4月16日〜22日のドイツのニュース



4月16日(月)

米国の大学で銃撃 死者多数

(ワシントン)米国のヴァージニア州にある大学で銃撃があり、警察の発表および
報道によれば、30人以上の学生と銃を撃った者が死亡した。この狂暴化した殺人
事件では、多くの学生が負傷した。ブラックスバーグの大学は、警察が動員される
前にウェッブサイト上で、大学寮で銃撃があった、と発表していた。大学構内はそ
の後、出入りが禁止された。学長チャールズ スティーガーは、これは「巨大な悲
劇である」と述べた。米国大統領ジョージ W. ブッシュは、この犯行に衝撃を受け
た、と述べ、ブラックスバーグを訪問する計画を立てた。

     その他のニュース

キリスト教民主同盟はエティンガーと距離を取る

(ベルリン)バーデン・ヴュルテンベルク州首相エティンガーは、
前任者フィルビンガーの追悼演説の一節が問題とされ、これを撤回
した。フィルビンガーはナチ時代に海軍の裁判官を務め、死刑判決
に関ったが、エティンガーは、フィルビンガーは当初はナチ体制に
は反対していたものの、後にはナチに同調した、と述べていた。エ
ティンガーは、自分はこの表現に固執しない、とベルリンで開かれ
たキリスト教民主同盟の幹部会議に出席した彼は述べた。同委員会
と自由民主党は、エティンガーのこの発言の修正を受け入れた。キ
リスト教民主同盟党首で連邦首相のメルケルは、議論を打ち切るよ
うに求めた。社会民主党事務長ハイルは、エティンガーの説明は緊
急に必要なもので、遅きに失した、と述べた。緑の党は、エティン
ガーは評価と信頼をみすみす失った、との声明を出した。

連邦政府とEU委員会はデモ隊への暴力を批判

(ベルリン、ブリュッセル)ドイツ政府とEU委員会は、ロシアの
治安部隊が平和的にデモを行なっていた人たちに、暴力を用いて対
処したことを批判した。モスクワとサンクト ペテルブルクで週末
に行なわれた集会を解散させるために、過度の暴力が行使されたこ
とは、懸念を引き起こすものである、と政府広報シュテークは述べ
た。ドイツの報道機関の代表者に対する干渉は受け入れられない、
ドイツ首相メルケルは、この事件をロシア政府との話し合いで取り
あげる方針である、とも彼は語った。EU委員会はロシア政府に対
して、意見発表および集会の自由を尊重するように求め、国連、欧
州評議会、欧州安保協力機構の一員であるロシアには、これを尊重
する義務がある、と述べた。

イスラエル人数百万人がホロコーストの犠牲者を追悼する

(エルサレム)イスラエル全土では黙祷をし、花輪を捧げて、ナチ
の犠牲者となったユダヤ人の追悼が行なわれた。国民ホロコースト
記念日である今日、現地時間の10時に例年通り、サイレンが鳴ら
された。2分間にわたって、全国で公共のものが停止した。サイレ
ンが鳴らされて、エルサレムのジャド ヴァシェム ホロコースト
記念施設には例年通り花輪が供えられた。首相オルメルトおよび他
の閣僚、ホロコーストの生存者が、永遠に燃え続ける炎の前で行な
われる式典に参加した。国会の建物の前では抗議集会が開かれ、多
くのホロコーストの生存者は現実に問題を抱えている、と主張し
た。生存者25万人の4分の1以上が、貧困と判断される状態の中で
暮らしている、とのことである。




4月17日(火)

韓国出身の学生が大学での虐殺を行なう

(ワシントン)米国のヴァージニア州にあるブラックスバーグの工科大学で、精神
に混乱をきたして発砲した男が特定された。警察によれば、犯人は23歳の韓国出
身の男である。彼は英語専攻の学生として登録されていて、大学構内の学生寮で暮
らしていた。警察はピストル2丁を犯行を行なった武器として押収した。動機につ
いては情報がない。月曜日にブラックスバーグで起きた凶行では、学生30人と教
員2人が射殺された。犯人は、その後自殺した。負傷者数人が今なお、死と戦って
いる。
今夜には追悼式が計画されており、そは米国大統領ジョージ W. ブッシュも出席す
ると予告した。

