9月19日〜9月25日のドイツのニュース



9月19日(月)

CDU/CSUと社民党は大連立よりも3党による連立を優先

(ベルリン)予定を早めて行なわれた連邦議会選挙の結果が微妙なものとなったの
を受け、キリスト教民主、社会同盟内部では、自由民主党および緑の党との連立を
重視する声が強まっている。社会民主党も、自由民主党と緑の党との話し合いを探
っている。キリスト教民主同盟党首アンゲラ メルケルは、まず自由民主党と話を
する方針である、と予告した。また彼女は、緑の党に譲歩をする用意はある、との
方針を示した。社会民主党党首フランツ ミュンテフェリングは、自由民主党に対
して、社会民主党との交渉を拒絶しないように呼びかけた。彼は、ゲアハルト シ
ュレーダーが連邦首相に留まることを連立の条件としてあげた。それに対して自由
民主党党首グイド ヴェスターヴェレは、文書で社会民主党に拒否を伝えた。メル
ケルとシュレーダーは、双方ともそれぞれが政権を作る権限を持っている、と改め
て述べた。
連邦議会選挙の暫定最終集計によれば、キリスト教民主、社会同盟は225議席、社
会民主党は222議席を獲得した。第3番目の勢力は自由民主党で、61議席を得た。
緑の党は51議席で、左派党を3議席下まわった。

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ヨーロッパはドイツが早期に組閣を行なうよう期待

(ブリュッセル)ヨーロッパ各国の政治家は、連邦議会選挙の結果
に対して、ドイツに安定的な政権が早期に作られるよう要望した。
政党間の力関係がはっきりしないと、長期的にはドイツの安定が危
険にさらされ、改革政策が停止することになりかねない、ドイツが
活力を失えば、ヨーロッパの回復も不可能である、とEU委員会議
長バローゾはブリュッセルで述べた。フランス外相ドスト・ブラジ
は、できるだけ早く連立交渉を行なうように求めた。誰が選挙の勝
者にふさわしいか、という評価が一定せず、ばらばらになった。社
会民主党が主導する政権は、連邦首相シュレーダーの勝利である、
と述べたのに対し、保守派の政治家は、挑戦者メルケルの勝利を祝
福した。

ズィーメンス社は人員解雇

(ミュンヒェン)ズィーメンス社は、経営危機の部門で数千人を解
雇する方針である。同社広報は、ドイツ国内だけで今後2年間に
2千4百人を解雇する、と発表した。この措置が取られるのは、情
報技術のサーヴィス会社SBSと通信部門Comである。物流部門2社
はそれぞれ閉鎖されるか売却されることになっている。金属産業労
組は、ズィーメンス社のこの解雇計画に抵抗する、と発表した。労
組は、連邦議会選挙直後のこの発表を批判し、これはおそらくキリ
スト教民主、社会同盟の首相候補メルケルの経済政策の顧問である
同社監査役会長フォン ピーラーに配慮するためだ、と述べた。

ドイツ郵便は物流会社エクセル社を買収

(ボン)ドイツ郵便はその歴史上最大の買収として、英国の物流会
社エクセル社を55億オイロで買い入れる。両社はロンドンで詳細
を説明し、ドイツ郵便は世界最大の物流会社となり、郵便事業への
依存を減少させることになる。ドイツの郵便の独占は2年後には、
期限が切れて終了する。この買収によって、同社は50万人強の従
業員をかかえることになる。この大合併は、この後EUの競争を監
督する官庁の承認を得なければならない。




9月20日(火)

ミュンテフェリングとメルケルの会派長続投確認

(ベルリン)新政権樹立をめぐる駆け引きを背景として、キリスト教民主、社会同
盟と社会民主党は、それぞれ引き続き会派長を務めることを確認した。社会民主党
党首フランツ ミュンテフェリングは95%強の賛成で会派長に再選され、キリスト
教民主、社会同盟の首相候補アンゲラ メルケルは、ほぼ99%の支持を受けた。メ
ルケルは、厳しい敗北を喫したのち、会派長選挙を実施していた。連邦外務大臣ヨ
シュカ フィッシャーは、緑の党の会派長の職に立候補することはない、と予告し
ていた。自由民主党では、党首グイド ヴェスターヴェレは現在の会派長ヴォルフ
ガング ゲアハルトと、会派長をめぐって争う方針である。

