6月17日〜23日のオーストリアのニュース

6月17日(月)

     国外ニュース

EU外相 農業補助金に関する決定延期

月曜午後ルクセンブルクで開かれたEU外務大臣会談は、長時間にお
よび、時には激論となった。対立点は、EU拡大交渉でどのような譲
歩を行なうか出会ったが、これには合意が成り立った。外相は、農
家に対する直接の支払いを続行する決定を先送りした。ただし巨額
の助成金はEU法の一部であるとの方針は堅持した。外交官は、今週
末セヴィーリャで開かれるEU首脳会談で加盟希望国の農家に対する
助成金の決定は、議論を行なわずに延期することで一致した、と述
べた。

     国内ニュース

環境点数制度 ウィーンでの3者会談で決着へ

7月5日に交通大臣マティアス ライヒホルト(自由党)は、ドイ
ツとイタリアの交通大臣と、予定ではウィーンで、環境点数制度の
延長に関する話し合いを行なう予定である。EU交通委員ロヨラ 
デ パラシオは、今のところ参加しない予定である。ルクセンブル
クでのEU交通大臣会議の後、ライヒホルトがこれを発表した。月
曜の話し合いでは大臣はこの制度の延長で意見が一致しなかったが、
否定的な態度ではなく、加盟国の多くは、口は挟まないものの、こ
の議論の論拠を肯定的に受け止めている、と彼は語った。


6月18日(火)

     国外ニュース

イスラエル 西ヨルダンランドを監督下に置く方針

イスラエルは西ヨルダンランドの各地を再び占領し、パレスチナ人
の攻撃が続く間はそれを続行する計画である。これはテロリストの
攻撃が続く中、イスラエルの政策の変換を意味する、と同国政府は
声明を出した。さらに声明では「テロリストの活動に対して、イス
ラエルはパレスチナ自治当局の支配する地の占領で応える。この地
域はテロが続くかぎり、イスラエルが占領し続ける」と述べられて
いる。パレスチナ人による攻撃後、軍は先週事件の黒幕と潜在的な
暗殺犯の捜査をパレスチナ人自治区で行なったが、直後に引き揚げ
ていた。

     国内ニュース

迎撃戦闘機 24機ではなく18機導入か

迎撃戦闘機の購入問題で、計画の24機ではなく、18機だけを購入
する可能性が出てきた。火曜日のテレヴィは、支出削減のため減ら
す可能性があると報じた。この報道によれば、これにより購入費用
は10億オイロを下回る可能性がでてきた。この数字は販売会社か
ら出てきたものである。大蔵大臣カール・ハインツ グラサー(自
由党)は閣議後、迎撃戦闘機購入に対して基本的には懐疑的な意見
を述べ、国防省からは今日まで書類の提出がないので、計算を始め
ることができない、と述べた。


6月19日(水)

     国外ニュース

米大統領府 短期間避難

米国大統領府は水曜午後、短時間ながら避難した。小型飛行機が安
全地域の中に入ってしまったことがその原因であった。このセスナ
機はまもなく大統領府から離れていったが、航空当局及び安全保障
当局と無線連絡ができない状態であった。そのため大統領府は避難
を行なった。操縦士の過失であった可能性がある。

     国内ニュース

社民党の労働組合 反シュトラサーデモを呼びかけ

労働組合執行部の社会民主党労働組合議員団は、木曜日ウィーンで、
内務大臣エルンスト シュトラサー(国民党)の改革計画に反対す
るデモに参加するように呼びかける。デモは内務省の組織改革計画
と、地方駐在連邦警察隊の廃止、ウィーン市の警察改革に反対する
ものだ、と主催者は強調している。1,000人ないし1,500人の参加
者を予想している。


6月20日(木)

     国外ニュース

ユダヤ人入植地でパレスチナ人の攻撃 死者発生

2人のパレスチナ人テロリストが木曜午後、西ヨルダンランドのユ
ダヤ人入植地に侵入し、子供2人を含むイスラエル人4人を殺害した。
その他4人が負傷した。イスラエルでの報道によれば、このパレス
チナ人はナブルスの南東の入植地イタマルで銃撃を行ない、その後
1軒の家に押し入り、住人を人質にとった。イスラエル治安部隊は、
午後その家に突入した。その際パレスチナ人は死亡した。パレスチ
ナ人解放国民戦線がこの行動を起こしたとの声明を出した、と安全
保障審議官が発表した。

