9月13日〜9月19日のドイツのニュース



9月13日(月)

EU ダルフールの民衆虐殺の非難を調査

(ブリュッセル)EUは国連の中立的な調査を支援し、スーダンのダルフール地区
で民衆殺戮が行われたかどうかを調べる。さらにEU各国外務大臣はブリュッセル
で、ダルフールに関する国連決議が近いうちに行われない場合には、同国政府に対
する制裁を留保する、とも述べた。ドイツ外務大臣ヨシュカ フィッシャーと英国
外務大臣ジャック ストローは、「大量虐殺」という言葉を使うのは避けたもの
の、大規模な殺害、虐待、国外追放を解明し、罰する必要がある、と強調した。フ
ィッシャーは、スーダン政府幹部が、ジャンジャウィド民兵は、要請されたとおり
武装解除を行なっていないのは明らかだ、と述べた。
EUは、ダルフールの安定のために主として責任を負うべきなのは、アフリカ連合
AUであって、EUは、AUの警察業務には参加できるかもしれない、と発表した。

     その他のニュース

米軍のファッルージャ空爆続く

(バグダード)米軍の空からおよび野戦砲を用いたイラクの反乱勢
力の拠点ファッルージャへの攻撃は、公式報道によれば、少なくと
も20人の死者、最大で30人の負傷者を出した。目撃者の話では爆
弾が市場で爆発した。一般市民の車数台も爆発に巻き込まれた。ま
た米軍は、軍用機がアブ ムサブ エル ザルカウィ周辺のテロ組
織が潜伏していると見られる場所を攻撃した、と発表した。日曜日
にはバグダードとラマディを中心とするイラク各地戦闘が行われ、
約80人が死亡した。

アフガニスタンで激しい戦闘

(カブール)アフガニスタン南部では、過去数か月でもっとも激し
い戦闘が行われ、少なくとも43人のタリバーン戦闘員が殺害され
た。サブール州では、米軍が急進派イスラームの反乱勢力22人を
射殺した、土曜日に始まった戦闘は月曜日まで続いた、と米広報は
カブールで発表した。神田春州でのその後の戦闘で、タリバーンの
21人が死亡した、と警察は発表した。ウルスガン州では、タリバ
ーンの戦闘員が日曜夜、政府軍兵士4人を誘拐した。誘拐された人
がまだ生きているかどうかは、治安部隊の情報でははっきりしな
い。ヘラートでの激しい騒乱から1日、西アフガニスタンにある同
市はおおむね平安である。国連は職員を飛行機で救出し、事務所の
被害状況を調査した。ヘラートでは、大統領カルザイが、知事イス
マイル カーンを解任した後、激しい衝突が起こっていた。

パレスチナ活動家殺害さる・引き上げ入植者への賠償金を前払い

(エルサレム)パレスチナ側の情報によれば、イスラエルはアル・
アクサ旅団の主要な活動家を空から狙って攻撃し、殺害した。ヘリ
コプターからのロケット弾による西ヨルダンランドのジェニンでの
この攻撃で、あわせて3人の武装パレスチナ人が死亡した。イスラ
エルはユダヤ人入植者に対し、ガザ地区から引き揚げた場合、激励
のために前払金を支払う方針である。政府の代表によれば、家族あ
たり15万ないし40万オイロの幅がある賠償金の総額の3分の1が前
払金となる。日曜午後エルサレムではシャローンが進めているガザ
地区からの撤退に反対して、数万人がデモを行なった。




9月14日(火)

OECD ドイツは教育の国際比較で再び後退

(ベルリン)ドイツは世界各国との教育比較で、最近行われた改革にもかかわら
ず、さらに順位を下げた。これは、ベルリンで発表された経済協力開発機構OECD
の報告によるものである。この報告の中では、各州の教育への投資不足と学級規模
が大きすぎることが批判されている。その他、ドイツの生徒は他の国と比べて、授
業時間数がはっきり少ないことも指摘されており、他の国々では対処がもっと素早
い、とOECD広報は述べた。連邦教育大臣エーデルガルト ブルマーンは、連邦は
教育に関する支出を1998年以来36%増やしている、と指摘した。連邦首相ゲアハ
ルト シュレーダーは、各州に投資を増やすように求めた。キリスト教民主同盟所
属のバーデン・ヴュッテンベルク州文化大臣アネッテ シャヴァーンは、OECDの
研究を批判し、ドイツの教育が悪く言われるのはいつものことである、と述べた。

