7月21日〜7月27日のドイツのニュース



7月21日(月)

与野党 健康保険改革で合意

(ベルリン)政府と野党の専門家は、衛生保健制度の包括的な改革で合意した。法
定健康保険に加入している患者はかなりの支出増を強いられる。当面家庭医にかか
る際の受信料は、3カ月ごとに10オイロに値上げされる。同時に薬の代金の上限も
10オイロ値上げされる。ただし子供たちは全般的にこの値上げは適用されない。
慢性の病気に対しては減額措置が取られる。2005年からは、被保険者自身が支払
う額も増額される。2007年にはさらに、疾病給付金の財源は被雇用者だけによっ
て負担されることになる。一方健康保険の払込金は現在の14.3%から、2006年に
は13%に下げられることになっている。

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シュレーダーとメルケル 健康保健制度の改革を評価

(ベルリン)全政党の幹部が異なる意見を持っていたにもかかわら
ず、健康保健制度に関して成立した妥協は支持されている。連邦首
相シュレーダーとキリスト教民主同盟党首メルケルは、この核心部
分に関する合意を歓迎した。シュレーダーは、患者と支払い側の負
担がつりあいが取れたものになった、と述べた。一方健康保険組合
は被保険者の側の負担が一方的に大きいと見ている。連邦医師会会
長ホッペは、計画されている診察料によって、必要な治療が遅うな
ることがありうる、と批判した。

健康保険制度改革法案 8月に予定

(ベルリン)健康保険制度の改革の骨子が合意を見たことで、政
府、野党、各州の代表は火曜日に最終段階の交渉を行なう。その
後、さらに細部について公表される。8月中旬まで連邦厚生大臣シ
ュミットが、これに基づく法案を提案する方針である。連邦議会の
第1読会は9月の本会議の第1週目の実施が予定されている。

金属産業労組会長ツヴィッケル 任期を残して辞職

(フランクフルト アム マイン)金属産業労組会長ツヴィッケル
は、数週間にわたる同労組の幹部をめぐる摩擦を経て辞職した。彼
は同労組副会長ペータースとの権力争いに敗れ、10年間に及ぶ在
任期間の終わりに数週間の任期を残して辞職した。西側世界でもっ
とも強力な産業労組を長年に渡って率いてきた彼は、ドイツ東部で
のストライキの失敗の責任はペータースにある、と再び述べた。ペ
ータースはこの非難を否定し、水曜日の幹部会では、バーデン・ヴ
ュルテンベルク州地区の代表者フーバーと共に作成した新たな人事
案を発表する、と述べた。ペータースおよび改革派と見られている
フーバーは、二頭体制を敷くものと一般には見られている。




7月22日(火)

サッダーム フセインの息子 死亡の模様

(ワシントン、バグダッド)イラクの元独裁者サッダーム フセインの息子2人は、
イラク北部での手入れで死亡した可能性がある。米国国防省によれば、モスル市で
起きた銃撃戦で死亡した4人のイラク人の中に、ウダイ フセインとクダイ フセ
インが含まれていたかどうかを目下調査している、と発表した。バグダッドにいる
米国の高官は、2人は死亡したと推測され、DNA鑑定の結果が出るのを待っている、
と述べた。米軍はモスルで、フセイン家のいとこの家を包囲していた。引き続き起
きた銃撃戦では、この建物は焼け落ちた。米国はウダイとクサイ フセイン逮捕に
つながる情報に対して、それぞれ1,500万ドルの賞金を出すと定めていた。
バグダッド近郊で起きた攻撃で、米兵1人が死亡した。

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イラク統治評議会 選挙を最優先に

(ニュー ヨーク)イラク暫定統治評議会は、国連の支援を受け
て、憲法の練り上げ、選挙の準備を進めることを最優先課題と見て
いる。暫定法議会の代表パハビは国連安保理で、今後のイラクは連
邦制度を持つ民主国家になり、国民の自由と権利の尊重を基本方針
とする、と述べた。また統治評議会は、大臣と官庁の長、国外の組
織の代表を任命し、イラク社会の多様性を反映している、とも述べ
た。これより前国連事務総長アナンは、イラクが完全な主権を回復
していく明確な日程表を作るのに賛成であり、軍による占領を早期
に終わらせることが目標である、と述べた。

