３月２４日〜３月３０日のドイツのニュース
３月２４日（月）
連合軍 さらに反撃を受ける
首都バグダッドおよびイラク北部への激しい空爆にもかかわらず、米国が指揮する
軍は、予想よりゆっくり進軍している。通信員の情報によれば、さらに砂嵐が進軍
を妨げている。米軍の総司令官トミー フランクスも、今後も抵抗が続くとの見通
しを持っている。しかし湾岸のカタールで開かれた記者会見で、彼は連合軍はさら
に大きな前進をした、と述べた。英国首相トニー ブレアによれば、英米軍はバグ
ダッドの南百キロのケルベラ市近郊にいる、とのことである。
侵略開始から2度目となるテレヴィ演説で、イラク大統領サッダーム フセインは、
米国とは長く大きな損失の出る戦争を行なう、と述べた。
その他のニュース
アラブ連合 イラク戦争の即時終結を求める
クウェートを除くアラブ連合は、連合軍は即時かつ無条件にイラク
から撤退するよう求めた。また同連合加盟22ヶ国の外務大臣は、
会議を総括する声明で、国連安全保障理事会の緊急会議あるいは国
連緊急総会の招集を求めた。すべてのアラブ諸国に対し、イラクに
対する軍事攻撃に参加しないよう呼びかけた。さらにイラク戦争は、
国連憲章に違反し侵害するものである、と非難した。イラク外相ナ
ジ サブリは、イラクをだまし討ちにするものは、いつか後悔する
ことになる、と述べて、間接的ながらクウェートに圧力をかけた。数千人が戦争に抗議
ライプツィヒでは月曜日にデモが再び起こり、数千人がイラク戦争
に抗議した。主催者によれば、約4万人が、警察によれば2万5千人
が参加した。ハンブルクでは約2万人の生徒が戦争に反対のデモを
行ない、その際暴力に発展し、数人が怪我をした。反戦デモは、タ
イ、インドネシア、韓国などアジア各国でも報じられている。オー
ストラリアでは平和活動家が首都キャンベラの国会に集結し、首相
ハワードに対し、イラクに派遣されている約2千人のオーストリア
兵を呼び戻すよう求めた。ドイツのテレヴィ局 戦争の映像の放送を擁護
ドイツのいくつかのテレヴィ局の編成局長は、捕虜になったり殺害
された米兵の映像の放送を擁護した。ARD、ZDF、N-TVは一致し
て、この映像の放送は、テレヴィ局が情報を伝える義務の一部であ
る、との声明を出した。いくつかの米国のテレヴィ局は、これらの
映像の放送を拒否していた。米国防相ラムズフェルドは、戦争捕虜
の映像の放送はジュネーヴ条約違反である、と批判していた。
３月２５日（火）
バグダッドで砂嵐 バスラで蜂起
イラクの首都バグダッドに対する地上戦を進めるため、米国が中心となっている空
軍は、侵攻開始後6日目、兵舎とサッダーム フセインのいわゆる「共和国宮殿」
を中心に爆撃した。砂嵐と激しい先頭に苦しみながら、連合軍の地上部隊は南から
さらに進軍を続けている。ナシリヤとケルバラでは両者が損失を出しながら、戦闘
が行なわれている、と報じられている。またバスラでは反対勢力の蜂起が起きた、
と報道されている。英国の軍広報が、SKYテレヴィに語ったところでは、シーア派
がサッダーム フセインのバース党員に対する蜂起が起こした、とのことである。
イラク側はこの報道を否定した。英国国防省は、2人の英国兵士が「誤って」連合
国兵士に殺された、と発表した。
米国国防大臣ドナルド ラムズフェルドは、戦闘開始以来約3,500人が戦争捕虜と
なった、と述べた。英国は占領した港町ウム カスルへ人道支援を行なう、と予告
した。
その他のニュース
ブッシュ イラク戦争にさらに750億ドルを支出の方針
米国議会は、大統領ブッシュの、イラク戦争への750億ドルの追加
支計画に従って、資金を調達させる方針である。うち630億ドルは
直接の戦費と見積もられている。40億ドルは国内のテロ攻撃に備
えた安全保障対策費で、20億ドル強がイラクの緊急支援および再
建のために投資される。この見積もりは、戦争が30日以上は続か
ないことを条件にしている、と国防省は発表した。米国当局が呈示
