9月16日〜22日のオーストリアのニュース


9月16日(月)

     国外ニュース

イラク 武器査察団の再受け入れに賛成

イラクは、国連武器査察団の無条件の再入国に賛成した。イラク首
脳部は、この内容を含む書簡を国連事務総長コフィ アナンに送っ
たことを、アナンが確認した。またイラクには、査察団の再入国に
関する実務面での準備を勧めるための話し合いをすぐに始める準備
がある、ともアナンは述べた。

     国内ニュース

社民党党首 景気刺激策を要求

社会民主党党首アルフレート グーセンバオアーは、月曜午後ウィ
ーンで演説し、景気刺激のための総合対策をとることに賛成であ
る、と述べた。米国が景気の牽引車となるまで待つというのは誤っ
た政策であって、2003年は2002年よりもさらに悪化する可能性
もある、と述べた。彼は、基盤整備のための投資、投資誘導、小企
業に対する減税を進めるべきである、と述べた。欧州の安定のため
の対策はいかなる場合でも堅持すると彼は強調した。また、国家財
政の赤字をなくすのは、経済成長が進み、失業率が低いときにのみ
意味がある、とも述べた。その他、授業料を廃止し、自由党との連
立はあり得ないこと、迎撃戦闘機購入に反対するなどと述べた。




9月17日(火)

     国外ニュース

チェコ政府の危機 解決の模様

チェコ政府内部で数日にわたって発生していた危機は、解決した模
様である。首相ウラジミール スピドラは以前右派自由主義の自由
連合民主連合が連立から離脱すること求めていたが、これは行なわ
れずに、与党3党は火曜日、危機を仲裁する重要な一歩を進んだ。
スピドラの党と外務大臣キリル スヴォボダ率いるキリスト教民主
主義の国民党は、自由連合民主連合の計画を受け入れ、今後定数
200の下院で101人の議員からなる連立政権が重要法案に賛成するこ
とを約束した。

     国内ニュース

首相「オーストリアは責務を果たさねばならない」

連邦首相で国民党党首のウォルフガング シュッセルは、同党の国
会議員会議の冒頭の機会を利用して、間近に迫っている選挙戦に全
力で取り組むよう党員に求めた。彼はその際、11月24日の選挙で
勝利することに自信をのぞかせた。選挙が早期に行なわれることは
遺憾ではあるが、この措置は必要であった、と述べた。問題なのは
権力あるいは役職ではなく、国が機能しているということである、
と彼は述べた。「私の周囲の組織、人材、経験は、他の候補者に比
べて勝っている点である」とも述べた。組織から人が離れたら別の
人物を探す、と自由党と社会民主党にあてこすって語った。




9月18日(水)

     国外ニュース

北イスラエルで自殺攻撃

イスラエルは6週間起こっていなかった自殺攻撃に震撼した。午後
の混雑する時間帯に、同国北部のバス停で1人の男が自爆した。警
官1人が死亡し、3人が負傷した、と報じられている。今回の攻撃
はイスラエル人とアラブ人双方が住む町ウム アル・ファームで起
きた。目撃者は、爆発後被害を受けた警察の車と、警官2人が負傷
したのを見た、暗殺者はばらばらに吹き飛んでいた、と語った。救
援隊が事件現場に急行し、警察は現場を封鎖した。

     国内ニュース

自由党 総選挙に賛成

自由党は国会で選挙の提案に賛成するものと見られる。水曜日午後
の国会議員会議で、これに関する決定を決議した。参加者数人がこ
れを確認した。それによれば、ケルンテン州選出の国会議員も11
月24日の総選挙に賛成する、とのことである。水曜昼には新国会
議員団長カール シュヴァイツァーを含む自由党幹部は、投票を前
倒しする理由はない、と考えていた。ケルンテン州のマルティン 
シュトルッツは、同州の自由党議員団に、総選挙の提案に賛成しな
いように呼びかけていた。議員会議の前には国会議員とケルンテン
州同党の事務長クルト ショイヒも、選挙の前倒しに反対する路線
を変更するためには、粘り強い説得が必要である、と考えていた。




9月19日(木)

     国外ニュース

ブッシュ 対イラク政策で議会と対立

米国大統領ジョージ W. ブッシュは、イラク政策をめぐり、議会と
対立しかねない。ブッシュは昨日ワシントンで、予定されている決
議の中で議会が、イラクに対する軍事攻撃の可能性について自分に
自由裁量を与えるよう、要求した。野党民主党の上院の幹部トム 
ダシュリーは、これを不当な要求であるとして全面的に拒絶し、ど
のような情勢下で軍事的な行動をとるかを一方的かつ全面的に大統
領はまかせてはならない、と語った。一方イラクは、国連安保理と
の協力すると予告したが、武器査察では国家の主権が木津つけられ
ないことが条件だ、とした。また国連安保理では決議を行なうのに
必要な全員一致は、中露が同調していないため、難しそうである。