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CDU/CSUと社民党はさらに連立相手を探す

(ベルリン)連邦議会選挙から2日経ち、次期連立政権をめぐる議
論はさらに続いている。連邦首相シュレーダーは、安定的な政府の
樹立に賛成であると述べ、みずから少数派政府を率いるとの観測を
否定した。複数の社会民主党の政治家が、自由民主党および緑の党
とのいわゆる信号連立の実現を期待する発言を行なった。しかし、
自由民主党党首ヴェスターヴェレはふたたびこれを否定した。キリ
スト教民主、社会同盟と、自由民主党内部では、少数派政府の結成
が議論されている。ただし両会派に緑の党を加えたいわゆるジャマ
イカ連立および大連立も議論されている。新政権結成のために意向
を打診する初めての会議は、水曜日に始まることになっている。連
邦大統領ケーラーは、迅速に組閣を行なう努力をするように、各党
に呼びかけた。

「ナチの狩人」のヴィーゼンタールが死去

(ウィーン)ホロコーストを生き延び、「ナチの狩人」として知ら
れたヴィーゼンタールが死去した。彼は96歳でウィーンで死亡し
た。情報によれば、彼は約1,100人のナチを法廷に送り込んだ。そ
の中にはユダヤ人6百万人の民族殺害を組織するのに関わり、後に
アルゼンチンに逃亡し、1961年にイスラエルで処刑された親衛隊
員アイヒマンも含まれていた。連邦大統領ケーラーは ヴィーゼン
タールを賞賛し、彼にとって重要だったのは復讐ではなく、正義で
あった、と述べた。ドイツユダヤ人評議会会長シュピーゲルは、彼
の死は大きな損失である、と述べた。イスラエル大統領カツアフ
は、ヴィーゼンタールは「人間の風格」を体現していた、と述べ
た。

司教会議はレーマンの議長留任を承認

(フルダ)枢機卿レーマンは、ドイツ司教会議の議長に留まる。フ
ルダで開かれた秋のカトリックの司教総会は、69歳のレーマンを
さらに6年間議長とすることを確認した。彼は既に18年間議長を務
めている。マインツ司教であるレーマンは第1回投票で、当選に必
要な3分の2の賛成を得た。




9月21日(水)

連邦議会選挙後初めての連立意向の打診

(ベルリン)連邦議会選挙から3日、社会民主党と緑の党は会談を行ない、新連立
政府結成のために相手の意向を打診する会議を開始した。両者は、今後の協力関係
を築いていくことに関心を持っている、と強調した。ただしそのためにはさらに1
つの連立相手を頼りにせざるをえない、と社会民主党党首フランツ ミュンテフェ
リングは述べた。同党は、自由民主党を含めた3党による連立を関心を寄せている
が、自由民主党が会談に応じないのは残念だ、とも語った。緑の党党首クラオディ
ア ロートとラインハルト ビューティコファーは、この3党連立実現を疑問視し
ている。明日木曜日には、キリスト教民主、社会同盟と自由民主党があいての以降
を打診する会議を予定している。その他、キリスト教民主同盟と社会民主党の首脳
会談も行なわれ、連邦首相ゲアハルト シュレーダーも参加の予定である。

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使用者側はさらなる改革を求める

(ベルリン)使用者団体の会長フントは、次期連邦政府に経済およ
び社会福祉の改革政策を取るように求めた。具体的にどの連立が望
ましいかを語ることはなかったが、フントはベルリンで、2010年
行動計画といわゆるこよう首脳会談の成果を引き継ぐ理性的な強い
連立を作ることに賛成である、と述べた。さらなる改革がなけれ
ば、企業側は経費の切り詰め計画を新たに付け加えなければならな
くなる、ともフントは述べた。

内閣はアフガニスタン派兵を延長

(ベルリン)今後最大で3千人のドイツ国防軍の兵士が、アフガニ
スタンで更なる治安確保の活動を行なうことになる。連邦内閣は、
NATOの保護部隊ISAFに参加するドイツ軍の割合を750人増員す
ることを決めた。同時にこの派兵を、1年間延長することになっ
た。その他国連のスーダンでの活動に参加する期間も延長する。連
邦議会は来週水曜日に、この派兵の延長に関する特別議会を承認す
る予定である。多数の賛成が予想されている。

EUはトルコ政府にキプロス承認を要請

(ブリュッセル)EUはトルコに対して、対キプロス関係をできる
だけ早期に正常化するように求めた。また正式に承認されたEU25
ヶ国の声明の中では、10月3日に始まる加盟交渉の中ででもキプロ
スを承認するように求めており、これは加盟の過程の中で必要な要
素である、と述べた。この声明は、トルコはEU加盟国キプロスを
今のところ国際法上承認していない、と7月末に伝えて来たことに
対する応答である。トルコは、キプロスとの交通のために港と空港
を開放することを拒否している。EU加盟各国は、1974年に北キプ
ロス宣言されたトルコ共和国を承認していない。現地には今なおト
ルコ兵が駐留している。




