12月15日〜12月21日のドイツのニュース



12月15日(月)

減税 早期実施へ

夜を徹しての長時間の会談を行ない、連邦議会と連邦参議院の両院協議会は、政府
の改革法案のいくつかを軌道に乗せた。首相ゲアハルト シュレーダーとキリスト
教民主、社会同盟の党首が交渉に乗り出して、減税を2004年に前倒しで実施する
ことに賛成を取りつけた。ただしその規模は縮小された。最低税率は16%で、最高
税率は42%となった。通勤費用の控除は1キロあたり30セントに縮小された。持ち
家に対する手当は30%削減された。その他、国は予定以上に資産を売却する。減税
の財源の25%は、借款、民営化、補助金の削減によるものになる。解雇からの保護
の緩和と、長期失業者に対する失業保険の給付に関する新たな規則も決定された。

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産業界 さらなる大幅負担増を懸念

連邦政府と野党キリスト教民主、社会同盟は、両院協議会の妥協案
が、景気を再び上向きにする好機である、と判断した。首相ゲアハ
ルト シュレーダーは、この合意は単なる通過点であり、2004年
は、学問、研究、教育を革新する年とならなければならない、と強
調した。キリスト教民主同盟党首アンゲラ メルケルは、同党とド
イツのためによい成果を挙げられた、と述べた。一方ドイツ工業団
体連邦連合会からは、経営側は堪えられないほどの負担増が求めら
れている、との批判が出ている。金曜日には連邦議会と連邦参議院
が、両院協議会の法案を決議する。今のところ社会民主党と緑の党
の左派がこの合意を拒否しているため、首相が議会で与党の両党だ
けで過半数が取れるかどうかははっきりしていない。

ブッシュ「イラクは最終的に自由への途上にある」

米大統領ブッシュはワシントンで行なわれた記者会見で、イラクの
元権力者サッダーム フセインの逮捕は、悪夢の終わりである、イ
ラクは最終的に自由への道を歩み始めた、と述べた。サッダームの
裁判にはイラクが参加することに賛成であり、この裁判は国際的な
基準に基づくものでなければならない、と強調した。これより前に
米国防相ラムズフェルドは、サッダームは当面戦争犯罪者としてジ
ュネーヴ条約に基づいて取り扱われる、と述べていた。アラブ系の
放送局は、逮捕されたサッダーム フセインはカタールに運ばれ
た、と報じたが、米軍はこれを否定し、彼はイラク国内にいるが、
その場所は公表できない賭している。米国によれば、最初の尋問は
あまり成果を挙げなかった、サッダームは大量殺戮兵器の保有を改
めて否定した、とのことである。

イラクでは警察襲撃事件 死者発生

元権力者サッダーム フセインの逮捕が発表されてから1日、イラ
クの暴力はまだ途切れることがない。サッダームの支持者他紙はバ
グダッドおよびその周辺の警察施設数箇所を攻撃した。数分間で2
箇所の警察が攻撃の目標となり、その間少なくとも9人が殺害さ
れ、負傷者も多数に上った。バグダッドの北約30キロのフセイニ
ジャーでは自動車爆弾が爆発し、8人が死亡した。バグダッドのア
メリジャ地区では自殺攻撃が行なわれ、1人が死亡した。重装備を
したサッダーム支持者十数人が、スンニ派の住む地域にある交番を
速射銃と榴弾で攻撃した。その他報道関係者は、サッダームの支持
者がフルジャの市当局の建物を襲った、と報じている。




12月16日(火)

ドイツ イラクの負債を免除

(ベルリン)米国は、イラクが持つ海外への巨額の負債の一部を免除するよう提案
しているが、連邦政府にはこれを支持する用意がある。首相ゲアハルト シュレー
ダーは米国のイラク特別使節ジェイムズ ベイカーとベルリンで会談し、これを約
束した、と政府広報は発表し、負債の問題の解決は、イラク再建にとって特別に重
要である、とした。同様のことをこれに先立ってベイカーと面会したフランス大統
領ジャック シラクの広報も発表していた。負債の免除に関する詳細は、債権国の
いわゆるパリ集会で話し合われることになっている。最新の集計によれば、イラク
の債務は約1,200億ドルに上ると見られている。