     その他のニュース

国連安保理で初めて気候をめぐる議論

(ニュー ヨーク)国連安保理は、気候変動は世界の平和と安全に
とって危険である、と見ている。国連事務総長潘は、英国が提起し
た議論の中で、現在でも紛争や貧困、病気等に苦しむ地域は、天候
がした場合には、緊急対策が必要な事態に陥る可能性がある、と述
べた。世界の平和を担当する国連で最も力を持つ委員会が、気候変
動をめぐる問題を扱うのは初めてのことであった。

ナイジェリア「野党の大統領候補者が名誉回復」

(アブジャ)4日後に大統領選挙が控えるナイジェリアでは、選挙
委員会は野党の有力候補で、1カ月前に資格を停止されたアブバカ
ルに、再び立候補を認めた。これは選挙委員会が最高裁判所の判決
に答えて決定したものである。最高裁判所は、汚職容疑を理由に立
候補を認めないのは適法的ではない、と述べていた。副大統領アブ
バカルは、ナイジェリアの70歳の大統領オバサンジョが、3選が認
められないようにする措置にも、荷担していた。

ドイツとメキシコは戦略地政学に基づく協力関係に入る

(メキシコ・シティ)10項目からなる原則の声明を発表し、ドイ
ツとメキシコは地政学に基づく戦略的な協力関係を結んだ。ドイツ
外相シュタインマイアーとメキシコ外相エスピノサはメキシコ・シ
ティで、両国には「特権的な関係」に入る意志がある、と強調し
た。シュタインマイアーは、メキシコは中南米で最大の国民経済を
持ち、1億人を越える人口を抱え、鍵を握る協力者である、と述べ
た。具体的には両国は、毎年政府意の協議を行なうことが義務づけ
られた。その他には、経済代表団を定期的にお互いの国に派遣する
ことが計画されている。




4月18日(水)

バグダードで複数の襲撃事件 少なくとも160人が死亡

(バグダード)壊滅的な連続爆弾攻撃で、イラクの首都バグダードは再び少なくと
も160人が死亡した。最も大きな被害をもたらした襲撃は、シーア派が多く住む一
画にある人通りの多い市場で起きた。ここでは少なくとも115人が死亡し、150人
以上が負傷した。そのわずか数時間前、首相ヌリ エル マリキは、政府が年末ま
でに同国の治安維持に全面的な責任を引き受ける、と述べたばかりであった。シー
ア派の急進的な聖職者モクタダ エル サドルは、米兵14万6千人の撤退の日程を
確定するようにとの圧力を、エル マリキに対して強めている。もっとも影響力の
強い集団であるシーア派は、先日閣僚6人を内閣から引き上げた。エル マリキ
は、この閣僚を当面補充する暫定措置を取る方針である、との情報がある。

     その他のニュース

トルコの聖書の出版社が襲撃を受け3人が死亡

(アンカラ)トルコ東部のマラティヤにあるキリスト教の出版社が
襲われ、ドイツ人1人を含む3人が死亡した。この州の知事ダソズ
がこの事件に関して発表した内容を、ドイツ大使が確認した。ダソ
ズによれば、襲撃犯は犠牲者を縛った上で、喉のところをかき切っ
た。1人の男が出版社の窓から飛び出して、負傷したが、この男が
襲撃犯の1人であるかどうかは不明である。警察はマラティヤでの
事件後、容疑者を逮捕した、とのことである。

連邦憲法裁判所は偵察機のアフガニスタン派兵を取り扱う

(カールスルーエ)連邦憲法裁判所で、国防軍のトルネイド型偵察
機のアフガニスタンは権が適法であるかどうかの審理を開始した。
訴えを起こしたのは、ドイツ連邦議会の左派党の会派である。同会
派は基本法の平和の原則に違反している、と見ている。その他に同
会派長ギーズィは、この派遣によって、本来必要な国会の賛成を得
ないで、NATOの協定が変更されることになる、と述べた。またア
フガニスタン政府の要請を受けて、トルネイド型機の派遣が行われ
ているのは、国際法違反ではない、と外務次官ズィルバーベルクは
述べた。裁判所の判断は夏休み前に発表されると見られている。

