9月15日〜9月21日のドイツのニュース



9月15日(月)

スウェーデンのオイロ拒否に憂慮

(ストックホルム、ブリュッセル)スウェーデン人がオイロ導入を拒否したこと
を、世界各国はおおむね憂慮の念で受け止めた。しかし経済に大きな影響がでると
は見られていない。社会民主党に属するスウェーデン首相ヨーラン ペーション
は、これはスウェーデンにとって「悲劇」である、と述べたが、今後も政権を維持
して行く意向である。EU委員会議長ロマーノ プロディは、スウェーデンの影響
力は減少するだろう、と述べた。ドイツ首相ゲアハルト シュレーダーは、オイロ
を採用すれば、長期的にはヨーロッパにとってもスウェーデンにとっても経済的、
政治的に利益になるのだが、と述べた。英国とデンマークのオイロ反対派にとっ
て、スウェーデンの拒否は新たなはずみとなる。両国政府は慎重な態度をとってい
る。
専門家は、オイロ採用に熱心だった外務大臣アナ リンドの死は、国民投票の行方
に重大な影響は与えなかった、という点で意見が一致している。

     その他のニュース

エストニア 国民投票の結果をうけEU加盟の準備を進める

(タリン)エストニア陣がEU加盟に明確に賛成する意志を示した
後、バルト共和国である同国はEU加盟の準備を開始した。首相パ
ルツは、エストニアはEUで積極的な役割を引き受ける、と述べた。
欧州統合に反対している東部の貧しい国境地帯の人々を納得させる
ため、この地域の発展のためのEUが行動を起こす十分に機能する
計画を進めなければならない、と大統領リューユーテルは述べた。
EU委員会は、これはエストニアが欧州内部の正当な位置に復帰す
ることだ、と述べた。独首相シュレーダーは、エストニアは歴史的
な好機をつかんだ、と述べた。日曜日に行なわれた投票では、エス
トニア人の67%がEU加盟に賛成、33%が反対であった。

連邦政府 WTO会議の失敗を憂慮

(ベルリン)連邦政府は、メキシコのカンクンで開かれていた世界
貿易機関の会議の失敗に憂慮の念を示した。市場開放の重要な機会
を逃したことになる、と連邦産業相クレメントはテレヴィ番組で述
べた。成果を挙げることを望まない人が多すぎた、とも語った。連
邦首相シュレーダーは、交渉の早期再開に賛成である、と述べた。
世界貿易機関の大臣協議は、成果を挙げることなく終わった。参加
した146カ国は、農業補助金の撤廃と世界規模での投資保護協定に
関する交渉の再開で、合意することはできなかった。

国連安保理でアラファトの役割をめぐり激しいやりとり

(ニュー ヨーク)イスラエルが追放を決定したため、パレスチナ
人は国連に大統領アラファトを保護する補償を求めた。国連安保理
では、パレスチナの代表アル・キドワが、イスラエルは選挙で選ば
れたパレスチナ国民の大統領に対するあらゆる脅迫を撤回しなけれ
ばならない、イスラエルの目的は、パレスチナ人政府の破壊であ
る、と述べた。イスラエルの国連大使ギラーマンは、アラファトは
テロの手法を放棄していない、と切り返し、彼が和平の障害となっ
ている、と述べた。パリでは仏大統領シラクとエジプト大統領ムバ
ラクば、アラファトの「解職」をしてはならない、と警告した。イ
スラエル政府を代表して外相シャロームは、アラファトの殺害を計
画してはいない、と述べた。シャロームはこの発言で、副首相オル
マートとは距離をとった。オルマートはアラファト殺害も選択肢の
一つであるとし、世界各国から抗議を受けていた。




9月16日(火)

スウェーデン警察 リンド殺害犯と見られる男を特定

(ストックホルム)スウェーデン外務大臣アナ リンドが暴力によって死亡してか
ら5日、警察は殺害犯と見られる男を特定し、身柄を拘束しないままこの男を起訴
したとのことである。警察公報は、この男はまだ逮捕されていないが、彼が犯行に
関ったと見る十分な根拠がある、と発表した。
リンドは先週水曜日にストックホルムの商店で刺され、その怪我が原因で木曜日に
死亡していた。