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アナン イラクに新たな出発地点を作るよう求める

(ニュー ヨーク)国連事務総長コフィ アナンはイラクに主権国
家を創設するにあたって、新たな出発地点を作り出すよう求めた。
彼は、元独裁者サッダーム フセインの逮捕で、そのためのよい機
会が得られた、とニュー ヨークの国連安保理の会議で述べた。ま
た彼は、イラク人および占領軍に対し、イラク再建にあたっては国
連の役割をはっきりさせる必要がある、と訴えた。またアナンは、
サッダーム フセインに対して公正な裁判を行なうよう求め、この
裁判は公開で、国際的な法の基準に従って行われなければならな
い、と述べた。サッダームは「恐るべき犯罪」を犯したが、彼には
死刑を課すべきではない、とアナンは述べた。

外相フィッシャー 近東紛争に動きを見る

(エルサレム)近東和平は長い間停滞していたが、再び動き始めて
いる、と外相フィッシャーは見ている。現在「新たな時代の窓」が
開かれ、国際的な和平の努力へと進み始めているようだ、とフィッ
シャーはイスラエル訪問を前に述べた。水曜日にイスラエル首相シ
ャローンおよび外相シャロムと会談する予定である。その後パレス
チナ人居住区への訪問も予定されている。火曜日にフィッシャーは
3日間の近東訪問の中で、すでにエジプトとヨルダンに立ちよって
いた。

減税額にずれ 譲歩案危機に

(ベルリン)合意した減税額にずれがあるため、難航の末とりまと
められた改革に関する譲歩を、危機に陥っている。政府は国民に対
する負担の減少は78億オイロであると見積もっているが、実際には
約90億オイロである、としてキリスト教民主、社会同盟は非難し
た。社会民主党は減税はより大規模であることを認めたが、計算の
間違いではない、と述べた。両院協議会は午後会議を開き、この改
革法案を引き続き審議した。連邦政府内部では採択された労働市場
改革に反対する気運が生まれている。社会民主党と緑の党の5人の
国会議員は、長期失業者に対する失業手当の要求権の制限を強化す
る法案に対して、金曜日に開かれる連邦議会の採決では、反対票を
投じる方針である。これにより、首相シュレーダーが望んでいた、
与党だけでの多数獲得がなるかどうかは、不確実になっている。




12月17日(水)

フランス スカーフ禁止を予告

(パリ)フランスはイスラーム系の女子生徒に対し、スカーフ(ヒジャーブ)の着
用を法律で禁止する方針である。大統領ジャック シラクは、公立学校ではイスラ
ームのスカーフ、大きな十字架、ユダヤの帽子(キッパ)等の特異な宗教的な象徴
を示すものを着用することを禁止する、と予告した。中立的な世界観をもつこと
が、フランス社会の土台である、とシラクは緊張して見守られていた、国家と信仰
に基づく社会との関係に関する基本方針演説で述べた。フランスでは国家と教会が
1905年以来はっきり分離されており、国家は信仰の問題に関して中立を守ること
が義務づけられている。

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フィッシャー 和平交渉再開を求める

(テル アヴィヴ)外相フィッシャーはイスラエルとパレスチナ
に、和平交渉の即時再開を求めた。イスラエル首相シャローンとパ
レスチナ首相コレイの会談が、そのためには有益である、と述べ
た。3日間にわたり近東訪問中のフィッシャーは、テル アヴィヴ
近郊で開かれた安全保障会議で、改めて和平計画の実現に取り組ん
だ。引き続き行なわれた記者会見にイスラエル外相シャロムと共に
出席した彼は、楽観的な味方を示した。彼はエジプトとヨルダンを
訪問中に、アラブ側も変化を起こす必要性を感じている、と述べて
いた。シャローンとコレイとの会談で、フィッシャーはイスラエル
の境界柵の設置を批判し、パレスチナ人に対して、テロ組織に打撃
を与えるよう求めていた。

バグダッドで爆発 死者発生

(バグダッド)バグダッド南西で爆発がおこり、少なくとも10人
が死亡、さらに10人が負傷した。エル バジャー地区では、人通
りの多い十字路で石油運搬車が炎上した。事件の経過日手はさまざ
まな情報がある。目撃者たちは、この運搬車は爆発物の上を通過し
た、と述べている。一方米軍は、これは事故である、と述べてい
る。これより前数千人の米兵がサマラ市で、逮捕された元権力者サ
ッダーム フセインの支持者に対して新たな攻勢をかけた。この作
戦にはイラクの治安維持軍も参加している、と米軍は発表した。

