7月18日〜7月24日のオーストリアのニュース

7月11日(月)

     国外ニュース

ニュー ヨークのトンネル内で携帯電話不通

ニュー ヨークで最も通行が多いトンネル4つの中では、ロンドン
が攻撃を受けて以来、携帯電話が不通になっている、と当局は発表
した。当局の代表はその原因として、特別な理由を上げなかった
が、2004年3月のマドリードの通勤列車が攻撃を受けた時など、
攻撃の際に爆弾の遠隔発火装置として携帯電話が使用された例があ
る、と述べた。ロンドンでの木曜日の死者52人、負傷者数百人を
出した攻撃の直後、地下の電話網は停止している、とリンカーント
ンネルとホランドトンネルを管理するニュー ヨークとニュー ジ
ャージーの港湾当局の広報は発表した。2001年9月11日の米国攻
撃から、担当官庁はニュー ヨークを警戒態勢かにおいている。ロ
ンドンの地下鉄とバスの爆破の直後から、ニュー ヨークの地下鉄
の危険警報はさらに上げられた。

     国内ニュース

EU税制に関するシュッセルの提案は肯定的な評価

連邦首相ウォルフガング シュッセルは、EU税案を提案している
が、他の国会議員を出している政党の間でも、無駄骨を折ってい
る。野党の社会民主党と緑の党も、連立相手のオーストリア未来連
合も、これには極めて肯定的な評価をしている。社会民主党と緑の
党は以前から、国際的な財政の大規模取り引きに対する課税に賛成
しており、両党は先週金曜日に国民評議会に挙動の動議を提出して
いた。しかい最も喜んでいるのはオーストリア未来連合党主イエル
ク ハイダーである。彼は次回のEU議長を務めるシュッセルに義
務を果たさせる意向である。


7月12日(火)

     国外ニュース

イスラエルで自殺攻撃 死者3人

18歳のパレスチナ人が昨日、イスラエルの港町ネタニヤのショッ
ピングセンターで、2人の女性を巻き添えに爆死した。最大で30人
が負傷し、うち3人は重傷である。急進派パレスチナ人組織「イス
ラーム ジハード」が犯行声明を出した。パレスチナ大統領マハム
ード アッバスはこの攻撃を厳しく非難した。この事件の前には西
ヨルダンランドのユダヤ人結う諸口近郊では爆破が起きた。イスラ
エルのテレヴィ局チャンネル10の報道では、入植地シャヴェイ 
ショムロン近郊で自動車爆弾が破裂したものである。テレヴィ局チ
ャンネル2は、ある車の中にあったガス缶が爆発し、運転手は負傷
した、と報じた。軍広報は今のところこの報道に関して、何も述べ
ていない。

     国内ニュース

大学入学制限では高校の成績も判断材料に
グラーツとインスブルックの医科大学では、今後は入学許可を与え
る際に、高校の成績も判断材料に含める。高校卒業試験でよい成績
を収めたものは、入学を認める順位をつける際に「割り増し点」が
得られる、と「シュタンダルト」紙は報じた。これが導入されれば
一種の「入学制限」である。グラーツ医科大学の教務学長ギルバー
ト ライブネッガーは、古典的な意味での入学制限ではない、と主
張しているが、ただし「EUは我々に、大国で取られているやり方
の入学制限を受け入れるように強いている」とも述べた。インスブ
ルック医科大学の副学長ヘルガ フリッチュも、高校卒業試験を顧
慮に入れるのは、学生選抜の際に「公平な機会」を与えるものだ、
と見ている。


7月13日(水)

     国外ニュース

EU閣僚は年末までに通信データーの保存で意見を取りまとめる

昨日ブリュッセルでは内務大臣と法務大臣が特別会議を開いたが、
要請を受けていた電話およびインターネットによる通信のデーター
を最大48ヶ月保存する計画では意見が一致しなかった。オースト
リアは「あいかわらず」この措置では慎重である、と法務大臣カー
リン ミクラオチュ(オーストリア未来連合)は閣議後に述べた。

     国内ニュース

BZOeはウィーン市選挙の候補者を決定する意向

オーストリア未来連合BZOeは秋に行なわれるウィーン市選挙に、
候補者を立てることを確定した。ウィーン同連合党首ギュンター 
バルネットは昨日これを確認した。そのための財源も既に確保し
た、とのことである。また彼はフェルデンで開かれた同党の非公開
会議にも出席した。そこでは連邦同党主のイエルク ハイダーが既
に、次回の州議会選挙に候補者を立てる決定は、夏の間中に下され
る、と述べていた。同党所属の閣僚による非公開会議では、減税問
題が議題の中心であった。一方ブルゲンラント州議会選挙への参加
決定は延期された。シュタイアーマルク州選挙への参加では、明言
を避けた。


7月14日(木)

     国外ニュース

フランスの国民の休日では暴力事件 自動車に放火

警察の情報によれば、フランスの革命記念日に、パリでは暴徒が約
200台の自動車に放火した。特に郊外地域では夜間に若者と治安部
隊が暴力を用いた衝突が起きた、と警察は木曜日に発表した。この
事件で少なくとも2人の警官が負傷した。北部の郊外の町ではシナ
ゴーグのドアが爆弾で破壊された。十数人の身柄が確保された。

