10月18日〜10月24日のドイツのニュース



10月18日(月)

ショイブレ メルケルにひじ鉄を食らわす

(ベルリン)キリスト教民主同盟CDU党首アンゲラ メルケルは、元党首ヴォルフ
ガング ショイブレに対し、辞任する財政および産業の専門家フリードリヒ メル
ツの会派内での仕事を引き継ぐように要請していたが、ショイブレはこれを拒否し
た。ショイブレはその拒否の理由として、外交および安全保障政策の重要な分野
で、外務大臣ヨシュカ フィッシャーの対立者でありつづけたい、という点をあげ
た、とメルケルは幹部会後に発表した。これによりキリスト教民主同盟のローナル
ト パーファラとミヒャエル マイスターが共同でメルツの後任を務めることにな
る。
幹部会を前に、メルケルに対する陰謀が企てられているとの観測があるにもかかか
わらず、同党の主要な政治家は、メルケルを後押ししていた。ニーダーザクセン州
首相クリスティアン ヴルフは、陰謀があるとは聞いていないと述べ、陰謀の疑い
があると述べたテューリンゲン州首相ディーター アルトハオスに憤慨していた。

     その他のニュース

オーペル社の解雇に関する交渉

(ボッフム)ボッフムのオーペル社の工場での抗議活動が続く中、
全事業所委員会および同社の経営陣が、リュッセルスハイムで予告
されているドイツ全土での1万人の解雇に関する交渉に臨んだ。一
方ボッフムのオーペル社の従業員はさらに臨戦態勢を整えた。操業
の再開するかどうか関しては、それぞれの分担就業時間ごとに新た
に決定を下すことになっている。連邦経済大臣クレメントは、オー
ペル社の社員に対し改めて仕事を再開するようの訴え、それ以外の
決定は、ボッフム工場にとって利益がない、と述べた。火曜日には
ヨーロッパ各地のジェネラル モーターズの従業員が、人員削減案
にたいして抗議活動を計画している。連邦大統領ケーラーはバイエ
ルン州を就任訪問した際、オーペル社の労働者に対して支援を約束
し、同社の経営危機の責任は経営陣にある、と述べた。

カールシュタット・クヴェレ社の情勢安定せず

(ベルリン)疲弊したカールシュタット・クヴェレ社は、経営立て
直し案で合意した後もなお、安定していない。「ディ ヴェルト」
紙によれば、再建を持つ銀行間で、意見の違いがある。いくつかの
金融機関は、信用引受団から抜けると威嚇していた、とのことで、
これは北ドイツ ランデスバンクが自らの2,500万オイロの借款に
有利な条件をつけることを求めていたことに対応する措置である。
銀行側からは、他の銀行は特定の金融機関が有利な取り扱いを求め
ることを了承していない、と述べている。

トルコ ドイツの戦車を購入しない方針

(ベルリン)トルコ外相ギュルは、トルコは近い将来にドイツの戦
車を買うことはない、と述べた。ドイツの戦車購入は予定にない、
と独外相フィッシャーとベルリンで会談した後、彼は述べた。独国
防相シュトルックはここ数週間トルコはレオパルト2型戦車の購入
を検討している、と述べていた。フィッシャーはギュルとの会談
後、連邦政府は12月のEU首脳会談で、トルコのEU加盟交渉の開始
に賛成する、と強調した。




10月19日(火)

オーペル社のスト終結の決定 水曜日に

(ボッフム)ボッフムのオーペル社の工場の従業員は、水曜日午前に仕事を再開す
る決定を下す方針である。その時にはすべての従業員の代表が協議のために集まる
ことになっている、と広報は発表した。労働者は木曜日にオーペル社の親会社であ
るジェネラル モーターズが予告した解雇に対する抗議から、ストライキを行なっ
ていた。火曜日には、ボッフム、リュッセルスハイム、カイザースラオテルンで約
4万人が、オーペル社の工場の1万人の削減計画に反対する抗議活動を行なった。
ヨーロッパ内のジェネラル モーターズの事業所でも抗議活動が行われた。一方金
属産業労働組合会長ユルゲン ペータースは、交渉の椅子に座ることに合意できる
だろう、と楽観的な見方を語った。オーペル社首脳部には、危機にさらされている
事業所を2010年以降も安定的に操業するために、解決を図る準備がある、とペー
タースは述べた。