ブッシュ「サッダームにはできるだけ重い刑罰を」

(ワシントン)失脚したイラクの権力者サッダーム フセインは、
その犯罪に対してできるだけ重い罰を受けてしかるべきである、と
米大統領ブッシュは述べた。米国のテレヴィ局のインタヴューで彼
は、判決を下すのは自分ではなく、イラク国民である、と述べた。
彼は「死刑」という言葉を使うのは避けた。ドイツは、サッダーム
に対する公正な選挙を求めているが、裁判に関して提案を行なうこ
とは、ドイツ政府のなすべきことではない、と政府報道官は述べ
た。英首相ブレアは、サッダームに死刑を課すことに反対した。イ
ラク行政評議会は、米軍はサッダームをバグダッド地域で捕らえて
おり、彼はイラクで裁判にかけられる、と述べた。




12月18日(木)

シュレーダー イラクに全面的な支援を約束

(ベルリン)首相ゲアハルト シュレーダーは、イラク再建でドイツがさらに支援
を行なうことを提案した。彼は暫定行政審議会代表と会談し、ドイツには、イラク
での憲法改正と市場経済への改革を支援する用意がある、と述べた。同審議会議長
アブデラシス エル ハキムは、ドイツとの協力関係を強めることに賛成した、と
報じられている。また彼は、イラクを民主的な連邦国家にするべく努力することを
確約した。外務大臣ヨシュカ フィッシャーは、バグダッドの代表部との会談後、
逮捕された元独裁者サッダーム フセインに死刑を下すことに反対した。エル ハ
キムは、イラクで公正な裁判を行なう、と約束していた。

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イラン 核に関する追加議定書に署名

(ウィーン)イランは、核兵器流出防止条約の追加議定書に署名し
た。ウィーンで開かれた式典には、国際原発機構会長エル バラダ
イも出席した。署名が行なわれたことで、イラン政府はまず国際査
察団による同国の核施設を短期間、管理下に置くことを認めたこと
になる。西側の数ヶ国は、イランに以前から、核開発計画を遂行し
ようとしているとの疑いを晴らすため、この議定書に署名するよう
求めていた。米国はイランが秘密裏に核兵器の開発計画を行なって
いると非難しているが、イランはずっとこれを否定していた。EU主
席外交官のソラナは、イランが核開発計画のより効果的な監視を受
ける準備を行なったことを歓迎した。

イスラエル 入植地を明け渡す方針

(エルサレム)イスラエルは問題となっている西ヨルダンランドの
隔離柵の建設を急ぐ、と首相シャローンは述べた。また彼はテル 
アヴィヴで開かれた治安維持会議で、一方的な措置を行なう中で、
ユダヤ人入植地のいくつかを明け渡す、とも述べた。パレスチナ人
が国際和平計画で定められた約束を守らない場合には、「パレスチ
ナ人との分離計画」が実施がこの措置に必要なものである、とも語
った。

ラオ 改革で妥協が成立したことを歓迎

(ベルリン)連邦大統領ラオは、政府と野党が改革をめぐる対立
で、意見を一致させたことを歓迎した。意見が一致したことは喜ば
しいことであり、多くの国民がこれに満足していると考えている
が、改革を進める政策としてはこれ以外に選択肢はない、と述べ
た。与党社会民主党と緑の党の中には、長期失業者の請求権を定め
た規則をより厳しくすることには賛成しないつもりの議員もいる。
社会民主党会派副代表のシュティーグラーは、連邦議会で連立与党
は単独で過半数を達成できる、との考えを示している。連邦議会と
連邦参議院は、金曜日に十を越える法案に関する採決を行なう。中
心となっているのは減税と労働市場改革である。




12月19日(金)

改革法案 最終的に可決

(ベルリン)連邦議会と連邦参議院は、政府の改革案の骨子を最終的に可決した。
連邦議会に引き続いて、連邦参議院も、両院協議会でたどりついた妥協案に賛成し
た。この妥協案には、減税の早期実施と、問題となっていた長期失業者の失業給付
金の請求権に関する規定を含む労働市場改革が盛り込まれている。連邦議会はさら
に、連邦参議院の異議のいくつかを却下した。却下されたのは、年金の財政の安定
化を目指す緊急法案と、連邦労働施設改革等である。
連立与党と野党は、連邦議会での投票結果をめぐって対立する意見を持っていたた
め、激しく対立した。連邦首相ゲアハルト シュレーダーは、社会民主党と緑の党
の連立与党側は、長期失業者の失業給付金の請求権に関する規則をめぐる採決で
も、単独で過半数を得た、との立場に立っている。キリスト教民主同盟党首のアン
ゲラ メルケルはこれを認めなかった。

