10月27日〜11月2日のドイツのニュース



10月27日(月)

バグダッドで連続攻撃 死者40名以上 負傷者200名を越える

イラクの首都バグダッドでは自殺攻撃が相次ぎ、40名以上が死亡、200名以上が
負傷した。国際赤十字委員会の事務所に対する攻撃だけで、12人が死亡した。犯
人は救急車爆弾を積み、その車で赤十字の建物に突入した。別の爆弾は警察署の前
で爆発した。さらに消防署と市場の中でも爆発物が見つかった。夜には、攻撃を受
けて米兵3人が死亡した。イスラームの断食月ラマダンが始まって、イラクでは暴
力が増加すると予想されていた。にもかかわらず、米軍は日曜日にバグダッドに夜
間外出禁止令を課していた。

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米国のイラク政策変更なし

今までもっとも激しい攻撃がイラクで起きたが、米国大統領ジョー
ジ W. ブッシュは今まで呈示した方針を堅持する意向である。イラ
クの平和は米国の利益である、と述べた。米外相パウエルは、米国
が戦闘の激しさを過小評価していたことを認めた。独政府は、イラ
クでの新たなテロを激しく非難した。犯行はイラク国民に向けられ
たものだ、と独政府公報は発表した。EU外務委員ソラナと国連人
権委員ラムチャランは、特に赤十字社の職員に対する攻撃を非難し
た。赤十字は、職員の一部をひきあげる、と予告した。バグダッド
の赤十字に対する攻撃は、厳密な中立を重視している赤十字の140
年の歴史の中で前例がない。

独仏 地方での協力体制を強化する方針

ドイツとフランスは、地方の水準でも協力関係を強化する方針であ
る。連邦首相シュレーダーはポアチエでフランス首相ラファランと
2日間の日程で会談を行なっているが、その冒頭で、両国の関係は
これ以上よくなりようがないほど良好である、今後は都市同士や地
域相互でのつながりを密接にしていくことが重要である、と述べ
た。ラファランは故郷のポアチエで、地域相互の協力を進めるため
の第1回独仏会議を行なうよう呼びかけていた。16州の代表、うち
6つの州からは州首相が参加し、フランス側からは22の地域の代表
が火曜日に、研究、文化、教育の分野で先例となる計画策定を決定
する方針である。

北アイルランド問題の解決を目指す努力 当面は失敗

北アイルランドの和平実現に向けて突破口を見つける努力は、当面
は失敗に終わった。北アイルランドのプロテスタントの政治的指導
者トリンブルはベルファストで、カトリックの政党であるシン フ
ェイン党と地方選挙の前に合意に達するにはあまりに時間が不足し
ていた、と述べた。この選挙は11月26日に予定されている。先週
火曜日には、北アイルランド武装解除国際委員会が、詳細を上げる
ことなく、カトリックの地下組織IRAが再び武器を大幅に廃棄し
た、と発表していた。トリンブルはこれを証拠に欠けると批判し、
IRAの政治部門であるシン フェイン党を含めすべての政党が参加
する政府を結成することを拒否した。




10月28日(火)

イラクでの攻撃 相次ぐ

イラクでは地下に潜伏した戦闘員の攻撃が続いている。バグダッドでは、米兵1人
が榴弾で死亡した、と軍公報は発表した。
米国の行政府がおいたバグダッド副市長が、何者かに銃撃された。
フルジャ市では自動車爆弾攻撃がおこり、少なくとも4人が死亡した。イラク警察
の情報によれば、学校近くで爆発物を積んだ自動車が爆発した。通信員の情報によ
れば、自殺攻撃なのか遠隔操作の爆弾によるものなのかは不明である。
月曜日にバグダッドで起きた、合わせて40人以上が殺害された攻撃事件の黒幕の
捜査では、今のところ公式にははっきりした手がかりが見つかったとの発表はな
い。

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米大統領ブッシュ イラクに関する方針を擁護

米国大統領ブッシュによれば、米国は、地下組織の兵士による攻撃
が続いているが、イラク再建の目的を譲ることはない。最近バグダ
ッド市内及びその周辺で起きた攻撃に関しては、失脚した権力者サ
ッダーム フセインあるいは国外のテロリストのおこしたものであ
る、とワシントンで行なわれた記者会見で述べた。攻撃側は自由で
平和なイラクができることを恐れ、混乱の拡大を狙っている、と述
べた。ブッシュは、イラク再建が困難であることを認め、イラクは
あいかわらず危険な地域である、と述べた。米国は、「無実の一般
市民に対する破れかぶれの攻撃に脅えることはない」と述べた。