     国内ニュース

ホイプルは亡命希望者に対して労働許可を出すよう要請
ウィーン市長ミヒャエル ホイプル(社会民主党)は、同州で合法
的に生活する外国人すべてに、オーストリアで働けるようにするこ
とに賛成した。「政府に対する要求の中心は、亡命希望者も含めて
合法的に在留している人は、合法的に働く権利を持つ、ということ
である」と「オーバーエスターライヒ通信」で外国人との融合およ
び移民問題に関して述べた。連邦が移民を担当する一方、外国人が
オーストリアに溶け込むのに責任があるのは州である、とホイプル
は見ている。「義務教育での補助教師を増やし、2ヶ国語使用の学
校をさらに追加し、幼稚園での言葉教育が重要である」とも彼は述
べた。


7月15日(金)

     国外ニュース

イスラエルはハマースの隊員を狙って殺害

火曜日にネタニヤで起き、数人の死者を出した自殺攻撃と、一連の
パレスチナ人によるガザ帯状地帯からのミサイル攻撃の後、イスラ
エルは昨日急進派イスラームのハマース運動の7人を、ヘリコプタ
ーから狙って殺害した。イスラエル軍広報は、これはサルフィット
(西ヨルダンランド)とガザ市でそれぞれ別の車を攻撃したもので
ある、と認めた。ハマースによれば、この2つの攻撃で、それぞれ
3人ずつの隊員が即死し、しばらく後に負傷がもとで1人がガザの
シファ病院で死亡した。またイスラエル人がガザ帯状地帯から撤退
する予定の4週間前になって、ガザ市では武装パレスチナ人とパレ
スチナ警察の間で衝突が起き、パレスチナ人の若者2人が死亡し、
20人以上が負傷した。これにより今年初めから続いていた停戦を
中止する、とハマスは警告した。

     国内ニュース

科学者評議会はすべての大学が選抜を行なうことに賛成

科学者評議会の新議長で、高等教育機関問題で「教育大臣の中央審
議会」の新議長であるユルゲン ミッテルシュトラースは、すべて
の大学とすべての学部に対して、入学制限を導入するように提案し
た。これは、欧州法廷が下したオーストリアの大学入学に関する判
断に対抗して、法律で定められた8つの学部に限定せず、2年間の
期限つきで行なわれるものである。「今後2年間かけて、すべての
大学とすべての学部に能力に応じた選抜手続きを行なうことを目標
としている」とミッテルシュトラースは土曜日の「シュタンダル
ト」紙に述べた。



7月16日(土)

     国外ニュース

ロンドン攻撃で自殺攻撃に対する疑惑

4人のロンドン攻撃実行犯は7月7日の攻撃の際に死ぬつもりだった
ことを示す決定的な証拠を、英国警察は持っていない、との情報が
ある。「我々は一度も自殺攻撃犯という言葉は使っていない」とス
コットランド・ヤードの広報は昨日述べた。彼は、4人の死亡に繋
がったのは「人為的な失敗」と「見込み違い」があった可能性があ
る、と述べた。「デイリー ミラー」紙は、犯人と見られる男たち
はもしかすると爆弾を目的地に運び、その後逃走するつもりであっ
た、と報じたが、当局のこの発表はそれに対するものである。容疑
者2人の妻は犯行時点で妊娠しており、容疑者も爆薬を体に巻きつ
けておらず、リュックサックに入れていたし、帰りの切符も購入し
ていたとのことである。

     国内ニュース

学長会議長は大学入学者の2段階選抜に賛成

オーストリアでは自由に大学に進学できるとの原則は、欧州裁判所
の判決で、少なくともいくつかの学部では廃止となっている。現
在、入学許可を今後どのように規定できるかをめぐって議論が行な
われている。学長会議議長クリストフ バーデルトは昨日のテレヴ
ィ番組のインタヴューで、博士号を取るための研究の質的な基準を
含めて、2段階の制度をつくることに賛成である、と述べた。



7月17日(日)

     国外ニュース

元英国首相ヒース死去

元英国首相エドワード ヒースは昨日89歳で死去した、と保守党
の広報が英国の通信社PAに述べた。ヒースは当時英国首相とし
て、英国を欧州共同体(現在のEU)に加盟させた。最近まで彼は
一貫してヨーロッパよりの立場で、通貨連合に英国が早期に加盟す
ることを求めていた。ヒースの人気は、1973年から74年にかけて
のエネルギー危機と鉱業労働者のストライキの時代で、産業界は深
刻な危機に陥っていた。1974年にヒースは下院選挙で労働党の対
立候補ハロルド ウィルソンに敗れたが、その後も彼は保守党党首
に選ばれた。彼の後継者マーガレット サッチャーは、英国経済の
活性化を最高目的とする全く異なる政策を立てた。

     国内ニュース

グラサー「私たちに必要なのは小さなヨーロッパだ」

大蔵大臣カール・ハインツ グラサーは、EUの内部では、国の権
限を強め、「より小さいヨーロッパ」を望んでいる。また彼は「シ
ュタンダルト」紙のインタヴューで、全加盟国一致の原則を撤廃す
ることに賛成である、と述べた。秋に始まることになっているトル
コとの加盟交渉は、延期すべきだ、との考えも述べた。彼は多くの
ヨーロッパ人はヨーロッパ憲法がなくても困らない、との考えで、
ヨーロッパ憲法を優先するのは誤りである、との意見を述べた。失
業者が1,900万人いるのだから、景気成長と雇用問題に力を注ぐべ
きである、フランスとオランダがヨーロッパ憲法を拒否したのは、
法に基づく国家の態勢の議論をする好機である、とも語った。



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