12月23日〜12月29日のオーストリアのニュース



12月23日(月)

     国外ニュース

南イラクで米国無人偵察機 撃墜

イラク空軍機は昨日、米国の無人偵察機を撃墜した。米軍の発表に
よれば、これはイラク南部で起こった。プレデター型の無人偵察機
は偵察飛行中で、おそらく完全に破壊された、イラクの飛行機は南
部の飛行禁止区域に入り込み、米国の偵察機を銃撃した、と米国中
央司令部は発表した。また米国は、対イラク戦が起きた場合には何
らかの人道的な危機に備えるべきである、と国連に迫った。国連に
よれば、米国政府は国連の対策の状況について詳細に問い合わせを
行なった、とのことである。国連難民支援組織UNHCRは、戦争対
策を行なうことを認めており、主として食料と医薬品の調達を進め
ている、と述べた。

     国内ニュース

オーストリア企業 イラクに物資を輸出

当時国営であったオーストリアの企業ベーラー特殊鋼は、イラクの
ウラン濃縮施設の回転翼のための特殊な器材を輸出していた。イラ
クの国連に対する武器報告書を引用した新聞報道によれば、1989
年にベルギー経由で100トンの特殊鋼をイラクに運んだ、とのこと
である。現在のベーラー・ウデホルムの経営責任者クラオス ライ
ドルは、すぐに調査を行なうと発表した。彼は、これが不正な取り
引きであったとは想像できない、とも述べた。




12月24日(火)

     国外ニュース

ベツレヘム クリスマスのお祝いに観光客の姿なし

イスラエルに引き続き占領されている中、キリスト教を信じるパレ
スチナ人は昨日ベツレヘムでクリスマスのお祝いをした。住民の話
では、観光客はこの町にはいなかった、とのことである。イスラエ
ル軍は午前中に町野ちゅ深部から公害に撤退し、イエスの生誕の町
でのお祭りが実施できるようにした。パレスチナ側の情報によれ
ば、イスラエル兵は同市の周辺の建物いくつかを占拠し、そこから
生誕教会を監視していた、とのことである。

     国内ニュース

政治学者 国民党の少数派政権もあり得るとの見方

政治学者アントン ペーリンカは、国民党一党による少数内閣もあ
りうる、と見ている。その条件が今までないほど整っている、とテ
レヴィ番組で述べた。国民党は、国会議員を送りだしている他のど
の政党と組んでも多数派になるからである。ほぼ確実に、野党の立
場にいる3つの政党が1つにまとまり、少数与党に対抗することは
ない、とも語った。




12月日(水)

     国外ニュース

パキスタン クリスマス礼拝で襲撃 死者3人

25日、パキスタンの教会で襲撃事件があり、警察の発表によれば3
人が死亡、8人ほどが負傷した。顔を隠した男2人が手榴弾を、クリ
スマス礼拝を行なっていた教会に投げつけた、とパンジャブ州のダ
スカの警察が発表した。少女1人が現場で死亡し、他に男性2人が病
院に運ばれる途中、けがが原因で死亡した、とのことである。当局
はキリスト教徒と市民を狙った今年の一連の攻撃の背後には、イス
ラム急進派がいるものと見ている。軍事権力者ペルヴェズ ムシャ
ラフは、米国主導で行われている隣国アフガニスタンの国際テロ組
織との戦いを支援する政策を取っているが、イスラム急進派はこれ
を拒否している。

     国内ニュース

湾岸戦争の退役兵 オーストリア企業を訴える方針

イラクが化学兵器を製造するうえで手助けをした疑いで、オースト
リアの3つの企業が訴えられる可能性が出ている。フランスの通信
社AFPのワシントン支局の情報によれば、1985年から88年にかけ
てイラクに物資を輸出していたとされるノイベルク プラスチック
社、1984年から87年までポンプを輸出していたとされるハオケ
社、86年に同じく輸出していたとされるGIG社の名前が挙がってい
る。同社の通信員は、米国の裁判官が示した一覧を情報源としてい
る。




12月26日(木)

     国外ニュース

イスラエル軍の攻撃でパレスチナ人10人が死亡

パレスチナ人居住地域で、クリスマスの2日目、新たな流血の衝突
が発生し、パレスチナ人10人が死亡した。その際パレスチナ人20
人、兵士5人が負傷した。ベツレヘム中心部から撤退してわずか2
日の木曜午後、イスラエル軍はこの聖書の町に戻ってきて、住民に
対し無期限の外出禁止を課した。パレスチナ側の報道官はイスラエ
ルの行動は意図的に事態を悪化させ、和平を目指すあらゆる努力を
無に帰そうとしている、と述べた。