     その他のニュース

景気の専門家 若干の景気停滞を予想

(ベルリン)主要景気研究所は、来年のドイツの経済成長を、若干
停滞する、と予想している。恒例の秋の予測で、6研究所のうちの
5研究所が2005年には、国内総生産の増加を1.5%と予測している。
今年の予想は1.8%であった。労働市場情勢の大幅な改善は期待で
きない、とも研究所は発表した。個人消費は来年も低調なままであ
る、とも述べた。景気回復にとって重要な石油価格は、現在1バレ
ルあたり50ドルを越えているが、2005年末には37ドルになる、
と見ている。政府と野党は、この予測に対して異なる態度を取って
いる。産業大臣クレメントは、経済の回復が進んでいる証拠であ
る、と述べた。キリスト教民主同盟CDU事務長マイアーは、好景気
とは言えない、と述べた。

CARE代表 イラクで誘拐

(バグダード)何者かがイラクの国際支援組織CAREの代表ハッサ
ンを、暴力で誘拐した。アラブ系テレヴィ局アル ジャジーラが放
送したビデオには、彼女の姿が写っていた。犯人側はまだ要求を示
していない。英国生まれのハッサンは、30年前からイラクに住み、
同国の市民権も持っている。英国首相ブレアは、同国政府は彼女の
解放のために断固全力を尽くす、と述べた。またイラクでは攻撃が
続いている。バグダードのイラク国軍の拠点に対する榴弾攻撃で、
5人が死亡した。

ガザ地区と西ヨルダンランドで死者

(テル アヴィヴ)武装パレスチナ人が、西ヨルダンランドでイス
ラエル人1人を射殺した。イスラエルの病院の情報によれば、死亡
したのはジェニン近くで待ち伏せを受けた男性である。これより
前、イスラエル兵はガザ地区北部で、2人のパレスチナ人を殺害し
た。この2人は、爆弾を仕掛けようとしていた、とのことである。




10月20日(水)

オーペル社ボッフム工場 操業再開

(ボッフム)ボッフムのオーペル社の労働者は、6日間にわたって行なってきた大
規模な解雇計画に反対する抗議活動を中止した。約6,400票のうち72%ほどが賛
成して、就業再開が決定された。オーペル社はこの間、製造できなかった車の台数
を6,500台と見積もっている。
南ドイツ新聞の報道によれば、リュッセルスハイムの本社は、3,200人を解雇する
ために、夜勤は廃止し、開発部門は縮小することにしている。
連邦議会の時事問題の討議の時間に、連邦産業大臣ヴォルフガング クレメント
は、ボッフムでのストライキが終わったことを歓迎し、今後の交渉で同社が経営危
機から脱することができるように、との希望を述べた。
連邦首相ゲアハルト シュレーダーは、できるだけ多くの職場がオーペル社に確保
されねばならない、と強調した。

     その他のニュース

連邦労働仲介所 解雇通知からの保護の緩和は無益

(ニュルンベルク)連邦労働仲介所の研究によれば、解雇通知から
の保護を緩和しても、新たな雇用は行われない。「ディ ヴェル
ト」紙はこの研究を引用して、90年代に行われた解雇からの保護
の権利の修正は、新たな雇用も解雇通知にも大きな影響を与えなか
った、と報じている。この研究は、解雇通知からの保護条項の緩和
を求める野党および使用者側の要求に反する内容になっている。

ドイツは汚職との戦いで前進

(ベルリン、ロンドン)反汚職国際会議TIの評価によれば、ドイツ
は汚職との戦いで前進した。主としてベルリンとロンドンで発表さ
れた同組織の反汚職指標の中では、ドイツは前年度と比べて15位
順位をあげた。世界全体を比較した場合に、フィンランドがニュー 
ジーランドより上位に立っている。バングラデシュとハイチがとも
に最下位である。どいつは他国との比較で、再び前年よりも汚職の
数が減っており、これは汚職があると海外からの投資が減ることに
なるので、企業にとっては良い知らせである、とドイツの同組織の
代表エルスホルストは述べた。ただし同組織の情報によれば、ドイ
ツでは統計に現れない汚職の数が極めて多い、とのことである。

CARE イラクでの活動を停止

(バグダード)支援組織国際CAREは、その代表が誘拐されたこと
を受け、当面イラクでの活動を中止する。火曜日にバグダードで誘
拐されたハッサンの命運は不明である。また犯人とその要求につい
ても不透明である。過去数年度一に住み、イラク人と結婚している
ハッサンは、英国とイラクの公民権を持っている。一方9月末に誘
拐されたエジプト人技師2人は解放された。この情報は、彼らが働
いている携帯電話会社が確認した。また、米空軍は再びイラク政府
の反乱勢力の拠点ファッルージャに対する攻撃を行なった。爆破さ
れた家屋の瓦礫の下からは、家族6人の遺体が発見された。米軍に
よれば、これはヨルダンのテロリストであるアブ ムサブ アル・
ザルカウィの潜伏地点への攻撃であった、とのことである。