リベリア反乱軍 停戦を発表

(モンロヴィア)リベリアの首都モンロヴィアをめぐる激しい戦闘
が終わり、反乱軍は停戦を発表した。「和解と民主主義を求めるリ
ベリア人連合」の広報はガーナで、戦闘行為の中止を命じた、と発
表した。停戦協定を結んだにもかかわらず、政府と反乱軍側は数週
間にわたって激しい戦闘を続けた。この 2日間だけでも、6百人が
死亡した、とのことである。国連の支援組織は、人間性が失われる
ような事態が起きないように、と警告を発した。さらにモンロヴィ
アでは極端に厳しい状況下で25万人を越える人々が暮らしており、
医師は増え続ける負傷者に対処できなくなっている、一般市民は逃
げる場所がほとんどなく、食料と水の供給はもはやなくなってい
る、と発表した。

コスタ ブランカで爆弾テロ 負傷者多数

(アリカンテ)スペインのコスタ ブランカにある観光客むけのホ
テル2つで、ETAのテロリストによるものとみられる爆弾事件が起
こり、13人が負傷し、うち2名は重傷である。このホテルはアリカ
ンテの中心部から数分の場所にあり、観光地ベニドルムも近い。そ
のしばらく前には、バスクの地下組織ETAを名乗って、爆発を予告
する電話があった。警察がこのホテルをちょうど空にした時、爆発
が起こった。爆発物の専門家2人も負傷した。独外務省は、負傷者
の中に、ドイツ人の若い語学留学生がいたことを確認した。




7月23日(水)

イラクでは米兵に対する攻撃続く

(バグダッド)元独裁者サッダーム フセインの2人の息子が死亡した後も、米国
のイラク占領軍に対する攻撃は続いている。前日サッダームの息子ウダイとクダイ
が殺害されたイラク北部のモスル近郊で、米兵1人ば死亡した。バグダッドの西百
キロのラマディでも兵士1人が死亡した。両方の事件とも、米軍用車が通りすぎた
際に、爆発が起きたものである。一方米軍は、サッダーム政権の重要人物に対する
攻撃を加えることに成功した。元共和国特殊近衛兵の元指揮官バルサン アブド 
ガフル スレイマン エル ティクリティが逮捕された。
人権擁護団体アムネスティ インターナショナルは、イラクの占領部隊が拷問を行
なっているとの非難を行なった。

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イラン アル カイダの隊員の滞在を確認

(テヘラン)公式の情報によれば、イランは過去2年間、テロ組織
アル カイダの重要人物を逮捕し、裁判を起こしている。イランの
秘密情報部部長アリ ユネシは記者会見で、アル カイダの地下潜
伏中の重要人物を拘留しているが、何人かはすでに祖国へ追放し
た、と発表した。また、イランは今後も、アル カイダとつながり
があると見られる容疑者の捜査を続ける、とも述べた。すでに5月
に、イラン政府はテロ組織の隊員の逮捕を公表していたが、安全面
での理由から逮捕者の名前と人数に浮いては発表してこなかった。
逮捕者の中には、アル カイダの指導者ウサマ ビン ラディンの
息子とアル カイダの広報アユマン エル サワヒリが含まれてい
る、とのことである。アフガニスタンでの戦争が2001年に終了し
て以来、イランではテロリストと見られる人物約500人が逮捕され
ている。

EU ドイツのトラックの通行料に対する訴訟を起こす

(ブリュッセル)欧州委員会はドイツの高速道路で計画されている
トラック通行料に関する予備手続きを開始した。交通問題担当の委
員デ パラシオは、通行料制度そのものが問題になっているのでは
なく、ドイツの運送業者に対する補助金の支払いがEU法に違反す
るかどうかを調査するのだ、と述べた。この訴訟の結果が出るま
で、ドイツはトラックの通行料を導入することはできない、とも述
べた。これに対し独交通相シュトルペは、計画通り9月1日から1キ
ロあたり12.4セントの料金を課すことができる、ただ補助金の支
払い開始を延期すればよい、との見通しを述べた。