した費用は、産業界の専門家の見積もりをはるかに下まわっている。国連安保理 イラク緊急支援決議を検討
国連安保理が新たなイラク決議採択を近々行なう、との情報があ
る。国連事務総長アナンは、この人道支援の決議により、いわゆる
「食料品のために石油」計画で備蓄されたものをイラク国民が利用
出来るようにする。国連食糧支援に、約10億米ドルを募金を集め
る方針である。ドイツ政府代表は、米国はイラク戦後の再建のため
に費用の大部分を出さねばならない、と述べた。「破壊した者が、
財政を主に負担すべきだ」と開発大臣ヴィークツォレック・ツォイ
ルは述べた。また彼女は米国によるイラクの保護統治案に反対し、
再建の中心は国連でなければならない、と述べた。ドイツの9つの
支援団体が、過去数年で最大の人道支援を準備している、との情報
がある。自由民主党 AWACS裁判断念
自由民主党は、憲法裁判所でAWACSの派遣に関する国会採決につ
いて取り上げさせることに失敗した。同法廷第2部はこの緊急動議
を却下した。その理由として、派遣された兵士が現在、戦闘行為に
直接的に加わっていることを示すことができなかったことを挙げ
た。特にこの判断で重要なのは、連邦政府の外交上の行動能力やド
イツの外交および安全保障政策信頼性を削ぐことがない、という点
である、とも述べた。国防相シュトゥルックは、この判断を歓迎し
た。自由民主党も却下されたにもかかわらず、満足しているとの態
度を示した。この決定は兵士に必要な法的安全性を保証するもの
だ、と同党党首ヴェスターヴェレは述べた。
３月２６日（水）
連合国軍のバグダッド侵攻 停滞
（バグダッド）イラクでは米軍の地上部隊のバグダッド侵攻は、激しい戦闘とあい
かわらずの砂嵐のため、停滞している。バグダッドとバスラ近郊では、反攻の準備
が進んでいる。激しい反撃は主として、ナジャフおよびナシリヤ周辺の砂漠地帯で
行なわれている。戦争開始以来、両者は大きな損失を被っている。米国側からは、
さらに3万人の兵士を増強すると予告されている。一般市民の犠牲者に関する報道
は増えている。バグダッドに対するミサイル攻撃では、サッダーム フセインの精
鋭部隊の基地近くにある住宅地域や繁華街も被害を受けた。中立の報道によれば、
少なくとも15人が死亡した、とのことである。英国軍は南イラクのバスラを支配
すべく努力を続けている。支援物資の輸送の第一陣が出発し、包囲開始後6日目に
して数百万人分の水道施設を部分的にではあるが再開した。
その他のニュース
国連安保理 イラク戦争に関する公式の議論開始
（ニュー ヨーク）イラク開戦後初めて国連安保理が、米国による
軍事侵攻をめぐる公式の議論を行なうため、開催された。この会議
開催は、アラブ諸国と非同盟諸国が要請した。イラクの状況が緊迫
しているため、国連事務総長アナンは、すべての国連の支援部局が
緊急会議のためにニュー ヨークに集まるよう呼びかけていた。子
供に対する支援組織、開発や食料確保、難民の問題を扱う部局の幹
部を中心として、イラク南部のバスラの憂慮すべき状態について話
し合う。EU トルコにイラクに進攻しないよう警告
（ブリュッセル）EU委員会は、トルコのEU加盟の準備への財政支
援の増額の条件として、イラクへの軍事攻撃を行なわないようにと
の厳しい警告をつけた。2004年から2007年まで、EUは10億オイ
ロ以上のEU加盟のための資金を提供する方針である。EU拡大を担
当する委員フェアホイゲンは、トルコ政府がこれ以上の兵士をイラ
クのクルド人居住区に派遣するのであれば、深刻な結果を招くと警
告し、EUは、人権問題で改革が進むことを期待している、と述べ
た。トルコ参謀本部は、敵の反撃や、大量難民あるいは国内の騒乱
がイラクへ入リ込むのに備えて、兵士を派遣する、と述べた。イラク戦争後の派兵法案に関する議論
（ベルリン）独首相シュレーダーは、基本的には、国外への国防軍