10月21日(木)

連邦議会 記録的な借款で対立

(ルクセンブルク)連邦大蔵大臣ハンス アイヒェルは、来年の補助金をさらに削
減することをめぐって、EU安定化法を順守を求める方針である。新たな削減案は
計画されていない、とルクセンブルクで開かれているヨーロッパ蔵相会談に出席し
ている彼は述べた。一方、自由民主党FDPに続いて、キリスト教民主、社会同盟
CDU/CSUも、連邦議会で計画されている2004年補正予算に関する審議をきっか
けに、違憲抗告を行なうと予告した。野党の両会派はその理由として、アイヒェル
が故意に憲法に違反していることをあげた。それによれば、正味の借款の借り入れ
額は記録的水準の437億オイロにのぼる、とのことである。今までに293億オイロ
の借款が見込まれている。新たな負債のさらなる増加は、税収の伸び悩みと労働市
場の情勢が緊迫していることによる。

     その他のニュース

EU4カ国 安定法違反の疑い

(ルクセンブルク)EUの予想によれば、ドイツ、ポルトガル、ギ
リシアと並んで、初めてイタリアも、来年度オイロ安定法に違反す
る見込みである。この4カ国が予算に関する政策を修正しない場合
には、これが実際に起きる可能性がある、とEU評議会議長でオラ
ンダ蔵相ツァルムはルクセンブルクで開かれているEU蔵相会談後
述べた。もしそうなればドイツは4年続けて同法に違反することに
なる。一方独蔵相アイヒェルは、ドイツが来年再び基準額を守るよ
うに、全力を尽くすが、それは自分が新たな支出削減法を計画して
いる、ということではない、と強調した。彼は今年、補正予算のた
め3.8%の赤字がある、と予測している。最大の赤字を抱えている
のはギリシアで、2004年に新たな5.3%の新たな負債を持ってい
る。

オーペル社で非公開交渉

(リュッセルスハイム)ボッフム工場のストライキ終結後、オーペ
ル社首脳部と被雇用者の代表は、危機解決のための交渉を再開し
た。ただし正確な内容や、どんな成果がでるかについては何も公表
されていない。次回の交渉は月曜日に行なうことで合意した。オー
ペル社の親会社ジェネラル モーターズGMは、ドイツだけで約1万
人を馘首する方針である。すでに決定されたリュッセルスハイムと
カイザースラオテルン工場に関する再建措置に関して報道が行なわ
れているが、オーペル社幹部とGMはこれを否定し、これは観測で
あり、労働組合との話し合いの目標は、同社が競争力をつけること
である、と述べた。金属産業労組会長ペータースは、この交渉で
は、労働時間の短縮が重要な役割を果たし、さらにオーペル社の工
場の閉鎖を避けるために、賃金要求を断念する可能性もある、と語
った。

米軍曹 虐待問題で拘留刑判決

(バグダード)バグダードの米軍法廷は、軍曹フレデリックに対
し、アブ ゴライブ収容所でイラク人逮捕者を虐待した件で、8年
間の拘留の有罪判決を下した。彼は主要な争点である、逮捕者に虐
待と屈辱を与えたことで、有罪であることを認めていた。38歳の
彼は、さらに不名誉除隊を受ける。今年他の米兵2人が、同じ犯罪
で1年間および8カ月の拘留の有罪判決を受けていた。一方、国際
CAREの代表がバグダードで誘拐された後、イラク移行政府は、同
組織が同国内で活動を続けるよう迫った。またバグダード地域で起
きた暴力行為で、女性1人とイラク人2人が射殺され、6人が負傷し
た。




10月22日(金)

ロシア国会 京都議定書発効の道を開く

(モスクワ)ロシア国会ドゥーマは、気候保護に関する京都議定書を批准し、これ
によって、同議定書が世界的に発効する前提条件が整った。この議定書は、いわゆ
る温室効果ガスの排出を割り当てによって制限する、という内容のものでる。温室
効果ガスの最大の汚染国である米国が2001年に、環境保護のこの協定を拒否した
後、この議定書の未来はロシアにかかっていた。世界の二酸化炭素排出の55%以上
に責任がある国が参加した場合にのみ、この議定書は発効することになっている。
ロシアの前にこの議定書を批准していた国々は、44%の二酸化炭素を排出してい
た。ロシアは、地球の温暖化の一因となっているガスの17%を排出している。ロシ
ア議会の決定は、国連、EUおよびドイツ政府からも一致して歓迎されている。