     その他のニュース

アル カイダの支援者と見られる人物 逮捕

(ワシントン)米国海軍がペルシャ湾で、ある船を臨検したとこ
ろ、1,600キロのハシシを発見し、12人を逮捕した。彼らの一
部はテロ組織アル カイダとつながりを持っている、とのことであ
る。米中央司令部は、この麻薬は闇市場では800万オイロの価値を
持っている。この事件は月曜日にホルムズ海峡で起こっていた。ト
ルコでは、警察がイスタンブールの自殺攻撃事件の黒幕を逮捕し
た、と新聞が報道している。この男はアル カイダの組織をトルコ
に作る準備を勧めていた、とのことである。11月に起きた一連の
爆弾攻撃では、約60人が死亡し、750人以上が負傷した。

米国文民行政官 攻撃を免れる

(バグダッド)在イラク米国文民行政官ブレマーは、12月上旬に
自分に対する攻撃が行なわれたことを認めた。彼は、バグダッド空
港の近くで暗殺計画にあったが、無傷でそれを逃れることができ
た、と述べた。一方イラクでは攻撃が続いている。バグダッドは、
イラクイスラーム革命最高評議会の事務所が爆破された。その際少
なくとも死者1名が発生した。シーア派の政党は、米国文民行政府
とともに活動しており、行政評議会に代表を送っている。

米国政府 司法を批判

(ワシントン)キューバにある米軍の軍事基地グアンタナモの被抑
留者に弁護士と裁判官が面会できるようにしなければならないと司
法が判断を下したが、米国政府はこれに関して控訴した。この判決
は認められない、と政府広報は述べた。控訴裁判所は以前、たとえ
国が危機に落ち入っている場合でも、被抑留者には憲法に則った権
利が守られねばならない、との判断を下している。約600人のグア
ンタナモに収容されている被抑留者は、当面いかなる法律補助人も
認められていない。人権擁護団体アムネスティ インターナショナ
ルは、この判決を歓迎し、米国政府に対し、これを迅速に実施する
よう求めた。




12月20日(土)

ベルギーのバス事故で11人死亡

(ブリュッセル)バイエルンの観光バスがベルギーで大事故を起こし、ドイツ人数
人と運転手を含む11人が焼死した。以前の報道では12人が死亡した、と伝えられ
ていた。その他の乗客は、焔の中から救出された。彼らの多くは軽傷を負っただけ
ですんだ。事故にあった多くは学生であった。ミュンヘンを出発した後、ドイツの
数都市に停車した後、パリへ向けて走っていた。この事故はフランスとの国境付近
の高速道路で起きた。連邦交通大臣マンフレート シュトルペは、事故現場を訪問
し、人為的な過失が事故原因ではないか、との推測を述べた。モンスの検察官クロ
ード ミショーは、バスの運転手が運転中に眠った可能性がある、と述べた。

     その他のニュース

さらなる税制改革に関する議論

(ベルリン)政府と野党が包括的改革を採択した後、双方にとって
全面的な税制の簡素化が課題となっている。連邦首相シュレーダー
は、野党キリスト教民主、社会同盟と、来年この問題に関して話し
合う準備がある、と新聞で述べた。キリスト教社会同盟党首でバイ
エルン州首相シュトイバーは、野党側の税制の抜本的な簡素化案は
注目に値する税率を設定しており、これを夏までに連邦議会に呈示
する方針である。連邦蔵相アイヒェルも、話し合いに応ずる準備が
ある、としている。キリスト教民主、社会同盟の会派副会長メルツ
は、シュレーダーの提案を原則的に歓迎しており、積極的にこれに
取り組むかどうかは首相しだいである、と新聞に述べた。

