6月20日〜6月26日のオーストリアのニュース



6月20日(月)

     国外ニュース

ブッシュ「米国は強いEUを支援する」

米国大統領ジョージ W. ブッシュは昨日、EUを強くするために支援
を行なう、と強調した。協力関係は共通の価値観と目標に基づくも
のである、とワシントンで開かれたEU代表との首脳会議で述べた。
「私がこの首脳で友人である人々へ伝えたいのは、私たちは強いヨ
ーロッパを求めており、協力して、この目標を達成するべく活動を
行なえるようにしたい、ということである」とブッシュは述べた。
米国は、今後も「全世界に平和、民主主義、安全、幸福を広める」
という課題を達成する上で、協力者としてEUを強力にすることを
支援する、とも述べた。またこの首脳会談では、イラン情勢につい
ても話し合われた。

     国内ニュース

亡命問題で専門家はさらなる弱点を指摘

新たな亡命の規定で、国民党所属の内務大臣リーセ プロコプと社
会民主党の間では、さらに意見の一致が見られた。具体的には異論
のある点であった、強制栄養補給、トラウマを負った難民や強制送
還に関してである。月曜日に国会では公聴会が行なわれ、出席した
亡命問題の専門家は、これらの点に関してさらに問題点を指摘し
た。社会民主党が概略を示した妥協の提案も批判を受けた。




6月21日(火)

     国外ニュース

イラン会議がブリュッセルで始まる

80を越える国と組織の代表が、水曜日にブリュッセルで行なわれ
る国際イラク会議に参加する予定である。米国とEUが共同で呼び
かけたこの催しには、イラク移行政府に、年末に予定されている国
会議員選挙までの時間で目標を紹介する機械を与えるためのもので
ある。この会議ではイラクには、世界各国からの支援が約束される
ことになっているが、この会議は支援国会議としては計画されてい
ない。ブリュッセルにはオーストリア外務大臣ウルスラ プラスニ
ク(国民党)と米外務大臣コンドリーツァ ライス、国連事務総長
コフィ アナンが出席することになっている。

     国内ニュース

大使エルンスト スーハリパが死去

外交官のエルンスト スーハリパ(57歳)が死亡した。癌であっ
た。彼はナチによる財産強奪の賠償交渉の特使として名声を博し
た。1999年から今年春まで、外交官学校の校長を務めた。彼は最
後には英国大使を務めた。首相シュッセルは、「深い困惑」を感じ
ていると述べ、オーストリアは極めて有能な外交官を失った、と語
った。




6月22日(水)

     国外ニュース

バグダードでは自動車爆弾 死者少なくとも18人

水曜午後、イラクの首都バグダード西部で3件の自動車爆弾による
攻撃が行なわれ、少なくとも18人が死亡し、48人が負傷した。こ
こはシーア派の居住地域で、ほぼ同時刻に攻撃が行なわれた、と警
察は発表した。主としてシーア派が住むシューラ地域のレストラン
前で2回の爆発が起こった。その際11人が死亡した。3件目の爆発
は自殺攻撃によるものとみられている。1台の車がバス停に入りこ
んで爆発し、8人が死亡、20人が負傷した。と警察は発表した。犠
牲者の数は増える可能性もある。一方世界各国は、米国とEUが共
同で主催した国際会議で、イラク再建のために支援とテロとの戦い
を行なう、と約束した。

     国内ニュース

ゴルバッハは携帯電話中継器税に修正を要求

副首相で経済基盤整備担当大臣フーバート ゴルバッハ(オースト
リア未来連合)は、ニーダーエスターライヒ州州議会で決定された
携帯電話中継器税には「大幅な修正の必要がある」と見ている。い
わゆる送信設備販売法には、憲法上およびEUの法律上、いくつか
の異論がある、とゴルバッハは水曜午後に述べた。政府は、この法
律に異議を申し立てるべきである、とも語った。地方自治体側は、
中継器設置に課税する方針で、これはオーストリア全土に広がる可
能性もある。




6月23日(木)

     国外ニュース

イランの大統領選挙で裁判所の判決が出る

イランの大統領選挙の決選投票が今日行なわれ、約4,670万人の有
権者が、同国の今後の政治の方針を決定する。多くの野党組織や改
革はの組織は、元大統領アリ アクバル ハシェミ ラフサンジャ
ニへの投票を呼びかけている。彼は、極めて保守的で強硬路線に立
つと見られているテヘラン市長マハムード アフマディネジャドの
対立候補である。投票所は中欧時間の16時半まで開かれ、最初の
集計結果は21時半頃出される予定である。改革派と目されていた
元大統領モハメド ハタミは、2期続けて大統領を務めたため、今
回は立候補できなかった。70歳のラフサンジャニは、先週金曜日
に行なわれた第1回投票でわずか21%の票しか集めることができな
かった。49歳のアフマディネジャドは19.5%の支持を受けていた。

