９月１１日〜１７日のドイツのニュース
９月１１日（月）
9月11日の攻撃現場では数千人が追悼
（ニュー ヨーク）米国では2001年9月11日のテロ攻撃を追悼する集会が始まっ
た。ニュー ヨークの現場では、世界貿易センター攻撃の関係者数千人が追悼を行
なった。2機の飛行機が2棟のビルを倒壊させた時間に合わせて、2分間の追悼が行
なわれた。引き続き2,749人の名前が読み上げられた。その中には340人を越える
消防士も含まれている。そのため米大統領ジョージ W. ブッシュは、ニュー ヨー
ク消防での追悼式典に出席した。
乗っ取られた3機目の飛行機が突っ込んだワシントン近郊の米国国防省でも、ほぼ
同時に死亡した184人の追悼が行なわれた。ペンシルヴァニア州のシャンクスヴィ
ルでも、追悼式が行なわれた。乗っ取り犯がもともとワシントンの別の目標地点に
突っ込ませるつもりであった旅客機が、ここに墜落していた。
その他のニュース
メルケルはテロとの戦いを団結して行なうように求める
（ヘルシンキ）連邦首相メルケルは2001年9月11日のテロ攻撃の
記念日に、世界各国が団結してテロとの戦いを行なうように求め
た。フィンランドで開かれているアジア・ヨーロッパ首脳会談で彼
女は、テロ行為は21世紀が抱える大きな課題である、と強調し、
厳しい安全確保の対策の他、異文化間の対話が欠かせない、対話が
原理主義者やテロリストに水を供給する道を断つことに役立つ、と
述べた。また連邦内相ショイブレは、ドイツでテロが起きる危険を
過小評価しないように警告した。ショイブレはさらに安全確保のた
めに、公の場にヴィデオカメラによる監視など、より厳しい予防策
を取ることに賛成した。アッバスはファタハとハマースの連立政権に合意
（ガザ市）パレスチナ大統領アッバスは、急進派イスラーム教のハ
マースと連立政権を結成することで合意した。ファタハ運動とハマ
ースが数日中にも組閣を開始できると期待している、と彼はガザ市
で述べた。彼は日曜日に改めてハマース政権の首相ハニヤと会談し
た。彼らは、いわゆる国内を一つにまとめる内閣が、パレスチナ人
に対する国際的な制裁を終わらせると期待している。この制裁はハ
マース政府の成立後に課されていた。レバノン政府の照会がドイツ政府に届く
（ベルリン）ドイツ政府は、ドイツ海軍をレバノン沿岸に派遣する
ことに関するレバノン政府からの照会を、正式に受け取った。政府
広報ヴィルヘルムは、今週中にも内閣で決定が下される見通しであ
る、と述べた。ドイツの海軍兵士は、地中海の沖合いで、急進派イ
スラーム教のヒズブッラーに対する武器密輸を中止させるのを支援
することになっている。中国もレバノン部隊に参加する。中国外務
省はこれを認めたが、具体的な数字には言及しなかった。しかしフ
ランス大統領シラクによれば、中国首相温は、ヘルシンキで行なわ
れているアジア・ヨーロッパ首脳会談では、1千人の兵士の派遣を
約束した、とのことである。
９月１２日（火）
教皇は3教会合同の礼拝を祝う
（レーゲンスブルク）教皇ベネディクト16世は、プロテスタントの信徒と正教徒
を交えた礼拝をレーゲンスブルクの大聖堂で行ない、各教会の垣根を越えた活動が
進展していることに感謝した。すべてのキリスト者の共同体ができる条件は、神を
中心に置く共同体ができることである、とローマ・カトリック教会の長である彼は
述べた。同時にかれは、中心となる信仰箇条をなしくずし的に解消しないよ言う
に、と警告し、これは対話を進めるには役立たない、と述べた。これより前に彼
は、レーゲンスブルク大学で講演し、諸宗教が理性に基づく対話を行ないように訴
え、これは信仰拡大のための聖なる戦いを否定するものだ、と以前大学教員として
活躍していた同大学で述べた。午前中に教皇は、20万人を越える信徒と共に屋外
で礼拝を行なっていた。その際彼は、合理的な世界に於ける信仰の意義を強調して
いた。
その他のニュース
ダマスカスの米大使館に攻撃の試み
（ワシントン、ダマスカス）シリアの米国大使館に対する攻撃が失
敗に終わった後、米国は現地の治安部隊が介入してくれたことに感
謝した。駐米シリア大使イマド ムスタファはCNNテレヴィ番組