パレスチナ首相コレイ 職務を継続する方針

パレスチナ首相コレイは、11月上旬に現在の緊急政府の任期終了
後も、大統領職に留まる方針である。彼はパレスチナ議会で、政府
の閣僚を増員して提案する、パレスチナ大統領アラファトは、コレ
イに対し辞職しないよう求めた、と外相シャースはラマラで述べ
た。内相の人事についてはまだ決まっていない、とシャースは付け
加えた。3週間前コレイは、パレスチナ治安部隊の指揮権を持つ内
相人
事をめぐって、アラファトと対立し、緊急政府の期限が切れた時点
で辞任する、と発表していた。

フィッシャー マリ訪問 誘拐事件解決の支援に感謝

外相フィッシャーは砂漠の国マリを訪問し、サハラでの誘拐事件を
流血の事態に陥ることなく解決してくれた同国に、ドイツの感謝の
念を正式に伝えた。首都バマコで彼は感謝の証として、百万オイロ
の野戦用軍用車20台を大統領トゥレに渡した。またフィッシャー
は、マリの民主化と安定化政策が進んでいることを賞賛する、と述
べた。アルジェリアのイスラーム系の誘拐犯はドイツ人9人を含
め、14人の観光客を6カ月間に渡って人質に取り、その後8月にマ
リで解放していた。今回のマリの短期訪問は、フィッシャーの1週
間にわたるアフリカ歴訪の最初の滞在地である。この後彼はナミビ
アと南アフリカを訪問する。




10月29日(水)

連邦内閣 追加予算を承認

(ベルリン)連邦内閣は、大蔵大臣ハンス アイヒェルの提案した2003年追加予
算を承認し、これによって連邦の新たな負債の大幅な増加に賛成した。追加予算
は、連邦の新規負債を過去最高となる434億オイロにするという内容である。当初
は189億オイロの新規借り入れが予定されていた。キリスト教民主、社会同盟は、
負債の増加の責任は政府にあり、追加予算を認めない、と発表した。追加予算に含
まれている負債の大幅増加の原因は、経済成長が低調であることの結果としての税
収不足である。その他、失業率が引き続き高いために支出が増えているのもその理
由である。

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ロシアの炭坑夫 事故から6日後に救出

(モスクワ)ロシア南部のノヴォシャヒティンスクで、救助隊は時
間との戦いを制し、木曜日から水があふれ出た炭坑に閉じ込められ
ていた11人の労働者を生きたまま救出した。13人の炭坑夫のうち
の1人が死亡し、さらに1名が行方不明である、と当局は発表した。
炭坑夫たちは地下700メートルの空気のたまった場所に逃げこんで
いた。専門家は、「サパンドナヤ」炭坑の縦坑の中の彼らがいると
推定された場所まで、となりの炭坑からトンネルを彫っていた。土
曜日には既に33人の取り残されていた炭坑夫たちが救出されてい
た。ロシア極東でも炭坑事故が発生し、こちらでは5人の坑夫が死
亡した。

外相フィッシャー ナミビア到着

(ウィントフーク)外相フィッシャーは、ナミビアに対するドイツ
の支援の拡大のために尽力した。元ドイツの植民地である同国をフ
ィッシャーは初めて公式訪問し、政治会談を行なったが、その終わ
りの部分で、EUも貢献すべきである、と強調した。アフリカ南部
は、アフリカ大陸の安定のために重要な役割を果たさなければなら
ない、とフィッシャーは大統領ヌジョマおよび外相ハムテンヤとの
会談後述べた。三者は両国関係は良好である、と評した。法的な理
由からフィッシャーは、約百年前のドイツの植民地部隊による残虐
行為について正式に謝罪することは拒否した。しかし彼は同時に、
ナミビア国立文書館を訪問することで、白人の植民地支配に対する
自由の戦いを評価した。この特別記録文書館は、大規模なドイツの
財政支援を受けている。