     その他のニュース

イラクで誘拐された英国人 支援を懇願

(ドーハ)最近イラクで何者かに誘拐された支援団体CAREの代表
ハッサンは、英国首相ブレアに対し、英国軍を撤退させ、バグダー
ドに兵隊を駐留させないように訴えた。アラブ系の放送局アル ジ
ャジーラが放送したヴィデオテープのなかで、59歳の彼女は涙な
がらに、もしそうしなければ10月に処刑された人質ビグリー同
様、自分は死ぬことになる、と暗に述べた。アイルランド生まれの
彼女は、英国公民権と結婚後はイラクの公民権も持っている。「ニ
ュー ヨーク タイムズ」紙の情報では、3カ月後に計画されてい
るイラク選挙にむけ、米国が指揮する占領軍に対し、予想より多く
の蜂起が起きている。いわゆる「積極的同調者」を含めて、反乱勢
力の数は約2万人である、と同市は米国政府の代表の言葉を引用し
て伝えている。その中心となっているのは8,000人から12,000人
と見積もられている。

米国人軍曹 虐待で8年間の拘禁

(バグダード)バグダードの軍事法廷で、さらに1人の虐待問題の
渦中にある米兵の聴聞が始まった。この男にはアブ ゴライブ収容
所のイラク人逮捕者を虐待した、との疑いがかけられている。木曜
日には今まででもっと階級が上の被告である軍曹フレデリックが、
8年間の拘禁刑を言い渡された。彼は、イラク人拘留者を同刑務所
の中で虐待し、性的に侮辱した責任を認めていた。この裁判の中で
は、目撃者として聴取されていた米国将校2人が、米国秘密情報部
および軍指揮部を激しく非難し、秘密情報部CIAは逮捕者の虐待に
関して、部分的には管理を行なっていた、とうち1人は述べた。

国連の専門家 ウガンダは「恐怖の列」状態

(ニュー ヨーク)国連の専門家は、18年前からウガンダ北部で
続いている内戦を、世界でもっとも大きな抑圧された惨事である、
と評した。約160万人が戦争で国外に追われ、スーダンの紛争地域
ダルフールよりもその数は多い、と国連人道問題使節エーゲランは
国連安保理の公聴会で述べた。2万人のウガンダ人の子供たちが誘
拐され、多くはキリスト教原理主義の反乱勢力によって、幼年兵と
して駆り集められている、とも語った。また彼は、ウガンダ情勢を
言葉にすると「恐怖が列をなしている」状態だ、本来なら世界から
叫びがあがっていてしかるべきだ、とも付け加えた。




10月23日(土)

イラクで流血の攻撃

(バグダード)イラクの各地で、新たな自殺攻撃、襲撃、戦闘が行われ、30人を
はるかに越える死者がでた。現地の報道によれば、イラク西部の国民軍の兵舎に対
して車を用いた自殺攻撃だけで、登録を待っていた若者のうち、少なくとも16人
が死亡し、約50人が負傷した。
ファッルージャでは米軍が、ヨルダンのテロリスト組織アブ ムサブ エル ザル
カウィの主要人物と見られる人物を逮捕した、との情報がある。一方支援組織
CAREはあらためて、その隊員マーガレット ハッサンを解放するように、今のと
ころ身元が分からない誘拐犯に訴えた。イラク首相イヤド アラウィは、人質犯側
に譲歩する可能性はない、と述べた。人質犯は英軍の撤退を求めている。

     その他のニュース

カブールで自殺攻撃

(カブール)アフガニスタンの首都カブールの中心部で自殺攻撃が
あり、11歳の少女が殺害された。国際保護部隊ISAFの兵士3人と
アフガニスタン人4人が負傷した、と当局は発表した。ベルリンの
国防省によれば、ドイツの兵士2千人の中には、カブールの商店街
で起きたこの激しい爆発に巻き込まれたものはいない。アフガニス
タン警察によれば、犯人は体に縛りつけた手榴弾6つのうち3つを
爆発させ、死亡した。急進派イスラームのタリバーン民兵が、今年
1月以降初めてとなるISAFに対する自殺攻撃を行なったことを認め
た。