金属産業労組幹部の勢力争い終了

(フランクフルト アム マイン)金属産業労組の幹部人事をめぐ
る勢力争いは終わった。同労組首脳部は、フランクフルト アム 
マインで、今まで副会長を務めていたペータースを新会長に、バー
デン・ヴュルテンベルク地区の首脳であったフーバーを会長代理に
する新幹部人事に合意した。2人は8月下旬に特別労組大会で選出
されることになっている。伝統維持派と目されるペータースと、改
革派のフーバーは、最初の態度表明で、協力していく意志を強調し
た。2人が最初に合意したのは、労組内部の亀裂を乗り越え、新た
な出発を行なうことであった、とペータースは述べた。また2人
は、ドイツ東部に週35時間労働の実現を求めて敗れたストとその際
明らかになった間違いを徹底的に処理する、と約束した。




7月24日(木)

米軍部 死亡したサッダーム フセインの息子の写真を公表

(バグダッド、ワシントン)失脚したイラク大統領サッダーム フセインの息子が
死亡してから2日、米軍は遺体の写真を公表した。米軍はこれによって、イラク国
民が持つこの兄弟の死に関する疑いを払拭したい、と考えている。ニュー ヨーク
では、イラク行政評議会のアーマド チャラビが、イラク国民がこの兄弟の死亡を
確信することが心理面で重要である、との声明を出した。2枚の写真には、顔全体
にひげをはやしたウダイ フセインとクサイ フセインが顔に血を流して写ってい
る。米国とアラブのテレヴィ局によって、この映像が放送された。準軍隊組織フェ
ダーインは、この殺害に報復する、と予告した。また米国の占領軍に対する攻撃が
再び行なわれ、兵士3人が死亡した。

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ASEM外相会談「ビルマはスウ チーを解放しなければならない」

(ジャカルタ)アジアとヨーロッパの多くの国の外務大臣は、ビル
マ政府に対し、5月末から拘禁されているアウン サン スウ チ
ーを即座に解放するよう求めた。インドネシアのバリ島で開かれて
いるアジア・ヨーロッパ会議の締めくくりに、これに関する声明が
公表された。ドイツを代表して外務政務次官ミュラーがこれに参加
していた。インタヴューの中で彼女は、この会談には満足してい
る、欧州とアジア諸国の対話は、紛争防止の上で重要な鍵となって
いる、と述べ、さらにビルマに対して課されている経済制裁措置を
検討するよう求めた。

ソロモン諸島に介入部隊到着

(ホニアラ)紛争に揺れているソロモン諸島に、オーストラリアが
指揮する介入部隊の最初の兵士が着陸した。オーストリアのフリゲ
ート艦が600人の安全保障部隊が首都ホニアラに輸送した。ソロモ
ン政府による支援の呼びかけに応えたこの部隊は、2,500人規模に
なる予定である。この派兵は第2次世界対戦後南太平洋で最大の軍
事作戦となる。ソロモンは数年前から、もともとの住民と移住者の
間で民族的な対立の場となっている。

テイラー ナイジェリア部隊到着時に辞任の意向

(モンロヴィア)リベリア大統領テイラーは、ナイジェリア平和部
隊のリベリア派遣を目前に控え、辞任の意志を繰り返し述べた。彼
と密接な協力者は、ナイジェリア第1陣である770人の大隊が到着
した日に、リベリアを出国するだろう、と述べた。西アフリカ諸国
経済共同体ECOWASは、ナイジェリア軍の第1陣は遅くとも1週間
後には到着する、と発表した。政府軍に残った兵と反乱組織「和解
と民主化を求めるリベリア人連合」の戦闘は、木曜日にもモンロヴ
ィアで行なわれた。ある反乱軍側の指導者は、すでに火曜日に呼び
かけが行なわれた停戦が実施されるだろう、と述べた。




7月25日(金)

ブッシュ パレスチナ人に支援を約束

(ワシントン)米国は、パレスチナ人が独自の国家を持つ道を歩んでいくのを長期
的に支持する方針である。パレスチナ首相マームド アッバスとの話し合いの後、
米国大統領ジョージ W. ブッシュは、パレスチナ人自治区に対する新たな経済支援
を行なう、と予告した。そのために米国・パレスチナ発展協会を設立することにな
る。アッバスとの共同記者会見でブッシュは、イスラエルが占領地区に建設した安
全保障のための柵を厳しく批判した。ブッシュは、西ヨルダンランドを貫く壁があ
る時には、信頼感を作り上げることが重要だ、と述べた。アッバスは米国政府に対
し、イスラエルに対し和平計画を実施するようにとの圧力を強めるよう求め、その
ためには、まず拘留されているパレスチナ人の解放とユダヤ人入植地の建設を終わ
らせることが必要だ、と述べた。

