3月3日〜3月9日のドイツのニュース



3月3日(月)

労使 首相と会談

(ベルリン)労働のための同盟が頓挫して1年、首相ゲアハルト シュレーダーと
会談するため、ベルリンに産業界と労働組合の首脳が集まった。話題をあらかじめ
決めずに行なうこの会談では、意見交換を行ない、雇用危機から脱出する方法が検
討されることになっている。両者は当面、妥協をしない構えである。ドイツ労働組
合連合会長ミヒャエル ゾマーは、労働組合は社会福祉の削減を行なう同盟の支援
をすることはないし、就労時間の延長や給与の切り下げは認められない、との立場
を明確にした。第3次産業労働組合ver.di会長フランク ブシルスケは、労働のた
めの同盟再建の見込みはない、と見ている。

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大統領 インド公式訪問開始

(ニュー デリー)連邦大統領ラオはインド公式訪問を開始した。
ニュー デリーで彼はインド大統領カラムの軍隊式の出迎えを受け
た。引き続き彼は、インド独立の指導者マハトマ ガンディの記念
施設を訪問し、首相ヴァジパイと会談した。インド産業界の代表者
との会談で、ラオは政治、工業、科学の分野での相互の協力を充実
させるよう呼びかけた。彼は演説で、イラク紛争に対する懸念も表
明した。

イラク さらに8基のミサイルを破壊

(バグダッド)イラクはアル・サルムード2型の短距離ミサイル8
基をさらに破壊した。同国政府は土曜日からこれで120基保有して
いるミサイルのうち18基を破壊したことになる。国連によれば、
このミサイルは許されている150キロ以上飛行可能である。大統領
サッダーム フセインの顧問の一人は、米国が国連決議なしに戦争
を行なう準備をこれ以上進めるのであれば、ミサイルの破壊を中止
する、と威嚇した。イラクは3月10日までに化学、生物兵器に関す
る報告書を提出する方針である、と国連は発表した。イラクは11
年前にこれらの兵器を破壊した、との情報もある。

米国 モハメドが攻撃を計画と判断

(ワシントン)パキスタンで逮捕された有力テロリストと見られる
モハメドは、米国内の工業地域とアラビア半島を攻撃目標にしてい
た、との見方を米国は取っている。これを発表したのは政府の反テ
ロの専門家である。モハメドは、テロ組織アル カイダのビン ラ
ディンの腹心であると見られている。米国政府筋によれば、彼は米
国の拘置下にある。パキスタン以外の場所で尋問が行なわれる、と
ロイター通信は伝えている。一方パキスタン政府報道官によれば、
モハメドは米国に移されていない。




3月4日(火)

米国 イラク戦争後の再建にドイツの協力を望む

(ケルン)米国外務大臣コリン パウエルは、今後予想されるイラク戦争後、同国
の再建に参加するよう求める、と述べた。テレヴィのインタヴューで彼は、ドイツ
政府が軍事攻撃を拒否する態度を取っているのは残念だが、自分はその態度を受け
入れる、米独関係はこれがあってもびくともしないだろう、両国は過去多くのこと
を協力してやりとげた、と述べた。また彼は、ドイツが、戦争後イラク国民により
良い未来をもたらすよう米国を支援してくれるように望む、とも述べた。その他、
米国が国連安全保障理事会で2回目のイラク決議案を採決にいつ持ちこむかは、来
週決める予定だ、米国政府はまず国連武器査察団の金曜日の報告書を待つ方針であ
る、とも述べた。国連安保理のこの会議では、ドイツ外務大臣ヨシュカ フィッシ
ャーも出席の予定である、とのことである。

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イラク ミサイル破壊を続行

(バグダッド)イスラムの正月にあたる火曜日にも、イラクはアル
・サムード2型ミサイルの破壊を、国連武器査察団の監視の元で続
行した。国連の専門家は、生物兵器が入っていた飛行機搭載用爆弾
の分析も始めた。イラクは1991年に生物兵器は破壊した、と主張
している。イスラムの正月の教書で権力者サッダーム フセイン
は、米国がイラクを攻撃すれば、勝利をするのはイラクである、と
述べた。米国はイラク戦争に備えて軍の配備を強化した。米国防相
ラムズフェルドは、さらに6万人の兵士に進発命令を出した。その
中にはヴィースバーデンに駐留している第1機甲師団も含まれてい
る。