で、この犯行の首謀者はテロ組織アル カーイダの支局であろう、
と推定していた。当初4人が攻撃を行なうべく、ダマスカスにある
大使館の建物の前で、自動車爆弾に点火しようとし、その後銃撃を
行なった。シリア治安部隊は犯人4人のうち3人を射殺、負傷させ
た1人を逮捕した。シリア人の衛兵1人も銃撃戦で死亡した。目撃
者によれば、犯人は宗教的な言葉を叫んでいた、とのことである。メルケルはレバノン派兵の条件が満たされたと判断
（メールスブルク）ドイツ海軍のレバノン沖への派遣は間もなく行
なわれる。水曜日には連邦内閣は、この派兵に関する決定を下す方
針である。連邦首相メルケルは、ドイツが派兵を行なうための条件
はすべて整った、と確信している。派兵のためにドイツが必要不可
欠だと見なしていたことは、現実に与えられている、とメルケルは
述べたが、詳細については言及しなかった。政府筋の情報によれ
ば、ドイツが派遣する部隊は屈強な1部隊である。つまり海軍は、
艦船の船長の意志に反してでも、船の検査をすることができる、と
いうことである。またレバノンから要請されている6マイルの航行
禁止海域は、事実上問題ではない、とのことである。外相シュタイ
ンマイアーと国防相ユングは、満足の意を示した。貧困の中で暮らすパレスチナ人はますます増加
（ジュネーヴ）パレスチナ人居住地域の経済は、壊滅の危機に貧し
ている、と国連は発表した。家族の3分の2は貧困状態で、生き延
びるための戦いを戦っている、と国連はジュネーヴで発表した。パ
レスチナ人の移動が制限され、イスラエルに生産拠点を破壊された
ため、経済的な苦境が加速している。急進派のハマース政権が誕生
してからは、援助を行ってきた国々ほぼすべてが、開発資金を停止
している。一方イスラエル軍事裁判所は、20人ほどのハマースの
政治家の解放を命令した。ただしいつ解放されるかははっきりして
いない。この政治家たちは、ガザ帯状地帯で6月下旬にイスラエル
兵士が誘拐された直後、イスラエルの治安部隊に逮捕された90人
近くのパレスチナ人のうちの20人である。
９月１３日（水）
政府は国防軍のレバノン沖合いへの派遣を決定
（ベルリン）最大で2千4百人の国防軍兵士が、10月からレバノン国連平和部隊を
増強する。連邦政府がこれを決定した。兵士に与えられた課題は、レバノン沖合い
で緊急の場合には暴力を行使して、ヒズブッラー民兵に対する武器の密輸を阻止す
ることである。国防大臣フランツ ヨーゼフ ユングによれば、そのために2隻の
フリーゲート艦、4隻の高速艇を含む8隻ほどの艦艇をこの沿岸に移動させる。派
遣の期限は当面、2007年8月までである。連邦議会は来週中にこの採決を行なう
ことになっている。
ユングの説明によれば、監視海域はレバノンの沖合い50海里で、乗組員の抵抗が
あっても、疑わしい船舶の検問を行なうことが認められている。違法な武器を積ん
だ船がいた場合には、「行き先を変更させる」とユングは述べた。
その他のニュース
NATO加盟各国はアフガニスタン軍増強の用意がない
（ブリュッセル）ヨーロッパのNATO加盟諸国は今のところ、軍首
脳部のアフガニスタン保護部隊ISAFを2千5百人増強要請に応じる
用意がない。NATO広報はブリュッセルで、加盟各国の代表は、前
向きの態度を示したものの、正式には追加派兵の約束をしなかっ
た、と述べた。ドイツ政府は、国防軍のアフガニスタン派兵の期限
を1年間延長することを決めた。政府広報によれば、これに加わっ
ているドイツ兵は最大で3千人である。アフガニスタンでの任務の
延長にも、連邦議会の賛成が必要である。これに関する決定は9月
29日に行なわれる見通しである。中国首相温はハンブルク入り
（ハンブルク）中国首相温は、数日間にわたるドイツ訪問のため、
ハンブルク入りした。彼はまず同市で、経済会議に出席する。木曜
日には彼はベルリンに移動し、ドイツ首相メルケルおよびドイツ大
統領ケーラーと会談する。緑の党党首ロートはメルケルに対し、温
と人権問題についても話し合うように求めた。中国で最近行なわれ
ている検閲強化は、中国の人権がどれほどひどい状態であるかを示
