３月１日〜３月７日のオーストリアのニュース
３月１日（月）
国外ニュース
ハイチ大統領アリスティッドの辞任は自由意志か疑問
ハイチ大統領ジャン ベルトラン アリスティッドの辞任後、彼が
自由意志で大統領職を退いたのかどうか疑惑が高まっている。彼
は、中央アフリカ共和国へ脱出したが、昨日数人の米国代表部に対
して、自分は日曜日に米軍によってポルトー プランスから拉致さ
れたのだ、と述べた。
国内ニュース
ファン デア ベレン「社民党はザルツブルク州で絶対多数に達し
ない」
連邦緑の党の代表アレクサンダー ファン デア ベレンの見通し
によれば、ザルツブルク州議会は、明白に社会民主党が優勢になる
形で結果が出た。ガービ ブルクシュタラー率いる社会民主党は、
絶対多数に届かなかった、と月曜日ファン デア ベレンはテレヴ
ィ番組で述べた。彼は緑の党が第3党となり、会派を結成できるも
のと期待している。社会民主党が連立を必要としても、ブルクシュ
タラーが最近両党の間には意見の違いがあると強調したため、ファ
ン デア ベレンは緑の党が協力するのは難しい、と見ている。し
かし彼はザルツブルク州同党に決定は委ねるつもりだ、と述べた。
３月２日（火）
国外ニュース
米国民主党の予備選挙 投票機械に問題
米国大統領の民主党の候補者を決める予備選挙が集中して行われる
日を前に、カリフォルニア州のサン ディエゴでは電子投票の機械
の問題が発生した。関係者の話によれば、何人かの投票者が昨日投
票所の開場後、投票装置の画面に問題があった。いくつかの事例で
は、投票のためには指でおさえることが必要な画面が出てこなかっ
た、と選挙補助員モニク ロバーツは述べた。電話で問い合わせた
後ようやくこの機械は動き出した。選挙補助員たちは、いくつかの
投票所に急行して手助けを行わなければならなかった。サン ディ
エゴでは約1万台の投票機が初めて使用された。
国内ニュース
オーストリア持株会社 顧問に巨額の顧問料を支払った
社会民主党の情報によれば、昨年オーストリア持株会社は1,260万
オイロの顧問料を、主として民営化のための費用として支払った。
これは国会で水曜日に行なわれた質問を取り上げた新聞が報じたも
のである。社会民主党の会計監査の専門家ギュンター クロイター
は、大蔵大臣カール・ハインツ グラサーに、誰がどれだけの顧問
料を何のために受け取ったのかを解明するよう求めている。
３月３日（木）
国外ニュース
ドイツ IWF総裁ケーラーが大統領候補か？
キリスト教民主、社会同盟と自由民主党は、共同で決定した連邦大
統領候補を午前中に公表する、とキリスト教社会同盟は発表した。
同党幹部会は、ジーメンス社社長ハインリッヒ フォン ピーラ
ー、キリスト教民主同盟副党首アネッテ シャヴァーン、元憲法裁
判所の裁判官パオル キルヒホーフと国際通貨基金総裁ホルスト
ケーラーを大統領候補として受け入れた。ケーラーが有力候補と見
られている。連邦大統領は、キリスト教民主、社会同盟から出さな
ければならない、現在キリスト教社会同盟は、キリスト教民主同盟
内での議論の結果を待っている、と同党事務長マルクス ゼーダー
は水曜日ミュンヘンで述べた。
国内ニュース
国防相 兵役不適格者に対する代役を検討
国防大臣ギュンター プラター（国民党）は、現役兵ないしは非軍
事役務には不適切と判断される若い男性に対する代役を検討してい
る。「社会的公正を考慮した場合、一部の社会的役務は兵役不適格
者も行なうことができる、というのは議論に値する」と彼は新聞の
インタヴューで述べた。具体的に社会的役務が何を指しているの
か、についてはプラターは明言しなかった。毎年徴兵検査を受ける
約5万人の兵役義務の若者のうち、約1万人が兵役不適格者と判断
される。「兵役不適格者戸はどんな状態なのかという問題を考えな
ければならない。実際に兵役不適格者とされる人たちが、障害を持
つ人と言うわけではない」とも述べた。
３月４日（木）
国外ニュース
失脚した大統領アリスティッド ハイチに帰国する意志
失脚したハイチ大統領ジャン・ベルトラン アリスティッドは、ハ
イチに帰国する意志を持っている。彼は、フランスと米国がぐるに
なって「政治的誘拐」を組織したのだ、と非難した。昨日パリで発
表された信頼を置く人物との電話会談の中で、正式な辞任は行なわ
れていない、と述べた。自分が「政治的な誘拐にあったのは大量の
流血の事態を避けるための」代償であった、とフランス人の著述家
でハイチ問題の専門家クロード リブとの会談で述べた。必要があ
れば、「帰国する前に」南アフリカに立ち寄る、とアリスティッド
は述べた。現在彼は中央アフリカ共和国の首都バンギに滞在してい
る。現地の報道によれば、同国の反対勢力は彼に同国を出国するよ
う求めた、とのことである。
国内ニュース
オーストリア持株会社監査役会 最後の大規模民営化を検討
金曜日、オーストリア持株会社の監査役会は会議を開き、2004年
に予定されている民営化の計画について話し合う。役員会の選任も
同社の会議の議題として取り上げられる。ペーター ミヒャエルの