の派遣のための規則を定める、いわゆる派遣法に関する議論を行な
う準備がある。しかしこの議論は戦時下においては行なわれてはな
らない、と彼は記者会見で述べた。また彼は、連邦憲法裁判所が火
曜日に下した決定を歓迎した。同法廷の裁判官は、自由民主党によ
る、NATOのAWACS偵察機のドイツ兵乗員のトルコ派遣に関する
連邦議会の採決を求める緊急動議を却下していた。同法廷はこの緊
急動議に関してのみ決定を下していた。この訴訟で自由民主党は、
派兵には国会の委託が必要かどうかを明らかにするように求めてい
た。
３月２７日（木）
バグダッドに再び大空爆
イラクの首都は木曜夕刻、再び大規模な爆撃の標的となった。通信員の報告によれ
ば、バグダッド中心部では、少なくとも十数回の爆発音が聞かれた。米国と英国
は、戦争開始から2週間目に入って攻撃を強化する、と予告した。クルド人の住む
イラク北部では、米軍は戦線の拡大を開始した。約千人の落下傘部隊がバシュル近
くの空港に降り立ち、この空港を制圧した。米国の情報によれば、モスルおよびキ
ルクク近郊の大規模油田の安全確保が目標である。イラク軍が反撃しているため、
米国主導の部隊の前進はバグダッドの手前約80キロの地点で停滞している。通信
員の報告では、特にケルベラおよびナジャフ市で激しい交戦が行なわれた。同国南
部では、バスラをめぐる戦闘が続いている。
その他のニュース
米英 国連安保理で広範な批判を受ける
英米による侵攻開始以来初めてとなる国連安保理の公開会議が木曜
日に行なわれ、ほぼ一致してイラク戦争に対する批判が行なわれ
た。英国の国連大使グリーンストックは、アラブ連合と非同盟諸国
が提案したこの会議で、国連加盟国がおそらく例外なく、現在の状
況に深い失望と不満を持っていることは承知している、しかしイラ
クが繰り返し国連にたてついたことは誰も否定できない、と語っ
た。演説を行なった85ヶ国の多くが、2日間にわたるこの会議で、
米英に対する明確な批判を行なった。ブッシュとブレア イラクへの人道支援を必ず行なう方針
対イラク開戦後1週間経ち米英は、人道支援を急いで開始する、と
述べた。国連の「食料品購入のための石油輸入」計画は早く再開し
なければならない、と米大統領ブッシュは、英首相ブレアとの木曜
日の会談後に述べた。彼らは、人道支援および戦後の秩序構築のた
めの決議を国連が出すよう努力したい、と述べた。2,200万イラク
人の約6割が国連の計画による食糧援助の対象である。ただしこの
支援は戦争開始後、中止された。シュレーダー 国防予算を据え置く方針
国防軍は当面、追加の予算をあてにできない。連邦首相シュレーダ
ーは、問題になっている軍予算の増額を、早くとも中期的には行な
えないことを明らかにした。ドイツがヨーロッパで果たさなければ
ならない政治的な責任が増大しているため、新たな軍事能力が必要
ではあるが、当面は2006年の国防軍改革を完全に遂行しなければ
ならない、そのためには、現在予定されている装備で十分である、
とシュレーダーは述べた。国防省シュトゥルックは、2006年まで
は予定通り年額244億オイロの財政規模のままである、と語った。
３月２８日（金）
バグダッド空爆 死者多数
（バグダッド）イラクの医師の情報によると、バグダッドの市場が空爆され、少な
くとも55人が殺害され、45人ほどが負傷した。目撃者の話によれば、午前の時点
で、住宅地域の爆撃で、住民8人が死亡した。連合軍は金曜日、今までで最大のバ
グダッド空爆を行なった。米国の偽装爆撃機が防空壕をも破壊する爆弾2つをテレ
ヴィ塔に投下した。イラクの戦闘地域では金曜日、戦線の位置が大きく変化するこ
とはなかった。バグダッドの南約160キロにあるナジャフ市では、夕刻に6基のミ
サイルが発射された、と通信員が伝えている。このイラク南部の大都市は包囲され
ているが、イタリア人記者7人が行方不明になっている。
その他のニュース
ラムズフェルド「シリアがイラクに武器を供給」