クリスマス前最後の土曜日 買物客で大混雑

(ベルリン)クリスマス前の降臨節最後の土曜日、連邦政府の減税
のおかげで、購買意欲が高まって商店に押しかけることになった、
との印象を小売り業界はもっている。百貨店チェーンの代表者は、
この傾向が月曜日と火曜日も続くなら、今年のクリスマス商戦は、
昨年の売れ行き同じぐらい、あるいはそれ以上になるかもしれな
い、と述べた。ここ2週間では、いつになく高い割引が行なわれて
いたにもかかわらず、売れ行きは伸び悩んでおり、今年のクリスマ
ス商戦は低調だった昨年の売り上げ800億オイロにも届かないので
はないか、との懸念がささやかれていた。

リビア 大量殺戮兵器を破壊の方針

(トリポリス)9カ月に渡って行なわれてきた米英との秘密会談を
経て、リビアは大量殺戮兵器すべてを破壊し、この種の兵器の開発
計画を中止する方針である。その他、国際査察団が北アフリカの同
国を監視するため入国することが認められる。同国元首カダフィ
は、リビアは他国がこれと同じ措置を取るきっかけになることを望
んでいる、と述べた。カダフィの譲歩は世界各国から歓迎された。
英外相ストローは、イランも「武器査察団に全面的の門戸を解放す
る」準備をすすめている、と評価した。独外相フィッシャーは、リ
ビアの態度発表は、テロとの戦いを進める上でも重要だ、と評し
た。




12月21日(日)

リビア 武器破壊に関する第1回会談実施

リビアは大量殺戮兵器を放棄すると予告したが、そのために国際原子力発電機構
IAEAとの第1回武装解除会談を行なった。西側の外交官の情報によれば、リビア
政府は国際原発機構に対し、核兵器流出防止条約に対する追加議定書に署名する、
と提案している、とのことである。この追加議定書は核施設の査察を事前の通知な
しに行なえるようにするものである。同機構会長意モハメド エル バラダイは月
曜日に会談の詳細について公表する予定である。アラブ諸国とイランは、イスラエ
ルも持っている大量殺戮兵器に対し同様の措置を取るよう求め、国際社会に対し、
例外を認めず、イスラエルに対する圧力を強めるよう訴えた。

     その他のニュース

米国のテロ警戒警報態勢 2番目に

米国政府は祝日を前に、テロ警戒態勢を2番目に高いものに強化し
た。テロの危険は以前の「やや高い」から「高い」と評価を変え
た。国内防衛省はこの理由として、アル カイダの攻撃計画が国外
にある米国の利益に影響を与える地点や、国内の目標に向けられて
いることを示す「信ずるに値する」証拠が増えている、ことを挙げ
た。大臣リッジはワシントンで、急進派は再び飛行機を武器として
使用することを検討し安全保障態勢の空隙を探ろうとしているよう
だ、と述べた。

米国 アフガニスタンに新たな基地 大集会では意見の歩み寄り

米軍は、アフガニスタン南部および東部での治安情勢が目に見えて
悪化しているため、新たな基地を設置する方針である。米軍指揮官
バーノはカブールで、再建部隊も新たな地域に駐留させる、と予告
した。南部のカンダハル州では、タリバンの兵士と見られる人物た
ちがアフガニスタン兵5人を殺害した。大集会ローヤ ジルガで
は、憲法をめぐる対立で意見の歩み寄りが見られた模様である。代
議員500人のうち多くは、米国を模範にした首相を置かない大統領
制を取ることで意見が一致しているが、そのかわり国会の持つ力を
強化することで、国家元首に対抗することを求める者もいる、と使
節ナデラ ハイアット ブルハニは述べた。月曜日にはいわゆる融
和委員会が、作業班の審議を総括することになっている。

イスラエル精鋭部隊 パレスチナ人居住区への派遣を拒否

イスラエルの精鋭兵13人が、パレスチナ人居住区での軍務を拒否
した模様である。これらの参謀本部の特殊部隊の兵士および将校
は、政府にあてた書簡の中で、西ヨルダンランドとガザ地区への派
兵は「倫理にもとり人権に反するものである」と述べている。彼ら
は「入植地獲得のための防護壁の役割を務めたくない」と述べてい
る。この声明は、3カ月前のイスラエル空軍の操縦士の軍務拒否に
続くものである。一方ナブルスでは軍は急進派パレスチナ人組織ハ
マスの高官を逮捕した。隊押されたのはアドナン アスフールで、
西ヨルダンランドのハマスの政治局の代表である、との情報があ
る。部隊は、急進派パレスチナ人の捜索で改めてガザ地区南部の捜
索に出動した。



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