している、中国では他のあらゆる国と比べても一年間に死刑にされ
る人の数が多い、と彼女は新聞のインタヴューで述べた。コンゴ憲法裁判所は決選投票の期日は無効との判決
（キンシャサ）コンゴ民主共和国最高裁判所は、これまで予定され
ていた大統領選挙の決選投票の期日は無効である、との判断を下し
た、とAFP通信は報道した。関連する発表がキンシャサで既に公表
されている、とのことである。今までの計画によれば、大統領カビ
ラと副大統領ベムバの決選投票は10月29日に行なわれることにな
っていた。最高裁判所は、選挙委員会のこの決定は憲法違反であ
る、と判断した。選挙の第1回投票は7月30日にに行なわれ、先週
最高裁判所が、この選挙結果の発表を無期限に延期していた。
９月１４日（木）
ドイツと中国は密接な協力に向け努力
（ベルリン）ドイツと中国は、人権政策に関する見解の相違にもかかわらず、集中
して協力関係を築く努力を行なう。両国政府は密接な接触を行なう、と首相アンゲ
ラ メルケルは中国首相温家宝とベルリンで会談した後に述べた。温は、ドイツ企
業が中国に投資することを歓迎し、中国の企業を鼓舞して、ドイツで投資を行なう
ようにさせる、と述べた。首脳の会合と並行して両者の代表は、知的所有物の保
護、生命科学に関するものなど8つの協定に署名した。メルケルは、人権問題も取
りあげた、と述べた。検閲を行なうと予告していることに関連し、自由な報道が人
権問題では、重要な論点である、とも述べた。メルケルとの会談を前に、温は連邦
大統領ホルスト ケーラーの歓迎を受けた。
その他のニュース
教皇は出発を前に感動的な感謝の言葉を述べる
（ミュンヒェン）教皇ベネディクト16世は、自分を招いてくれた
人たちを賞賛しつつ、6日間にわたるバイエルン州訪問を終了し、
ローマに戻った。出発を前に短い演説を行ない、故郷の人々が心か
らの出迎えをしてくれたことに感謝した。バイエルン州首相シュト
イバーは、教皇の訪問は信仰にとって大きな刺激となった、と述べ
た。教皇のドイツでの最後の訪問地は、彼が以前務めていたミュン
ヒェン・フライズィングであった。そこで図れは、全世界のカトリ
ックの聖職者の仕事ぶりの評価を行なっていた。60年ぶりにドイツでラビの任命式
（ドレスデン）ホロコースト後六十数年ぶりに、ドイツでラビの任
命が行なわれた。ドレスデンの新シナゴーグで就任式典が行なわ
れ、ユダヤ教の聖職者3人が職についた。彼らはポツダム大学のア
ブラハム ガイガー神学部で教育を受けたが、ここはドイツ連邦共
和国で初めてそして唯一のラビを育成する神学部である。ドイツ人
のアルター、チェコ人のクツェラ、南アフリカ人のマティティアニ
はそれぞれオルデンブルク、ミュンヒェン、カープシュタットに赴
任する。ユダヤ人組織の代表は、大きな喜びの日であるが、浮かれ
すぎないように、と警告した。スーツケース爆弾事件のシリア人容疑者釈放
（カールスルーエ）失敗に終わった近距離列車にスーツケース爆弾
攻撃では、連邦裁判所の捜査判事は、容疑者に対する逮捕命令を撤
回した。釈放されたのはコンスタンツ出身のシリア人であった。
23歳の彼に関しては、テロ組織に加わっていた、との容疑を証明
することができなかった、とカールスルーエの同法廷は発表した。
このシリア人は8月26日に、2件のドイツの近距離列車に対する爆
弾攻撃計画に関連して、逮捕されていた。彼は爆弾攻撃の準備に参
加し、そのためにインターネット上で爆弾製造の手引を訪れてい
た。
９月１５日（金）
イスラーム世界は教皇の発言が憤激を呼ぶ
（ローマ）イスラーム世界では、教皇が宗教と暴力の関係について述べた言葉が怒
りを招いている。イスラーム諸国会議機構OICは、教皇はイスラームと預言者ムハ
ンマドに対する「中傷活動」を行なっている、と非難した。パキスタン議会は、カ
トリック教会の長に対し、この発言を撤回するように求めた。トルコは11月に予
定されていた教皇のトルコ訪問に疑問を呈した。エジプトでは、抗議集会に参加す
良に呼びかけが行なわれた。一方ヴァティカンは、教皇はイスラーム教を尊重して
いることを明確にした。ベネディクト16世は、ドイツ訪問中に、暴力的に信仰を