シュレーダー セルビアとモンテネグロにさらなる改革を迫る

(ベオグラード)連邦首相シュレーダーはセルビアおよびモンテネ
グロに改革を進めるよう求めた。前進はしているが、さらに民主主
義を安定させ、経済状況を改善することが必要だ、それによって、
同国はヨーロッパへの道を歩むことができる、と大統領マロヴィッ
チとベオグラードで会談したシュレーダーは述べた。シュレーダー
は同国政府がEUと連携する協定を結ぶことを視野に入れている、
と述べた。ドイツの首相が元ユーゴスラヴィアの首都を訪問するの
は18年ぶりである。シュレーダーは、この前にEU加盟予定国スロ
ヴァキアを訪問し、今後の欧州統合に向けた問題点を話し合ってい
た。




10月30日(木)

国連 バグダッドから外国人職員引きあげ

バグダッドではテロ攻撃が引き続いているため、国連は外国人職員を一時的にイラ
クの首都バグダッドから撤退させた。これより以前にニュー ヨークの国連公報
は、国連の代表に対し、今後の活動について話し合うため、ヨルダンに集まるよう
に指示した、今回の措置は完全な撤退ではなく、一時的な措置である、と発表し
た。イラク北部で活動する国連職員は引き上げない、とも述べた。通信員の情報に
よれば、イラクでは約60人の国連の外国人代表が活動している。

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バグダッドでガス爆発 死者1名

バグダッド中心部で激しい爆発があったが、米軍の情報によればこ
れは攻撃によるものではない、とのことである。これはガス爆発で
ある、と軍公報が通信社に語った。大規模な火災を引き起こした爆
発では、少なくとも1人が死亡した。一方ファルジャ市近郊では、
米軍に対する補給物資を運んでいた輸送列車に対する爆弾攻撃が行
なわれた。また米国政府の発表によれば、米国はサッダーム フセ
インの元側近に、イラクで起きた攻撃のうちいくつかの責任があ
る、と見ており、軍司令部元副部長エル ドゥリは、地下組織アン
サル エル イスラムとつながりを持っている、とのことである。
エル ドゥリは米国が行方を追求しているイラク人の一覧の6番目
の人物である。

シュレーダー クロアチア到着

独首相シュレーダーは、クロアチアのEU早期加盟に賛成した。ド
イツは、「無条件に」この望みを支援する、と彼はクロアチア政府
との会談後述べた。現在行なわれている改革により、同国は全土で
治安維持の拠点となった、と語った。クロアチアのEU加盟交渉開
始に、戦争犯罪者として捜査されている元将軍をデン ハーグの戦
争犯罪裁判所に引き渡すことを条件とすることをシュレーダーは拒
否した。EU加盟国の一部は今まで、引き渡しの件が決着するまで
は、クロアチアがこれ以上EUに接近することを阻止している。首
都ザグレブではシュレーダーが出席して、ドイツ・クロアチア商業
会議所が開設された。クロアチアはシュレーダーの2日間の南東ヨ
ーロッパ訪問の最後の訪問地である。この他に彼はスロヴァキアと
セルビア モンテネグロを訪問した。

フィッシャーは 南アフリカ支援を約束

独外相フィッシャーは、エイズとの戦いでドイツは南アフリカを支
援すると約束した。隣国ジンバブエでの危機解決でも、ドイツは南
アフリカの努力を支援する、と副大統領ズマとのプレトリアでの会
談後述べた。ジンバブエでは大統領ムガベがさらに権威主義の度合
を強めている。間接的ながらフィッシャーは南アフリカ政府に対し
て、民主主義国家としてアフリカ大陸の危機にはより積極的に関与
するように求めた。南アフリカはフィッシャーの1週間にわたるア
フリカ訪問の最後の訪問地である。この訪問は日曜日に終了する。
これより前にフィッシャーはマリとナミビアを訪問していた。




10月31日(金)

国際原発機構 イランの核報告を検討中
(ニュー ヨーク)国際原子力発電機構IAEAは、イランが核計画に関するすべて
の証拠書類を提出していないのではないか、との疑念を述べる状況にはない、と会
長モハメド エル バラダイは述べた。文書はまだ検討中であり、同機構の専門家
によるイランの核施設の査察は、少なくとも今後約2週間続く、とも述べた。
同機構はイラン政府に対して、民間用の核計画しか持っていないことを証明する期
限として、10月31日を設定していた。一週間前にイランは大部の報告書を提出し
ていた。

