1月20日〜1月26日のオーストリアのニュース



1月20日(月)

     国外ニュース

国連安保理 テロとの戦いを強化

国連安保理は世界各国に、国際テロ組織と戦う努力を強めるよう求
めた。テロリストが大量殺戮兵器を手に入れる危険性は深刻で、さ
らに増加している、と昨日ニュー ヨークで発表された声明の中で
述べられている。国連事務総長アナンの声明の中で、安保理に4週
間以内に、国連安保理事国からのテロとの戦いに関するすべての提
案を集約するよう要請する、と述べている。

     国内ニュース

社民党党首 国民党との会談の結果を幹部に伝える

新政府結成を探る中で、火曜日仮決定が下される可能性がある。社
会民主党幹部会は火曜午後、ウィーンに集まる。党首アルフレート
 グーセンバオアーはこの集まりで国民党との意向打診の話し合い
の成果を伝えることにしている。社会民主党が国民党と具体的に連
立協議に入るかどうかの最終決定は、もう意向打診総会を開いた後
、水曜午前に社会民主党所属の国会議員を含めた会議を行なってか
ら、幹部会が下す予定である。一方グーセンバオアーは、国民党党
首で連邦首相ウォルフガング シュッセルと月曜日に会談をした、
と社会民主党は発表しているが、首相府からはこれを認める情報は
出ていない。




1月21日(火)

     国外ニュース

独仏 エリゼ条約を祝う

水曜日、パリとヴェルサイユでの祝典で、ドイツとフランスはエリ
ゼ条約の40周年記念日を祝う。エリゼ宮での両国の閣僚会議で、
両政府は、1963年にコンラート アーデナウアーとシャルル ド
 ゴールが結んだ友好条約を引き続き維持する声明を採択すること
にしている。ドイツ首相ゲアハルト シュレーダーとフランス大統
領ジャック シラクは、特に両国の2重国籍を認めるこの声明を発
表する。

     国内ニュース

社会民主党党首 幹部会に報告

社会民主党党首グーセンバオアーは、国民党との連立協議の受け入
れに賛成である、と述べた。火曜日午後に開かれた同党幹部会の冒
頭で、改革の計画に取り組むべきである、そして国民党がこの問題
に取り組む準備ができているかどうか、が問題である、と述べた。
社会民主党幹部の一部はグーセンバオアーの提案に賛成している。
金属産業労組のニュルンベルガーとウィーン市長ホイプルは態度を
はっきりさせていない。彼らは幹部会の前にはこれに関する評価を
示そうとはしていなかった。




1月22日(水)

     国外ニュース

パウエル 米国はイラク占領後石油を管理

米国外相コリン パウエルによれば、米国はイラクを軍事的に占領
した場合には、同国の油田をイラク国民の信託を受けて管理する方
針である。米国の新聞のインタヴューでパウエルは、ブッシュ政権
はイラクの石油産業の運営に関していくつかの計画を検討してい
る、と述べた。「我々が占領国となった場合には、石油はイラク国
民の利益になるように取り扱い、石油産業をイラク国民の利益にな
るよう経営する」とパウエルは述べた。

     国内ニュース

国民議会議長 憲法は神との関係である

国民議会議長アンドレアス クホール(国民党)は、現在成立を目
指している新オーストリア連邦憲法の中に、神との関係を見てい
る。彼は新聞のインタヴューで、憲法の条文の前に前文を置くの
は、オーストリア憲法の伝統にふさわしくない、と述べている。こ
の方針を転換するのであれば、オーストリアの宗教的な遺産が守ら
れることになる、と述べた。




1月23日(木)

     国外ニュース

南北朝鮮 平和的解決で合意

北朝鮮と韓国は昨日、大臣級の会談を行ない、北朝鮮の核計画をめ
ぐる対立を平和的に解決することで合意した、と通信社が報じてい
る。これはソウルでの会談後、共同声明で両国が発表したものであ
る。韓国はこの会談で、核をめぐる対立に世界各国が不安をいだい
ていると強調し、北朝鮮に対し妥協するよう呼びかけた、と韓国の
代表レー ボンジョが発表した。3日間の会議の冒頭で北朝鮮は、
核兵器を開発する意志はなく、外交的な手段で問題を解決する方針
であると約束していた。