     国内ニュース

ウィーン市長 国民党に疑念

ウィーン市長でウィーン社会民主党党首ミヒャエル ホイプルは国
民党との連立に対し、まだ疑念を持っている。ウィーン警察総監フ
ランツ シュナーブルを内務大臣シュトラサーが解任したことで、
連立協議は新たな様相を帯びている、と彼は木曜日に語った。彼は
国民党との連立協議の条件は以前より厳しいものとなった、と見て
いる。「国民党は、連邦の財政状況に関する一方的な報告書を出し
てごまかした。さらにいくつかの政党と同時に連立交渉を行ない、
交渉を骨抜きにしようとした。そして限度を越えて人事問題を交渉
の中心に据えた。このためこの問題は解決が難しくなった」と述べ
た。




12月27日(金)

     国外ニュース

米国 海軍を臨戦態勢に

米国国防省は金曜日、今後予想されるイラク攻撃に備えて、いくつ
かの艦隊を臨戦態勢に入るよう命じた。この命令は、航空母艦2隻
を持つ2つの艦隊と上陸用艦艇を持つ2つの部隊に対しだされたも
のである、と国防省は発表した。マルセイユ港を中継地として4日
間停泊した後、米軍空母トルーマンは湾岸に向けて出発した。この
船には5千人の兵士が乗り組んでおり、地中海東部に配備される空
母ジョージ ワシントンと交代することになる。1月上旬には米軍
は湾岸地域に合わせて4隻の空母を集結させる方針である。

     国内ニュース

自由党 国民党が平行して連立協議を行なうのに反対

社会民主党と緑の党につづき、自由党も国民党が複数の正答と連立
協商を同時に行なうことに反対している。「並行して交渉を行なう
ことには、意味はあまりない」と自由党会派長カール シュワイツ
ァーは新聞で語った。とはいえ国民党に決定を強いることができる
との幻想は持っていないとも彼は語り、「私たちは話し合う立場に
しかない」と述べた。国民党がどの政党との連立するかは、1月中
旬までには決めるだろう、との予想をシュワイツァーは述べた。




12月28日(土)

     国外ニュース

コロンビアで戦闘 少なくとも61人が死亡

コロンビア北部では、右派の私兵と左派の反政府勢力が戦闘を行な
い、少なくとも61人が死亡した、と目撃者の証言を引いて現地の
報道機関が報じた。反政府勢力側の未確認情報によれば、60人の
私兵と1人のゲリラが死亡した、とのことである。正式あるいは中
立の機関からの情報はない。この戦闘は私兵が政府側との今後の交
渉を進めているときに起こった。反政府勢力は同国で約40年前か
ら戦いを繰り広げている。私兵AUCは80年代にゲリラから身を守
るため、大土地所有者が設立したもので、彼らはかなり独自の行動
を取っている。

     国内ニュース

内相「非軍事役務の数が少なすぎる」

兵役にかわる非軍事役務につくことを望む若者の数は、最近再びは
っきりと増えている。内務省は非軍事役務探しで大きな問題を抱え
ている。内務大臣エルンスト シュトラサー(国民党)は各州首相
に支援を求めた。現在オーストリアでは9,590人の若者が非軍事役
務を望んでおり、連邦軍で国防の任務につくよりも、非軍事役務を
望むものの方が多くなっている。今年は昨年と比べて、20%非軍事
役務を望むものが増えたことになる、とテレヴィが報じた。




12月29日(日)

     国外ニュース

ヴェネズエラ 大規模な反大統領デモ

日曜日ヴェネズエラの首都カラカスでは、数十万人が参加して大統
領フーゴ チャヴェスに反対するデモが再び行なわれた。労働組合
の会長カルロス オルテガは、デモの参加者に対し、自由と民主主
義を求める戦いを続行するよう呼びかけた。「後退してはならな
い」とオルテガは支持者の歓声を受けつつ訴えた。デモ隊はチャヴ
ェスの辞任を要求し、「出て行け、出て行け」と叫んだ。チャヴェ
スは、野党と対立では暴力を行使しない、と約束した。彼は、下劣
な本能的行動を取るつもりはない、とラジオ番組で語った。

     国内ニュース

交通相会議を前に懸念

国境通過問題の公開討論の議長フリッツ グルギーサーは、交通相
マティアス ライヒホルトに対し、大晦日の交通相会議では誤った
妥協を行なわないように要求した。もしライヒホルトが全く成果を
あげられないのであれば、グルギーサーは訴訟を起こすよう勧告す
る、と述べた。ブリュッセルで開かれる交通相の特別会議では、デ
ンマークはEU法の義務を達成するために、国境を通過する自動車
の削減の基準を越えることを認める提案を行なうが、ライヒホルト
はこれに賛成してはならない、オーストリアは、過去数年何度も国
民の負担になる妥協を行なった、と彼は語った。



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