拡大することを批難していた、その際彼は、間接的な形で預言者ムハンマドも批判
するような14世紀の言葉を引用していた。
その他のニュース
メルケルは教皇を批判から擁護
（ハンブルク）独首相メルケルは、教皇ベネディクト16世をイス
ラーム教に関する彼の発言に関する批判から擁護した。教皇を批判
するものは、彼の演説の意図をねじ曲げて理解している、とメルケ
ルは「ビルト」紙で述べた。この演説は自分も支持し、緊急に必要
だと思っている諸宗教間の対話を呼びかけるものである、と彼女は
述べた。ベネディクト16世が述べていることは、宗教の名を借り
た暴力はいかなるものであっても断固、妥協することなく拒否す
る、ということである、とも語った。EUはイランとの核対立で前進があったと見る
（ブリュッセル）EUは、核をめぐる対立を調停するためのイラン
との交渉は、よい方向に進んでいる、と見ている。現在この問題に
対する関与は、新たに展開を見せている、とEU各国外相とブリュ
ッセルで話し合った後ソラナは述べた。ドイツ外相シュタインマイ
アーは、イラン政府に具体的な提案が行なわれる交渉に関心を持た
せるように求め、交渉は今回の話し合いがうまくまとまらないこと
が分かった場合には、別の手段を作らなければならない、というこ
とでも合意している、と述べた。ブッシュはテロとの戦いの計画で批判を受ける
（ワシントン）米国大統領ブッシュは緊急に、秘密情報部CIAが法
律によって大規模な盗聴を行なうことに理解を求めた。米国は、自
らを守るために強い力を必要としている、と記者会見で述べた。大
統領は問題となっているテロの容疑者の扱いに関する計画で、党内
からも強い圧力を受けている。米国上院の軍事委員会は、大きな影
響力を持つ共和党上院議員マケインがが支持している法案を承認し
た。この法案によれば急進派の疑いのある人物の権利が、より保護
されることになっている。
９月１６日（土）
教皇はイスラーム教発言に対する反響を残念だと述べる
（ローマ）教皇ベネディクト16世は、自分のレーゲンスブルクでの演説の一節
が、イスラーム教徒の宗教的感情を傷つけるものと理解され、自分の意図とは異な
って解釈されたことを残念がっている。ヴァティカンの国務聖省長官枢機卿タルチ
ジオ ベルトーネは、教皇はイスラーム教徒を尊重しており、彼のレーゲンスブル
クでの演説は、どのようなところから生まれるものであれ、宗教的な動機を持つ暴
力を明確に否定したものであった、と述べた。ヴァティカンの声明が出される前に
は、トルコ首相レジェップ タイップ エルドアンは教皇に、謝罪する容易に求め
ていた。同様の要求は、イラン、マレーシアその他多くのイスラーム教国から投げ
かけれあれていた。モロッコは同国の在ヴァティカン大使をラバトに呼び戻した。
エジプトでは、野党のイスラーム教兄弟団が、教皇の謝意は十分ではない、との声
明を出した。
その他のニュース
バグダードの交通は塹壕で遮断される
（バグダード）切れ目なく続く暴力のため、イラクの首都バグダー
ドは塹壕や監視所が設けられ、攻撃犯が主要道路に近づけないよう
にされる。米国の新聞報道によれば、あわせて28ヶ所の監視所に
よって、交通整理が行なわれ、小さい道路が封鎖され、約百キロに
渡って道路の封鎖が行なわれる、とのことである。バグダードでは
また3件の自動車爆弾攻撃が行なわれ、少なくとも9人が死亡、25
人が負傷した。警察はさらに約50人の遺体を発見した。これらは
宗教的な動機を持つ暴力の犠牲者と見られており、数人には拷問の
痕跡が見られた。米国はアフガニスタンでタリバーンに対する攻勢を開始
（カブール）米国が指揮するアフガニスタン軍は、同国東部でのタ
リバーン反乱勢力に対する攻勢を再開した。軍の発表によれば、こ
れには兵士7千人が参加する。同国南部でも米軍およびNATOの部
隊が、攻勢を続けている。現地では過去数週間で数百人のタリバー
ンの戦闘員が殺害された、とのことである。金曜日にはNATOは加
盟各国に対して、軍を追加派遣するように緊急に要請を行なってい
た。カナダは、兵士2百人を派遣する、と約束した。アフガニスタ
ン治安当局の集計によれば、タリバーンの蜂起は今まで平静であっ