     その他のニュース

イラクで再び死者発生

(バグダッド)イラクではいくつかの衝突が発生し、また数人が死
亡した。アラブ系のテレヴィ局アル ジャジーラの報道によれば、
バグダッド近郊で米兵とデモ隊が衝突し、イラク人4人が死亡し
た。米兵はデモ隊を武力で解散させようとし、その際4人を射殺し
た。デモ隊もイラクの警官に向けて発砲し、警官1人が死亡した、
との情報もある。イラク西部の都市ファルジャでも、警官隊とイラ
ク人が銃撃戦を行ない、1人が死亡した、とのことである。チャル
ジヤでは爆発物による攻撃があり、米兵1人が死亡、4人が負傷し
た、と米軍は発表した。

アナン 国連の安全確保のための対策を取ると予告

(ニュー ヨーク)国連は、バグダッドの国連事務所に対するテロ
攻撃の対策として、危険地域での国連職員の保護を大幅に強化す
る。世界各国の数千人の国連職員に宛てた公開書簡の中で事務総長
アナンは、すべての危機対策活動に対して安全確保の態勢を再検討
し始めており、安全確保不足の責任を中立の専門家に調査させる、
と発表した。国連は8月に22人の職員が死亡した攻撃の直後、外国
人職員のほとんどを退去させていた。木曜日には、残っていた約
20人の外国人職員をバグダッドから、ヨルダンに引き上げさせた。

イスラエルとパレスチナ 新たな会談へ

(エルサレム)2カ月に及ぶ和平実現交渉の空白を経て、イスラエ
ルとパレスチナは、交渉を再開する方針である。イスラエル国防相
モファズが、来週中にパレスチナ人高官と面会する、とエルサレム
のラジオは発表しているイスラエルはパレスチナ首相コレイの政権
の安定を望んでいる、とも報じられた。一方コレイは、停戦につい
て武装組織のいくつかと交渉する方針である、と予告した。イスラ
エルとパレスチナの交渉は、エルサレムの自殺攻撃で20人以上が
死亡した8月中旬で中断されていた。




11月1日(土)

数万人が「社会福祉の伐採」に抗議

(ベルリン)連邦政府が計画している社会福祉分野での支出削減に反対して、ベル
リンの中心部で数万人が参加してデモを行なった。主催者および警察は、参加者の
数を約10万人と見積もった。デモ参加者は、労働市場および健康保険制度の改革
に向け計画中の措置に対し、彼らの不満をぶちまけた横断幕を掲げていた。2004
年に行われる年金の実質的きり下げも批判の対象となった。デモは「もうたくさん
だ! 社会福祉の伐採にみんなで抗議しよう」を標語として、労働組合、民主社会
党、失業者市民運動、経済の世界規模化に反対する組織Attacが実施を呼びかけた
ものである。
デモは、ベルリンのアレクサンダー広場を出発し、その後平和的西の中心部を抜
け、ジャンダルメン市場で解散の集会を行なった。

     その他のニュース

ビルト紙「10月の失業者数減少」

(ハンブルク)報告された失業者の数は、10月には若干減少し
た。ビルト紙の報道によれば、10月末には約416万人が登録され
ている。これは前月と比べて47,000人減少した。専門家はこの減
少を主として、新たな若者向けの就職促進計画、いわゆる人材仲介
業者による人材派遣の紹介、個人株式会社の形での生計確保の拡大
の成果であると見ている、と同紙は報じている。一方シュピーゲル
誌は、短時間労働の需要が引き続きあることも付け加えており、過
去3カ月で失業者数は約60万人増え、640万人となった、とも報じ
ている。

シュピーゲル誌「アイヒェルも税制改革を計画」

(ベルリン)連邦蔵相アイヒェルは、2004年の後の時期に、さら
なる税の軽減を検討している、とシュピーゲル誌は報じた。これは
彼が水曜日に行なうベルリンフンボルト大学での演説原稿から推察
されることである、と同誌は報じている。一方大蔵省は、この問題
に関して新たに考察されたことはない、と述べている。アイヒェル
自身は、キリスト教民主、社会同盟に対して、連邦首相シュレーダ
ーが行なう税制首脳会談への招待を拒否しないよう、また実際の税
制改革の早期実施に賛成するよう呼びかけた。キリスト教民主、社
会同盟の税に関する基本方針の詳細は、会派副代表メルツが数日前
にようやく発表したばかりである。それによれば将来は税率を12%、
24%、36%の3段階にする一方、優遇税制は廃止される。