     国内ニュース

ナチ犠牲者法案では広い範囲の合意が得られず

包括的なナチ犠牲者法案は、昨日国会の法務委員会での議題にのぼ
った。数時間にわたって議論が行なわれたが、4党の全面的な合意
には至らなかった。野党は、連立与党の動議の一部にのみ賛成して
いる、と国会の記者は伝えている。社会民主党と緑の党は、(ナチ
時代の)ドイツ国防軍の逃亡兵が、この法律では除外されているこ
とを批判した。この「承認法」はいくつかの論点を含んでいる。軍
事、親衛隊、特別、即決軍事の各法廷で、ナチ体制下で反オースト
リアであるとしたすべての判決が、過去にさかのぼって廃棄される
ことが明記されている。性的嗜好や反社会性を理由にしたり、医学
研究によって被害を受けた人も、今後は法的手段を取ることができ
るようになる。




6月24日(金)

     国外ニュース

米軍はファッルージャに警戒警報

イラクの騒乱が続く町ファッルージャで起きたばかりの爆破事件を
受け、米軍は警戒刑法を出した。金曜午後にはスピーカーを通じて
アラビア語で、家から外へでないようにとの呼びかけが行なわれ
た。同時に、多国籍軍の検問所に、「テロリストに関する情報」を
寄せるように要請が行なわれた。前日には自動車爆弾による攻撃が
ファッルージャで発生し、米兵2人が死亡、13人が負傷、4人が行
方不明である、と米国防省は発表した。米国の報道機関によれば、
女性3人を含め5人の海兵隊員が死亡した。2004年11月には、イ
ラクと米国軍が、バグダードの西にあるファッルージャに潜伏して
いた反乱勢力に大規模な攻勢をかけた。その後、蜂起勢力は撤退し
たものの、現地の治安部隊は今日に至るまで反乱勢力との戦闘を続
けている。

     国内ニュース

ゲーラーは大学への入学制限に同意

オーストリアでの大学への自由な入学は、まもなく条件づきになる
かもしれない。欧州裁判所が7月7日に現在の外国人大学生に対す
る制限措置を撤廃すれば、文部大臣エリサベト ゲーラー(国民
党)は、いくつかの学部では入学金に関する制限を、各大学の学長
の判断に任せることに同意する方針である。「プレッセ」紙の最近
のインタヴューの中で彼女は、入学者数の制限に対しては反対す
る、と述べていた。これが該当するのは、具体的には、ドイツで入
学者数の制限が設けられている学部、医学部と歯学部である。今ま
では、他のEU諸国出身で、自国で学籍を持っていればオーストリ
アの大学でも学籍を手に入れることができたが、これが欧州裁判所
の判断で変更される可能性がある。




6月25日(土)

     国外ニュース

マドリードで自動車爆弾 負傷者なし

スペインの首都マドリード南部で土曜日、競技場の駐車場で自動車
爆弾が破裂した。ラジオの報道によれば、負傷者はいなかった。こ
の攻撃の直前に、バスク地方の地下組織ETAの名前で電話による警
告があった。攻撃の数時間前には、バスクの首相に再選されたフア
ン ホセ イバレチェが就任のための宣言を、小都市ゲルニカで行
なっていた。

     国内ニュース

担当部署の混乱は子供たちの世話の場所を犠牲にする

子供の世話を行なうための財源と担当部署が混乱の源である、と専
門家は見ている。幼稚園と託児所を担当するのは市町村であり、小
学校および本課程校の担当は州、中高等学校は連邦が担当してい
る。このように担当がばらばらになっていることが、子供の世話を
行なう場所がたくさん不足している原因の一つである。子供の世話
を必要としている家族に今後4年間で、そのための場所を作ること
を州は約束している。今や一体となった組織と担当部局を作る必要
がある。




6月26日(日)

     国外ニュース

イランではアフマディネジャドは自分が穏健派であると強調

イランで大統領に就任することになった極端な保守的な立場のマハ
ムード アフマディネジャドに対しては、西側は外交問題では対立
姿勢を打ち出す可能性があるとの懸念を持っている。問題となって
いるEUとの核計画をめぐる交渉を、イランはこれまで通りに継続す
る、と今までテヘラン市長を務めていた彼は昨日の記者会見で約束
した。また彼は、政敵に対しても協力するよう呼びかけた。イラン
大統領選挙の結果は、政治的な衝撃だけでなく、経済的な衝撃も国
際社会に与えた。結果発表直後からアフマディネジャドは、イラン
の石油産業に対し断固たる処置を取る、「石油マフィア」が存在し
ており、石油による利益を国民全体のためになるようにする、と述
べていた。

     国内ニュース

ザルツブルク州自由党党大会でシュネルが党首に再選

ザルツブルク州自由党はザンクト ヨハン イム ポンガオで党大
会を行ない、党首カール シュネルが約71%の支持で再選を果たし
た。ごく最近まで無名であった対立候補の言語訓練士ベルンハルト
 ワグナー(33歳)は約30%の支持で完敗した。シュネルは前回
2000年の投票では88.6%の支持を受けていた。ワグナーは自由党
青年団の元団長で、シュネルの党内の批判の扱いが、自分の活動の
邪魔になっていることを理由に出馬していた。



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