     国内ニュース

ウェステンターラー 大統領案に「いい意味で驚いた」と発言

自由党会派長ペーター ウェステンターラーは、連邦大統領トーマ
ス クレスティルの立てている、次回の国民議会の選挙後には、自
動的にではないものの、最大政党に組閣をまかせる、との計画に、
「いい意味で驚いた」と発言した。彼は新聞に、これは現状を変え
るものであり、大統領にはもっと詳しい説明をしてほしい、と語っ
た。「私はこの提案の理由を今のところ完全に理解してはいない」
と語った。ウェステンターラーは、何故今まで選挙に負けた党が組
閣していたの長い間理解できないでいた、と語った。社会民主党の
カップは、変える必要はない、クレスティルは自分の裁量範囲をと
っておいて、積極的な大統領として予備会談の再建を果たすつもり
なのだ、と語った。


6月21日(金)

     国外ニュース

ETA サラゴサで自動車爆弾

スペイン南部の太陽海岸にある休暇用ホテルの前で自動車に仕掛け
られた爆弾が爆発し、重傷者を含め6人が負傷した。この攻撃は、
スペイン南部のセヴィーリャで開かれているEU首脳会談に合わせ
て発生した。その数時間後バスクの地下組織ETAが北部の町サラゴ
サでさらに自動車爆弾を使用した。警察の発表によれば、金曜午後
エル コルテ百貨店の駐車場に停まっていた小型自動車に仕掛けら
れていた爆弾が爆発した。ETAは爆発の15分前、バスク地方の道
路警備隊に電話をして警告していた。スペインのラジオ局RNEによ
れば、警備員1人が負傷した、とのことである。

     国内ニュース

シュトラサー 行政改革断行

社会民主党の労働組合と内務省は行政改革に関して対立しているが、
担当の責任者エルンスト シュトラサー(国民党)はこれに断固取
り組む。新聞のインタヴューで彼は、労働組合の代表者が対話を拒
否していることを非難し、金曜には自らの改革計画の最終的な修正
に入った、と語った。シュトラサーは、以前にも労働組合側に対話
を申し出ていたが、受け入れる兆しがないので、改革案の最終検討
の準備に入った、と強調した。


6月22日(土)

     国外ニュース

スペインで再び爆破事件 怪我人なし

スペインでは土曜日午後、再び自動車爆弾が爆発した。警察の発表
によれば、爆発が起きたのは北部の港町サンタンデルで、負傷者は
発生しなかった。警告が出ていたため、住民と通行者は安全な場所
に避難することができた。これはこの2日間でスペインで起きたテ
ロ事件としては5回目である。一連のテロで合わせて9人が負傷し
ている。これ以前、昨日正午ごろにはスペインの太陽海岸で爆弾が
2つのホテルの間で爆発した、と警察は発表した。バスクの地下組
織ETAはその少し前、攻撃を行うと警告していた。

     国内ニュース

農相 オーストリア通過問題で非現実的な約束に反対

連邦国民党の党首代理で、農業大臣ウィルヘルム モルテラーは、
オーストリアを通過して他国に物品を輸送することを求める要請に、
非現実的だとして反対した。ティロール国民党の州党大会が土曜日
インスブルックで開かれ、彼はオーストリア通過を認めさせないた
めに最大限の努力をすると約束し、不可能なことを約束しない、と
語った。また彼は基盤整備大臣ライヒホルト(自由党)に、EUと
交渉して、必要な成果を挙げるよう期待した。州首相のウェェンデ
リン ワインガルトナーは、ブレネン峠トンネルとウンターインタ
ール路線の建設要求は必ずしも理解できないが、州議会ではウンタ
ーインタール路線に反対している政党はない、と語った。


6月23日(日)

     国外ニュース

ブッシュ 月曜日に近東演説を行う予定

米国大統領ジョージ W. ブッシュは、数日前から緊張とともに期待
されていた近東に関する演説を月曜日に行うものと見られている。
今のところ演説は午後に行われる計画である、と日曜大統領府から
発表があった。現地の情勢が変化した場合には、若干遅れるかもし
れない、とのことである。大統領補佐官はブッシュに、火曜日にカ
ナダで始まるG8首脳会談に出発する前にこの演説を行うように勧
めている、とのことである。この演説ではブッシュがパレスチナの
暫定国家を建国する計画について話す予定である。もともとは先週
この演説を行う予定であったが、26人の死者を出した自殺攻撃事
件のため、延期になっていた。

     国内ニュース

基盤整備大臣 副首相が政府を牛耳っていると発言

基盤整備大臣マティアス ライヒホルト(自由党)は、同党主で副
首相のスサネ リース・パサーが政府の中心になっている、と感じ
ている。「スサネとウォルフガング(シュッセル首相)は夫婦のよ
うだ、政治上の夫婦である。そして彼女はズボンをはいている(か
かあ天下だ)」と日曜日に語った。これはいいことでもあって、女
性が君臨している所では、たとえば家計はうまくいくものだ、など
とも語った。また彼は、自分も国民党との連立が続くことを願って
いる、とも語った。


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