コソヴォ国会議員選挙

(プリスティナ)セルビア系の政治家が投票の放棄を呼びかけて、
暗い影がたれ込める中、コソヴォでは地方議会選挙が行われた。約
140万人の有権者が、120人の議員を選ぶ。セルビア人に10議席、
その他の少数民族に10議席が特に確保されている。主としてアル
バニア人が住んでいた南セルビア州が1999年に国連の統治下に置
かれてから、2度目の選挙である。監視団によれば、投票を行なっ
たセルビア人はわずかである。約1万人の犠牲者を出した戦争が終
わってから5年以上経つが、コソヴォの今後の状況は不透明であ
る。アルバニア人は、セルビア・モンテネグロからの独立を要求し
ている。セルビア人は、同州がユーゴスラビアの後継国家に留まる
ことを望んでいる。

EU ダルフール保護部隊に巨額の支援

(アディス アベバ)EUは8千万オイロを支出し、スーダンのアフ
リカ連合の拡大保護部隊を支援する。英国はさらに、紛争地域ダル
フールにいる3千人を越えるアフリカの兵士に、2千万オイロを支
出する。エチオピアの首都アディス アベバを訪問中のEU外交委
員ソラナが、この金額を確認した。米軍はさらに3機の輸送機を派
遣し、同地域に兵士と物資を輸送する、ともソラナは述べた。アフ
リカ連合の支援の拡大任務は、1年間の期限つきで、反乱勢力と政
府軍の停戦を監視する450人の非武装軍事監視団を含んでいる。
1億8千万オイロほどの活動の資金は主としてEUと米国が負担す
る。




10月24日(日)

イラクの新兵大量に殺害される

(バグダード)イラク移行政府は独自の治安部隊を結成すべく努力をしているが、
これは再び攻撃を受けた。当局によれば、同国軍の新兵50人が待ち伏せを受け、
射殺された。彼らの遺体はイランとの国境地域の路上に置かれている。攻撃を受け
た時点で、兵士たちは休暇をもらって、小型バスで家族のところへ向かう途中であ
った。軍によれば、犠牲者は武器をもっておらず、反乱勢力が処刑前に、路上にむ
りやり寝転ばせたように見える、とのことである。
ブルガリア軍輸送団がケルベラ近郊で攻撃を受け、兵士1人が死亡した。バグダー
ドでは米国の外交官が、榴弾の砲撃を受け死亡した。

     その他のニュース

イスラエル内閣 入植者への賠償を承認

(エルサレム)イスラエル内閣は、ユダヤ人入植者がガザ地区から
退去した際の賠償に関する法案を承認した。閣僚13人が、首相シ
ャローンの案を支持した。反対した6人のうち4人はシャローンの
リクード党に属している。この提案は、シャローンが退去させる方
針の西ヨルダンランドの4つの入植地の住民に対する賠償支払いも
含んでいる。さらに、退去に抵抗する入植者に対する罰則も計画さ
れている。シャローンは火曜日には国会にこの案を提出する方針で
ある。ガザ地区からの完全な撤退は5月に開始する予定である。ユ
ダヤ人入植者と彼らと連帯する国会議員は、撤退することでシャロ
ーンはパレスチナ人の暴力に屈することになる、と非難している。

イラン EUの提案は釣り合いが取れていないと評価

(テヘラン)いくつかのヨーロッパの国は、核紛争解決のための提
案を行なったが、イランはこれを釣り合いの取れたものではない、
と評したが、全面的に否定はしなかった。イランは、ドイツ、フラ
ンス、英国がEUの名前で対話を行なうことを歓迎している、と外
務広報ハミド レサ アセフィはテヘランで開かれた記者会見で述
べた。条件については今後検討する、とも語った。3カ国の外交官
は数日前、ウラン濃縮計画をイランが断念するとの確約を取るた
め、譲歩案を呈示していた。彼らは、核技術の平和的利用と、通商
協定を視野に置いていた。米国は、イランが秘密裡に核兵器開発を
行なっている、との疑いを持っている。

カルザイの対立候補 敗北を認める

(カブール)アフガニスタンではじめて行われた大統領の直接選挙
から2週間、現職のカルザイ大統領の最有力の対立候補カヌニは、
選挙での敗北を認めた。彼は国を危機的状況に追いこまないよう
に、10月9日の投票でいくつかの不適切な行為があったにもかかわ
らず、カルザイの勝利を受け入れる、と述べた。ほとんど統べての
有権者の投票の集計が終わった後、カルザイは55%を越える票を得
る可能性がある、と当局は発表した。カヌニは16%を得た。これに
より、カルザイは2回目の投票を行なわずにすむ最低水準の51%を
明確に越える票を得た。



今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system