの国境地域の緊張はますます高まった。通信社の報道によれ
ば、パキスタン軍は、この地域に派兵するため、アフガニスタン国
境から撤退し、両国すでに百万人の軍を集結させた。パキスタンの
国連大使は、同国は核兵器による先制攻撃は行なわない、との声明
を出した。インドは、部隊の展開に対して平静に対応している。同
国は軍隊をすでに完全に動員している、とインド軍報道官は発表し
た。緊張が高まる中、米国大統領ブッシュは、国防相ラムズフェル
ドをこの地域に派遣すると発表した。

シュトイバー 労働組合同盟に支持を求める

(ベルリン)労働組合同盟ゾマーは、同同盟の会議の終えるに当た
って、明確に社会民主党と緑の党の現連立政権を支持する、と語っ
た。彼は、現連立政権の再選はないと考えている、との報道を否定
した。これより前、キリスト教民主、社会同盟の首相候補シュトイ
バーは参加者を前に、労働組合に自分を支持するよう訴えたが、対
立する問題に関しては譲歩しないという姿勢を示した。彼は、労働
者の権利と賃金交渉の権利に関する自らの党の選挙政策を擁護し、
現政権の賃金契約法に関しては、これを拒否するという態度を明確
にした。労働組合同盟の全国会議は予定を1日早めて終了した。


5月31日(金)

連邦政府 インド在住のドイツ人に国外退去を推奨

(ベルリン)外務省はインドに住むドイツ人全てに対し、出国を検討するように勧
めた。それによれば、インドへの緊急でない旅行は全て延期し、インドにあるドイ
ツ企業の支店に派遣されている従業員の家族は直ちに出国することが勧められてい
る。米国と英国はすでに、戦争の危険性が高まっているため、住民に対しインドか
らの出国を勧めていた。1週間前、連邦政府はパキスタンへの緊急でない旅行はや
めるようにと勧めていた。またドイツとEU諸国はパキスタンの外交代表部の安全
対策を強化した。インドとパキスタンは核兵器を保有しており、国境地域と問題に
なっているカシミール地域には百万人ほどの兵士が集結している。

     その他のニュース

自民党 メレマン発言に対する謝罪拒否

(ベルリン)自由民主党は副党首メレマンが、ユダヤ人中央評議会
の委員に対して非難をしたことを謝罪することを拒否した。しかし
同党幹部は全員一致で採択した声明の中で、メレマンの「論争中に
犯した過ち」を遺憾に思う、としている。その声明には、イスラエ
ル首相シャローンにも中央評議会副会長フリードマンにも、ドイツ
で反ユダヤ主義が勢力を伸ばしていることに対する責任はない、と
記されている。自由民主党党首ヴェスターヴェレは、緊急幹部会の
後、同党あるいは特定の党員を反ユダヤ主義と非難することには根
拠がない、と退けた。中央評議会会長シュピーゲルは、この声明に
失望し、自由民主党幹部はメレマンの発言を非難できる状況にはな
い、と批判した。

外相フィッシャー エジプト訪問

(ラマラ)独外相フィッシャーはイスラエル人とパレスチナ人に対
し、和平交渉を新たに開始するよう改めて訴えた。彼は、パレスチ
ナ側の穏健な民主勢力の代表との会談を行なった後、パレスチナ政
府の民主化なしに和平実現はあり得ない、と語った。EU内部では相
変わらず7月の国際和平会議に希望を持つ向きがある。フィッシャ
ーとの会談後、EU外務安保政策担当委員のソラナは、この会議は十
分に準備を行なわなければならない、と語った。フィッシャーはエ
ジプトに移動し、土曜日には大統領ムバラクと会談を行なう。イス
ラエル軍は、自治都市ナブルスに迫り、パレスチナ大統領アラファ
トのファタハの指導者1人を逮捕した。

さらに2州でニトロフェン疑惑

(ベルリン)ニトロフェン問題が他の州にも広がった。メクレンブ
ルク・フォアポメルン州とニーダーザクセン州に続いて、ノルトラ
イン・ヴェストファーレン州およびザクセン・アンハルト州でも生
態系農法で作られた卵、鳥肉および飼料に除草剤使用の痕跡が見つ
かった。ニーダーザクセン州は、この事件に関係する農場に汚染飼
料を販売していたGS Agri社に、緊急措置として生態系農法による
飼料の販売を禁じた。連邦および州の作業班が新たに結成され、金
曜日から、汚染された食料と飼料がどこに運ばれたのかを解明しよ
うとしている。この問題が発覚してから1週間経っても、発ガン性
のあるこの農薬がどこから来たものか、はっきりしていない。


6月1日(土)