イラクのクルド人政党 密接に協力しあう方針

(エルビル)イラク北部の長い間敵対していたクルド人政党が、今
後は密接に協力しあう方針である。クルド民主党とクルド愛国連合
は、イラク北部のエルビルで、共同した政治・軍事指導委員会を作
る、と発表した。状況が危機的なため、兵力を一つにまとめなけれ
ばならない、とのことである。両党は、5万人から20万人と見積も
られる民兵を有している。また、衝突が起こり、クルド愛国連合の
民兵は5人のモスレムを殺害した。

シラクのアルジェリア訪問 終了

(アルジェ)仏大統領シラクは、イラク戦争を起こさないよう警告
し、大歓迎を受けたアルジェリア公式訪問を終えた。彼は、同国西
部のオラン市で学生を前に演説し、イスラム世界とキリスト教世界
の間の対立は避けがたいとの見通しを、フランスは取っていない、
と述べた。当局によれば、同市では50万人が熱狂的に彼を歓迎し
た、とのことである。アルジェリア大統領アブデラジス ブーテフ
リカは、シラクにノーベル平和賞を与えるよう求め、彼はイラク戦
争に反対するすべての民族の名において、シラクに栄誉が与えられ
るよう望んでいる、と述べた。シラクは3日間の訪問で、新たな協
力関係を築こうと提案した。彼は1962年に独立して以来、元植民
地であった同国を訪問する初めてのフランス大統領である。




3月5日(水)

露仏 戦争決議に対する拒否権を行使すると圧力

(パリ)ロシアとフランスは間接的な表現で、対イラク戦争を認めるような決議に
反対して、国連安全保障理事会でともに拒否権を行使する、と圧力をかけた。フラ
ンス外務大臣ドミニク ド ヴィルパンは、ドイツ外相ヨシュカ フィッシャーを
交えて、ロシア外相イゴール イワノフとパリで会見した後、両国は、実力行使を
正当化するような国連決議を認めさせない、と述べた。3人はイラクの平和的武装
解除の進展に改めて言及し、アル・サムード2型ミサイルの破壊をその例としてあ
げた。
米国は、英国およびスペインと共同で戦争を正当なものと認める決議を成立させる
べく努力しているが、この拒否権行使の圧力を無視している。
米国大統領府報道官アリ フライシャーは、あいかわらずさまざまな人がさまざま
な声明を出している、と述べた。

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ブリックス イラクがよく協力していることを確認

(ニュー ヨーク)国連武器査察団長ブリックスは、イラクが査察
団に十分協力していることを認めた。彼の報告によれば、国連職員
は先月合わせて7人のイラクの科学者に質問をしたが、その際イラ
ク側の監視はついていなかった、とのことである。しかし彼は、無
期限の武器査察には反対である、とも述べた。彼は金曜日には国連
安保理に、査察の状況に関する新しい報告を行なう。

ハイファで自殺攻撃 少なくとも16人死亡

(ハイファ)パレスチナ人によるものとみられる自殺攻撃が、イス
ラエルの都市ハイファの路線バスで起こり、少なくとも乗客15人
が死亡した。負傷者は30人以上に上り、なかには危篤状態のもの
のいる。犠牲者の多くは学生である。当局の推測によれば、犯人は
50キロ程の爆発物を持っていた。今までのところパレスチナ人急
進派組織から犯行声明は出ていない。イスラエル政府はパレスチナ
自治当局に、この攻撃の責任がある、とした、パレスチナ側はこの
非難を全面的に退けた。

