11月6日〜12日のオーストリアのニュース



11月6日(月)

     国外ニュース

パレスチナ人が一体になる政府は合意を得られず

パレスチナ人組織ハマースとファタハは、国を一つにまとめる政府
を結成するべく努力しているが、月曜夜までには成果を上げること
ができなかった。パレスチナ大統領マハムード アッバス(ファタ
ハ)とハマースが主導する政府首相イスマイル ハニヤは、新政府
に関連する合意には達しなかった、とガザで発表した。ただし両者
は近々早ければ明日にも再び会談を行なう、とのことである。両者
は既に、原則的には組閣を行なうことで合意した、と発表していた
が、最後の問題はアッバスとハニヤの会談で解決することになって
いた。

     国内ニュース

オイロファイター購入の調査委員会は木曜日に発足か

迎撃戦闘機オイロファイター調達および銀行の不正に関する調査委
員会は、木曜日にも設置されるかもしれない。これに関連する提案
を、社会民主党、自由党、未来同盟の会派長が提出した、と月曜午
後の合同会議後、APA通信に伝えれあれた。緑の党は、両委員会の
一方が水曜日に行なわれることが望ましい、との立場である。国民
党は両方の委員会とも、水曜日に第1回の会議を行なうことに賛成
している。決定は議長団が火曜日に下す。両委員会の議長は、自由
党と緑の党がひとつずつ担当すると見られている。未来同盟は銀行
疑惑調査委員会の議長を担当したい、との意向である。




11月7日(火)

     国外ニュース

バグダードの喫茶店で自殺攻撃 死者17人

火曜日夜にバグダードの喫茶店で自殺攻撃が行なわれ、少なくとも
17人が死亡した。治安部隊と医師によれば、少なくとも20人が負
傷した。北部のシーア派が住む一角グレジャートにある喫茶店に犯
人は入りこみ、人々の中で爆死した。負傷者は病院に運ばれた。イ
ラクの特別法廷が元大統領サッダーム フセインに日曜日に、80
年代にドゥジャイル村で148人のシーア派を殺害した事件で、有罪
判決を受けてから、この種の事件が起こるのは初めである。

     国内ニュース

社民党と国民党の「ばば抜き」は新たな段階へ

組閣はふたたび行き詰まりを見せている。火曜日には社会民主党と
国民党は新たに非難しあった。社会民主党は、調査委員会問題が熱
い局面に入る前に連立協議を終えるように提案していたが、これを
国民党は拒否した。社会民主党はもっと早期にこの提案を検討しな
ければならなかった、社会民主党はいずれにせよ少数政権を目指し
ているのだ、と国民党会派長ウィルヘルム モルテラーは述べた。
社会民主党会派長ヨーセフ カープは、国民党は再選挙を狙ってい
る、と非難した。一方ウィーン市長ミヒャエル ホイプル(社会民
主党)とニーダーエスターライヒ州首相エルウィン プレル(国民
党)は、ライフファイゼン社の弁護士クリスティアン コンラート
の招待を受け、火曜日に会談を行なった、と報じられた。「エスタ
ーライヒ」紙によれば、その話し合いでは大連立政権を成立させる
ための最後の試みが行なわれた、とのことである。




11月8日(水)

     国外ニュース

レバノンの国連軍の兵士はほぼ1万人に

レバノンの国連平和部隊は、これに関する国連安全保障理事会の決
定が出てからほぼ3ヶ月たっても、まだ全軍が結集していない。国
連事務総長コフィ アナンの広報はニュー ヨークで、現在約1万
人の国連軍兵士が紛争地域に駐留している、と述べた。8月中旬に
採択された国連決議によれば、国連レバノン暫定軍UNIFILと名づ
けられた部隊は、当初の2千人規模から1万5千人規模へと増強され
ることになっていた。レバノンにはフランス、イタリア、スペイン
が、それぞれ1千6百人強の兵士を派遣している。その他、ドイツ、
ベルギー、中国、ガーナ、フィンランド、インド、アイルランド、
ネパール、ポーランドも兵士を派遣している。

     国内ニュース

シュッセルは国民党・自由党・未来連合の連立を疑問視

連邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は、国民党、自由
党、未来連合の連立の可能性について「プレッセ」紙で、「これが
みなが望むことなのかどうか、実際にうまくいくのか、そしてそも
そもオーストリアにとって意味があるのかどうか大きな疑問を持っ
ている」と述べた。「計算上はもちろんすべての可能性があるが、
自分は組閣を行なうように委託されているわけではないし、その努
力も行なっていない」とも語った。2000年にはシュッセルはこの
ときも委託されていたわけではないが、大統領から委託を受けてい
た社会民主党党首ヴィクトル クリーマが組閣の努力を行なう間
に、自由党との連立の準備を進めていた。今回の状況についてシュ
ッセルは、「選挙を再び行なう理由はない」と述べ、グーセンバオ
アーが組閣に失敗したら、別の連立の道がある、とも語った。また
彼は、自分の今後については何も語ろうとしなかった。




11月9日(木)

     国外ニュース

イスラエルは軍に慎重に行動するよう命令

イスラエル国防大臣アミル ペレツは、ガザ帯状地帯の侵攻によっ
て18人のパレスチナ人が死亡したことを受け、この地域での軍の
活動にはより厳しい規則を守るように命令した。ペレツはガザ帯状
地帯の砲兵隊の砲撃の規則と、安全を確保のための距離の規定を修
正するように勧告した、と国防大臣の事務所はエルサレムで述べ
た。その他には陸軍中将が、この地域への砲撃を命じていた模様で
あることをペレツは確認した、とのことである。内外の批判を受
け、イスラエル政府は木曜日、今回の惨事の原因は技術的な問題で
あった、と発表した。