（ワシントン）米国防相ラムズフェルドは、シリアがイラクに武器
と暗視用機具を輸出していると非難した。彼は、これはイラクで戦
っている英米兵に脅威となっていて、米国政府はこれを敵対行為で
あると見なしており、シリア政府に釈明させる、と述べた。安保理 全会一致でイラク援助計画に賛成
（ニュー ヨーク）国連安保理は、イラク援助計画「食料のために
石油」計画を全会一致で採択した。これにより事務総長アナンは当
面45日間、この計画を独力で再び実施し、運営する権限を得た。イ
ラク会戦以来初めて、港町ウム カスルには支援物資を積んだ船が
錨を下ろした。英国海軍の「サー ガラハド」は約200トンの食
品、医薬品、毛布、水を積んでいた。支援物資は封鎖されている百
万都市バスラ住民のためのものである。船の到着は、港の海域に機
雷が敷設されているため、数日間遅れていた。米国も国連の支援組
織に対し2,100万ドルの資金を提供する。首相 国連のイラク試練を歓迎
（ベルリン）首相シュレーダーは、イラクの再建計画「食料のため
に石油」計画を歓迎した。この計画で、国連安保理は再びその昨日
を取り戻した、と述べた。また彼はドイツの緊急支援を倍増し8千
万オイロにする計画を立てた。彼は、多くのドイツ兵を派遣する以
外のやり方で、戦後の復興を支援する方針である、既にバルカン、
アフガニスタン、反テロ対策でドイツ兵1万人が動員されているか
らだ、とも述べた。イラクの戦後秩序構築は国連主導で行なう、ド
イツはずっと述べてきた、とも語った。
３月２９日（土）
イラク 連合軍に対する自殺攻撃を予告
（バグダッド）連合国軍に対する初めての自殺攻撃が行なわれた後、イラク指導部
はさらなる攻撃を予告した。副大統領タハ ヤシン ラマダンはバグダッドで、こ
の攻撃はイラク軍事作戦の確固とした一部であり、数千人のアラブ人が自由意志
で、米国と戦うためにイラクにやってきている、と述べた。ナジャフ市近くで、イ
ラク兵一人が自動車爆弾を使って、4人の米兵を殺害していた。バグダッドで再び
大きな爆発があった、と報じられた。米国中央司令部は、包囲されているイラク南
部のバスラ市で、軍用機が主流派のバース党員200人が滞在していた建物を爆撃し
た、と発表した。カタールのテレヴィ局アル ジャジーラは、バスラ市の攻撃で
22人が死亡、68人が負傷した、と伝えている。クルド人民兵がさらにイラク北部
へ進軍した。
その他のニュース
イラク 「食料品のために石油」計画の続行を拒否
（バグダッド）イラク首脳部は、援助計画「食料品のために石油」
計画の続行を拒否している。情報相アル サハフは、同国政府が参
加していない決定が実行されることはありえない、と述べた。また
彼は、国連はイラクから盗んだ金でこの計画の資金を調達しようと
している、と非難した。国連安保理は金曜日、全員一致で当面45
日間この計画の続行を決定していた。それは、イラクの石油輸出で
得た百億ドルの利益を、食料品と医薬品購入にあてる、とういもの
である。国連事務総長アナンは、この計画を開戦当初から公言して
いた。2,300万人のイラク人の約60%に、この計画で得られる食料
品が割り当てられる。数万人の戦争反対派が行動
（ベルリン）ドイツ全体で数万人が、再び路上に出てイラク戦争に
抗議した。5万人を越える人々がベルリンではデモを行なった。ズ
ィーゲスズォイレでの集会では、ドイツ労働組合連合会長ゾマー
が、米国が国際法を足蹴にしているのは恥ずべきだ、サッダーム
フセインが良心を持たない独裁者で大量殺戮者だとしても、それは
バグダッドその他の都市の爆撃を正当化しない、と述べた。約3万
人がミュンスターとオスナブリュックの間で、約50キロにわたる
人間の鎖を作り、平和を訴えた。シュトゥットガルトでは、数千人
の戦争反対派が、ヨーロッパ駐留米軍の総司令部を一時封鎖した。
フランクフルト空港の米空軍基地前では、数千人が座り込みを行な
った。ローシュトック、ブレーメン、ハノーファー、ボンでも抗議