長期失業者に対する給付 削減へ

(ベルリン)政府による失業者および社会福祉の援助の一本化計画
が、明確になりつつある。長期失業者に対する給付は削減されるこ
とになる。就業可能な人の場合は、社会福祉の給付より10%だけ高
い給付を受け取ることになる、と社会民主党と産業省の広報が発表
した。これにより、少なくとも50万人の就職斡旋を受けられない
長期失業者は、生活保護だけしか受けられなくなる。この給付削減
は、3月14日に首相種レーダーが発表する方針の改革計画の重要な
基盤である、と報じられている。労働組合は、政府は貧困者を作り
出すきっかけを作らないよう警告した。また社会民主党の国会議員
からも批判が出ている。




3月6日(木)

シュレーダーとベルルスコーニ イラク紛争で意見一致せず

(ブレーメン)ドイツとイタリアは、イラク紛争に対する今後の行動に関して、あ
いかわらず異なる態度を取っている。ドイツ首相ゲアハルト シュレーダーは、ブ
レーメンで開かれたドイツ・イタリア懇談会の後、戦争を認めるような新たな国連
決議を現時点で行なうのは断固拒否する、と述べた。イタリア首相シルヴィオ ベ
ルルスコーニは、この決議は必ずしも必要ではないが、望ましいものである、との
意見を述べた。イタリアは米国が進めている戦争の準備を支援している。一方、両
首脳はヨーロッパの政治問題については意見が一致した。ブリュッセルで開かれる
春の首脳会談では一致して提案を行ない、ヨーロッパの拡大をさらに押し進める意
向である。その際中心になるのは、産業の競争力を高めることと、労働組織の近代
化である。

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英米 イラクに最終期限をつきつける方針

(ワシントン)国連武器査察団のイラク報告を翌日に控え、米英は
国連安保理が一つになって新たな決議を行なうよう努力をしてい
る。両国は、完全な武装解除までに数日間の猶予をイラク政府に与
えるとの報道が行なわれているが、ニュー ヨークの外交筋はこれ
を確認し、最終通告を提案することで、対イラク戦を認める2度目
の決議を安保理理事国が行なうべく努力している、とのことであ
る。中国は仏、露、独に歩み寄って、この決議を阻止する方針であ
る。外相唐は、イラクの武器査察を強化することに賛成である、と
述べた。中国政府は、露仏同様、緊急の場合には拒否権を行使する
かどうかは明らかにしなかった。

アルジェリアで飛行機事故 百人を越える死者

(アルジェ)アルジェリアの民間航空の歴史上最悪の飛行機事故が
起こり、少なくとも102人が死亡した。サハラ上空でボーイング
737型機が大破して、墜落し、生存者は乗客1名であった。最新情
報によれば、同機のエンジンは観光都市タマンラセトを離陸する際
に、エンジンが火を噴いていたとのことである。その直後国営航空
会社アルジェリア航空機は墜落した。タマンラセトは同国南部のオ
アシス都市である。同機は約1,900キロ離れた首都アルジェに向か
うところであった。

失業者増加

(ニュルンベルク)ドイツの2月の失業者数は470万人を越え、統
一後3番目の水準まで増加した。失業率は11.3%である。連邦労働
施設長ゲルスターは、景気悪化と厳しい冬がこの増加の原因であ
る、と述べた。ドイツ産業界が停滞しているかぎり、労働市場は回
復できない、とも述べた。連邦労働大臣クレメントは、深刻な状況
であると述べ、議論をしている時期は過ぎた、と述べた。野党各党
は改めて、失業者数の増加は連立政権の失政である、とした。




3月7日(金)

米英 サッダームに10日間の猶予を与える

(ニュー ヨーク)米国と英国は、完全な武装解除を行ない、戦争を未然に防止す
るために、イラクに10日間の最後の猶予を与えることを認める。英国外務大臣ジ
ャック ストローは、国連安全保障理事会に、新たな決議案を提出した。それは
3月17日を完全な武装解除の最終期日とすることを含んでいる。ストローと米国外
務大臣コリン パウエルは、この案を極めて早急に採決に持ち込む、と予告した。
拒否権を持つロシア、中国、フランスは、ドイツ外務大臣ヨシュカ フィッシャー
とともに、武器監視の続行に賛成している。彼らは、自動的な開戦を認める最終通
告を批判している。これより前国連武器査察団長ハンス ブリックスは、イラクが
より協力的であることを認めたが、まだ完全に義務を果たしていない、とも述べ
た。