     国内ニュース

ファン デア ベレンは社民党と国民党の関係に怒り

社会民主党と国民党の連立交渉の手詰まり状態は、間もなく終わ
る、と緑の党党首アレクサンダー ファン デア ベレンは、二大
政党両党の「関係に関する事案」に対する我慢するのは終わりだ、
と木曜日のテレヴィ番組で述べた。彼は「選挙のやり直しに賛成
だ。それも早ければ早いほどよい。オーストリアは選挙によって生
まれる新たな政府を必要として」おり、この点で場合によっては、
期間の限定つきで少数政府を作ることもありうると考えている。ま
た彼は、もはや社会民主党と国民党の連立政権が成立するとは思っ
ていない、とも語った。




11月10日(金)

     国外ニュース

裁判所はベルリンでのNPD党大会を禁止

極右政党ドイツ国家民主党は、週末の党大会を予定通り、ベルリン
のマリエンドルフ競馬場の催事場で行なうことは認められない。テ
ンペルホーフ・クロイツベルク区裁判所は、ベルリン競馬場連合の
これに関する訴えを認めた、と同党執行部長ウーヴェ クロープは
金曜夜にベルリンで述べた。同裁判所は暫定命令を出し、借り手に
対して、総額最大25万オイロの罰金を科すと威嚇し、国家民主党
の連邦党大会のために食堂を使わせることを禁止した。党大会は代
わりにベルリンのライニケンドルフのフォンターネ・ハオスで開く
ことができる、との決断を下した。現在のところ国家民主党は、党
の資金から87万オイロの返済を行なうことになるかもしれない、
と発表した。連邦議会執行部は、この金額の支払いは、同党の活動
報告書に欠点があるため行なうものである、と述べた。

     国内ニュース

オイロファイター購入を中止しサウジ・アラビアに売却か

大連立政権が迎撃戦闘機オイロファイター調達に失敗する可能性が
ある一方、「シュタンダルト」紙は今後調達を中止する道筋を報じ
た。サウジ・アラビアは、オーストリアにかわってこの契約を結ぶ
可能性がある、とのことである。サウジ・アラビアは先日、オース
トリアを公式訪問した際、オイロファイターを賞賛し、みずから購
入する意向である、と述べた。国防大臣プラター(国民党)は、実
際に行なわれる可能性を基本的には否定しなかったが、このような
計画は「現実的ではない」と述べた。




11月11日(土)

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ドイツ国家民主党の党大会禁止命令

ドイツ国家民主党NPDがベルリンで連邦党大会を初めて行なおうと
して、抗議の声が巻き起こっていたが、昨日極右の同党に対する集
会禁止の要請が行なわれた。ベルリン内務大臣エーアハルト ケル
ティング(社会民主党)は国家民主党の活動禁止措置に向けて、憲
法擁護庁の協力者を同党から引き揚げる用意を進めている、と述べ
た。2003年にはドイツ憲法裁判所では、国は国家民主党内部で同
庁の協力者の影響を与えることを公表するつもりはないとの理由
で、禁止動議は成立しなかった。同党の会合では、党首ウード フ
ォイクトが再選された。

     国内ニュース

連邦大統領フィッシャー襲撃事件に関する噂

連邦大統領ハインツ フィッシャー襲撃計画に関する噂が、警察に
混乱を巻き起こしている、と「クローネ新聞」が報じている。ある
男が大統領に対する爆発物による攻撃を計画していることを示す情
報があり、その男は再び自由の身になっている、とのことである。
内務大臣広報は、APA通信に対し、ウィーン警告局機動隊WEGA
が投入され、容疑者の尋問を行なったことを認めた。ただしこの男
の住まいからは、襲撃計画を示す計画書は見つからなかった、との
ことである。警察はこの男は自慢をしたいだけだった、と見てい
る。




11月12日(日)

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元大学学長がパレスチナ政府を率いる模様

ガザイスラーム大学元学長モハマド エル シュベイルが、パレス
チナ首相に就任する模様である。彼は国を一つにまとめ上げること
になるかもしれない内閣を率いることになる、とハマースの責任者
とパレスチナ大統領マハムード アッバス周囲の代表がAFP通信に
述べた。シュベイルの任命の提案は、ハマースが行なわったもの
で、アッバスはこれに賛成した。ハマースと大統領アッバスのファ
タハ運動は、日曜日これに先立ち共同で政府を結成することを目指
して会議を行なっていた。ハマース運動に属する現在のパレスチナ
首相イスマイル ハニヤは、パレスチナ人自治区が国際的に孤立す
ることを避けるために、辞任するつもりである、と述べていた。新
政府は11月末に結成される見通しである。

     国内ニュース

シュタイアーマルク州社会民主党は飲食店での喫煙禁止に賛成

社会民主党の意向が通れば、シュタイアーマルク州では間もなく接
客業全般で、喫煙が禁止されることになる。州厚生大臣ヘルムート
 ヒルト(社会民主党)は、同党が月曜日に州政府に提案する動議
に、前向きの姿勢を示している。これは日曜日の「グラーツ週報」
でも報じられている。「アイルランドとイタリアで行なったこと
を、私たちはオーストリアでも歩調を合わせて進めていくべきでは
ないか」とヒルトは述べている。彼は、シュタイアーマルク州がオ
ーストリアの先頭を切って、全面的な禁煙を連邦政府に求めていく
ことを望んでいる。




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