11月25日〜12月1日のオーストリアのニュース



11月25日(月)

     国外ニュース

米国内安全保障省設立

米国大統領ジョージ W. ブッシュは月曜日に書類に署名し、新たな
役所国土保全省を創設した。これは国内の安全保障を担当し、同国
をテロ攻撃から防衛するためのものである。この法律の署名にあた
ってブッシュは、国防特別顧問で元ペンシルヴァニア州知事トム 
リッジを大臣に任命した。「我々の政府は、米国と米国民を保護す
るために、できることはすべて行なう」とブッシュは大統領府で語
った。

     国内ニュース

クホール 「自由党浄化が進む」

国民党幹部アンドレアス クホールは、自由党は内部の情勢の浄化
が進み、それが落ち着くのを待っている状態だ、と述べた。月曜の
テレヴィ番組で、クホールは国民党の連立相手の可能性がある3つ
の政党のうち、どの党を優先するかを明言しようとしなかった。
「国民党は誰も排除していない」と述べ、今日大なり小なりすべて
の政党に話し合いの準備があると明確に伝えられた、として喜びを
明らかにした。




11月26日(火)

     国外ニュース

国連の武器管理作戦開始

国連によるイラクの武器管理が中断して4年、国連と国際原子力発
電機関の専門家による査察が今日始まる。イラク政府は国連決議
1441号に基づき、査察団を支援し、すべての施設に障害なく無条
件で入ることを許可しなければならない。まず国連使節11人と国
際原子力発電機関の専門家6人が、予告なしで緊急査察の仕事に着
手する、とのことである。年末までに80人から100人の査察団が
イラクに到着する。遅くとも2月には、イラクが重大な義務違反を
行なっているかどうかを報告しなければならない。違反が発覚した
場合、イラクは重大な責任をとることになる。

     国内ニュース

社民党幹部 国民党の意向を探る会談を期待

社会民主党幹部ヨーセフ カップは火曜午後、基本的には国民党と
の連立交渉を行なう可能性がある、と発言した。差し当たり同党
は、国民党の意向を探る会談を行い、この会談がどのような雰囲気
で行なわれるかを知りたい、と述べた。また同党は、赤字がどれぐ
らいかを概観するために、現金残高調べを行なうつもりであって、
国民党との話し合いをそれ以上続けることに意味があるかどうかを
確認したい、との意見を述べた。




11月27日(水)

     国外ニュース

国連武器査察団 イラクでの第1回監視に満足

国連武器査察団は4年ぶりのイラクでの監視活動は、上手く行なえ
たと評価した。イラク当局が示した協力態勢は、よい兆候である、
と査察団員は水曜日、バグダッドで語った。イラク側も監視は問題
なく行なわれた、と発表した。第1回の監視はバグダッド近郊にあ
る軍事施設と工場で行なわれた。「私たちは何の障害も感じなかっ
た。我々は丁重にかつ専門家として受け入れられ、仕事を行なえ
た、と国際原子力発電機構の調査団長ジャック ボーテは語った。
国連側の代表ディミトリ ペリコスも満足していると述べた。「我
々に関するかぎり、計画していたことを実施することが出来た。」
査察団は監視結果については何も発表しなかった。

     国内ニュース

ハイダー 連邦政治には参加しない

自由党は、州首相イエルク ハイダーが、国民党との連立の障害に
なることがないように努力している模様である。ハイダー自身は水
曜午後テレヴィ番組で、連邦政治で何らかの役割を果たしていくこ
とがあるかどうか質問されて、「全くない」と答えた。連邦政治で
何らかの職に着くことを目指していた時は、連邦同党の幹部の仕事
も行なおうとしていたが、現在はへルバート ハオプトが極めて上
手にその仕事を守っている、とも語った。ハオプトは問題を起こさ
ないように依頼した。社会福祉大臣は同じテレヴィ番組の中で、ハ
イダーは州首相にとどまる、とも確約した。




11月28日(木)のオーストリアのニュース

     国外ニュース

シャローン リクード党首選勝利

イスラエル外務大臣ベンジャミン ネタニヤフは、リクード連合の
党首に再選された、対立候補アリエル シャローンに電話でお祝い
の言葉を述べた、と報じられた。テレヴィ局の世論調査では、シャ
ローンはネタニヤフより約20%多くの支持を受けている。約30万
人と党員が、1月末に行なわれる総選挙でリクード連合の筆頭候補
となる新党首を選挙した。北イスラエルのベイト シェアンのリク
ード連合の選挙事務所への襲撃事件があったため、不安を感じた人
が家にとどまったため、投票率は低かった、と大蔵大臣シルヴァン
 シャロムは語った。選挙事務所閉鎖の2時間前の時点で、約30%
の投票率であった。