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国連「米兵はイラクとの国境の柵に穴を開ける」

(ニュー ヨーク)国連によれば、米兵はクウェートとイラクの間
の国境の柵に数ヶ所の穴を開けた。国連報道官は、一般市民の服装
をした武装した者がこの破壊工作の間に見かけられ、米軍海軍歩兵
と自称した、と発表した。1991年の湾岸戦争後、国連は非武装遅
滞に200キロに渡り電流を流した柵を設置していた。クウェートの
新聞は、米軍戦車がイラク攻撃を行なう邪魔にならないよう、さら
に撤去される、と報じている。トルコ軍は、イラク国境へ軍備の移
動を開始した。戦車、ジープを含む5百台がサンリウルファ州を出
発した。北イラクにトルコが進入する場合には、クルド人連合は抵
抗をすると圧力をかけている。

ビン ラディンの息子たちの逮捕の情報をめぐり混乱

(イスラマバード)テロリストの指導者ウサマ ビン ラディンの
2人の息子とされる人物の逮捕をめぐる報道で、混乱が生じてい
る。パキスタンのベルチスタン州内相サルダル サヌアラ ツェー
リは、二人はテロ組織アル カイダの隊員とともにアフガニスタン
南東部で逮捕された、と発表した。パキスタン内相ファイサル サ
レー ハイアットはこれを否定した。米国政府の代表も、ビン ラ
ディンの息子の逮捕移管する情報は寄せられていない、と発表し
た。

ヘブロン近郊のユダヤ人入植地 攻撃を受ける

(ヘブロン)西ヨルダンランドのユダヤ人入植地への攻撃で、少な
くともイスラエル人3人が死亡した。イスラエルのテレヴィ局の情
報では、負傷者は6人である。救援隊は、ユダヤの聖職者学校の服
を着た2人の男が、ヘブロン近郊の入植地キルヤト アルバで発砲
したとのことである。イスラエル兵がこの2人を射殺した。ガザ地
区ではイスラエル兵と衝突したパレスチナ人4人が射殺され、8人
が負傷した。難民収容所ジャバリアでは、約3千人のパレスチナ人
が、木曜日に2度にわたって戦車十数台でガザ地区に侵攻したイス
ラエル軍の行動に抗議する行動を行なった。




3月8日(土)

ブッシュ 対イラク戦の準備はできていると強調

(ワシントン)米国大統領ジョージ W. ブッシュは、必要な場合には武装解除のた
めイラクに軍事的な手段を行使する決意がある、と強調した。米国は戦争を回避す
るためにあらゆることを行うが、イラクの権力者サッダーム フセインが平和的に
武装放棄をしないのであれば、軍事力を行使して武装解除を行なう、と定例の演説
放送で述べた。
米国の国連大使ジョン ネグロポンテによれば、国連安全保障理事会は、米国、英
国、スペインが提案したイラク新決議を火曜日に採決するかも知れない。その中に
は、イラクに武装解除の最終期限として3月17日が示されている。拒否権を持つフ
ランス、ロシア、中国は、ドイツ同様イラク新決議に反対している。フランス大統
領官邸の発表によれば、大統領ジャック シラクは国連安保理事国の首脳による会
議を行なうべく努力している、とのことである。
米英 サッダームに10日間の猶予を与える

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イラク さらにミサイルを廃棄

(バグダッド)イラクがさらに6基のアル・サムード2型ミサイル
を廃棄したことを、国連報道官植木は確認した。3月初めから、保
有していた120基のうち40基のミサイルを廃棄したことになる。
国連によれば、このミサイルは150キロ以上の射程距離を持ってい
る。この種のミサイルをイラクが所有することは認められていな
い。イラクの権力者サッダーム フセインは、安保理に12年前か
ら続いているイラクに対する国連の制裁措置を廃止するよう要請し
た。同国政府は武装解除の義務を果たした、と彼は述べた。