     その他のニュース

国連安保理 イスラエル批判の決議をめぐってなお対立

(ニュー ヨーク)イスラエルが迫っているパレスチナ大統領アラ
ファト追放の決議をめぐる駆け引きで、国連安保理は一致した路線
を求めて、まだ対立を続けている。外交筋の情報では、アラブ系の
国連加盟国は正式に、アラファト追放に関する原則的な決定の枠組
みをイスラエルが撤回するように求める決議案を提案した。米国の
国連副大使カニンガムは、アラブ諸国の提案が採決されるかどうか
ははっきりしない、と述べた。アラファトの安全保障に関する顧問
ラジュブは、新たな停戦を提案したが、イスラエルは全面的に拒否
した。

シュレーダー、シラク、ブレア イラク情勢を話し合う

(ベルリン)ドイツとフランスはイラク戦争に関して数ヶ月にわた
って、英国と対立してきたが、三者会談でそれを調停する方針であ
る。連邦首相シュレーダーの渡米を直後に控えて、土曜日に仏大統
領シラクと英首相ブレアと会談する。政府候補アンダは、この会談
はベルリンの首相府で行なわれ、欧州政策についても話し合われる
ことになっている、とも述べた。

トルコ ドイツにカプランの公正な取り扱いを約束

(アンカラ)トルコは「ケルンのカリフ」として知られるイスラー
ムの指導者カプランが、同国に引き渡された場合、公正に取り扱
う、とドイツに約束した。カプランを虐待することは決して許さな
い、とトルコ内相アブドゥルカディル アクスはドイツ内相シリー
とアンカラで会談した後述べた。トルコはカプランを反逆罪で訴え
る方針である。彼は1998年に攻撃事件の計画に参加したとされて
いる。シリーは、ドイツにはカプランを引き渡す準備があるが、ト
ルコが更なる保証をしなければならないと述べた。独政府は特に、
カプランの裁判中に拷問によって、必要な発言を引き出さないと約
束することが重要だ、と述べている。




9月17日(水)

コールに関する旧東ドイツ秘密警察の文書公開禁止措置解除

(ベルリン)元首相ヘルムート コールに関する旧東ドイツ秘密警察の文書の公開
をめぐる対立で、ベルリン行政裁判所はコールに不利な判決を言い渡した。旧東ド
イツ国家公安局が保存していた文書は、今後は原則的には公開が許可される。これ
により、同法廷は国家公安局の文書に関する連邦特別委員マリアンネ ビルトラー
の訴訟に関する裁判が行われることになる。その理由として、コールの持つ基本的
な権利が犯されることはない、とされた。しかし上告が認められているおり、キリ
スト教民主同盟の元首相であるコールの弁護士は上告を予告しているため、この文
書は今後も公開されない。

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独東西の生活水準いまだ均衡せず

(ベルリン)独東部の再建を担当する連邦交通大臣シュトルペ(社
会民主党)は、東西間の生活が早期に同じ水準になるとの期待を否
定した。彼はドイツ統一の状態に関する年次報告を就任以来初めて
発表し、その中で、この夢は埋葬されねばならない、と述べた。東
部の9州の再建促進のためには、方針の変更が必要だと示唆し、測
定基準は必要であるが、それは進むべき方向を示してはいない、と
述べた。また、西側でも支援を必要とする産業基盤が弱い地域があ
る、2005年から2019年までに東部各州には1,570億オイロを再
建支援として約束している安定化法案は、議論の対象としていな
い、とも述べている。

アラブ各国 国連安保理での米国の拒否権発動を批判

(ラマラ)パレスチナ自治当局とアラブ諸国は、米国がイスラエル
を批判する国連決議に拒否権を行使したことを非難した。米国の拒
否権は「暗黒の一日」の目印である、とイスラエルとの交渉を担当
しているパレスチナ側の大臣エラカトは述べた。一方イスラエルは
拒否権発動を歓迎している。国連安保理で投票権を持つドイツは、
安保理がまとまった態度を取れないのは残念だ、と述べた。これに
より近東地区に誤った政治的な合図を送った可能性がある、と外務
省は発表した。アラブ諸国はイスラエルはアラファトの国外追放の
威嚇を批判する決議案を提案したが、米国は火曜日これに反対する
投票を行なった。米国政府は、パレスチナのテロの明確な批判を取
り入れるべきである、と求めていた。英国とブルガリアは保留し
た。決議に賛成したロシアは、投票は性急過ぎた、と批判した。