     その他のニュース

シュレーダー 大統領を批判から擁護

(ベルリン)連邦首相シュレーダーは、大統領ケーラーがドイツ内
部で生活環境が均一でないとの発言を行なったことに対して起きて
いる議論に加わった。シュレーダーは、ドイツの生活環境を均一化
するという目標を発表するとともに、特にドイツ東部から巻き起こ
った批判の声からケーラーを擁護した。自分は連邦大統領との会談
で、この問題に関しては彼は繊細さを欠いている可能性があるよう
には思わなかった、とシュレーダーは述べた。ケーラーはあるイン
タヴューで、国内の生活環境の違いを均一化したいと思う人は、国
が補助金づけでありつづけるようにする人だ、と述べていた。

バグダードの市場で攻撃 死者多数

(バグダード)イラクの首都バグダードでは自殺攻撃があり、少な
くとも47人が死亡、114人が負傷した。爆発は人通りの多い市場
で起き、ここは新人警官募集を行なう場所からさほど離れていなか
った。アル カーイダとつながりのあるアブ ムサブ アル・ザル
カウィが、犯行を認めた。インターネット状で公表した声明によれ
ば、この組織は12人の警官を殺害したバァクーバ攻撃事件の裏で
糸を引いていた、とのことである。内相ファラ アル・ナキブは、
テロリストにはイラク政権を阻止させない、と述べた。モスル近郊
では、巡回中の米兵1人が攻撃を受け死亡、ほか5人が負傷した、と
米軍は発表した。キルクークの南西では石油輸送艦が破壊され、イ
ラク北部からの石油の輸送が一時停止し、停電が起きた。

ガザに入植したイスラエル人に対する賠償

(エルサレム)イスラエル治安維持内閣は、首相シャローンが立て
た、ガザ地区からの撤退の際にユダヤ人入植者に賠償を行なう計画
を承認した。10人の大臣のうち9人が賛成した。この計画によれ
ば、ガザ地区の21の入植地と西ヨルダンランドの4の入植地の住民
が、入植地を引き払う際に、国が20万から50万米ドルの補償金を
受け取ることになっている。党内でシャローンと対立するネタニヤ
フは、撤退に関する国民投票を行なうように求めていたが、シャロ
ーンはこれを拒否した。一方彼は、パレスチナ大統領アラファトを
国外追放するつもりである、と確認した。インタヴューで彼は、イ
スラエルによって狙って殺害された急進派イスラームハマース運動
の指導者に、アラファトをなぞらえた。




9月15日(水)

ドイツの学校制度をめぐり対立

(ベルリン)最新のOECDの教育報告でドイツ悪い結果が出たため、現行の基幹学
校、実家学校、ギュムナージウムという学校制度が再び議論になっている。緑の党
の会派長クリスタ ザーガーは、すべての子供が10年間共に学べるような学校を
作るよう求めた。文化大臣会議議長ドリス アーネンは、社会福祉上弱い立場の子
供たちが利益を得られるような、早期から個々人の必要に応じた教育を行なうこと
に賛成である、と述べた。その他にも彼女は、基幹学校の教育を振興しなければな
らない、とも述べた。キリスト教民主同盟党首アンゲラ メルケルは、全日制の学
校の拡大を擁護した。
OECDは特に、時代遅れの学校制度、多すぎる学級の生徒数、教育に対する不十分
な投資を批判していた。