     国内ニュース

シュッセル 会談を開始

金曜日から選挙後の手続きが本格的に始まる。組閣を依託された国
民党党首ウォルフガング シュッセルは、意向を探る会談を始め
る。連邦大統領トーマス クレスティルは、国民党と自由党政府に
暫定的に業務の継続を依託する。その後選挙後初めて、大臣による
会議も行われる。シュッセルは舞踏会場での波乱が予想される会議
を始める。午前中には、社会民主党党首アルフレート グーセンバ
オアーと、連立協議の準備に向け、第1回の公式の話し合いを行
う。社会民主党は方針を変えておらず、国の現金残高検査を求めて
いる。また協議のたたき台として、選挙綱領で謳っていた、迎撃戦
闘機の購入断念、事故賠償金の税金、外来診療と授業料の撤廃を含
めている。




11月29日(金)

     国外ニュース

イスラエル ケニア襲撃の報復を予告

イスラエルは、ケニアのイスラエル人観光客を狙った2件の襲撃事
件の報復を行なう、と予告した。「我々の長い腕はテロリストと、
彼らを派遣した者たちを捕まえる」とイスラエル首相アリエル シ
ャローンはテル アヴィヴで語った。同国の報道機関は、金曜日の
ケニアでの襲撃事件を、テロ組織アル カイダが行なった大規模攻
撃の第1弾と見ている。それによれば、イスラエル海外秘密諜報部
モサドの部員はすでに、モンバサにおり、この自殺攻撃とミサイル
攻撃の背景を調査している、とのことである。ケニア警察は前日、
12人を捕らえ、うち3人を逮捕していた。

     国内ニュース

大統領 政府に仕事を継続を依託

連邦大統領トーマス クレスティルは金曜午後午後、連邦政府の閣
僚に続いて、政務次官にも、新政権の組閣までの間職務を継続する
よう依託した。これに先立ち、連立与党国民党と自由党は閣議で辞
任を決議し、その後大統領にこれを伝えた。連邦首相ウォルフガン
グ シュッセル(国民党)との2人のみでの会談後、クレスティル
は連邦憲法74条に基づき、辞表を受け取り、71条に基づき今まで
の閣僚に業務の継続を依託した。




11月30日(土)

     国外ニュース

イスラエル軍 ガザ地区でさらに占領

イスラエル軍の戦車、装甲車、ブルドーザー十数台が、昨日ヘリの
支援を受けて、ガザ地区北部に侵攻し、パレスチナ人が支配する地
域に再び迫った。パレスチナ人の目撃者によれば、軍が行動してい
る間、イスラエル兵とパレスチナ戦闘員の間で銃撃戦が行なわれ
た。パレスチナ側は攻撃は数時間以上に及ぶのではないかと危惧し
ている。イスラエル側によれば、軍は、反イスラエルの攻撃に加担
したパレスチナ人の家族の家を破壊するつもりであった、とのこと
である。

     国内ニュース

連邦自由党執行部会議 クラーゲンフルトで開催

自由党はクラーゲンフルトで連邦同党の執行部会の会議を行うが、
それを前に緊張が高まっている。自由党幹部によれば、この会議は
12月8日の連邦党大会の準備とは見なされない、と公に語られてい
る、とのことである。一方同党内部では、元同党国会会派長ノルベ
ルト グーゲンバオアーがハオプトの対立候補として党首選に立候
補するとの噂が広がっている。今回の会議が行われるのはその象徴
的な意味がある、との噂である。連邦執行部には、幹部のほか、各
州の閣僚と各地方の役員が属している。日曜にはいずれにせよ採決
は行われないことになっている。




12月1日(日)

     国外ニュース

スロヴェニア大統領にドゥロノヴセク

スロヴェニアでは日曜日大統領選挙が行なわれ、暫定集計では、今
までの首相ヤネス ドゥロノヴセクが勝利を収めた。半分以上の票
を集計した第2回発表で、彼は56%を獲得した。彼は中道左派の自
由民主党から立候補していた。対立候補は無所属のバーバラ ブレ
ツィガーで、野党社会民主党、保守派の新スロヴェニア、ドゥロノ
ヴセクと連立していた国民党の支持を受けていた。ドゥロノヴセク
は、12年間にわたり大統領を務めて、これ以上再選が認められな
いミラン クーチャンの後任となる。

     国内ニュース

選挙の最終結果 火曜日夜に

先週日曜に行なわれた国民議会選挙の最終結果が、火曜日夜に確定
する。月曜正午が州選挙当局が海外からの投票を受けつける期限で
ある。その後、州選挙当局は国外の選挙区で投じられた豹と合わせ
て集計を行なう。約20万票分の投票用紙が発送され、うち6万が海
外からのものである。緑の党は、さらに1議席増やして17議席にな
る可能性がある。自由党と社会民主党は、逆に1議席失う可能性が
ある。



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