     国内ニュース

年金保険施設長 アマーが後継者に

1ヶ月にわたる話し合いの末、年金保険施設長は10月1日に、新た
な最高経営責任者代理を迎える。辞任した自由党の国民議会議員ラ
インハルト ガオクの後任として、移行委員会は木曜全員一致で経
営学専攻の大学教授ラインハルト アマー(53歳)を選んだ。同
時に監督官庁である社会福祉省は、最高経営責任者エーワルト ウ
ェチェレックの任命を1ヶ月遅れで確認した。




9月20日(金)

     国外ニュース

スロヴァキア選挙 元首相メチアル 首相に復帰か

「彼かそれとも我々か」 数カ月前からNATOとEUからスロヴァキア
にあてた簡潔な書簡にはこのように記されている。金曜と土曜日の
国会議員選挙後、独裁的な元首相メチアルが権力の座に復帰するな
ら、カルパティア山脈にある同国のEUおよびNATOへの加盟を考え直
す、との声が両組織から聞こえてきている。しかし60歳のメチアル
は、失った首相の職に手が届く所まで来ている。スロヴァキアは政
権交代が怒りそうではあるが、メチアルを首相にした場合、誰も彼
と権力を分けあおうとするものはいない。

     国内ニュース

総選挙後の連立をめぐる方針

連邦首相で国民党党首ウォルフガング シュッセルは、11月24日の
選挙後、国民党との連立政権を改めて作るほうを望んでいる。これ
は彼が新聞のインタヴューで明らかにしたものである。一方社会民
主党党首のアルフレート グーセンバオアーは、別の新聞のインタ
ヴューで、国民党との大連立に戻ることはあまり魅力的ではない、
と述べた。シュッセルは、自由党が何を望んでおり、また誰との連
立を望んでいるのか、そして、自らが選ぶ首脳部のことを真剣に考
え、その首脳部を誠実に支持する場合に限り、連立を行ない、そし
てこれは投票行動次第である、と語った。グーセンバオアーは国民
党より、緑の党との連立に賛成である。「問題は、どちらの党が改
革路線を共に歩む準備ができているかである。国民党が、記録的な
失業率、税率、さらなる国家財政の赤字を生んだ現在の路線にとど
まるなら、同党と組むことはほとんど考えられない」と述べた。




9月21日(土)

     国外ニュース

アラファトの本部 爆破へ

パレスチナ大統領ヤセル アラファトは、ラマラの本部で決意を迫
られている。パレスチナ側の情報では、イスラエル軍はアラファト
と250人の部下に対し、土曜午後、事務所の建物から手を上げて退
去するよう要求した。本部近くに住む住民にも、激しい爆破が行な
われるとの警告が出された。しかしアラファトはイスラエル軍の要
求通りには行動しない、と情報大臣ヤセル アベド ラボが発表し
た。イスラエル軍は日曜朝、アラファトの大破した本部の破壊に取
りかかった。この作戦は水曜日に6人の死者を出したテル アヴィ
ヴの路線バスの自殺テロ攻撃に対する報復として行なわれた。イス
ラエルは、アラファトの本部に逃げ込んだテロの容疑者20人の引
き渡しを求めた。

     国内ニュース

ウィーン社民党の筆頭候補 ペトリッチュに

外交官のウォルフガング ペトリッチュがウィーン社会民主党の筆
頭候補になる。社会民主党党首アルフレート グーセンバオアーは
これを喜んだ。彼が筆頭候補になったことは、よい方向に進んでい
る現れだ、と彼は語った。土曜日にはウィーン社会民主党は、同党
が次期政権に参加し、同党から外務大臣が出る場合、ペトリッチュ
が外務大臣に就任することを確認した。彼は現在ジュネーヴ大使を
務めているが、すでに数回同党の内務担当の候補者として扱われて
きており、2004年の連邦大統領選挙でも候補者と見られていた。
彼は今までそれを拒否していた。




9月22日(日)

     国外ニュース

メクレンブルク・フォアポメルン州議会選挙 現与党勝利

ドイツのメクレンブルク・フォアポメルン州社会民主党は、日曜行
なわれた州議会選挙ではっきりした勝利を収め、4年前に始まった
社会民主党と民主社会党の州での連立が維持できることになった。
テレヴィ局ARDとZDFの予想によれば、首相ハラルト リングシュ
トルフ率いる社会民主党が明確な勝利を収めた。一方民主社会党は
3分の1の議席を失った。社会民主党は6%得票を伸ばし、39.9%な
いし40.7%(1998年の選挙では34.3%)、民主社会党は16.2%か
ら16.5%であった。キリスト教民主同盟も2%伸ばし、31.4%ない
しは、32.1%。自由民主党はいずれのテレヴィ局も4.8%と予想し
ている。今まで州議会に議員を送り込んでいない緑の党も2.3%な
いし2.5%であった。

     国内ニュース

ドイツの選挙に国内ではさまざまな反応

ドイツ連邦議会選挙に対しオーストリアでは意見が二分されてい
る。国民党と自由党は、現首相ゲアハルト シュレーダーの失脚を
予想している。社会民主党は、当面予想を差し控える方針である。
緑の党は、姉妹政党ドイツ緑の党が上手く先陣を切ったことを喜ん
でいる。



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