9月22日(木)

CDU/CSUと社民党は2回目の連立協議を行なう意向

(ベルリン)キリスト教民主、社会同盟と社会民主党は、来週2回目となる相手の
以降を打診する話し合いを行なう方針である。その後、どの党との連立交渉を開始
するかを決定する、とキリスト教民主同盟党首アンゲラメルケルは、連邦首相ゲア
ハルト シュレーダーおよび社会民主党党首フランツ ミュンテフェリングと会談
し、述べた。今回の話し合いは現状としては建設的に行なわれた、しかしどの政党
が組閣の提案を行なうか、あいかわらず意見は一致していない、とメルケルは述べ
た。社会民主党党首ミュンテフェリングは、連邦首相シュレーダーの留任が同党の
目標である、と述べた。メルケルとともに話し合いに参加したキリスト教社会同盟
党首エドムント シュトイバーによれば、大連立は実現可能であって、これは暫定
的な連立であってはならない、と述べた。
メルケルによれば、キリスト教民主、社会同盟両党の事務長が次回の会合の準備を
行なっており、おそらく水曜日に行なわれる。

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ゲアハルトは自民党会派長職を来年退く

(ベルリン)自由民主党の会派長ゲアハルトは、2006年5月1日に
その職を譲り渡す。ベルリンで開かれた議長団の会合の後、ゲアハ
ルトはこれを発表した。彼は、自由民主党党首ヴェスターヴェレと
共同でこれを提案した、これは自分の個人的な人生設計にあわせた
ものである、と述べた。これによりヴェスターヴェレが2006年に
は会派長も兼任する道が開かれた。会派長の職をめぐって、ヴェス
ターヴェレとゲアハルトの間には権力争いが起きていた。

EUはイランに譲歩 ロシアはあいかわらず批判的

(ウィーン)イランとの核対立で、EUは今回も国連安保理を介入
させない方針である。しかしウィーンの国際原発機構で既に弱い内
容となったEUの決議案自体も、ロシアが拒否した。外交官筋によれ
ば、この決議案がイランにとって厳しすぎる内容である、とロシア
代表ベルデニコフは見ているとのことである。これによってイラン
政府はが問題の核計画で、近々国連の制裁を受ける危険はなくなっ
た。EUは国際原発機構の各管区評議会で、特にロシアと中国の留
保に対処するべく努力している。この対立に国連を巻き込む代わり
に、同機構の代表エル バラダイの新たな報告書を提出することが
求められていた。イラン政府内部では、EU決議案撤回は「重要な
勝利」である、と評価された。

伊蔵相シニスカルコ辞任 野党は選挙を要求

(ローマ)イタリア産業および大蔵大臣シニスカルコは、突然辞任
し、ふたたび政権の危機を招いた。野党の代表プロディは、ベルル
スコーニを首相とする閣僚の辞任と早期の選挙を要求した。シニス
カルコの辞任は、2006年予算をめぐる対立と、中央銀行総裁ファ
ツィオをめぐる疑惑によって起きた、とローまでは述べられてい
る。大臣地震波、ベルルスコーニと政府全体が、この問題で活動不
全に陥っている、と非難していた。ファツィオは、買収競争の中
で、外国の競争相手2つよりイタリアのある銀行を優遇していた、
との疑惑が持たれている。ベルルスコーニは、夜にはファツィオと
は考えが異なる、と述べた。ベルルスコーニはシニスカルコの後任
として、前任者トレモンティを指名した。トレモンティは1年前、
今回同様の理由で辞任していた。




9月23日(金)

ハリケーン「リタ」に備えて多くの人が避難

(ヒューストン)米国のテキサス州とルイジアナ州では、約2百万人がハリケーン
「リタ」から避難している。現地の報道機関は、沿岸部から内部への高速道路は完
全に渋滞している、と報じた。ダラス近郊ではあるバスが爆発して、乗客24人が
死亡した。この事件の原因はまだ不明である。ハリケーン「カトリーナ」によって
荒れ果てたニュー オーリンズでは、修復したばかりの堤防が決壊した。当局によ
れば、同市の最も海抜が低い一画は再び水井に使った。「リタ」が進路を変えたた
め、多くの石油化学工場がある地域が、ハリケーンの影響を受ける危険が懸念され
ている。気象学者は、「リタ」は現地時間の土曜日には沿岸に到達する、と見てい
る。一方「カトリーナ」で死亡者数は1,075人に増加した。