連邦政府は電話等の情報の保存の新たな規則を決定

(ベルリン)連邦内閣はEUの方針を実施に移し、電話およびイン
ターネット通信に関する情報を蓄積する際の新たな規則の策定に乗
り出した。それによれば、電話番号、利用時間、インターネット接
続の情報、携帯電話を使用した場所に関する情報を半年間保存して
おくことになる。会話および電子メールの内容は登録されない。電
話での会話の監視は、会話が私的な生活状況の核心部分に関するも
のである場合には、許可されない。連邦政府は、この新たな規定
が、テロとの戦いを行なう上でより大きな成果を上げられる、と期
待している。連邦内相ショイブレは、全国で指紋の情報を集めるよ
うに求めているが、これには異論も出ている。連邦法相ツュプリー
スは、改めてこれを否定した。




4月19日(木)

EUは人種差別との戦いに関する最低限の基準で合意

(ルクセンブルク)EU加盟各国の法務大臣は、人種差別および外国人敵視との戦
いを進める中で、共通する最低限の基準に合意した。ルクセンブルクでの法務大臣
の会議後に、EU評議会の議長ブリギッテ ツュプリースがこれを発表した。これ
により加盟27カ国すべてで今後は、人種を差別し、外国人を敵視する意図から、
暴力行為をあおる行為が刑罰の対象となる。過去にはEUでは同じような試みが合
意に向けて行なわれたが、失敗に終わっていた。外交官筋の情報では、この交渉は
特にバルト諸国が条項の追加を求めたため、一時決裂直前にまで至っていた、との
ことである。

     その他のニュース

米国はミサイル迎撃網計画でNATO内から背面援護を受ける

(ブリュッセル)米国はミサイル迎撃網設置計画に、NATOからの
支持を取りつけた。ブリュッセルで開かれたNATO評議会の会議で
は、米国の計画に対して批判はなかった、と同機構事務長シェファ
ーは述べた。米国は、イランや北朝鮮などの国からの攻撃を防衛す
るために、ポーランドとチェコにミサイル迎撃およびレーダーの施
設を作る方針である。ただしNATO加盟26カ国は、この協議にロシ
アを加えるように求めた、とシェファーの広報は述べた。ロシア政
府は、ミサイル防衛網はロシアに対する威嚇であると見なしている
ため、今までこの計画を拒否していた。

好景気は消費が増えていることも原因

(ベルリン)ドイツ経済の力強い成長は、今後も続く、と5大経済
研究所は見ている。春の経済予想の中で専門家たちは、今年および
来年の経済成長をそれぞれ2.4%と予想している。これは労働市場に
よい影響を与え、そのため個人消費にも上向きの影響を与える、と
もされている。連邦蔵相シュタインブリュックは、2010年までに
新たな借り入れを行なうことなく、国家財政の赤字を埋めるべく努
力する、と述べた。また彼は、その他のEU各国の蔵相に働きかけ
て、2010年までに国家財政の赤字をすべてゼロにするつもりだ、
と述べた。金曜日と土曜日には、EU加盟各国の蔵相はベルリンで
会合を開く。

連邦労働紹介所は2007年には赤字が減ると予想

(ニュルンベルク)労働市場が好転しているため、連邦労働紹介所
の財政状態ははっきり改善し、発生する可能性がある剰余金の使い
道の議論を行なった。同所の広報はニュルンベルクで、2007年に
はなお12億オイロの不足があると見込んでいる、と発表した。こ
れは予想を30億オイロ下まわる。「経済新聞」の情報によれば、
蔵相シュタインブリュックは、剰余金が発生しても、失業保険の加
入料の引き下げは行なわず、健康保険の資金として利用する方針で
ある。




4月20日(金)

ドイツでのテロの危険が高まる

(ベルリン)テロの危険が高まっているため、米国はドイツ国内にある米国施設の
安全確保の措置を強化し、国民に対しより注意するように訴えた。連邦内務大臣ウ
ォルフガング ショイブレは、ドイツ国内の米国施設が「より大きな危険に」さら
されていることを示す兆候があることを認めた。そのため独米双方の当局が、連絡
を密にしている、と述べた。ただし彼は、イラクのテロリストの攻撃計画があるの
ではないか、との観測には言及しようとしなかった。ベルリンの「ターゲスシュピ
ーゲル」紙は、イラクのテロ組織アンサル・アル・スンナのイスラーム教徒が、ド
イツ南部の米国施設に対する攻撃を計画している、と報じた。これに関して米国の
秘密情報部の警告も、4月になってからドイツの官庁に寄せられていた、とのこと
である。