連邦大統領 イラク問題の平和的解決を要請

(ベルリン)連邦大統領ラオは世界各国に対し、イラク紛争で平和
的な解決を見つけるように、と訴えた。彼は新聞で、人間が死なな
いですむような解決法の方が戦争より良い、と述べた。キリスト教
民主同盟メルケルは、連邦政府に、国連の団結のために努力するよ
う要請し、イラクだけでなくEU、NATO、国連の未来が重要である、
と新聞に述べた。

イラク戦争に反対するデモ

(ローマ、東京)米軍の基地があるイタリアのピサでは、数千人が
今後予想されるイラク戦争に反対してデモを行なった。抗議行動は
平和的に行なわれた、とイタリアのテレヴィ局が報道した。東京で
は約3万人が、米国のイラク政策を支持している日本政府の方針に
反対するデモを行なった。




3月9日(日)

米国 トルコ国内の兵力増強

(イスタンブール)トルコのテレヴィの報道によれば、米国はイラク戦争に備え軍
事面での準備を拡充している。同国国会で米軍兵士の同国への駐留増強が否決され
たにもかかわらず、米軍は兵士の増強を続けている、と報じられている。報道によ
れば、米軍の輸送車が戦争用の装備をつんでイスケンデルン港を出発した。イラク
との国境近くでは、米軍はキツィルテペ近郊で新たな基地の建設を開始している。
この施設は62,000人の米英の補給基地として使われる、とされている。
トルコ国会議長ビュレント アリンクは、米軍が戦争の準備をすすめていることに
いらだっている、と述べた。米国大使館は、これは戦闘部隊ではない、と強調し
た。

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トルコ 政権首脳交代へ

(アンカラ)トルコでは政府首脳の交代が近づいている。与党AKP
党首エルドアンが国会議員に当選した。同国南部のシイリト州の補
欠選挙で、イスラム保守政党のAKPの創設者である彼は、暫定集計
で約85%の票を集めた。彼は今まで国会議員ではなかったため、首
相に就任することができなかった。現首相ギュルの職を引き継ぐこ
とは確実と見られている。おそらく彼はトルコへの米軍駐留問題を
議会に再び議決するよう提案すると見られている。エルドアンは民
衆扇動を行なった前科があるため、彼は11月の国会議員選挙には、
出馬できなかった。今回は憲法改正が行なわれたため、立候補でき
た。

首相 フランスの首脳会議実施提案を支持

(ベルリン)連邦首相シュレーダーは、国連安保理事国によるイラ
ク危機首脳会談を行なおうとの、フランスの提案を歓迎した。仏大
統領シラクとの電話会談で、国連武器査察団にさらに時間を与える
との目標を確認した、と政府報道官が発表した。米国はこれを拒否
し、イラク政府に対する最終通牒を早期に決議するよう圧力をかけ
ている。米外相パウエルは、英米のイラク決議案が火曜日に安保理
で受け入れられることに自信をのぞかせた。安保理の他の国々との
会談で、確信を強めている、と彼はテレヴィ番組で語った。特に拒
否権を持つ仏露はこの提案に反対すると予告した。

カーター 米政府の戦争実行の方針を批判

(ジャカルタ)イラク戦争に反対する声は世界各地で高まってい
る。インドネシアのスラバヤでは、数十万人のモスレムが平和を訴
えた。抗議集会は日本、パキスタン、レバノンだけでなく、英国、
イタリアでも行なわれた、と報じられている。元米大統領でノーベ
ル平和賞受賞者カーターは、異例のはっきりした調子で、米国の専
横に反対し、国連決議のない戦争は文明国家が築いてきた歴史の中
でほとんど前例がなく、イラクは米国の安全にとって直接の危機で
はない、と米国の新聞に寄稿した。国際原発機構会長エル バラダ
イは、イラクの武装解除は今なお平和的な手段で可能であると考え
ている、と述べた。



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