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シャローン 路程表実行を断念

(エルサレム)イスラエル首相シャローンは、諸国が提案している
近東和平計画、いわゆる路程表を公式に断念した。新聞インタヴュ
ーでシャローンは、イスラエルは今後この計画には従うつもりはな
い、2005年に実施が予告されているガザ地区からの撤退と、西ヨ
ルダンランドの4つの小規模の入植地の撤退後、「長期間に渡って
何も起こらないだろう」と述べた。昨年、米、露、EU、国連が提
案したこの和平計画によれば、2005年までにパレスチナ人国家の
建国が含まれていた。西ヨルダンランドのナブルスとジェニンで、
アル・アクサ旅団に対する手入れが行われ、イスラエルの特殊部隊
が、少なくとも11人のパレスチナ人を射殺し、その中には11歳の
少女も含まれていた。

ラマディ周辺で戦闘 死者多数

(バグダード)イラク西部の反乱勢力の拠点ラマディで戦闘が行わ
れ、公式の情報によれば、12人の一般市民が殺害された。米軍は
月曜日に同市に迫り、一部は激しい抵抗を受けた。首都バグダード
の南では自動車爆弾攻撃により、2人が死亡、10人が負傷した、爆
発はスワイラのイラク国民軍の監視所で起きた、と内務省は発表し
た。一方米国政府が計画しているイラク治安維持部門の再建のため
の資金提供は、国会で批判を受けた。これによって占領軍は、イラ
クの世論が全体として好意的なものになる良い機会を失うことにな
る、との声が共和党側からも出ている。

トルコ 刑法改革可決

(アンカラ)トルコ国会は、包括的な刑法改革の最初の部分を可決
した。これによってトルコ政府はEU加盟にむけ近づくつもりであ
る。この法律によれば、虐待は今後は最高で終身刑が課されること
になる。法相セミル シセックは、トルコでは今後「組織的な虐待
が一切」なくなる、と強調した。大衆殺戮および人道に対する犯罪
が新たに刑法に取り入れられ、これには時効がない。その他議会は
いくつかの点を承認した。その中には主として少女および若い女性
に関連するいわゆる名誉ある殺人が、以前より厳しく罰せられるこ
とが含まれている。またEU委員会は今週にもトルコで、人権団体
が提起した虐待に関する疑惑を調査する方針である。同委員会は、
EU加盟交渉を始めるかどうかに関する決定を下す前に、最終的な
決着をつけたい、とブリュッセルで発表した。




9月16日(木)

CDU 巨額の罰金支払いへ

(カールスルーエ)キリスト教民主同盟は、裏金事件のため、最終的に2,100万オ
イロの国からの補助金を断念せざるをえなくなっている。この決定を下したのはカ
ールスルーエの連邦憲法裁判所である。この決定により、裁判官たちは同党が行な
っていた早期の判断に反対する抗告を却下したことになる。連邦議会議長ヴォルフ
ガング シュッセルは4年前、ヘッセン州同党が、巨額の資金を国外の口座に置い
ていることを決算報告の中で隠し、政党法に違反していたことが明らかになったあ
と、この罰則を同党に課していた。
この事件のため、元ヘッセン州キリスト教民主同盟党首マンフレート カンターは
裁判を受けている。事務長ラオレンツ マイアーは、これは同党にとって重い財政
的な負担である、と述べた。

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メルケル トルコのEU加盟反対派を探す

(ベルリン)キリスト教民主同盟党首メルケルは、欧州の保守政党
が団結し、トルコのEU加盟を阻止すべく努力している。欧州の主
要な保守派の政治家に対する書簡の中で、メルケルはトルコのEU
加盟を認める代わりに、特権的な協力関係を結ぶように提案してい
る。連邦首相シュレーダーは、この対案を退けた。ブダペストを訪
問中の彼はドイツ・ハンガリー貿易会議で演説し、トルコとは40
年前から、同国が政治的な条件を満たせば、EUに加盟できる見通
しである、と約束している、と述べた。そのほか、この条件に合致
するとEU委員会が確認すれば、EUは約束を守らなければならな
い、トルコの加盟交渉は他の国の場合よりははっきり長くかかるの
は明白である、とも語った。

