3月5日〜8日のオーストリアのニュース



3月5日(月)

     国外ニュース

精神的な拷問は身体に対する拷問と変わらないとの研究

新たな科学的調査によれば、拷問の犠牲者は長期的にみれば、精神
的な虐待を受けた場合と、身体的な苦痛を加えられた場合で、同じ
影響を受ける。専門誌「一般心理学雑誌」で発表された、心理学者
の国際的な集団に寄る研究は、政治的な意義を持っている。グアン
タナモ、イラク、アフガニスタンのテロ容疑者の扱いで、米国の当
局は、拷問の厳密な定義に従って、身体にたいする傷害を禁止して
いたが、心理的な虐待は許可していたが、これはこの研究に反する
ものである。「拷問と侮辱的な取り扱いを別のものとすることは、
無益なだけでなく、危険ですらある」とミネソタ大学の心理学の教
授スティーヴン マイルズは述べている。米国の方針は2003年に
国防省と法務省が作り上げたものである。

     国内ニュース

アトミック社の競争を捜査陣が妨害したか?

銀行調査委員会は昨日、ザルツブルクのスキー製造会社アトミック
社の破産と、労働と経済銀行がその際果たした役割にかんして、筋
の通らない点をようやく重点的に把握した。元内務大臣カール シ
ュレーグル(社会民主党)は、労働と経済銀行あるいはスキー製造
者アロイス ロールモーサーの利益あるいは不利益になるような指
示はしていない、と述べた。また彼は、きわめて多くの人々とこの
問題について話し合ったので、それをすべて調査させた、とも述べ
た。また彼は、治安担当の元責任者ミヒャエル シーカについて、
現職の公務員の行動の仕方としては正しいものである、との結果を
知らされていた、とも述べた。




3月6日(火)

     国外ニュース

米国は北朝鮮との会談に楽観的

米国の主席交渉人クリストファー ヒルは昨日、北朝鮮の核計画に
関する話し合いの進行に、楽観的な意見を表明した。交渉は「極め
て良好」であった、と実務者の水準での会議後彼は述べた。またヒ
ルは、2月中旬に当面60日間にすることで合意した目標期間内に達
成できる、と自身をのぞかせた。両国間の外交関係を正常化するた
めの交渉が行なわれている。2月中旬には、北朝鮮は核計画を放棄
するとの約束を述べていた。北朝鮮の主席交渉人金桂寛は、交渉に
向けニュー ヨークに出発していた。米国外務省によれば、火曜日
に行なわれた実務者の会議では、米国の対北朝鮮貿易制裁が取り上
げられていた。核計画を断念する見返りとして、共産主義の北朝鮮
は、食料および石油を含め、打ち切りになっていた多くの支援を受
けることができることになる。

     国内ニュース

首相は安保理にオーストリアが議席を得るように努力

オーストリアが国連安全保障理事会に立候補をするにあたり、連邦
首相アルフレート グーセンバオアー(社会民主党)は、首相府で
の外交官に対する就任歓迎会で、立候補の支持を求めた。新聞の報
道によれば、オーストリアは「国際会議を開催する際には、かなり
安全な場所である」とグーセンバオアーは述べた。オーストリアが
安保理に立候補するのはもちろん新しい話ではない。昨年9月の時
点で既に、当時も今も外務大臣を務めるウルスラ プラスニク(国
民党)が、ニュー ヨークの国連総会と並行して、立候補したこと
を確認していた。




3月7日(水)

     国外ニュース

EU「反テロの戦いの経費の一部を定期航空路が負担すべき」

EUの考えによれば、定期航空路はテロとの闘いの中で、今後乗客
に関する情報を伝達する際に生じる必要経費を負担しなければなら
ない。定期路線を飛ばす飛行機会社は、安全確保がその業務の一部
であるのだから、そのために投資しなければならない、と欧州委員
会の法および安全担当の責任者ジョナサン フォールは水曜日にブ
リュッセルで開かれた会合で述べた。彼は米国政府と、旅客機の乗
客の情報をやりとりするための新たな協定で交渉を行なう代表団の
1人である。一方定期航空路をもつ航空会社は、安全確保は国の責
務であるから、この費用は国が負担しなければならない、と見てい
る。

     国内ニュース

国民評議会でヴィザの請求費用を大幅に値上げの決定

オーストリアを訪問する際の入国査証の料金は、大幅に値上げされ
る。AからCの分類(飛行機の乗りかえ、通過、旅行)の入国査証
は、今までの35オイロから60オイロに値上げされる。行政に必要
な経費が増加しているのを補うために、EUが設定した基準の金額
は、昨日午後国民評議会で承認された。反対したのは緑の党だけで
あった。同党はとくに、オーストリアにいるトルコ市民の多くの親
戚にとって、家族がオーストリアを訪問することが資金面で難しく
なる、と述べた。




3月8日(木)

     国外ニュース

ブラジルでは数千人がブッシュのブラジル訪問に抗議

米国大統領ジョージ W. ブッシュのブラジル訪問に反対して、サン
 パウロでは6千人から1万人の人が抗議活動を行なった。彼らは
社会福祉および生態学上の危機をにらんで、ブッシュが進めている
エタノール生産を振興するという計画に反対している。南部のポル
ト アレグレでは、ブッシュ到着の数時間前に、5百人以上が抗議
の行進を行なった。環境保護団体グリーンピースは、エタノールを
得るサトウキビの栽培を無責任に拡大しないように、警告してい
る。米国は石油の備蓄を管理するために、ブラジルでのエタノール
生産を管理することを望んでいる、と非土地所有者運動の活動家ス
ザンネ ペレイラ デス サントスは述べた。ブラジルは1週間に
わたるブッシュの中南米訪問の最初の滞在地である。この後彼はウ
ルグアイ、コロンビア、グアテマラ、メキシコ、を訪問する。

     国内ニュース

プラターは2008年のサッカー大会でフーリガンの予防拘禁を計画

内務大臣ギュンター プラター(国民党)は2008年のサッカー大
会ユーロでは、暴徒を予防的に拘禁する計画である。「私はドイツ
での前例にならって、暴徒化したフーリガンを阻止するために予防
拘禁を実施できるように検討するよう委託した」とテレヴィ番組で
述べた。憲法学者のハインツ マイアーはこれに関して、「何らか
の犯罪行為の容疑があり、関係者がその行為を繰り返したり、実行
したりすると判断できる一定の条件がある場合にのみ」予防拘禁は
可能である、と述べた。




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