た同国西部にも波及し、増加している。警察の情報によれば、カブ
ール近郊での爆発では、現地の発展支援隊の3人が死亡、1人が負
傷した。有毒廃棄物がアビジャンからヨーロッパに返される
（アビジャン）コートディヴォアール共和国で不正に投棄された有
毒廃棄物は、ヨーロッパに返される、と「シュピーゲル」誌は報じ
ている。それによれば、石油化学製品からでたゴミがフランスの特
別ゴミ施設で処理される、とのことである。国連環境計画会長シュ
タイナーは、この有毒物質のコートディヴォアールへの違法な輸出
は、第三世界への違法な輸出が人間にどれほど害を与えるかを示
す、きわめてつらい前例であって、関係したヨーロッパとアフリカ
の企業は厳しい処罰を覚悟しなければならない、と述べた。一方コ
ートディヴォアールでは新政府が成立した。有毒廃棄物事件のため
に辞任したが、ほぼすべての閣僚が元の地位に戻った。運輸大臣お
よび環境大臣だけが交代となった。
９月１７日（日）
ベルリン市とメクレンブルク・フォアポメルン州で選挙
（ベルリン、シュヴェーリン）連邦州ベルリンとメクレンブルク・フォアポメルン
州では、市民が新議会を選んだ。今まで両州は社会民主党と左派党・民主社会党の
連立が政権を握っていた。最初の予想によれば、ベルリンの現市長クラオス ヴォ
ーヴェライトは、再選される可能性がある。それによれば、ヴォーヴェライトの社
会民主党は31%の表を集め、これは前回2001年の選挙のときよりも1%増やして
いる。フリードベルト プフリューガーを筆頭候補とするベルリンキリスト教民主
同盟は、この予想によれば21.5%の支持である。左派党と緑の党にはそれぞれ
13.5%、自由民主党には7.5%の有権者が表を投じた。これ以外の政党はすべて下
限の5%を越えることができなかった。
メクレンブルク・フォアポメルン州では、州首相ハラルト リングシュトルフ率い
る社会民主党は、最大勢力としての同党の地位を確保したが、10%ほどの票を失っ
た。最初の予想によれば社会民主党は30%、ユルゲン ザイデルを筆頭候補とする
キリスト教民主同盟は28.5%、第三党は左派党で、18%の支持であった。自由民主
党は10%を獲得し、再び州議会に議員を送りこむことができた。極右の国家民主党
は6.5%を支持を集め、おそらくシュヴェーリンの同州議会に代表を送り込む。緑
の党およびその他の政党はメクレンブルク・フォアポメルン州では5%の壁を乗り
越えることができなかった。投票率はベルリン同様かなり低かった。
その他のニュース
教皇はイスラーム教に関する発言で個人的な謝罪
（ローマ）教皇ベネディクト16世は、初めて自ら、問題となって
いるイスラーム教に関する自分の言葉に関して、発言の意志を示
し、いくつかの節が誤解されたのは残念だ、と述べた。夏の滞在地
であるカステル グランドルフォで彼は、自分が引用した14世紀
の一節は決して、彼自身の考えを述べたものではない、と述べた。
ドイツ イスラーム教徒中央評議会とエジプトのイスラーム教徒兄
弟団は、教皇の発言に満足している、と発表した。アッバスはハマースとの話し合いを中断
（ラマラ）パレスチナ大統領アッバスは、急進派イスラーム教のハ
マースと、連立政権結成に関する話し合いを中断した。ハマースが
イスラエルとの和平協定を承認することをあいかわらず拒否してい
るのが、その理由である、とアッバスの広報は発表した。ハマース
は、パレスチナ人の利益にかなうのであれば、この協定づくりに協
力する用意がある、とだけ述べていた。国連総会に出席するアッバ
スは今週ニュー ヨークで、米国大統領ブッシュとイスラエル外相
リヴニと会談する。シュタインマイアーは数ヶ国合同によるウラン濃縮に賛成
（ベルリン）イランとの核をめぐる対立で、ドイツ外相シュタイン
マイアーは、いくつかの国が合同してウラン濃縮を行なうことを提
案した。そのためには、これらの国々が国際原発機構の監視下で、
ある施設を協力して運営することが可能である、と彼は「商業新
聞」紙に述べた。この施設は治外法権を有する地域に、民管理用の
ためにたてられ、複数の国が利用し、資金を出すものになる、と述
べた。