イラクで新たな死者 アナンは米国の侵攻を批判

(バグダード)蜂起勢力と米兵がイラク西部の都市ラマディで戦闘
を行ない、医療従事者によれば、4人のイラク人が死亡した。バグ
ダード中心部では榴弾が使用され、1人が死亡、10人が負傷した。
またバグダードでは米国人2人と英国人1人が誘拐された。同地で
誘拐犯は、ヨルダン人のトラック運転手1人を解放したが、それは
彼を雇っていた会社がイラクでの営業を中止したためである。スウ
ェーデン外務省によれば、イラク系のスウェーデン人3人が誘拐さ
れたとの報道を現在調査している、と発表した。国連事務総長アナ
ンは、米国が指揮して行われたイラクへの侵攻を激しい調子で非難
した。放送局BBCでアナンは、この侵攻は国連憲章に違反して行わ
れたもので、「違法」である、と述べた。英国、ポーランド、オー
ストラリアはアナンに異議を唱えた。

アフガニスタン大統領カルザイ ロケット弾の攻撃を逃れる

(カブール)アフガニスタン大統領カルザイは、同国南東部での選
挙戦に向かう途中、あやうく暗殺されるところであった。大統領の
ヘリが、ガルデス市に着陸しようとしたとき、近くからロケット弾
が発射された。近くにある学校の敷地では400人ほどのアフガニス
タン人がカルザイの到着を待っていた。急進派イスラームのタリバ
ーンが犯行を認めた。彼らは最近何度も10月9日に予定されている
大統領選挙を妨害する、と威嚇していた。カルザイの対立候補は
17人いるが、暴力が続いているため選挙戦の活動がほとんど行な
えないため、選挙を延期するよう求めていた。選挙に備えて、約
2,800万人いるアフガニスタン人のうち1,050万人以上が選挙人登
録を行なった。




9月17日(金)

外務省 イラクへの旅行に対する警告を強める

(ベルリン)イラクで暴力が激化していることに鑑み、外務省はイラクへの旅行に
対する警告を強めた。ドイツ国籍を持つものは、イラクから出国するようにとの緊
急警告が出されている、とベルリンの外務省広報は述べた。
一方米軍は蜂起勢力の拠点ファッルージャ周辺で空爆を行ない、バグダードでは自
殺攻撃が行われ、最大で70人の死者が出た。ファッルージャでは、新たな停戦協
定が結ばれ、事態は落ち着きを見せている、とのことである。英国国防大臣ジョフ
 フーンは、英国政府はイラクにさらに兵士を派遣することを検討している、と発
表した。

     その他のニュース

戦争反対派 NATOのイラクに関する決定を阻止

(ノールドワイク)フランスとベルギーは、イラク治安部隊の育成
にNATOが貢献する計画を阻止した。両国が異議を申し立てたの
は、NATOがイラクに訓練施設を建設する計画である。オランダの
ノールドワイクで開かれているEU加盟各国の国防相会議に参加し
ているフランス国防相アリヨマリは、いくつかの点が不明確であ
る、と述べ、例としてこの計画の資金を誰が出すのか、という点を
あげた。さらにフランスはベルギーおよびドイツと同様、イラク国
外でのみ治安部隊の養成を行なう方針である。計画中の訓練施設が
どれぐらいの規模になるのか、誰がその安全に責任を持つのかも不
明である。

核をめぐる対立に関する決議案で合意

(ウィーン)イランとの核をめぐる対立で、米、英、仏、独は共同
の決議案で合意した。その中ではイラン政府に対して、ウラン濃縮
活動を全面的に中止することが求められている。その他イランは、
11月末までに核計画に関する公開質問状に回答することが求めら
れており、これが行われなければ、国際原発機構が、さらなる措置
を検討する、ことになっている。特に米国はイランが核兵器を作る
努力をしている、と批判している。イラン政府によれば、核計画は
ただ発電のためのものである。