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緑の党はCDU/CSUおよび自民党との連立を拒否

(ベルリン)連邦議会選挙から5日、キリスト教民主、社会同盟、
自由民主党、緑の党による連立政権が成立する可能性があるとの観
測はなくなった。キリスト教民主、社会同盟と緑の党の幹部が会談
したが、連立結成にむけた意向打診の話し合いをこれ以上行なうこ
とはない、とした。緑の党幹部ロートとビューティコファーは、キ
リスト教民主、社会同盟の党首メルケルおよびシュトイバーと話し
合いを行なった後、キリスト教民主、社会同盟は今回の選挙結果か
らみて、本来であったら受け入れなければならない方針転換を行な
う気になっていない、また緑の党は今回は野党になることを予期し
ている、と述べた。メルケルは、社会民主党との意向調整が失敗に
終わった場合は、キリスト教民主、社会同盟はもう一度、緑の党に
歩み寄る可能性がある、と述べた。キリスト教民主、社会同盟と社
会民主党の次回の話し合いは、来週水曜日に予定されている。

新聞報道「シュトイバーは連邦政治への進出を検討」

(ミュンヒェン)キリスト教社会同盟党首でバイエルン州首相シュ
トイバーは、大連立政権が樹立された場合には、おそらく連邦政治
に転身する、と新聞が報道した。これは「ライプツィヒ国民新聞」
と「フランクフルト一般新聞」が共に、同党筋の情報として報じて
いる。シュトイバーの決断は最終的なものではないが、連邦政治入
りのほうに傾いている、と「フランクフルト一般新聞」は報じてい
る。キリスト教社会同盟の州組織の代表グロスは、大連立が結成さ
れる場合には、シュトイバーが連邦政治に参加して同党の重要性を
守るだろう、との見方を示した。

ギーズィとラフォンテーヌが左派党の会派を率いる

(ベルリン)左派党の連邦議会の会派は、筆頭候補のラフォンテー
ヌとギーズィを同じ権限を持った党首に選出した。同党広報によれ
ば、ギーズィは54人のうち50人が、ラフォンテーヌは51人から賛
成票を得た。対立候補はいなかった。




9月24日(土)

ハリケーン「リタ」は勢力を弱める

(マイアミ)ハリケーン「リタ」は、強風と激しい雨を伴ったまま、米国の南岸を
横切った。多くの場所で停電した。いくつかの都市では、大火災が発生した。当局
の情報によれば、このハリケーンは恐れられていたよりも小さな被害を引き起こし
ただけですんだ。死者に関する情報はまだない、と警察広報は述べた。上陸してか
ら、「リタ」ははっきりと勢力を弱め、ハリケーンの規模の段階1に分類された。
ただし気象学者は、今なおテキサス州では雨が続き、洪水が起きるかも知れない、
と警告している。ニュー オーリンズでは、金曜日に修理したばかりの堤防が決壊
して、再び町並みが水没した。米大統領ジョージ W. ブッシュは、「リタ」から避
難していた約270万人に対して、安全な場所に留まるように呼びかけた。

     その他のニュース

社民党はCDU/CSUのシュレーダー退陣要求を拒否

(ベルリン)キリスト教民主、社会同盟は、連立協議開始前に、連
邦首相シュレーダーが退任するように要求していたが、社会民主党
党首ミュンテフェリングは、これを拒否した。ミュンテフェリング
は、人事の決定が下されるのは交渉が進んでからである、と述べ
た。これより前ヘッセン州首相コッホなどキリスト教民主同盟の幹
部は、社会民主党はキリスト教民主同盟党首メルケルが首相職につ
く権限をまず認めなければならない、と述べていた。新たに選ばれ
た左派党の連邦議会会派長ギーズィは、首相選挙の際には現職のシ
ュレーダーに投票する者が同党からでる可能性がある、と語った。
一方ニーダーザクセン州首相でキリスト教民主同盟副党首のヴルフ
は、自分は連邦首相職になろうとしてはいない、と述べた。