外相フィッシャー アフリカを軽視することがないよう警告

(ケープタウン)南アフリカを訪問中の外相フィッシャーは、世界
の市場をアフリカの産品に開くよう求めた。アフリカを経済の世界
規模化や世界経済から置き去りにしてはならない、アフリカがいつ
か経済危機を輸出するようになれば、ヨーロッパ人が主な被害者と
なる、と彼はケープタウンで警告した。隣の地域を軽視するとどん
なことがおこるのかを、アフガニスタンの例が示しているが、自分
はアフリカ諸国では、紛争を自らの力で解決する、希望をもたらす
ような活動が行なわれていると考えている、と述べた。その例とし
てフィッシャーは、内戦の続くリベリアにアフリカ諸国が和平部隊
を派遣していることを挙げた。南アフリカはフィッシャーの5日間
にわたるアフリカ訪問の最後の滞在地で、この期間中に彼はマリと
ナミビアを訪問していた。




11月2日(日)

イラクの米軍に対する攻撃 新たな頂点に達する

(バグダッド)米国のヘリコプターが撃墜され、イラクの占領軍は主要な戦闘行為
が終了した日から今までで最大の損失を喫した。ファルジャ近郊で輸送用ヘリに地
対空ミサイルが命中し、少なくとも15人の兵士が殺害され、21人が負傷した。こ
のヘリは兵士をバグダッド国際空港に運ぶことになっており、そこから兵士は故郷
で休暇を過ごすために米国に出発できることになっていた。その他に、ファルジャ
近郊とバグダッドでは爆破事件がおこり、その他に2人の米国人が死亡した、と米
国は発表した。
米国防大臣ドナルド ラムズフェルドは、米国にとって悲劇の日である、と述べ
た。ドイツ首相ゲアハルト シュレーダーは、米大統領ジョージ W. ブッシュに宛
てた書簡の中で、米国民に対し弔慰を述べた。

     その他のニュース

イラクの隣国 暴力の激化を非難

(ダマスカス)イラクと国境を接する国々は、このところイラクで
続いている暴力行使を非難し、米国に対し安全と安定を確保するよ
う求めた。シリアの首都ダマスカスで行なわれた2日間の会議の
後、イラクでの国連の役割を強化するように、各国外相は求めた。
最後に発表された宣言の中で、彼らは特に民間および宗教施設や国
際組織や大使館にに対する攻撃を非難し、イラクの同率と主権を守
らなければならない、と強調した。この会議にはイラクと国境を接
するシリア、イラン、トルコ、サウジ・アラビア、クウェート、ヨ
ルダンの他、エジプトが参加した。米国が設置したイラン暫定政権
は、代表を送らなかったが、それは隣国のいくつかが彼らの参加を
拒否し、後になって招待したもののイラン政府が出席を拒絶したた
めである。

ガザ地区の封鎖緩和

(エルサレム)1カ月前に規定が強化されてから初めて、イスラエ
ルは、1万人のパレスチナ人労働者が、ガザ地区からイスラエルに
入るのを認めた。パレスチナ当局によれば、約6千人のパレスチナ
人だけがこの機会を利用しただけで、国境が開放されていることを
知らなかったものも多かった、とのことである。さらに西ヨルダン
ランド各地を結ぶバスも再び運行された。イスラエルは21人の死
者を出した10月4日のハイファでの自殺攻撃の後、この措置を課し
ていた。ガザ地区の国境検問所スーファの近くでは衝突がおこり、
パレスチナ人1人が射殺された。

グルジア国会議員選挙

(ティフリス)元ソ連のグルジアでは、国会議員選挙が行なわれ
た。選挙委員会の第一報によれば、有権者の3分の1以上が投票を
したので、この選挙は有効である、とのことである。この選挙は大
統領シュワルナゼが、2005年に2度目の任期を終え政権を譲り渡
した後の後継者と目される人物にとっての試金石と見られている。
シュワルナゼは投票の際に、野党が政権につく可能性も大いにある
ことを認めた。世論調査によれば、シュワルナゼの政権連合「新た
なグルジアのために」が、はっきり票を減らすのは確実である。欧
州安保協力機構の委託を受けた約4百人の外国人の専門家が監視を
行なう中、選挙のはっきりした結果は月曜日にでる予定である。こ
れと並行して、国会議員の数を現在の235人から150人に減らすこ
とに関する国民投票も行なわれている。



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