チェチェーニア反乱勢力代表 人質を取ったことを認める

(モスクワ)チェチェーニアの反乱勢力の指導者シャミル バサイ
エフは、北オセティアのベスランの学校で人質事件を起こしたこと
を認めた。インターネット上で彼は、この誘拐事件と、ロシアの旅
客機2機の墜落、さらにモスクワの地下鉄駅での自殺攻撃に責任が
あるのは自分の兵士である、と述べた。ベスランでの人質事件が
339人の死者を出し暴力的な終わり方をしたことを、彼は恐るべき
悲劇であり、この責任は大統領プーチンにある、と述べた。同時に
彼はプーチンに、チェチェーニアからロシア軍を撤退させるのな
ら、暴力の行使を中止する、と提案した。バサイエフは何年も前か
ら行方を追求されており、ロシアがもっとも重点的に追いかけてい
る人物である。




9月18日(土)

北アイルランド会談では合意成立せず

(ロンドン)北アイルランドに和平をもたらす過程を再び前進させるための交渉
は、合意に達することなく終了した。英国首相トニー ブレアはイングランドのリ
ーズ城で、2年前に決裂した全党派参加の政府を復活させることに失敗した、と述
べた。これに先立ちブレアとアイルランド首相バーティ アハーンは、3日間にわ
たって北アイルランド紛争の各党派との交渉を行なっていた。プロテスタントとカ
トリックの両党派の間での話し合いは、より実務的な水準で続行されることになっ
ている。ただし、英国とアイルランドの政府の妥協の提案は今後は行われない、と
ブレアとアハーンは述べた。

     その他のニュース

原発機構 イランに最終通告

(ウィーン)国際原発機構はイランに対し11月25日までの期限つ
きで、同国の各計画に対するあらゆる疑念を払拭するよう求めた。
ウィーンで採択された決議では、イランにはさらに、ウランの濃縮
計画を中止するように求めており、同機構の調査員が、問題となっ
ている施設に妨害を受けずに近づけるようにしなければならない、
とされている。この決議の文言は、米、英、仏、独が数日間にわた
って交渉した後合意したものである。連邦政府はこの決議を歓迎し
た。外相フィッシャーは、イラン政府が核計画により生じている不
安を晴らす機会を利用してくれることが望まれる、と述べた。主と
して米国が、イラン政府は核兵器を作る努力を行なっている、と非
難していた。イラン側は、核計画はもっぱら発電のためのものであ
る、と述べている。

イラク国軍の事務所に対する自殺攻撃

(バグダード)イラクでは流血の攻撃が終わらない。同国北部のキ
ルクークでは、自殺攻撃犯が少なくとも19人を巻き添えに死亡し、
さらに多数の負傷者が出た。この攻撃は、イラク国軍の新兵募集事
務所の前で発生した。モスルでは武装した者たちが、国営石油会社
の社長の乗った護衛つきの車列を攻撃した。警察の情報ではこの攻
撃で、社長の随行員5人が死亡した。その他にもバグダード、ヒ
ラ、ラティフィーヤでも攻撃が行われ、死傷者が発生した、との報
告がある。テロリストの指導者アブ ムサブ エル ザルカウィの
支持者たちは、米英人の人質3人を殺害する、と威嚇した。急進派
は、イラクで逮捕されている女性すべての解放を要求している。

イラク航空 国際線再開

(バグダード)イラクは14年ぶりに独自の国外との航空路を持つ。
イラク航空社は、ヨルダンの首都アンマンとの間に定期航空路を開
く。土曜日には、シリアの首都ダマスカスへも飛行機が飛ぶ予定に
なっている。3つめの路線はアラブ首長国連邦とイラクを結ぶ路線
になる。クウェート侵攻の後国連は1990年に、サッダーム フセ
イン体制に対して広範な制裁を課しており、これによりイラクの国
際航空路も禁止されていた。




9月19日(日)