     その他のニュース

オイロ使用国は支出削減の道を行く

(ベルリン)オイロ使用13ヶ国は、力強い経済成長を利用して、
租税の増収分を主として負債の解消にあてる方針である。2010年
までに、すべて国の国家財政の赤字の多くを埋めたい、とルクセン
ブルク首相でオイロ使用国の代表ユンカーが、ベルリンで開かれた
蔵相会議後に発表した。次の世代に対する政治的な責任を果たすた
めに、支出削減策が緊急に求められている、とも述べた。EU財政
委員アルムニアは、オイロ使用国は7年前の間違いを繰り返すつも
りはない、と述べた。オイロが大きく値上りをしていることに関し
て、ユンカーは大混乱を招く原因にはならない、と語った。

メルケルは減税の早期実施を否定

(ベルリン)よい経済成長予想が出ているにもかかわらず、連邦首
相メルケルは、貪欲になるには早すぎる、と警告し、早期に減税を
行なうようにとの要求を拒否した。税金の増収は国家財政の強化と
負債の返済のために優先的に使われる、と政府広報シュテークはベ
ルリンで述べた。蔵相シュタインブリュックは、連邦労働紹介所の
予算にあまりがでる可能性があることから、健康保険の財源にする
との提案を行なったが、メルケルはこれに反対した。連邦労働紹介
所では事態が喜ばしい方向に進展しているが、これをまず安定化さ
せなければならない、と首相は指摘している、とシュテークは述べ
た。

ズィーメンス社の監査役会会長フォン ピーラーが辞任

(ミュンヒェン)ズィーメンス社の賄賂事件を受け、監査役会会長
フォン ピーラーが責任をとって、来週水曜日に辞任する、と発表
した。これによって、新たな出発を切るための道を開きたい、と彼
はミュンヒェンで述べた。またフォン ピーラーは、今回の賄賂支
払いの責任は一切自分にはない、とも述べた。主要な政治家、労働
組合、経営陣は、この発表に安堵した、との反応を示した。連邦首
相メルケルは、フォン ピーラーが下した決定を尊重すると表明
し、彼は今後も連邦政府の顧問の地位に留まる、と述べた。フォン
 ピーラーの後継者として、今まで調査委員会の議長を務めていた
クロメが、監査役会会長に就任する。クロメは鉄鋼会社テュッセン
・クルップ社の監査役会会長も務めている。




4月21日(土)

ブーバック殺人事件で急展開

(カールスルーエ)元連邦検事総長ズィークフリート ブーバックの暗殺は、事件
後30年を経て、解明される可能性が出てきた。「シュピーゲル」誌は、赤軍派の
テロリストであるシュテファン ヴィスニエフスキが、ブーバックと随行者2人に
発砲し、死亡させた、と報道した。同誌は、赤軍派の元一員ペーター・ユルゲン 
ボークの言葉を引用しており、彼の発言は、憲法擁護庁と連邦刑事検察庁の情報に
裏づけられている、とのことである。今までは赤軍派のテロリストのクリスティア
ン クラールが、この犯行の中心人物である、と見られていた。連邦大統領ホルス
ト ケーラーは、クラールを時期を早めて釈放するように求めていた。複数の政党
の政治家は、この事件を再検討するように求めている。

     その他のニュース

ヘッジ ファンドの行動の規則を透明化することを要求

(ベルリン)EU加盟国の蔵相は、極めて投機的なヘッジ ファン
ドに、拘束力を持つ行動規定を課すことを検討する方針である。ド
イツ蔵相シュタインブリュックはEU各国の蔵相とベルリンで会談
した後、この規定が守られているか、当局から監視を受けなければ
ならない、と述べた。具体的な素案は5月上旬に提案されることに
なっている。一方、売上税の脱税を防止する措置では、意見が一致
しなかった。EU加盟国では毎年、最大で2千5百億オイロの売上税
が脱税されている、との推計もある。中でもドイツとオーストリア
は脱税の事例が減少するような体制を取ることに、全力を挙げてい
る。