     その他のニュース

米軍 サッダーム フセインの息子の遺体を公開

(バグダッド、ワシントン)米軍は失脚したイラクの独裁者サッダ
ーム フセインの殺害された息子の遺体を公開した。記者は、ウダ
イとクサイの遺体をバグダッド空港で実見することができた。イラ
ク国民の中に、2人の死に関する疑いが消えていない事が、公開の
理由とされている。米国防相ラムズフェルドは、前日問題になった
遺体の写真の公開を擁護していた。彼は、この「悪しき人物」が死
亡しており、再び来ることはない、ということをイラク人に証明す
べきだ、と述べた。ジュネーヴ協定によれば、戦没者および戦争捕
虜の写真の公開は禁止されている。サッダーム フセインの支持者
を自称するフェダーインは、2人の殺害の報復を行なう、と予告し
た。

米国 リベリア沿岸へ軍艦派遣

(ワシントン、モンロヴィア)米大統領ブッシュは、西アフリカの
内戦がおこっている国リベリアへ3隻の軍艦の派遣を命じた。この
行動は、来週計画されている西アフリカ諸国経済共同体ECOWAS
の平和部隊の駐留を支援するもので、リベリアに平和をもたらすた
めの米国の派兵は限定的なものである、と米大統領府の声明では述
べられている。その他、リベリア大統領テイラーは同国から出国し
なければならない、との要求が強調されている。政府軍と反乱勢力
は、新たな戦闘を首都モンロヴィアで行ない、少なくとも12人が
殺害された。反乱軍は現在同国第2の都市グバルンガも攻撃してい
る。

スペインで爆弾攻撃 重い懲役刑

(マドリード)スペインではETAの爆弾テロが再発した。コスタ 
ブランカの休暇用ホテルに対する攻撃から3日、同国北部で4つの
爆弾が爆発し、2人が軽傷を負った。パンプローナ近郊のエステー
リャでは、テロリストが裁判所の建物の前で爆弾に点火していた。
それより前、バスク地方のサン セバスティアン近くの小都市アン
ドアインで、社会主義者の現地の政治家の家の前で小さな爆弾を爆
発させていた。その他2つの爆弾が社会党の事務所前で爆発した。
マドリードの国民裁判所は、ETAの活動家2人に対し刑罰を言い渡
していた。彼らは1987年にバルセロナの百貨店の地下駐車場で自
動車爆弾を爆発させていた。彼らにはそれぞれ790年の懲役が言い
渡されていた。




7月26日(土)

シュミット「健康保険制度改革は暫定的解決に過ぎない」

(ベルリン)厚生大臣ウラ シュミットは、遅くとも2010年までに健康保険制度
をさらに改革しなければならない、と認めた。彼女は雑誌に、社会の人口比率の変
化によりさらなる改革が必要となり、現在の改革の努力は、健康保険制度を安定さ
せるためには十分ではない、と述べた。シュミットは法律で加入が定められた保健
組合の払込金の割合を13%以下に下げるよう求めた。バルマー、DAK、AOK等の
大手の組合のいくつかは、2004年の払込金を下げると予告した。シュミットは、
法律によって値下げを強制的に行なう、と圧力をかけていた。
水曜日には彼女は各保健組合の社長と、ベルリンで会談を行なう方針である。

     その他のニュース

産業大臣クレメント 景気は回復傾向と判断

(ベルリン)連邦産業大臣クレメントは、今後数ヶ月景気が活性化
しており、そのため今年および来年の経済成長予想を下方修正しな
い方針である。今年後半の経済状況が改善する見込みで、今年の
0.75%の経済成長予想は達成可能で、ドイツが改革の方針を後退さ
せない方針だということが、市場では認められている、と彼は新聞
に語った。