ザクセン州CDU絶対多数を失う ブランデンブルク州では社民党勝利

(ドレスデン、ポツダム)東部のザクセン州とブランデンブルク州の州議会選挙で
は、政権党がはっきりと票を減らすことになった。ただしザクセン州首相ゲオルグ
 ブラント(キリスト教民主同盟)とブランデンブルク州マティアス プラツェク
(社会民主党)は、今後も政権を担当できることになった。ザクセン州では今まで
単独政権であったキリスト教民主同盟は、絶対多数を失い、今後連立相手を指名し
なければならない。最新の得票予測によれば、キリスト教民主同盟は41.7%を得た
が、これは前回1999年の州議会選挙と比べると約15%少ない。同州の第2党は民
主社会党で、23.2%を得た。同州社会民主党は9.8%へと票を減らした。ほぼ同じ
9.5%の票を極右の国家民主党が獲得した。最終得票予測によれば、自由民主党は
6%を獲得し、議会に議員を送ることになった。緑の党は5%で、州議会入りでき
るかどうか不安な状態である。
一方ブランデンブルク州では、再び社会民主党とキリスト教民主同盟の大連立が組
まれる可能性がある。得票予測によれば、社会民主党は32.1%で、最大勢力であ
る。1999年の前回選挙と比べて、同党は8%票を減らしている。キリスト教民主同
盟は19.1%の支持である。同州民主社会党は票を伸ばし、28.1%であった。極右の
ドイツ民族連合DVUブランデンブルク州は6.4%を獲得し、ふたたび議員を送る。
緑の党と自由民主党は5%障壁を越えることができなかった。

     その他のニュース

メルケルとミュンテフェリング 選挙結果に楽観的な見方

(ベルリン)キリスト教民主同盟と社会民主党の幹部は、ザクセン
州とブランデンブルク州の選挙結果に満足の意を表した。キリスト
教民主同盟党首メルケルは、手痛い票の減少にもかかわらず、ザク
セン州同党は「この選挙結果を誇る」ことができるし、州首相ミル
ブラントははっきりした形で政権担当の委託を受けた、と述べた。
社会民主党党首ミュンテフェリングは、同党にとって今日は「満足
できる日」であった、ブランデンブルク州首相プラツェクは「明白
な勝利」を収め、「すべての点で強い社会民主党」を構想してい
る、キリスト教民主同盟はザクセンでもブランデンブルクでも票を
はっきり失った、と述べた。選挙結果に対する最初の反応としてミ
ルブラントとプラツェクは、今後どの政党と連立を組むつもりかに
ついては明言を避けた。多くの主要な政治家が、極右政党が良い結
果をおさめたことに懸念をいだいており、国家民主党と民族連合の
出した結果は「警戒のきざし」であると述べた。

シュトルペ 統合にかかる経費に関する報告を退ける

(ベルリン)東部の再建を担当している連邦交通相シュトルペは、
東西統合には当初発表されていたより春かに多額の資金が必要であ
る、との報道を否定した。シュトルペは1兆5千億オイロという数
字を想像だけのものである、と述べた。ベルリン自由大学の旧東ド
イツ研究連合の会長シュレーダーは、新聞への寄稿のなかでこの数
字をあげ、妬みから来る議論を押さえるためには、連邦政府をあげ
てこの経費を削減しようとしなければならない、と述べた。シュト
ルペは、この計算は真面目なものではない、確かに西側から東部へ
の資金の移動は行われるが、それは東側に支払われた拠出金ではな
い、と述べた。彼は1990年から2003年の間に純粋な特別給付は
年間150億オイロである、と見積もっている。

オーストリア保守勢力 フォーアアルルベルク州選挙で勝利

(ウィーン)オーストリアの保守勢力国民党はフォーアアルルベル
ク州選挙で、予想外を上まわる勝利をおさめた。ほぼすべての票の
集計が終わった時点で、連邦首相シュッセル率いる同党は約9%支
持を増やして、55%ほどで過半数を獲得した。一方連邦政治での連
立相手である右派大衆迎合政党の自由党は、同国の最西部にある同
州で再び手痛い敗北を喫し、前回の半数以下の13%にとどまった。
連邦政治と同様同州でも野党である社会民主党は約4%伸ばして、
17%となり、同州での第2政党に返り咲いた。緑の党も4%増やし
て、10%を獲得した。



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