     国内ニュース

国会 新任期で最初の法案通過

11月24日に新たに選ばれた国民議会は、木曜日この任期ではじめ
ての法案の議決を行なった。1つは公務員の2003年の給与で、も
う1つは夫婦に対する調整手当の基準率で、いずれも全員一致で成
立した。与党側の席には、数人の例外があるものの、まだ「旧与
党」が座っているのは、まだ新内閣が結成されていないためであ
る。大学の授業料導入にもはや基本的には反対していない社会民主
党の国会議員ヨーセフ ブロウカルは周囲の発言を耳をそばだてて
聞いている。




1月24日(金)

     国外ニュース

米国 北朝鮮問題を安保理へ持ち出すか

米国は北朝鮮の核計画をめぐる対立で、国連安保理に問題を持ち込
む方針である。米国外務省報道官は、この紛争は国際平和と国際的
な安全保障にかかわっており、国連安保理がこの問題を扱わなけれ
ばならない、と発表した。米国は露、中、仏、英の国連安保理で拒
否権を持つ国と密接に接触しており、さらに、オーストラリア、日
本、韓国ともこの問題を協議している、とも述べた。

     国内ニュース

蔵相 30億オイロの支出削減の方針

大蔵大臣カール・ハインツ グラサー(暫定的に自由党)は30億
オイロの支出削減を求めている、と新聞が伝えた。10億オイロ削
減しなければそれぞれ、2009年まで保険の長期加入期間している
人の早期年金の廃止、国民全員の20%自己負担などの健康保険分野
の支出削減、行政改革を行なわなければならなくなる。連立問題に
関しては、自由党から国民党へ鞍替えしたグラサーは、国民党には
ただちに賛成できるようなもともとの共生できるような党はない、
と述べたものの、社会民主党が変わってくれることに期待を寄せて
いる。




1月25日(土)

     国外ニュース

イスラエル軍 再びガザ市に迫る

イスラエル軍は土曜日午後、戦車数十台で再びパレスチナ人自治都
市ガザ市に迫った。目撃者の話によれば、部隊は少なくとも戦車、
装甲車、ブルドーザー、支援用ヘリコプター30台で、南部にある
ユダヤ人入植地ネザリムの方向から、市街地に向かっていった、と
のことである。イスラエル兵が戦車から機関銃で発砲したため、住
民は家に逃げこんでいる。数時間前、イスラエル側はガザ地区北部
のベイト シャヌンから、そこにつながる橋を封鎖して、撤退した
ばかりであった。

     国内ニュース

グラーツ市議会選挙

シュタイアーマルク州の州都グラーツでは、日曜日に市議会選挙が
行なわれる。昨年11月の国民議会選挙後初めての選挙で、18万
7,305人の有権者が56人の市議会議員を決める。候補者を立てい
るのは8つの組織である。投票所は7時から16時まで開かれてい
る。暫定結果は18時、最終結果は24時に予定されている。18年間
在職したアルフレート シュティングル(社会民主党)が退任した
ため、新たに選ばれる市議会が市長を決める。




1月26日(日)

     国外ニュース

EU外相会議 イラクに対する欧州の態度を審議

イラク問題に対する共通の態度をとること目指して、EU外相は月
曜からブリュッセルで会議を行なう。2日間の会合の直前にEU外務
特別委員ハヴィエル ソラナとギリシャの会議議長は、安保理に属
しているEU4ヶ国の代表と話し合いを行なう。英仏のほか、現在ド
イツとスペイン理事会入りしている。外相会議の議事には、北朝鮮
への高級使節の派遣も含まれている。3月にNATOのマケドニアで
の活動を引き継ぐEU介入部隊の第1回派遣には、公式に青信号が出
されている。

     国内ニュース

連立問題 自由党も国民党に条件提示の方針

連立問題で、国民党と自由党の間で行なわれる最後の意向打診会議
を前に、自由党副党首トーマス プリンツホルンは新聞のインタヴ
ューで、自由党が連立にほとんど関与していないとの印象を弱めよ
うとした。自由党は、社会民主党同様、政権参加に対する条件を提
示する、と述べた。また彼は、多くの国民党員が述べているのと同
様、自由党員は当てにならないとの意見を否定した。「自由党陣営
はかつてないほどまとまって」おり、彼と自由党党首ヘルバート 
ハオプトはきわめてよい関係を持っている、と述べた。



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