サッダームを自称する男 録音で米軍の撤退を要求

(ドバイ)アラブ系放送局アル ジャジーラは、失脚したイラク大
統領サッダーム フセインが、米国に対し、イラクからの無条件撤
退を要求する録音を再び放送した。同時にこの声はすべてのイラク
人に対し、米兵攻撃に集中するよう呼びかけた。米大統領ブッシュ
は新聞の取材に、米国はサッダームを生死に関らず捕らえる、と述
べた。過去数ヶ月繰り返し、サッダーム フセインのものとされる
録音がイラク国民に向けて放送されている。サッダーム自身は、4
月の失脚以来米国の占領軍から逃亡を続けている。




9月18日(木)

独仏 経済成長促進の意向

ドイツとフランスは産業に関して共同で積極的な措置をとり、ヨーロッパの成長を
促す方針である。ベルリンで開かれた第81回独仏協議で、両国はこれに合意し
た。両国政府の内閣による共同会議の後、ドイツ首相ゲアハルト シュレーダーと
フランス大統領ジャック シラクは、電子通信、交通、研究分野を中心に100億オ
イロ規模の計画を立てている、と発表した。シュレーダーは、国債の整理という目
標を放棄することなく、現在はっきりわかるような形で経済成長に刺激を与えるこ
とが重要である、と述べた。両者は、できるだけ早くイラクの移行政権を作るよう
働きかけることを再確認した。

     その他のニュース

IMF ドイツの経済成長は最後尾

国際通貨基金は、世界経済がゆっくり回復していると見ている。た
だし、オイロ使用地域は後れを取っている、とドゥバイで発表され
た同基金の半年ごとに出される報告書では述べられている。ヨーロ
ッパ最大の国民経済であるドイツにその責任がある、とも示されて
いる。今年ドイツは全く成長がなく、来年は1.5%の成長をする、と
同基金は見ている。ドイツの疲弊した経済状態は、欧州全体の経済
成長を危機にさらす可能性がある、と警告している。オイロ使用地
域に対しては、同基金は今年0.5%、来年は1.9%の成長を見込んで
いる。世界経済全体では、今年は3.2%、来年は4.1%の成長を予想
している。

電力首脳会談首相府で開催 産業界は満足

首相府で電力政策に関する首脳会談が開かれ、産業界の代表は満足
の意を表した。連邦首相シュレーダーは、電力および環境政策が経
済成長の足かせになってはならないとの信念をはっきり語った、と
ドイツ工業団体連邦連合会電力委員会議長マルネッテは述べた。環
境相トリティンは、この大気汚染を産み出す計画に「大規模な賛成
の声にぶつかった」と述べた。彼は、二酸化炭素の排出量を2020
年までに40%削減し、そのために再生可能な発電を強く推進してい
く、との目標を確認した。緑の党は数週間前から産業相クレメント
(社会民主党)と、風力発電の促進と電力政策の方針全体について
対立している。環境保護団体は、この首脳会談に招待されず、首相
府の前でデモを行なった。

フォルクスヴァーゲン社に対するEUの罰金 確定

欧州法廷は、フォルクスヴァーゲン社に対して課されていたEU委
員会の罰金総額9千万オイロを確定した。同社は、禁止されている
逆輸入の制限により、競争に関するヨーロッパの規則に違反した、
と欧州法廷は最終審で決定した。この判決は長年にわたって争われ
てきた同社とEU委員会の法的争いに決着をつけるものである。同
委員会は、同社が組織的にドイツ及びオーストリアの購買者が、値
段の安いイタリアからのフォルクスヴァーゲン社製自動車を取り寄
せられないようにしていた、と言う理由で罰金を課していた。




9月19日(金)

国連総会 イスラエル非難の決議を採択

(ニュー ヨーク)国連総会は予想通り、イスラエルが計画しているパレスチナ大
統領ヤセル アラファト追放に反対する決議を賛成多数で可決した。その決議の中
で、イスラエルは国外追放の決定を撤回し、近東和平行程表を守るよう、勧告を受
けている。安保理の決議は拘束力を持つが、総会決議は助言といった性格のもので
しかない。国連総会の特別議会は、安保理で同じ内容のアラファト保護のための決
議が、米国の拒否権で否決された後、アラブ諸国の要請に基づいて招集された。
イスラエル政府は既に西ヨルダンランドの隔離壁の延長を審議した。まだ決定には
至っていないが、異論も出ている隔離壁の拡張に賛成している模様である。