連邦政府は経済成長予測を引き上げるる方針

(ベルリン)連邦政府は経済が上向きなのを受け、成長の予想を上
方に修正する予定である。今年は経済実績が2.4%上昇することが
予想される、と報道各社が一致して伝えている。今まで政府は国内
総生産の上昇に合わせ、1.7%の成長を予想していた。経済相グロ
スは、来週水曜日にこの予想を正式に発表する方針である。ドイツ
の主要経済研究所は木曜日に、春の予想を発表したが、その中では
今年と来年ともに2.4%の成長があると予想していた。

イスラーム教徒の威嚇によりドイツではテロの警告

(ベルリン)ドイツにある米国の施設に対する安全確保の対策が強
化されたのは、イスラーム教徒による威嚇が原因である、と連邦内
務省は発表した。同省の広報は、犯人およびその背景について推測
を述べるつもりはない、と述べた。報道によれば、イラク人テロリ
ストの攻撃が懸念されている。米国は金曜日に、ドイツ国内にいる
米国市民に対してテロの警告を出していた。ワシントンの米国外務
省によれば、安全確保対策を強化したのはドイツでだけである。




4月22日(日)

フランス大統領選挙が終了

(パリ)フランスの大統領選挙が終了した。大都市では最後まで開いていた投票所
がしまったばかりで、間もなく第1回の予想が発表されることになっている。投票
日直前に行なわれた最後の世論調査では、ニコラス サルコジとセゴレーヌ ロワ
イヤルが、5月6日の決選投票に進む、との結果が出ている。保守派の元内務大臣
サルコジあるいは社会党のロワイヤルが、第1回投票で、当選に必要な過半数を取
る可能性はない、と見られている。午後遅い時点での投票率は、前回の大統領選挙
よりも明確に高い数字であった。投票所が閉められる約2時間前の正式発表では、
4,450万人の有権者のほぼ74%が投票を行なった、とのことである。

     その他のニュース

ナイジェリアの選挙に大きな批判

(アブジャ)暴力と不測の事態が暗い影を投げかけたナイジェリア
大統領および国会議員選挙から1日、投票のやり方に対する批判が
強まっている。国内の選挙監視員の上部組織は、選挙のやり直しに
賛成である、と述べた。同国内の多くの場所で、投票所は大きく遅
れて開かれるか、あるいは全く開かれなかった、とも発表した。
EUの選挙監視人は、投票用紙がなかったり操作が行なわれた、と
述べた。また野党の重要な候補者で副大統領アティク アブバカル
も、土曜日の投票を無効とするように呼びかけた。ナイジェリアで
は6千万人を越える人々が投票権を持っている。同国の歴史上初め
て、有権者が民主的な投票を行なって、大統領を選ぶことになって
いた。動向に大きな影響を持つ結果は、月曜日に発表される予定で
ある。

モガディシオで戦闘

(モガディシオ)ソマリアの首都モガディシオでは、イスラーム教
徒民兵とエティオピア兵にし得んを受けた政府分の戦闘が続いてい
る。目撃者の話では、モガディシオ北部と南部2箇所の住宅地で、
重火器を使った戦闘が行なわれた。犠牲者がでたかどうかについて
は、はっきりした情報はない。人権組織の発表では、過去5日間だ
けで、少なくとも2百人の一般市民が戦闘で死亡し、イスラーム教
徒の拠点と見られるいくつかの街区は、ほぼ完全に破壊された、と
のことである。

メルケルはトルコに不寛容な勢力に対する措置を取るよう求める

(ベルリン)ドイツ首相メルケルは、トルコで聖書を出版していた
会社のキリスト教徒の社員3人が殺害されたことを受け、トルコ政
府に行動を取るように求めた。「ミュンヒェン メルクール」紙の
インタヴューの中でメルケルは、このような恐るべき殺害が起こる
ような雰囲気にならないように、あらゆる措置が取られなければな
らない、と述べた。また彼女は、この事件はトルコとのEU加盟交
渉には一切影響を及ぼさない、と強調した。この殺人事件について
は、11人に殺人容疑がかけられている。




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