活動が行なわれた。シュレーダー 世界情勢に関する政府声明を発表する予定
（ベルリン）連邦首相シュレーダーは、木曜日国際状況に関する政
府声明を連邦議会で発表することにしている。さらに彼は、先週ブ
リュッセルで開かれた欧州理事会の成果を発表する、と政府報道官
は発表した。ただし、「デア シュピーゲル」誌のシュレーダーは
ドイツあるいは欧州の新たな外交政策について基調演説を行なうと
の報道は、否定した。シュレーダーは、欧州を強化することがイラ
ク戦争の主な教訓である、と見ており、ヨーロッパ人は外交および
安全保障政策を、文書の上で取りまとめるだけでなく、実践の上で
も共同して実施していかねばならない、とテレヴィ番組で語った。
また、大切なのは米国の対極を作ることではない、米国が大きいた
めではなく、欧州が小さいことで不利益を被るのだ、とも述べた。
３月３０日（日）
バグダッドの住宅地で再び激しい爆発
（バグダッド）イラクの首都バグダッドの住宅地域で、再び爆発が起きた、と報道
されている。AFP通信の記者が、ミサイル1基がカラダ地区を攻撃し、死者と負傷
者が発生した、とのことである。テレヴィ局アル ジャジーラはバグダッドの大火
災2箇所の映像を流した。それ以前に米空軍は、イラク大統領サッダーム フセイ
ンの精鋭部隊をバグダッドで再び攻撃した。連合国軍は、現在イラク北部の都市モ
スルとカラックで戦闘を行なっている。その他イラク中央部の都市ナジャフとナサ
リヤで戦火が交えられている、と報道されている。英国部隊は、南部のと市バスラ
で民兵と交戦している。米国兵士が初めて行なわれた自殺攻撃で4名死亡した後、
イラクのある将軍はさらなる自殺攻撃がある、アラブ諸国の4千人が、みずからの
意志で自殺攻撃を行なう覚悟である、と述べた。
その他のニュース
ネタニヤで自殺攻撃 負傷者多数
（エルサレム）イスラエルの港町ネタニヤで自殺攻撃が起き、少な
くとも30人が負傷した。犯人は、歩行者天国の中のカフェ前で爆
弾に点火して死亡した。この種の爆破事件は1ヶ月ほど起きていな
かった。パレスチナ地下組織イスラム聖戦が、犯行声明を出した。
この組織の指導者は、これはイラクに連帯を表明するものであり、
自殺攻撃を行なう意志のある者をバグダッドへ送った、と述べた。
パレスチナの閣僚エレカトはこの行動を非難し、新たな外交的な和
平の提案を行なうよう求めた。ガザ地区では、イスラエル兵が封鎖
された軍事地域に入り込もうとしたパレスチナ人を射殺した。カブールの国際保護部隊の本部にミサイル命中
（カブール）ミサイルが、アフガニスタンの首都カブールの国際保
護部隊ISAFの本部に命中した。警察によれば、怪我人は報告され
ていない。この本部は、厳重に警備された米国大使館の向かいにあ
る。2発目のミサイルはカブールの東地区に落ちた。カブールでは
現在約5千人の兵士が巡回を行なっており、その指揮をとるのはド
イツである。この数ヶ月で数回にわたって、タリバンおよびテロ組
織アル カイダのものと見られる攻撃が行なわれた。カンダハル州
では、アフガニスタン兵が、タリバンの兵士と見られる10人を射
殺し、13人を逮捕した。こうした戦闘では米特殊部隊が、アフガ
ニスタン部隊を支援した。米軍は10日ほど前、アフガニスタン南
部で反テロの攻勢を強化していた。各国で反落戦争のデモ
（ラバト）世界各国で開かれている反戦集会には切れ目がない。モ
ロッコの首都ラバトでは約10万人が、アラブ連合が何もしないこ
とを非難し、米国旗を燃やした。インドネシアの首都ジャカルタで
は10万人を越える人が米英大使館前で抗議行動を行なった。パキ
スタンの国境の町ペシャワールでは、約10万人が米大統領ブッシ
ュと英首相ブレアの人形に火を放った。中国は初めて、イラク戦争
反対のデモを許可し、北京では数百人の外国人と学生が抗議した。
スペインでは3万人以上の戦争反対派がいくつかの軍の基地に押し
寄せた。