     その他のニュース

イラク元国防相出頭

(バグダッド)失脚したイラク旧体制の元閣僚の1人が出頭した。
元国防相の将軍スルタン ハシェム アーメド エル タイは、北
イラクの故郷の町モスルで米軍に投降した。米側の情報によれば、
彼はバグダッドに移され、取り調べを受けるが、裁判にかけられる
ことはない、とのことである。アーメド エル タイは、米国が行
方を追求しているイラク人の一覧表の27番目にのっている。一方
バグダッドでは夕刻、激しい爆発が起きた。イラク警察と米軍の代
表は一致して、犠牲者はいない、と発表した。一方この爆発の原因
については異なる情報が出ている。

ドイツ海軍高速艇 反テロ派兵に配備

(ロシュトック)ドイツ海軍の高速艇部隊がロシュトック・ヴァル
ネミュンデから、反テロの任務で、地中海西部に出発した。この艦
艇はNATOの作戦「積極的努力」で、10月から半年間にわたって、
ジブラルタル海峡の監視をノルウェーおよびデンマークから引き継
ぐことになっている。この派兵には120人が参加する。彼らは1週
間後にスペインの海軍基地プンタレスに到着する予定である。この
部隊はテロリストがヨーロッパとの連絡および補給路を分断し、商
船および隣接国家の安全を守ることになっている。独海軍は2002
年1月から反テロ派兵に参加し、主としてアフリカの角および地中
海東部で巡回を行なっている。

通行料徴収装置の試験 決定延期

(ベルリン)計画中のトラックの通行料導入の期日は既に11月2日
に延期されているが、この実施もさらに困難になっている。今日金
曜日に予定されていた通行料登録機の試験運転の開始に関する決定
は来週にずれ込む、専門家がこの仕組みの技術的な諸問題を検討す
る、と交通省公報が発表した。連邦交通相シュトルペは、「近々」
通行料徴収を開始すると述べたが、具体的な日程は発表しようとし
なかった。




9月20日(土)

3カ国首脳会談 欧州政策で合意

(ベルリン)ドイツ首相ゲアハルト シュレーダー、フランス大統領ジャック シ
ラク、英国首相トニー ブレアはベルリンで首脳会談を行ない、ヨーロッパ政策に
関する重要問題でおおむね合意した。EU集会によるEU憲法案を、大規模な修正な
しで承認させることで3カ国の意見は一致した、とシュレーダーは会談後述べた。
NATO以外に独自の組織を持つ形でのヨーロッパの防衛政策に対しては、英国は留
保していたが、これを取り下げた、とのことである。またブレアは、ドイツとフラ
ンスが木曜日に発表した、欧州の経済成長ための提案に賛成した、とのことであ
る。イラク政策に関しては意見の違いが残っている。ただし、国連がイラク再建で
より強い役割を果たすべきであり、同国の政治的な責任をできるだけ早い時点でイ
ラク人に委ねるべきであるという点では一致している。とはいえその期日に関して
はまだ意見が分かれている。

     その他のニュース

バグダッドでイラク統治評議会員 襲われる

(バグダッド)イラク統治評議会には3人の女性が参加している
が、その1人が首都バグダッドで襲撃を受け、重傷を負った。警察
の情報によれば、中立の専門家として評議会に参加しているアキラ
 エル ハシミは、顔を隠し武装した者たちに発砲された、とのこ
とである。彼女は4発の銃弾を受けた。医師の話では、手術後彼女
の状態は落ちついている。統治評議会議長チャラビは、元権力者サ
ッダーム フセインのバース党員にこの攻撃の責任がある、とし
た。ハシミは以前同党の党員であった。一方米兵に対する攻撃は続
いている。米軍の車両が銃撃を受けた後、フルジャへの進入路は一
時的に閉鎖された。

イスラエル アラファト追放に反対する国連投票を拒絶

(エルサレム)イスラエル政府は、パレスチナ大統領アラファトの
追放に反対する国連総会の決議を拒絶し、これは重要性を持たな
い、と述べた。イスラエルは、パレスチナ人がテロとの戦いに努力
を集中する代わりに、再び言辞を弄しているのは残念に感じてい
る、と外務省の正式な態度表明では述べられている。一方アラファ
トの顧問ルデイネーは、この決議はイスラエルの立場を失なわせ、
パレスチナ大統領を支持することを明確に訴えるものである、と述
べた。国連総会は金曜日午後、イスラエルが決定したアラファト追
放に反対する決議の採決を行なった。参加152カ国のうち133カ国
が決議に賛成し、その中にはドイツも含まれている。ただし総会の
決定には国際法上拘束力はない。