3年間の契約が6月末で切れるが、彼の再任がおそらく行われるも
のと見られている。ただし、同社監査役会の被雇用者側の代表はこ
れに反対している。2006年末までに、オーストリア電信電話会社、
施設建設を行なうVA Tech社、鉱業持株会社は完全に民営化され
ることになっている。郵便はその時期に売却され、戦略的共同出資
社に吸収される計画である。
３月５日（金）
国外ニュース
イラク 暫定憲法月曜日に成立へ
イラクの暫定憲法への署名は先送りになったが、午前にバグダッド
の統治評議会は、月曜日までに合意する、と予告した。評議員たち
は、まだ残された問題を解決し、署名を行なうために、その時に集
まることになっている。署名は金曜日最後の段階になって延期され
た。シーア派が、あまりにもたくさんクルド人に譲歩しすぎている
と考えたため、付帯条項に異議を唱えたためである、と参加者は述
べた。同評議会は、「新しい民主的なイラクでは、民主的な雰囲気
の中で合意に達するため、さまざまな立場の人の意見を交換する十
分な機会を設ける」ので、署名の延期を決定した、と声明で述べら
れている。
国内ニュース
シュッセル「3分の2が年金の減額ナシ」
労働者会議は、年金改革によって、既に現在多くの年金生活者が最
大10%の減収をこうむっている、と指摘したが、政府はこれを否定
した。連邦首相ウォルフガング シュッセル（国民党）は昨日のテ
レヴィ番組で、政府は、今年の最初の2カ月間に出した約1万の新
たな年金に関する解答を検算させた、と述べた。それによれば、3
分の2の人には年金の減額はない。女性の場合、年金額の減額は
1.5%、男性では3%強である、と述べた。労働者会議の専門家は、
火曜日に男性の早期年金受給者の最大で50%約7千人が、10%の削
減を受けている可能性がある、と指摘していた。就業が不可能にな
っている年金受給者の場合にも同じ規模の減額が行なわれている、
とも述べていた。
３月６日（土）
国外ニュース
ギリシア国会議員選挙 緊迫
約980万人のギリシア人が今日、国会議員選挙に臨む。今回はゲオ
ルギオス パンパドレウを筆頭候補とする1981年以来3年間の中
断（1990-93)をはさんで政権を担当してきた全ギリシア社会主義
運動PASOKと、反体制の指導者コスタス カラマンリスの保守的
な新民主党の一騎討ちが予想されている。最新の世論調査の結果に
よれば、両頭があわせて投票の80%以上を獲得する可能性が高い。
選挙制度は、比例および多数決選挙の混ぜ合わさったもので、3%
条項がついており、最大勢力の政党が国会議員の絶対多数を獲得す
る予定である。今までは社会党が300議席のうち158議席を占めて
おり、保守党は125議席であった。残りの議席は共産党ともともと
は欧州共産主義から生まれた急進左派同盟が持っている。4年前の
投票率は75%であった。
国内ニュース
ウィーン自由党新党首はシュトラーヘ シャイプナーは幹部から抜
ける
ウィーン自由党の第28回州党大会が昨日行なわれ、ハインツ・ク
リスティアン シュトラーヘ（34歳）が、投票の84.6%を集めて
同州の新党主に選ばれた。彼はヒルマー カバスの後継者となる。
対立候補は予想通り現れなかった。シュトラーヘ地震は、市長ミヒ
ャエル ホイプル率いる社会民主党の「赤い全権」に対する攻撃を
行なうよう、ウィーンに呼びかけていた。一方今回から国会の自由
党会派長ヘルバート シャイプナーは幹部会に入らなかった。
３月７日（日）
国外ニュース
ギリシアで政権交代 社会党敗北
ギリシアでは11年ぶりの政権交代が目の前に迫っている。全ギリ
シア社会主義運動の党首ギオルゴス パンパドレウは、日曜午後テ
レヴィ番組で、同党の国会議員選挙での敗北を認め、保守派の野党
新民主党の指導者コスタス カラマンリスに、選挙の勝利の言葉を
述べた。51歳のパンパドレウは、同党は今後もキプロス紛争、オ
リンピックの成功のために全力をあげる、と述べた。これにより新
民主党は、11年にわたる全ギリシア社会主義運動による権力の独
占に終止符を打つ。47歳のカラマンリスは第二次世界大戦後もっ
とも若い首相になるものと見られている。全ギリシア社会主義運動
は、1990年から93年の間の新民主党政権時代を除くと、1981年
からずっと権力の座にあった。
国内ニュース
緑の党 全9州議会に議員を送る
日曜日の選挙により、緑の党は初めて9州すべてで州議会に議員を
出すことになった。小政党には極めて不利な選挙に関する権利しか
与えられていないにもかかわらず、暫定選挙結果によれば、緑の党
はケルンテン州で6.69%の得票で、州議会への入り口を開いた。ケ
ルンテン州では緑の党は今まですべての州の中で一番小さな支持し
か得ていなかった。1999年にはLIFおよびVGOeと選挙同盟を結成
したが、3.93%に留まっていた。今回の6.69%は、シュタイアーマ
ルク州、ブルゲンラント州、フォアアールベルク州の結果を上回っ
た。ザルツブルク州では同党はさらに票を伸ばし、7.98%を得た。
しかし自由党を押しのけ第3党になり、会派結成するには至らなか
った。