グロス「シュトイバーは大連立になればベルリンへ行く」

(ミュンヘン)バイエルン州首相でキリスト教社会同盟党首シュト
イバーは、大連立政権が成立した場合には、おそらく連邦政治へ転
身するつもりである。キリスト教民主、社会同盟が首相を出す場合
には、シュトイバーはベルリンに行くことになるだろう、とキリス
ト教社会同盟州組織の代表グロスは述べた。大連立が行なわれた場
合には、キリスト教社会同盟は同党の最重要人物をたてて、キリス
ト教民主、社会同盟内部で自分の重要性を守る、とも語った。シュ
トイバー自身は今までのところこれを確言していない。

国際原発機構はイランの核計画を批判

(ウィーン)国際原発機構は、イランの核計画に関する決議を採択
した。その中でイランは同国の核計画のために激しく批判されてい
る。各管区評議会の決定には、この件を国連安保理に任せることも
含まれている。EUと米国はイランが、核の民間目的の使用を隠れ
蓑に、核兵器を開発するのではないかと疑っていた。同機構広報に
よれば、EUが提出した文言には反対が1票あった、とのことであ
る。ロシアと中国を含む12カ国が保留した。これらの国々はこの
核をめぐる対立を国連安保理にゆだねることに疑念を呈していた。
各管区評議会が決議を全会一致で採択しないのはこの20年間の中
でわずか2度目のことである。




9月25日(日)

シュレーダーは大連立に向け努力する方針

(ベルリン)連邦首相ゲアハルト シュレーダーは、社会民主党とキリスト教民
主、社会同盟による大連立成立に力を注ぐ、と予告した。放送局ARDのインタヴュ
ーで彼は、両党が提携することに賛成である、と述べた。また彼は、首相の座をめ
ぐって生じている両党間の対立を解決することに自信をのぞかせた。キリスト教民
主、社会同盟と社会民主党は、前回の意向を打診する会合に続いて、水曜日には2
度目の大連立に関する交渉開始に関する協議を行なう計画である。シュレーダーと
リスト教民主、社会同盟の筆頭候補アンゲラ メルケルが、それぞれ自分に首相に
就任する資格があると主張しており、この話し合いは困難になっている。
キリスト教民主同盟は、連立協議開始の条件として、シュレーダーの主張している
政権を主導する構想を社会民主党が撤回することを挙げた。

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ポルシェ社はフォルクスヴァーゲン社に出資

(シュトゥットガルト)スポーツカーを製造するポルシェ社は、フ
ォルクスヴァーゲン社に出資する方針である。「デア シュピーゲ
ル」誌がこれを報じ、ポルシェ社長ヴィーデキングはそれを確認し
た。同社は投票権のある資本金の約2割を出資して、フォルクスヴ
ァーゲン社の経営に関与していく方針で、フォルクスヴァーゲン社
はこの間、ポルシェ社にとって重要な開発の協力者となるだけでな
く、重要な納入業者にもなる、と述べた。そのほかヴィーデキング
はこの出資は、欧州裁判所が(民営化の際に、敵対的買収を行なえ
ないようにしていた)フォルクスヴァーゲン法を破棄するのに備え
て、敵対的買収を阻止するためのもので、ポルシェ社、ニーダーザ
クセン州、フォルクスヴァーゲン社自体が常時、株式の多数を持つ
ことになる、とも述べた。

スイスはEUの住民に対して労働市場の解放に賛成

(ベルン)スイスは、EU新規加盟国出身の人に対して労働市場を
開放する方針である。国民投票が行なわれ、当局の情報によれば、
有権者の約56%がいわゆるEUとスイスの自由居住協定に賛成し
た。この規定によって、昨年5月にEUに加盟した10カ国出身の人
々は、スイスの労働市場へ参入する権限を得た。これまではこの権
限は以前からEUに加盟していた国々の住民にだけ認められてい
た。ただしこの解放は段階的に行なわれる。2011年までは、スイ
スは居住の自由に関する制約を自ら設定することができる。一方
EU委員会議長バローゾは、この投票結果を歓迎し、これが拒否さ
れた場合には、EUはスイスとの既に成立している相互協定を解除
する可能性があった、と述べた。

ポーランド国会議員選挙は低い投票率

(ワルシャワ)ポーランド国会議員選挙には、今のところ有権者は
大きな関心を寄せていない。午後遅い時点での投票率は約28%であ
る、と同国選挙委員長はワルシャワで発表した。3千万人を越える
有権者が、460人の下院議員、100人の上院議員を新たに決定する
投票に参加するよう呼びかけれられていた。最後の世論調査によれ
ば、保守党優位で政治権力の交代が予想されている。与党である共
産党の後継政党SLDは明確に敗北する、と予想されていた。最初の
集計予想は日曜日夜遅くに予定されている。



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