ニトロフェン疑惑解明

(ベルリン)ニトロフェンに汚染された生態系農法による飼料の疑惑が解明された。
購買者保護大臣レナーテ キューナストは記者会見で、メクレンブルク・フォアポ
メルン州の仲買業者の施設が汚染源である、と発表した。北ドイツ種子樹木株式会
社は、以前大型倉庫に除草剤を貯蔵していた。そこからニーダーザクセン州の飼料
販売会社GS Agriに穀物が出荷され、同社が全国の生態系農法をとる農場に出荷し
ていた。ニトロフェンはメクレンブルク・フォアポメルン州、ニーダーザクセン州、
ノルトライン・ヴェストファーレン州、ザクセン・アンハルト州で作られた生態系
農法による卵、鳥肉から検出された。

     その他のニュース

建築業賃金交渉の仲裁不調 6月にもスト

(ベルリン)ドイツの建築業界は1949年以来初めての全国スト実
施に向けて動き出した。労使双方はキリスト教民主同盟のガイスラ
ーを議長とする最後の調停交渉を行なったが、建築業の95万人の
賃金契約の妥協案で合意することはできなかった。賃上げおよび旧
東ドイツ各州での最低賃金に関する意見が違うためである。建築産
業労働組合会長ヴィーゼヒューゲルは、直ちに平和維持義務期間の
終了を宣言し、6月中旬にもフランクフルト アム マインとベル
リンを中心にストライキを行なうかもしれない、と述べた。

社会民主党 自由民主党の反ユダヤ的な傾向を非難

(ベルリン)社会民主党は、自由民主党が反ユダヤ主義的で右派大
衆迎合的な傾向を示している、と非難した。同党幹部が選挙に向け
た日曜日の党大会のために発表した声明の中で、反ユダヤ主義を選
挙戦に利用し、自らの陣営に許容する者が、ドイツの政治の責任を
引き受けることは許されない、と記されている。自由民主党党首ヴ
ェスターヴェレは、同党副党首のメレマンとドイツユダヤ人中央評
議会の対立を解決することに失敗した、と非難されている。ただし
党幹部の会談でも、社会民主党が総選挙後、自由民主党との連立を
絶対行なわないことにするかどうかは、決まらなかった。社会民主
党党首で首相のシュレーダーは、自由民主党との連立を行なわない
と直ちに明言するようにとの他党党首からの要請を拒否した。

外相フィッシャー 近東訪問終了

(カイロ)外相フィッシャーは近東訪問の最後に、和平実現に向け
た突破口ができたと楽観的な意見を述べた。エジプト大統領ムバラ
クとの会談後、イスラエルとパレスチナの和平協定を国際的に監視
していくことが重要だ、オスロ合意には実施の確認が国際社会に委
ねられていなかった、という欠陥があった、とフィッシャーは述べ
た。イスラエル軍は、西ヨルダンランドでパレスチナ人急進派と目
される人物への手入れを引き続き行なった。イスラエル軍放送によ
れば、ナブルスで封鎖を突破したパレスチナ人1人を射殺した。


6月2日(日)

社会民主党党大会 選挙綱領を採択

(ベルリン)キリスト教民主、社会同盟に対する攻撃と、自由民主党との明確な違
いを打ち出して、連邦首相ゲアハルト シュレーダーは社会民主党員に対し、選挙
戦が本番に入ったことを伝えた。同党はベルリンで党大会を開き、党首シュレーダ
ーは社会革新の政策の続行に理解を訴え、同党が社会的公正を保証すると語った。
多数の賛成で、520人の代表が「革新と連帯」を旗印に掲げた選挙綱領を可決した。
中心に置かれているのは失業対策のほか、国家予算の健全化を推し進めること、家
族および教育政策の改革である。緑の党との連立は維持されることになる。

     その他のニュース

郵便 警告ストを予告

(ベルリン)ドイツ郵便は火曜日から全国で警告ストライキに入る、
との圧力をかけている。第3次産業労働組合ver.diは、賃金交渉で
全く提案を行なわない使用者側に対する圧力を強めている。労働組
合は職員に6.5%の賃上げを求めている。第3回の交渉は6月10日に
予定されている。

ニトロフェン問題 農家は賠償請求の方針

(シュヴェーリン)ニトロフェン問題の解明が進み、当局はさらに
汚染飼料の調査を熱心に行なっている。メクレンブルク・フォアポ
メルン州農省によれば、約120トンの穀物の所在がまだ不明である。
飼料はいずれも同州の貯蔵庫に貯蔵されており、そこで生態系農法
で作られた穀物が除草剤であるニトロフェンに汚染された。この種
子会社の貯蔵庫には旧東ドイツ時代、殺虫剤が貯蔵されていた。そ
こから穀物は主として飼料製造会社GS agriに出荷され、多くの生
態系農法の農場に出回っていた。農業共同企業体は、飼料製造会社
に対し損害賠償裁判を行なう、と予告した。

スイス 妊娠中絶を期限付きで認める法律を可決

(ジュネーヴ)スイスでは妊娠12週間以内の人工中絶が今後認めら
れる。国民投票を行ない、最終暫定集計によれば、有権者の3分の2
近くが期限付き中絶法に賛成した。妊婦が自らの窮状を申告し、医
師の助言を受けた場合には、この法律が適用される。この法律の厳
格化を求める中絶反対派の提案は、約80%の反対で否決された。


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