シュレーダー 国民保険に疑問

(ベルリン)健康保険をいわゆる国民保険に組み替えることに関し
て、社会民主党と緑の党の連立内部にはまだ異論が残っている。連
邦首相シュレーダーは記者会見で、このような財政計画で成果が見
込みどおり上がるかどうか疑問であり、当面政府と野党の健康保険
改革に関する妥協案を実施に移すすことが重要だ、と述べた。社会
民主党会派長ミュンテフェリンクは雑誌に、この問題は決定するの
を待つばかり、と言うわけではないと考えている、と述べた。一方
緑の党代表ビューティコファーと会派長ゲーリンク・エッカルト
は、即時決定を迫っている。国民保険へは、上級公務員、自営業
者、政治家も加入できることになっている。今までは労働者、職
員、使用者だけが社会保険の財政的な負担を行なっていた。




9月21日(日)

CSU バイエルン州選挙で勝利

(ミュンヘン)キリスト教社会同盟はバイエルン州議会選挙で圧勝した。最新の最
終得票予想によれば、州首相エドムント シュトイバー率いる同党が8%得票を伸
ばし、61.2%を集めた。これによって同党は、議会の3分の2を占めるドイツで初
めての政党となるのが確実になった。バイエルン州社会民主党は、戦後最低の結果
に甘んじた。最終得票予想では、同党の得票は18.9%で、前回と比べて約10%減少
した。一方を伸ばしたのは緑の党で、5.7%から7.7%に票を伸ばした。自由民主党
を含めてこれ以外の政党はすべて5%条項により、議員を送りだすことができなか
った。
バイエルン州の有権者は9百万以上であった。投票率は約59%で、前回1998年の
州議会選挙よりもはっきり低い数字である。

     その他のニュース

シュトイバー「選挙での勝利はCDU/CSUの立場を強める」

(ミュンヘン、ベルリン)バイエルン州議会選挙でキリスト教社会
同盟が勝利を収めたことで、連邦政治でもキリスト教民主、社会同
盟の立場が強くなる、と同州首相シュトイバーは見ている。選挙結
果は両党が必要な改革を進めていくべきだとの明確な意志表明であ
る、とも語った。また彼は、両党は連邦参議院で建設的に協力して
いく、と約束した。キリスト教民主同盟党首メルケルは、両党に団
結を訴えた。バイエルン州社会民主党筆頭候補マーゲトは、連邦社
会民主党にも選挙での敗北の共同責任があると述べ、同党の前例の
ない得票率の低さに対処する可能性はなかった、と述べた。彼は人
事面での責任をとるかどうかについては語ろうとしなかった。

ラトビア EU加盟に賛成多数

(リガ)EUは計画通り2004年5月1日に10カ国を受け入れ拡大す
る。加盟希望国の最後ラトビアは、加盟をめぐる国民投票を行な
い、これに賛成した。当局の最終集計によれば、有権者の67%が
EU加盟に賛成、32%が反対、1%ほどは無効票であった。EUはこ
れで2004年5月1日から4億5,400万人の住民を持つ25カ国から
構成されることになる。ブルガリアとルーマニアは現在2007年の
加盟を目標に交渉を行なっている。EU委員会議長プロディはこの
決定を歓迎した。ベルリンでは連邦首相シュレーダーが、バルト諸
国が欧州という家族に復帰した、と述べた。

コレイ 組閣の努力を続ける

(エルサレム)パレスチナ首相に指名されているコレイは、新内閣
の組閣に向けた努力を続けた。彼は、パレスチナ大統領アラファト
率いるファタハ運動およびイスラム聖戦の代表者と会談した。水曜
日にコレイが提出する方針の閣僚名簿は、アラファトおよび議会の
承認を得なければならない。一方イスラエル政府の代表はワシント
ンを訪問し、懸案の西ヨルダンランドの遮断壁の建設に関するイス
ラエルの立場について説明する。イスラエルが計画通りこの壁を建
設すると、米国政府はこの建設費用として9百万ドルに及ぶ既に認
められている信用供与を撤回する方針である。



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