イスラエル 米国による遮断壁の批判をはねつける

(エルサレム、ワシントン)米国大統領ブッシュは、イスラエルが
パレスチナ人居住地域に沿って遮断壁を建設したことを批判した
が、イスラエルはこの建設を擁護した。この壁は、パレスチナ人急
進派の攻撃を防ぐためのもので、政治的な境界線ではない、と首相
シャローンの顧問ギシンはドイツの新聞に語った。ブッシュは、パ
レスチナ首相アッバスがワシントンを訪問した際に、この遮断壁は
問題である、と述べていた。西ヨルダンランドを貫いて壁を建設す
るなら、パレスチナとイスラエル間の信頼を築くのは極めて困難に
なるだろう、と述べていた。

イラクの米兵 さらに死亡

(バグダッド)イラクの地下組織の戦闘員は、バクバ市で榴弾を用
いて3人の米兵を殺害した、米中央司令部によれば、その他に4人
の兵士が負傷した。この兵士たちはバグダッドの北にある小児病院
の監視を行なっていた。失脚した権力者サッダーム フセインの故
郷、ティクリットで手入れが行なわれ、米兵は元大統領の支持者と
見られる13人を逮捕した。その中にはサッダームの私的な警護隊
に属していた数名も含まれている、と米軍は発表した。一方イラク
のシーア派の宗教上の指導者の1人が、米国による占領を終わらせ
るために軍隊の結成を呼びかけた。数万人の人間がすでにこれに加
わると伝えてきており、同組織は平和的な手段でこの目標を実現す
る方針だ、とシャイク ムクタダ エル サドルがナジャフで通信
社に語った。




7月27日(日)

イスラエル 急進派パレスチナ人の釈放を決定

(エルサレム)首相アリエル シャローンのワシントン短期訪問を直後に控え、イ
スラエル政府はあわせて540人のパレスチナ人被拘禁者の釈放を決定した。これは
近東和平の過程に新たな刺激となる、と政府の代表が非公式に発表した。釈放され
る中には、急進派組織ハマスとイスラム聖戦に属する210人も含まれている、との
ことである。今までイスラエルは急進派パレスチナ人の釈放をずっと拒否してき
た。パレスチナ人と和解する姿勢を示すため、イスラエル兵は、西ヨルダンランド
のラマラとヘブロンの道路封鎖を解除し、数ヶ月間続いてきたこの地域の百あまり
の村との通行の障害を取り除いた。

     その他のニュース

イラクの米兵に対して新たな攻撃

(バグダッド)イラクの米国兵士に対する攻撃で死者が相次いで出
ている。週末に武装イラク人は米軍を数回攻撃し、少なくとも5人
の米国人を殺害した。軍部の情報によれば、日曜日には榴弾によ
り、バグダッドの南で海軍歩兵1名が死亡した。土曜日にバブカお
よびアブ グライブで米兵4人が死亡していた。元権力者サッダー
ム フセインの捜索で、米兵はティクリットの3軒の家を襲った。
バグダッドでは1件の手入れがあり、目撃者の話では5人のイラク
人が殺害された。イラク人の戦争捕虜に対する虐待があった疑い
で、目下米兵数人に対する戦争裁判所への裁判手続きが始まる可能
性がある。現在この兵士たちには事情聴取が行なわれている、と軍
報道官は述べた。

フィリピンでの軍の反乱 終了

(マニラ)離反した兵士がフィリピンの首都マニラで住宅地および
繁華街を実力をもって占拠した事件は、流血に至ることなく終了し
た。約300人の反乱兵は約20時間後に投降し、発砲を行なうこと
なく帰隊した。彼らは当初施設に突撃し、地雷を仕掛けていた。そ
の際彼らは、政府は腐敗していると非難し、閣僚の辞任を要求し
た。大統領アロヨは国営テレヴィで、反乱兵に対する捜査を開始す
る、と予告した。指導者と見られる5人の将校は、厳しい責任を覚
悟しなければならない、とも語った。

カンボジア 国会選挙

(プノン ペン)カンボジアでは有権者が新たな議会を決定する。
監視人は、クメール ルージュのテロ体制が崩壊してから3回目と
なる今回の選挙では、首相フン セン率いる元共産党の国民党CPP
の勝利が確実と見ている。約630万人の有権者が、国会の123議席
の配分を決する。国民選挙委員会の第1回予想では、投票率は約80
%である。選挙結果は今月中に集計される。アジア歴訪中の外務政
務次官ミュラーは最後の訪問地プノン ペンで、この選挙はカンボ
ジアの民主化を進める一歩と見ており、過去十年間にはかなりの進
歩があった、と述べた。



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